箱庭物語「バグだらけの世界で…」   作:青空 優成

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ハッピーバレンタイン!
今回は番外編です!!
さぁ、皆さんもチョコ貰えないよー、って方、これ読んでほっこりしましょう!初心者なのでほっこりできるかは謎。
番外編始まるよー



チョコレー刀「番外編」短編

〜ハッピーバレンタイン〜

 

今回は箱庭物語の番外編である。本編とは一切関係がない…、それだけは覚えてもらいたい

 

 

 

村長: ハッピーバレンタインじゃなぁ

 

スティーブ: …

 

スティーブ: 急にどした…

 

アレックス: えー…今日ってバレンタインなんですか?

 

村長: そうらしいぞ?

 

村長: ところで聞きたいのじゃが、お主らは人間界に居た頃チョコって貰ってたのか?

 

スティーブ: 貰ってたよ

 

アレックス: ええええ!!!!?

 

アレックス: スティーブ貰ってたの!?だ、誰に?誰に???

 

ふぅ、と一息つき、スティーブは言い放つ

 

スティーブ: 「親」

 

アレックス: …

 

村長: …

 

アレックス: ごめんなさい

 

スティーブ: はぁっ!?なんで謝んだよ!こっちが虚しくなるからそういうのやめろ!

 

村長: …すまん

 

スティーブ: だから虚しくなるからやめろ!

 

そう、今日はバレンタイン(2/14)、この箱庭物語にもバレンタインがやって来た

 

コンコン、とドアを叩く音がする、なぜチャイムが無いのか?当然、ここはマイクラの世界だからだ、チャイムなんてあるのは人間界だけ、常識である

 

スティーブ: んー?誰だぁー?

 

と、スティーブがドアを開くとそこには老婆が居た

 

情報屋 キヨバア: ハッピーバレンタインだよぉ!

 

スティーブ: っ…キヨバア、なんですか?

 

情報屋 キヨバア: お主達にとっておきの情報があるんじゃ!

 

スティーブ: なんすか?

 

情報屋 キヨバア: なんと、あの伝説の刀「チョコレー刀」の在り方が分かったんだよぉ

 

アレックス: チョコレー刀?

 

情報屋 キヨバア: そうじゃ、だがただの刀じゃない、チョコレートでコーティングされておる刀でのぉ

 

スティーブ: なんだ、それ…直ぐ溶けそうだな

 

情報屋 キヨバア: いや…直ぐは溶けんようになっておる…なぜなら凄く丁寧にしかも頑丈にコーティングされておるからのぉ

 

スティーブ: へー、じゃあちゃんと刀としても使えるんだな?

 

情報屋 キヨバア: そうなるのぉ

 

アレックス: …

 

スティーブ: ん?どしたアレックス?

 

アレックス: ……

 

スティーブ: ??

 

アレックス: 欲しいっっ!!そのチョコレー刀!!欲しい!!!!

 

スティーブ: マジで言ってんのか…アレックス?

 

アレックス: うん!大真面目!僕剣って結構使うから、その剣欲しい!

 

スティーブ: あー、そういやアレックスよく剣使ってるもんな

 

スティーブ: んで、そのチョコレー刀ってどこにあんだ?

 

情報屋 キヨバア: それはの、「バレンタハウス」ってとこにあるらしいのぉ

 

スティーブ: んじゃ、さっさとそこ行って盗ってくるか

 

情報屋 キヨバア: いや、残念だが、それが結構ややこしくてのぉ、ビターゾンビがその刀を所持しとるんじゃ…、だからそいつを倒さにゃ手に入らんねぇ…

 

アレックス: 強いんですか?

 

情報屋 キヨバア: そりゃ、もちろんねぇ…

 

情報屋 キヨバア: まぁ、でもあんたらさんならなんとかなるかもしれないねえ、場所はここから北に行ってすぐのところにあるよぉ?行くかい?

 

スティーブ: んー、別に俺はそのチョコレー刀要らないけど、まぁアレックスが欲しいってんなら良いぞ別に笑

 

アレックス: ほんと!?ありがとうスティーブ!!

 

情報屋 キヨバア: それじゃあ行ってらっしゃいねぇ

 

村長: 気をつけてのー

 

こうして2人は「バレンタハウス」を目指すことになった

 

 

スティーブ: いやー、バレンタインかぁ、懐かしいなー

 

スティーブ: 俺だって実は親じゃなくても一回だけだけど貰ったことあるんだよなー?

