戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜   作:pocky@

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遅くなりました!今日の分でございまする。

今回は第5次の川中島の合戦…ということで、高坂vs武田になりますねぇ?
戦シーンは本当に書くのが苦手ですので、そこは温かい目で見てやって下さい。

今回は少し長めとなっております。短く感じてくれたら嬉しいですね♪
それではごゆっくり。

※川中島は第4次までです。第5次など存在しませんので、ご注意ください。

しょーくんだよ!さん、wadaikoさんいつもご感想ありがとうございます!

誰かはわかりませんが、評価をつけてくださった方、ありがとうございました!





第18幕 第5次・川中島の合戦

 

 

 

 

高坂が鹿嶋城を出発し、約一日半。

彼女達は川中島を目前にしていた。

 

 

 

 

 

 

「よし、それじゃあここからは別行動よ。みんな、しっかりね」

 

 

「任せといてや」

 

「にこの騎馬隊に任せるにこ!」

 

 

「…穂乃果、謙信殿を頼みますよ」

 

「うん!任せといて!」

 

 

「…じゃあみんな!必ず生きて会いましょう!」

 

 

「「オォッ!!」」

 

 

 

 

戦国ラブライブ! 第18幕 第5次・川中島の合戦

 

 

 

 

軍師団の『とっておき』である個で攻める策を採用し、武田と戦うこととなった高坂。(第17幕参照)

 

彼女達は自分の軍をそれぞれの場所に配置する。

 

 

矢澤、東條両軍は武田の正面。

園田軍は東側の茂み。

西木野軍は西側の茂み。

絢瀬軍は武田の背後。

 

 

…このような布陣となった。結果的に東西南北から武田を囲むような形である。

 

この布陣も前から計画していたわけではなく、彼女達自身が自分の軍の特徴や、得意技の出しやすさなどを考慮したものである。

 

何も打ち合わせなしで敵を囲むように布陣出来るとは…。

さすがはμ's。 平成の世で社会現象を起こすことになるだけはある。

 

 

 

 

 

その頃、武田本陣ではちょっとしたパニックが起こっていた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

武田本陣——

 

 

「これでようやく謙信の首をとれるのぉ…」

 

「念願でございますね」

 

「しかしながら、何故上杉の家臣達がこちらに寝返ったのか…。よう分からん」

 

「謙信殿を見限った…と宇佐美殿は言っておりませんでしたか?」

 

「あんなの嘘に決まっておろう。宇佐美はよう分からん奴じゃ。…わしの側には置いておきたくない」

 

「だから宇佐美に先鋒を?」

 

「そんなところじゃ。ああいう不気味な奴は苦手でな」

 

「ほう、御屋形様は不気味な方が苦手なのですね…」

 

「さて、早う謙信の首が見たいのぉ」

 

「ええ。…そうこうしている間に伝令役が来ましたぞ」

 

「…もう捕らえたのか?早すぎはしないか?」

 

「さぁ?私には分かりかねますな」

 

 

信玄達の前に伝令役が到着する。

 

 

「申し上げます!!」

 

「宇佐美が謙信を捕らえたか?」

 

 

 

「高坂が約25,000の軍勢でこちらに進軍中!!目前に迫っております!!」

 

 

 

この伝令により、本陣にいた者達の顔からは一瞬にして血の気が引いていった。

 

それは信玄も例外ではなかった。

 

 

 

「な、何じゃと…?高坂が攻めてきた…?」

 

「御屋形様、これはかなり…」

 

「くそぉぉおっ!!!」

 

信玄は自分が座っていた椅子を思いっきり蹴飛ばす。

 

その椅子は綺麗な弧を描き、地面へと衝突した。

 

 

 

「高坂…!!何故我々の邪魔をする…!!!」

 

「と、殿!!こ、ここここは焦らず、れれ冷静に参りまひょう!!!」

 

 

 

いや、お前が落ち着け。

 

 

 

「御屋形様、ご采配を。相手は高坂。生半可な攻めは通用しませんぞ!!」

 

 

「分かっておるわ…!いかがすれば良い!!何も思い浮かばん!!」

 

 

「お、御屋形様…」

 

信玄をここまで追い詰める高坂。これは本当に凄いことである。

 

 

 

 

「申し上げます!!」

 

 

「何じゃ!!!」

 

 

「高坂の軍が何やら奇妙な行動を…」

 

 

 

「奇妙な行動ですって…?」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

矢澤軍—— 兵力約2,500

 

「さてと…。にこ達は正面にきたわけだけど…。みんな!!突撃の準備は出来てる!!?」

 

 

「「オォッ!!」」

 

 

「いつも通り威勢が良くていいわね!…よし、じゃあいつものいくわよ!!

