戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜 作:pocky@
久々の本編ですね。お待たせしました。
…待ってない?ええ、気にしないでください。分かってます、ツンデレなんですよね(殴
とまぁ、冗談はさておき。振り返り回がちょっと時間がかかる為、やっぱり本編をしっかりやろう、ということでやります。
それではごゆっくり。
彗星の如く現れた、戦国時代の新星…。
その名は高坂。
関東を統一した高坂は、その勢いのまま、武田信玄をも凌ぐ強さを乱世に見せつけた。
そして、高坂は軍神と謳われた上杉謙信をも虜にし、仲間に迎え入れてしまった。
謙信も加わった高坂は現段階では最強…。
かと思われた。
戦のない世を目標に、天下統一へと突き進む高坂の前に、新たな…そしてとてつもなく大きな壁が立ちはだかる。
魔王
織田信長————
戦国ラブライブ!第21幕 上洛
「穂乃果!!貴女という人はぁぁぁあ!!!」
「ひぇぇぇえ!!ごめんなさいぃぃい!!」
…さて、相変わらずの開幕絶叫でお送りしていきます。
「何度言ったら分かるのですか!?もう少し一当主としての自覚を持って下さい!!」
「だ、だってぇ…」
「だってもあさってもありません!!いい加減この書類を片付けてください!!」
「量が多すぎるよぉ!!」
「多すぎるって…。貴女が貯めに貯めたものでしょう!?」
書類は山のようにあった。タワーみたいだ。
「海未ちゃんだってちょっとくらい手伝ってくれたっていいじゃん!!!」
「手伝う…?そんなこと出来るわけないでしょう!?私にも私の仕事があるんです!!…というか、何で穂乃果の仕事をも私がやらなければならないのです!?」
「うっ…。それは…」
「さっさと片付けてください!!これから天下統一に向けて色々としなければならない事が沢山出てくるのですよ!?」
「えぇ…。もっとやる事が増えるの…?」
「当たり前です!天下統一を目指す、というのはそういう事です!!」
「ふぇぇ…」
どうやら、穂乃果は書類を貯めていたようで、その処理について説教を受けているようである。
今日も高坂は平和です。
「早く片付けてくださいね?今日はこの後会議もあるのですから。…またサボっていたら…分かりますね?」
「…分かりました」
「最初からそう素直に聞けばいいんです。それではまた後で見に来ますので」
「…」
「失礼しますね」
「…海未ちゃんの鬼」
海未が出て行った自室で、穂乃果は書類を手に取りながらぼそっと呟いた。
ーーーーーーーーーーー
「さて、今日皆さんに集まってもらったのは」
「高坂のこれからについて話すためよ」
「…これからって言っても大体みんなも分かってるだろうけど」
「高坂の天下統一へ向けて…ってことやろ?」
「はい。天下統一…と一言で言っても、やる事は山ほどあります」
「天下統一へ向けて何をしなければならないのか。それを今日はみんなに知ってもらいたくて、集まってもらったの」
「こういう事は謙信殿が一番詳しいだろうから、謙信殿に説明をお願いするわ。…大丈夫?」
「あぁ。私は問題ない」
「…という事ですので、皆さんよく聞いて下さいね」
謙信が高坂家臣団の目の前に立ち、話し始めた。
「高坂の天下統一へ向けてだが…。まず、私は上杉の当主としてではなく、高坂の一家臣としてこの事について話していく。そこは分かってくれ」
上杉謙信が高坂の家臣…。もの凄い話である。
「天下統一をする為には、まずは上洛をする必要がある」
「上洛?」
「あぁ。京へとのぼることだ。そこには朝廷と、現段階で将軍家である足利がいる」
「…足利さん?」
「将軍・足利義昭。とりあえず、あやつに近づかなければならん」
「将軍に気に入られなければならないのですね」
「そうだ。だが、天下統一する…となると最終的には足利を討たねばならぬ」
「せやけど、足利は将軍家やろ?変に討とうとすれば全国を敵に回すことになるで?」
「そう。だから、我々は何か策を考える必要があるのだ。足利からこちらに攻めてくるように仕向ける策を…」
「…難しいわね。一体どうしたら…」
「ぐぬぬ…。凛には理解しかねるにゃ…」
「まあ、そこが1番の問題であろう。そこさえ乗り切れば…」
「待ってください」
突然大きな声をあげた海未に皆が驚いた。そして、注目した。
「海未ちゃん、どうかしたの?」
「京へ渡る、ということは敵国の領地を通過する必要がありますよね」
「そうね。それがどうかしたの?」
「…皆さんは京へのぼるにはどこの領地を通る必要があるか分かりますか?」
「あー…。考えたことないかも」
「何か問題があるの?海未」
「織田信長…」
「「え?」」
「私達が京へのぼる為には、織田の領地を通る必要があるのです!!」
大広間が静まりかえった。大きな雷がそこに落ちたような衝撃が走る。
「…分かりますか?織田がすんなりと通してくれるはずがありません」
「ということは…」
「私達は…」
「大方、織田家と戦うことになるでしょう」
ーーーーーーーーーーーーーー
そんな大問題が発覚した鹿嶋城の門前には、ある人物達が集まっていた。
「…久しぶりだなぁ。鹿嶋城…。みんな元気にしてるかなぁ?」
「本当、久しぶりですね。…鹿嶋城がかなり小さく見えますね」
「うん。そうだね…。だって…。立派なお城が完成したから…!」
「皆さんもきっと驚くと思いますよ。あんな良い城、中々無いはずですから」
「よし!大仕事をこなしたことだし、胸をはってみんなに会おうか!」
「ははっ…!頼もしくなりましたね。いつもメソメソしていた人とは思えないですよ?」
「そ、それは昔の話!今は今なんだから!」
「そうですね!…じゃあ行きますか!」
「うん!みんなの顔を早く見たいしね!」
鹿嶋城、そして高坂家に、一回り大きくなった妹が帰ってきた。
お疲れ様でした。
うーん、謙信は家臣になってしもうたんですよね。最強ですね、ええ。
さて、次回はあの子が久しぶりに帰ってきます!推しの皆さん、お祝いの準備をしてください。