 

アレックス: えええ!!!?

 

アレックス: ほんとだね!??誰に!?誰に??

 

スティーブ: 聞きたいか?

 

アレックス: うん!聞きたい!

 

スティーブ: ったくしょうがねぇなー

 

スティーブ: まぁ、時が来たら教えてやるよ笑

 

アレックス: なんだよそれー…

 

と2人でワイワイキャッキャッしながらバレンタハウスに向かい、順調に歩いている2人である

 

スティーブ: っつーかよ、アレックス、お前は貰ったことねーの?

 

アレックス: 無いよ?

 

スティーブ: …ごめんな

 

アレックス: いや、別にいいよ…僕以外にも仲間いるし…

 

スティーブ: 何だよ仲間って!

 

アレックス: え、人生で一回もバレンタインチョコ貰ったこと無い人達のこと

 

スティーブ: え、誰がいんのそれに笑

 

アレックス: 言っていいのかなー…

 

スティーブ: 言え

 

アレックス: しょうがない、すいません言わせてもらいますね

 

スティーブ: せっーの!

 

アレックス: 「作者」

 

スティーブ: …

 

スティーブ: …

 

スティーブ: あー…この物語書いてる奴?青空 優成って奴?うわー、貰ってねぇのかよ、スマホばっかいじってるからだな笑

 

アレックス: 仲間だからね笑

 

…アレックス…許すまじ!!!!

 

…とまぁそこはいいとして、

 

…10分後…

 

スティーブ: あー、着いた、ここだろ?バレンタハウスって

 

アレックス: うん、そうみたいだね、屋根に「バレンタハウス」って看板があるもん

 

スティーブとアレックスの目の前には、いかにもチョコっぽい家が建っていた…

 

スティーブ: んじゃ、入るか

 

アレックス: うん、

 

ギィ

 

スティーブ: あ

 

アレックス: ん?

 

スティーブ: なんか下に階段が続いてるぞ

 

家に入った瞬間に階段って、なんだこの家…と思うスティーブ…

 

スティーブ: (本当にチョコレー刀なんてあんのか?)

 

アレックス: 下行こー!

 

スティーブ: ああ、行くか

 

…下へ…

 

アレックス: うっわー、広ぉっ!

 

そこには幾つもの部屋がある、まるで迷路のような地下があった

 

スティーブ: あー、もしかしてあれか?これ最後の部屋にチョコレー刀があるってやつ?

 

アレックス: そうっぽいね

 

アレックス: じゃ、行こうか

 

ひとつめのドアを開く

 

スティーブ: は??どういうことだ?

 

その部屋には真横にガラスで仕切られた部屋があった、そこにはいかにもチョコレー刀っぽいものが無造作に置かれている

 

スティーブ: 取れんじゃね?

 

と思い、スティーブはガラス部屋に入ろうとし、ドアを開けようとする

 

 

が、鍵がかかっていた

 

スティーブ: チッ、多分あれだなビターゾンビが鍵持ってやがるな

 

アレックス: その線だろうね

 

アレックス: じゃ、ビターゾンビを見つけて、さっさと殺らないと!

 

スティーブ: おう、んじゃ、次の部屋だ

 

ギィ

 

…そこにはゾンビの群れが

 

ゾンビ: ヴヴヴァ

 

スティーブ: おーい、ビターゾンビ居ませんかー?、

 

アレックス: 会話が通じるわけないでしょっ!

 

スティーブ: ……ネタですよ

 

ゾンビ: ヴヴヴヴ…

 

スティーブ: アレックスー、よろしくー

 

アレックス: はーい

 

サクッサクッスパー

 

ゾンビ: ヴァァヴゥ……

 

スティーブ: はい、俺の作戦通り

 

アレックス: 違うけどね笑

 

スティーブ: なに!?

 

アレックス: 次行こ次!

 

スティーブ: なんか今回積極的だなアレックス

 

アレックス: まぁ、剣だからねぇ、剣は好きだから!

 

スティーブ: そうか

 

ギィ

 

そこにはクリーパーの群れが

 

クリーパー: プシューーーー

 

スティーブ: アレックス…お願いします

 

アレックス: 何故に敬語ッ!?!

