戦国ラブライブ! 〜みんなで作る戦国時代〜   作:pocky@

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謙信回は本当に疲れますね、ええ。
今回も基本謙信がメインです。しかしながら、今回はしっかりμ'sのメンバーも出てきますのでご安心を。…安心して下さい!出てきま(←

前回の分も挽回するとか言ったのですが、悪化する一方のご様子で。
まぁ頑張りますので、見ていって下さいな。


前回評価していただいた、Wadaikoさん、ありがとうございました。






第11幕 再会

 

 

 

『戦のない世を作ってご覧にいれましょう!!!』

 

 

——やめろ——

 

 

『私の夢なんだ』

 

 

——そんなもの——

 

 

 

『どうせ作るなら、絵空事でも、いくら馬鹿げていても…。戦のない世の方が良いじゃないですか!』

 

 

——私にはもう必要ない…!!——

 

 

 

 

 

戦国ラブライブ!第11幕 再会

 

 

「…」

 

謙信は用済みとなった鹿嶋城を後にするため、廊下をスタスタと、時速約6kmという速さで歩いていた。

 

謙信がこんなにも早いスピードで歩いているのは、鹿嶋城にいると自身の記憶に封印した「夢」や「理想」が蘇ってくるからであろう。

 

 

(夢や理想は塵と同じ…。我は常勝上杉を作り上げた軍神…)

 

(上杉家の繁栄のため…。私の夢など必要ない…!!)

 

 

謙信は頭の中でひたすらこの言葉をリピートし続けていた。他の事など頭には入ってこないかのように。自らを戒めるかのように。

 

 

 

「謙信殿…。何かあったんやろか?」

 

「さぁ?新しい高坂討伐の策でも考えてるんじゃない?」

 

 

その為、高坂の家臣達が城内にて挨拶をしても完全にスルーだった。

 

 

 

 

(我は毘沙門天…。上杉家を率いる軍神なり…。家臣達を守る為、戦などいくらでもしてくれる…!!)

 

 

謙信の頭の中は完全に闇に包まれていた。

 

 

 

 

「謙信様…?」

 

 

 

しかし、その闇に一筋の光が差す。

 

 

 

「…っ!?」

 

「大丈夫にございますか…?」

 

「その声は…」

 

 

謙信に差した一筋の光。その正体は——

 

 

 

 

「亜里沙殿…か?」

 

 

 

 

 

 

「はい!絢瀬亜里沙にございます!」

 

その声を合図としたかのように、謙信は亜里沙へと駆け寄る。

 

「久しぶりじゃの…!!元気にしておったか!?」

 

「はい!私はいつでも元気です♪」

 

「…そうか!それは良かった…!!」

 

「何故謙信様はここに?」

 

「あぁ…。高坂殿と同盟を結ぼうと思うてな」

 

同盟という言葉を聞いて、亜里沙は目を丸くする。

 

「…!!謙信様は私達の味方をしてくれるのですか!?」

 

「そのつもりであったが…」

 

「?」

 

「高坂殿にふられてしまってな」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

さてさて、読者の皆様は混乱していることでしょう。なんで亜里沙と謙信が仲が良いんだ!!

そんなの認められないわぁ!! 俺の亜里沙を返せ!! チカァ!!!

 

 

まぁ、落ち着いて下さい。

 

 

 

「…何で亜里沙と謙信殿が仲良くしているのでしょうか?」

 

同じように思っている者が家臣の中にもいるようですから。

 

 

 

ん?その家臣とは誰か?気づきませんか?