 

 

「いつもの…」

 

「アレをやるのか…」

 

「アレは結構恥ずかしいんだよな…」

 

「でも気合い入るから…」

 

「いや、アレはまずい」

 

にこがそう言ったところ、矢澤軍の皆様がざわつき始める。

 

…アレとは一体?

 

 

「ちょっとぉ!?貴方達大丈夫なのぉ!?今からアレをやるのよ!!?」

 

「アレかぁ…」

 

「でもやらなきゃいけないんだろ?」

 

「うわぁ…。辛い」

 

「そこ!!辛いとか言わない!!」

 

「しょうがない、やってやりましょうか」

 

「ですねぇ…」

 

「皆の者!!覚悟を決めるのだぁ!!」

 

「「オォーー…!」」

 

 

「ちょ、ちょっとぉ…!!」

 

 

…侍達が覚悟を決めるほどのアレの破壊力。どれだけ恐ろしいものなのだろうか?

 

 

「殿、早くやってしまいましょう。皆がその気でいるうちに」

 

 

「それどういう意味よ!!」

 

「そのままの意味です。…さぁ!早く!」

 

 

「…じゃあ皆いくわよ!!」

 

「「オォッ!!」」

 

「せーのっ!!!」

 

 

にこの掛け声で、矢澤軍全員が人差し指、小指、親指をそれぞれ立て、頭付近に持ってくる。

 

あれはキツネか…?いや、アレは——!!!

 

 

 

「「「にっこにっこにーー!!!」」」

 

 

 

 

川中島に野太いにこにこにーが響いた。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

東條軍—— 兵力約7,000

 

 

「「「にっこにっこにーーー!!!」」」

 

 

 

「…にこっち達は相変わらず凄いことしてるなぁ」

 

「恐ろしい…」

 

「矢澤軍じゃなくて良かった…」

 

 

「よし!うちらは高坂で兵力が一番多い!せやから、真正面から圧力をかけていこか!!」

 

 

「「オォッ!!」」

 

 

「相手は武田やけど、この戦は勝てる…!カードがうちにそう告げるんや!!」

 

 

そう言った希の手からは相変わらずのカードが出現する。

 

 

「お!出た!」

 

「カードがうちに…」

 

「そう告げるんや!」

 

「初めて生で見たかもしれん」

 

「何か勝てる気がしてきたの」

 

「さすがスピリチュアル」

 

 

「そこ!騒つかない!あんまり煩いとわしわしするでぇ!!」

 

 

 

…希さん、男の子にわしわしはいけません。

 

 

 

 

ただひたすら痛いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

絢瀬軍—— 兵力約5,500

 

 

「さあ、みんな!私達の役目は背後から信玄達を本陣から突き出すことよ!しっかりやるわよ!」

 

 

「「オォッ!!」」

 

 

「絢瀬の槍兵は最強だ…。だから絶対やれるわ…!!みんな!行くわよ!!」

 

 

「「オォッ!!」」

 

 

「それじゃあ…と『殿』

 

 

「…って何よ。せっかく決まったと思ったのに」

 

 

「アレはやらなくてよいのですか?」

 

「アレ…?」

 

 

おいおい、絢瀬にもアレがあるのか。

 

 

「アレかぁ…」

 

「某はやったことがないな」

 

「一度はやってみたいな」

 

「アレをじゃな」

 

「声の準備は万端でござる」

 

 

「皆もそう言ってることですし、アレをいきましょう、殿」

 

 

「え、ええ!?アレをやるの…?アレは結構恥ずかしいのよ…」

 

 

「いつも言っているではありませんか。何を今更恥じらっているのです」

 

 

「あなた私を何だと思ってるのよ!」

 

「殿にございます」

 

「い、いやそうじゃなくて…」

 

 

「殿、早くやりましょう。家臣達は皆やる気で満ち溢れていますよ」

 

「えぇ!?何でなのよ…。ったくしょうがないわねぇ…」

 

絵里は盛大なため息をつく。

 

「それでは殿、お願いします」

 

 

 

「じゃあみんな、いくわよ」

 

 

 

ゴクリ…。家臣達の喉の音が聞こえてくる。

 

 

 

 

 

「賢い、可愛い!!!??」

 

 

 

「「エリーーチカァァア!!!」」

 

 

 

「かかれぇぇえ!!!」

 

 

「「ワァァァァァ!!!!」」

 

 

 

 

 

 

「あー…。本当恥ずかしいわ…」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

園田軍—— 兵力約5,000

 

 

「皆さん、布陣は大丈夫ですか?」

 

「「ハッ!!!」」

 

 

「…ならばよろしい。それでは皆さん、私達は今から人を矢で射ります。いくら敵兵とはいえ、1つの命に変わりはありません。しっかりと気持ちを込めて矢を放ってください」

 

 

「「ハッ!!!」」

 

 

「しかし、躊躇してはいけません。私達がやられてしまいます。躊躇うことなく、一発で仕留めてあげますよ!」

 

 

「「ハッ!!!」」

 

 

「それでは皆さん、いつもの…いきますよ」

 

 

すると、園田軍全員が一斉に目を閉じた。

 

 

 

「精神統一です!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

精神統一が始まってから暫く時間が経つ。

 

どれだけ統一すればいいのだろうか…?