 

スパ

 

クリーパー: プシューッウウウ

 

クリーパーが膨らみ…

 

クリーパー: バァオーーーーン

 

爆発した、そして周りにいたクリーパーも吹き飛んだ

 

スティーブ: アレックスゥゥッ!!!

 

スティーブ: ゥゥ…良い奴だった…

 

アレックス: 死んでないの知ってるでしょ笑

 

スティーブ: ばれたか

 

ギィ

 

そこにはスケルトンの群れが

 

スケルトン: …

 

ピシュン

 

スティーブ: 痛ってぇ

 

スケルトンの放った弓がスティーブの腕に刺さる…

 

スティーブ: アレックス、俺の仇を…頼む

 

アレックス: 仇って、死んでないよね?!

 

スピーィーン

 

スケルトン: …

 

スケルトンが煙とともに消える

 

…先ほど腕に刺さったが、腕の骨が折れることはない、だってマイクラだもの

 

スティーブ: なぁ、いつになったらビターゾンビってのがいるんだよ?

 

アレックス: 知らない子ですね笑

 

ギィ

 

…今までとは違う…一風変わったデカくて、チョコを被った…ゾンビが…もう見た目からして…

 

スティーブ: ビターゾンビデケェえええええっっっ!!

 

アレックス: 大きい…

 

俺らの何倍だろうか、4倍?そんくらいのデカさのゾンビが居た

 

ビターゾンビ: ぬぅ、なんだおまえさんらわぁ

 

スティーブ: あー、喋るゾンビか…、こいつも操られてんのか?

 

この世界には人間からゾンビになってしまい、喋れるゾンビも居る…し、操られているゾンビも居る

 

ビターゾンビ: おまえさんら…、チョコレー刀をとりにきたんか?

 

スティーブ: ああ、そうだ

 

ビターゾンビ: おいらをたおさないと鍵は手に入らんぞ…

 

スティーブ: やっぱ持ってんのはてめぇか、

 

スティーブ: やれ、アレックス

 

アレックス: …スティーブは戦わないの?

 

スティーブ: うん、だっておまえの方が戦い上手いじゃん

 

アレックス: うぅ…分かりましたよ

 

アレックスが先程と同じように斬ろうとする…

 

 

アレックス: うわっ!!!

 

全身を覆うチョコレートで剣がビターゾンビの体に届かない

 

そして、それに戸惑っているアレックスをビターゾンビが襲う

 

ビターゾンビ: 隙は見せちゃいけないよ

 

アレックス: ぐふっはぁっつ

 

アレックスの腹に1発…ゾンビなのにゾンビらしくない戦い方だ…

 

アレックス: くっ、剣が効かないなんて…どうすれば?

 

スティーブ: おい、俺に考えがある

 

アレックス: ん?

 

スティーブ: 耳貸せ

 

と言われたアレックスがスティーブに耳を傾ける…

 

スティーブ: おまえが十八番の瞬殺斬りをして、徐々にチョコを剥がしてけ、んで、チョコが無くなったら…とどめの1発だ、な?

 

アレックス: なるほど、でも足に負担がかかるんだけど…

 

スティーブ: なら、剣を諦めるか?

 

アレックス: 嫌だ、ならやる…!

 

スティーブ: よし、

 

そう言うと、アレックスが小さく屈む…

 

アレックス: ふぅー…

 

アレックスは深呼吸をし、……剣を構え…

 

スティーブ: 行け

 

アレックス: 了解

 

ビュン!という風の切れる音とともにアレックスが動く、

 

そして、ビターゾンビを見てみると…、みるみるチョコがなくなっていく、チョコは再生していくのだがそれが間に合わないのだろう、アレックスが斬る方が早くて…そしてチョコに体を包まれていないビターゾンビが表れる。

 

スティーブ: 今だっ!!アレックス!!!

 

アレックス: りょーーーーーーかーー

 

ビュイイイーンッ

 

サクッ

 

ビターゾンビ: ウギャァァッカッカッカオォオッ!!