 

 

 

その家臣とは…

 

 

 

 

高坂の妄想軍師……

 

 

 

 

 

 

——園田海未——

 

 

 

 

 

「????何故でしょう…?」

 

海未の頭上には無数のクエスチョンマークが浮かんでいた。

 

「…??あんなに仲睦まじく…」

 

 

「…ん?仲睦まじく…???」

 

 

「まさか…!!」

 

 

海未は何を思ったのか、全速力である場所に向かった。それも鬼のような形相で。

 

 

 

 

その目的の場所とは…。

 

 

 

 

「絵里っ!!!!」

 

「っ!!!!???」

 

 

絵里の身体は跳ねた。人は驚きすぎるとこういう反応をするのか。

 

「う、海未!?どうしたのよ!!びっくりしたじゃない!!」

 

「ああ…。申し訳ありません…って!!それどころじゃないんですよ!!」

 

「…?何?武田でも攻めてきたの?」

 

「亜里沙が…!!」

 

「亜里沙が…?」

 

 

 

 

 

 

「謙信殿と恋仲にあるようですっ!!!」

 

 

 

 

 

 

「…は?」

 

海未は顔を真っ赤にしてソレを叫んだ。

 

しかし、絵里の反応は薄く…というか、変なものを見るような目で海未を見つめていた。

 

「…え?何ですか?この温度差」

 

「海未?大丈夫?」

 

「いやいや、亜里沙が…」

 

「いやいや、何で亜里沙と上杉が恋仲なのよ。妄想も大概にしなさい?」

 

「しかし…。あちらで2人が仲睦まじく話しているのを見たもので…」

 

「いや、亜里沙は2年くらい前まで上杉の人質だったでしょう?」

 

 

「はぇ?」

 

 

「だから、亜里沙は上杉にいた時に、謙信殿にまるで娘のように仲良くしてもらってたの」

 

「…」

 

「…凄い早とちりだったわね」

「…ぁぁぁああ」

 

海未は顔を手で覆うようにうなだれた。

 

「海未…。最近おかしいわよ?」

 

 

 

いや、お前が言っちゃだめだろう。エリーチカよ。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

「…え?」

 

「穂乃果殿にふられたのだ…。2度も言わせるな」

 

「え…?何故ですか…?」

 

「…志が違う者とは同盟は結ばぬそうだ」

 

「志って…。穂乃果さんと謙信様は同じ志をもつ同士ではないですか!」

 

「…」

 

「謙信様は戦のない世を作るって…。幼き私によく語ってくださったではないですか…!!」

 

「うるさい…」

 

「穂乃果さんも同じはずなのに…!!」

 

「黙れ…」

 

「それなのに何故!!」

 

「ええい!!黙らぬか!!」

 

「っ!?」

 

「亜里沙…。私は変わったのだ…。そんな夢物語などとっくの昔に捨てたのだ!!」

 

「…謙信様!?それってどういう…」

 

「…邪魔をした」

 

「謙信様!?」

 

 

謙信は再び止めていた足を動かした。

 

亜里沙から遠ざかっていく謙信の背中からは何とも言えぬ寂しさが漂っていた。

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

「殿、お戻りになられますか?」

 

「あぁ。早く出してくれ…」

 

ついてきた家臣は何かを感じとったのか、首を傾げながら謙信に尋ねる。

 

「殿?…どうかされました?」

 

「…どうもせぬ。早う出せ!!」

 

「…承知」

 

家臣は謙信の乗る馬を引っ張り始める。

 

 

しかし、その歩みはある者に阻まれ再び止まった。

 

 

「…何をした。何故止まる」

 

「…殿。あれを」

 

「あれ…?」

 

家臣の指差す方向を見る。

 

 

「……!?」

 

 

「謙信様…。お久しぶりでございます」

 

 

 

「お前…!!」

 

 

 

 

 

 

その謙信達を阻んだ物とは——

 

 

 

 

 

 

 

 

かつての謙信の側近

 

 

 

 

そして、夢を追い続けることを謙信に言い続けた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鬼小島弥太郎であった。

 

 

 

 




お疲れ様でした。
謎だったでしょう?? 謙信回は本当に何も浮かばぬ…。
次回も頑張りますのでよろしくお願いします。


海未ちゃん!誕生日おめでとう!!

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