ジョジョの奇妙な冒険~episodeofhighschool~   作:DJトッティー

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一口で普通のもちもちだと気づいた……のか?

ジョシュアside

ココアがお姉さんを探しに出てから、しばらく経つが……

 

ジョシュア『帰ってこないな……』

 

チノ『はい…』

 

ちなみに、今店には翔太郎とフィリップがコーヒーを飲みに来ている

 

俺達がココアの心配をしていると、入り口からサングラスにマスクをした怪しい女性が入ってきた

 

 

「「「いらっしゃいま……せ」」」

 

怪しい女性は店の中をキョロキョロしている

 

あ、怪しい……

 

俺は翔太郎とフィリップにアイコンタクトを取って、いつでも変身出来るように準備する

 

リゼ『お、お好きな席へどうぞ!』

 

大人しく座る怪しい女性

 

チノがオーダーを取りに行った

 

チノ『ご注文は?』

 

モカ『じゃあ、オリジナルブレンドとココア特製厚切りトーストを』

 

チノ『かしこまりました』

 

オーダーを通したは良いものの……なんだ?あの客は……

 

 

リゼ『あの風貌……スパイか…あるいは運び屋か』

 

チノ『他の発想は無いんですか…?』

 

ジョシュア『芸能人とか、花粉症とかあるだろ』

 

後は………

 

とりあえず、トースト持っていこう

 

今度は俺がトーストとコーヒーを持っていく

 

ジョシュア『お待たせいたしました』

 

俺がカウンターに戻って様子を見てると、突然

怪しい女性がテーブルを叩いて立ち上がる

 

モカ『このパン!モチモチが足りない!』

 

「「「お、お客様!?」」」

 

女性はカバンから白い粉を取り出した

 

チノ『白い粉!?』

 

リゼ『やっぱり運び屋かぁ!』

 

俺は翔太郎達と共に、チノとリゼの前に出る

 

モカ『私が……教えてあげる!』

 

ジョシュア『何をだ?』

 

モカ『本物の……』

 

翔太郎『本物の運び屋の怖さをか?』

 

モカ『本物のパンの味を!この小麦粉で!』

 

チノ『ぱ、パンの味?』

 

リゼ『小麦粉と言いつつ、何かの暗号だな!お前は誰だ!怪しい奴!』

 

モカ『私?そう…私は……私です!』

 

そう言いながら女性はサングラスとマスクを取る

 

いや、本当に誰ぇぇぇえええ!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

話を聞くと、ココアの姉だと言う

 

あ、ちなみに翔太郎達は帰った

 

モカ『妹のココアがお世話になってます。姉のモカです』

 

ジョシュア『あぁ~』

 

チノ『ココアさんのお姉さん……あ、こちらこそ』

 

チノとリゼが頭を下げると、チノの頭に乗っていたティッピーが落ちた

 

ジョシュア『ココアはモカさん探しに行きましたよ?』

 

モカ『そっか……大丈夫だから、ラビットハウスで待っててって手紙に描いたのに……』

 

チノ『どこかですれ違ったんでしょうか?』

 

モカ『相変わらずそそっかしいな』

 

俺達三人は頷く

 

モカ『……あなた、リゼちゃんでしょ?そしてチノちゃんとジョシュア君にティッピーね?話は聞いてるよ』

 

ココアの奴、俺の事まで書いてるのか……

まぁ、色々あったしなぁ……

………俺死にかけてるし

 

 

モカ『こぉ~んな分厚い手紙に写真も沢山送ってもらったの!』

 

見ると、冥界でキャンプした時の写真や

俺が冥界で無双した時の写真等が送られていた

 

リゼ『あいつ…ロクなの送ってないな』

 

モカ『みんな可愛い…でへへ』

 

どこが!?

いや、チノとかリゼとかはわかるが

 

え?それ俺も含まれてないよな?

含まないでくれよ?