 

…ビターゾンビの腹が切れ…そこから鍵がポロっと落ち、ビターゾンビが倒れる

 

ビターゾンビ: ……、クッカッカッ……オォ…

 

ボフン、という煙とともにビターゾンビが倒れる

 

アレックス: はぁ、はぁ、はぁ、はぁぁぁっ…

 

スティーブ: お疲れ様、アレックス

 

アレックス: はぁ……はぁ…、はぁ…

 

スティーブ: 立てるか…

 

アレックス: はぁ…はぁ……、はぁ…立てるよ…

 

スティーブ: ま、まだ立たなくて良いよ…、落ち着いてからで

 

スティーブは先程ビターゾンビの腹から落ちた鍵を拾う

 

アレックス: はぁ…ぁあ、……ふぅ

 

アレックス: ふーーーー…

 

アレックス: 落ち着いた

 

スティーブ: よし、じゃあアレックス、刀を取り行くか!

 

アレックス: …うん!!

 

ギィ

 

テクテク

 

ギィ

 

テクテク

 

ギィ

 

テクテク

 

ギィ

 

スティーブ: よし、んじゃアレックス、鍵だ

 

スティーブはアレックスに鍵を渡す

 

アレックス: ありがとう

 

スティーブ: じゃ、開けろ

 

アレックス: うん!

 

アレックスがガラスの部屋のドアに鍵を差し込み…、

 

カチャン…

 

アレックス: あ、開いた!

 

ギィ

 

ガラスの部屋のドアが開く…

 

スティーブ: お、おお…これが…

 

アレックス: チョコレー刀!!!!

 

実際にチョコレー刀を触ってみると、おお、これは凄い…チョコじゃないみたいだ、まるで鉄だ…

 

アレックス: これが、僕のものに…!

 

スティーブ: 大事にしろよ

 

アレックス: うん、うん!ありがとう!!

 

アレックスをふと見ると…あちゃー、感動で泣いちゃってるよ…。

 

え……

 

スティーブ: おい、泣くのやめろ!!!おい!!

 

アレックス: ヴヴ…グスッ…ゥエーーン…グビッズビッ…ナン……ヴ…ナンで?

 

スティーブ: バカ!!おまえの涙でチョコのコーティングが溶けてる、溶けてるから!!

 

アレックス: ヴヴゥッエエ…!?

 

チョコレー刀を見てみると…ありゃー、アレックスの号泣のおかげでもう持ち手の部分しかなくなっていた

 

アレックス: ええ…!!!?

 

アレックス: ヴァァァッァアッッァア!!

 

…アレックスは別の意味で泣き出してしまった

 

アレックス: ゥッヴァァァダッツ

 

スティーブ: …

 

アレックス: ヴァァァッァアッァア

 

…約何分泣いただろうか、ようやくアレックスは泣き止み、落ち着いた

 

アレックス: ………帰ろ…

 

スティーブ: ……そうだな…

 

…この1時間足らずで得たもの、それは…疲労だった…

 

 

 

 

スティーブ: た、だいまー

 

村長: おお、帰ったか、で、どうじゃった?チョコレー

 

すかさず、スティーブは村長の口をふさぐ

 

村長: トフゥゥッ!??

 

スティーブ: (それ、アレックスには禁句だから!禁句!!)

 

村長: (なにがあったんじゃ!!?)

 

スティーブ: (ゴニョゴニョ!)

 

 

村長: (なるほどのお)

 

村長: そりゃ、ご苦労じゃった

 

村長: じゃあわしらからのプレゼントじゃ!!

 

と村長が言うと…

 

パンパカパーン!!という音がして

 

村人一同:ハッピーバレンタイン!おめでとう!これは私達からのチョコレートだよ!

 

スティーブ: え…

 

アレックス: ええ…?

 

と…とんでもなくデカイチョコを渡された…

 

スティーブ: く、く、く…食えるかぁっっ!!

 

 

 

…こうして、2人のバレンタインは幕を閉じた

 

 

アレックス: ねぇ、ところで…、親以外に貰ったのって誰だったの?

 

スティーブ: あー、そういや言ってなかったな…んじゃ言うぞ

 

アレックス: うん!

 

スティーブ: …

 

スティーブ: 幼稚園の頃…先生に貰った

 

…ハッピーバレンタイン!…

 

 

 




チョコなんて…チョコなんて要らないっ!(本当は欲しい)
今回は番外編なので本編とは全く関係ありません!
…悲しいなぁ…ああ、こんな日はスマホでもいじろう
ってなわけで本編もお楽しみに!

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