 

 

 

 

園田軍の所だけは時間の流れが止まっていた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

西木野軍—— 兵力約5,000

 

 

「しっかり並んでよ?三段構えが一番効率がいいんだから」

 

 

西木野軍は三段構えの布陣だった。

 

鉄砲の威力は恐ろしい。この戦で一番多くの兵を殺すのは大方この軍であろう。

 

「殿!準備が出来ました!」

 

「分かったわ。後は武田が出てくるのを待つだけね…。一匹も取り逃がすんじゃないわよ?」

 

 

「「オォッ!!!」」

 

 

「じゃあ待機ね。まだ戦は始まってすらいないわ…。気を緩めないでね?」

 

 

「「ハッ!!」」

 

 

 

 

 

おぉ…。何とまともな…。というかこれが普通なのだが。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーー

 

 

武田本陣——

 

 

「御屋形様ぁぁあ!!!」

 

「何じゃ!!!」

 

「前方より、矢澤、東條両軍が、背後より絢瀬軍が迫ってきております!!!」

 

 

「…何と!!」

 

「あの奇妙な動きの意味はそういうことか…」

 

「我々を挟み討ちにしようってことですか」

 

 

「小癪な手を使いおって…!!」

 

 

「御屋形様、ここは広い平地。このような土地で挟み討ちなど全くの無意味にございます。…ご采配を」

 

 

「…よし、迎え討つぞ。皆の者!!!直ちに出陣じゃぁぁあ!!!」

 

 

「「オォーーー!!!!」」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

矢澤軍——

 

「ようやく来たわね!武田!!待ちくたびれたわよ!!今日、どっちが戦国最強か決めようじゃない…!!」

 

 

東條軍——

 

「…お!武田のお出ましやんなぁ…。相変わらず煩い騎馬隊やね」

 

 

園田軍——

 

「…皆さん、狙いを定めて。武田を殲滅するのです!放てっ!!」

 

 

西木野軍——

 

「ようやく出たわね。遅すぎるくらいだわ…。さぁ、みんな?ネズミ達が出てきてくれたんだから…。しっかりと退治するのよ?…放て!!」

 

 

絢瀬軍——

 

「気付かれたわね…。あわよくば背後から首をとれるかと思ったんだけど…。まぁいいわ、みんな!いつも通り片付けちゃうわよ!!」

 

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

武田本陣——

 

 

「御屋形様!先鋒隊がもう少しで壊滅致します…!!」

 

「我々も絢瀬に……」

 

 

武田軍はあっという間に窮地に立たされた。

あの武田が、だ。高坂も強くなったものである。

 

 

…というか強すぎだ。

 

 

 

「いかがいたしましょう、御屋形様。我々が崩れるのも時間の問題かと存じます」

 

 

「3度も高坂に負けるわけには…!!」

 

 

「御屋形様…。今なら退路も確保できます。少しでも遅れると、絢瀬が攻め入ってくるのが見えています。…残念ですが、ここは引きましょう」

 

 

「くそ…!!3度もやられるとは思っておらんかったわ…!!次は必ず…!高坂対策を立て、お主らを滅亡させてくれるわ!!!」

 

 

「必ず、高坂対策を。あやつらが太刀打ち出来ぬほどのものを…!」

 

 

「武田軍!!全軍、直ちにひけぇえい!!」

 

 

 

 

 

 

完勝という言葉が相応しい高坂の勝利だった。

 

武田を3度も破るとは…。あっぱれである。

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

「弥太郎さん!城はこっちであってる?」

 

「ええ。こちらであっています」

 

「ありがとう!…よし!春日山まであと少しだよ!!」

 

「「オォッ!!」」

 

 

 

 

「謙信さん…!!必ず助けにいくよ!!」

 

 

 

「そして…」

 

 

 

 

 

 

「一緒に戦のない世を作ろう!!!」

 

 

 

 

 

 

 





お疲れ様でした。

んー、武田が弱いって? 違います、高坂が強いんです(←
戦シーンはいつもこんな感じで本当申し訳ありません…。出来るだけ成長できるよう、頑張ります。

上杉コラボも本当の終盤! あと少しで終わります。嫌がらずに見てくださいませ。



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