バカと一途の純愛者 Re.MAKE   作:魔剣姫の従僕

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お待たせ(待っている人がいるといいなー)しました
第3話投稿です


episode3 ~カレトノカンケイ~

side 志弦

 

学園長の部屋から帰って来た私達を待っていたのは

 

「被告人、吉井明久を捕まえろ!!」

 

「「おう!!!」」

 

こっちに向かってくる男達

 

持っていた未使用の鉛筆を取り出し袖口に隠す

わざと咳き込み、手を口にあてる

その動作の途中で鉛筆を投擲

先頭の人の股間に当たり、軍団はドミノのように

倒れた

 

あーちゃんはその光景と私をみて、少し青ざめつつも

軍団とは別のところにいた人たちに話しかけた

 

 

「そういえば次の授業ってなんだっけ?」

「体育の予定「次の授業は、転校生のため召喚訓練だ」…だそうだぞ」

 

突然教室の扉が開き

先ほど担任と名乗った男性がそう告げて去っていった。

 

side明久

 

鉄人が去ったあと

「でだ明久、転校生とはどんな関係だ」

雄二が聞いてきた。

「簡単に言えば……幼なじみ?」

「なぜ、疑問系なのじゃ…?」

「小学校に入る前から、海外を飛び回っててあんまり一緒に過ごしてないんだよね」

「えっと、ご両親のお仕事とかですか?」

「世界中でセールスをしてる」

うん、自分達の能力をね

「へぇー、すごいのね!」

「それで電話で話したりはするけど、会ったのは3年ぶりなんだ。」

「今まではどこに住んでいたんですか?」

「フランス、向こうで大きなお屋敷の雇われメイドをしてた」

「「……リアル……メイド……!?」」

ムッツリーニとギャラリーが、動揺しているが本職じゃないって志弦がちゃんと言ってるんだけどなぁ

 

その時、志弦が僕の袖を引く

振り向いて、固まる

 

「ところであーちゃん…あの人達は誰?」

(あーちゃんを傷つけるような人?)

 

優しい声音で、だけどその目は凍りつくように

彼女は僕に問いかけた

 

「えっと、みんな僕の友達だよ」

志弦に敵じゃないと言い聞かせるように

僕はそう言ってみんなに自己紹介するようにいった

 

「あぁ俺は坂本雄二、このFクラスの代表だ。よろしくな」

「私は姫路瑞希といいます。これからよろしくお願いします」

「うちは島田美波、よろしくね」

「木下秀吉じゃ、よろしく頼む」

「………土屋康太、よろしく」

 

「……そう、よろしくね」

先ほどより、声音がすこし冷たい

けどその目はいつもどうりに戻った

 

みんなは、その変化に気がついていない

そして今、志弦の選別があったことは知りもしないだろう

今この瞬間、選択を間違えていたら

みんなが笑えることはなくなっていたかもしれない

 

これからのことにため息をつきつつ次の体育のために着替えはじめた

 

でも、まだイヤな予感がするんだよなぁ

今日が無事に終わるといいんだけど

 

 

 

 


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