 

モカさんはチノの頭を撫で始めた

 

モカ『チノちゃん、中学生でお仕事なんて凄いねぇ!』

 

チノ『マスターの孫として当然です!』

 

モカ『可愛い、可愛い』

 

モカさんがチノを撫でていると、リゼが羨ましそうに見つめていた

 

それに気づいたモカさん

今度はリゼの頭を撫で始める

 

モカ『リゼちゃんも可愛いねぇ』

 

リゼ『わ、私は高校生ですけど……』

 

モカ『私から見たら可愛いの!』

 

すると、みるみるうちにリゼの顔が赤くなる

 

モカ『あ!真っ赤になるのも可愛いなぁ!可愛い、可愛い!』

 

チノ『あのリゼさんがされるがままに!』

 

ジョシュア『モカさん……恐ろしい子!』

 

リゼ『う、うぅ、うぅぅ、うわぁぁぁあああ!』

 

あ!リゼが逃げた!

 

チノ『まるで怯えるウサギのようです!』

 

モカ『ウサギならこっちにもいるようだね!』

 

チノ『あ、モフモフしますか?』

 

チノはティッピーを差し出すが、モカさんはチノを抱き寄せる

 

ちょぉ!

 

モカ『よしよし、あぁ~!チノちゃんってホントにモフモフなんだね!あったかぁ~い!』

 

んな!ち、チノが安心してやがる!

 

ジョシュア『ちょいと待ちな!チノは俺の彼女だ!どこの馬の骨ともわからん奴にチノはやれん!』

 

俺はモカさんからチノを奪い取り

今度は俺がチノを抱き寄せる

 

チノ『はわ!はわわわ!』

 

 

モカ『あぁん、取られちゃった…あ、でも……』

 

モカさんはそのまま、リゼの方に向かっていった

 

モカ『隠れてないで……おいで~!』

 

リゼ『ち、近寄るな!』

 

リゼはモデルガンを構えるも、モカさんはリゼを抱き寄せる

 

モカ『リ~ゼちゃん!』

 

リゼ『お、脅しが効かない!?』

 

モカ『捕まえた!』

 

リゼ『う、うわぁぁぁあああ!』

 

 

数分後………

 

リゼはその場にはへたってしまった

 

チノ『だ、大丈夫ですか!?』

 

リゼ『わ、私が……モフモフされるなんて……』

 

うわぁ……

リゼがここまでされるなんて…

俺初めて見たわ……

 

 

リゼ『も、モカさんには休んでてもらった方がいいんじゃないか?』

 

ジョシュア『あぁ、そうだな。モカさん、良かったらココアの部屋で待っててください』

 

モカ『大丈夫!ココアが帰ってくるまで、お店を手伝うよ!』

 

チノ『い、いえ!お客さんにそんな事……』

 

 

モカ『お姉ちゃんにまっかせなーい!』

 

 

なっ!こ、ココアと同じ台詞なのに!

これが頼れる姉オーラ!

まるでいつものココアが茶番のようだ!

 

 

 

 

 

 

俺達は場所を変えて、厨房にいた

 

モカ『そろそろかな?』

 

まぁ、厨房でモカさんがやることっていったら、パン作りなんだけどね

 

モカさんがオーブンからパンを取り出すと、出来たてホヤホヤのパンが出てきた

 

リゼ『いい香り~!小麦粉ってホントに小麦粉だったのか』

 

ジョシュア『いや、なんだと思ってたんだよ』

 

チノ『輝いてます!』

 

モカ『ドリュールだよ』

 

チノ『同じドリュールでもいつものココアさんが作った感じと違って見えます!』

 

リゼ『あぁ!』

 

モカ『さぁ!召し上がれ!』

 

モカさんからドリュールをもらう

 

「「「いただきまぁ~す」」」

 

 

モカさんのパンを口にすると………

 

ジョシュア『んまぁぁぁい!このサクッとした食感!それでいて中身がフワッとしててうめぇ!』

 

チノ『モカさん、このパン…美味しすぎて涙が……』

 

モカ『ありがとう、チノちゃん』

 

チノがモカさんを誉めていると……

外からの視線に気づく

 

ココア達だ

 

ココアの目がめっちゃうるうるしてる

 

面白そうだからほっといてみよう

 

その内、ココア達が腕を何回かあげていた

恐らく、三姉妹~!みたいなことやってんだろうな………

 

だって……

 

 

 

モカ『おー!おー!』

 

 

 

 

こっちでも同じ事してるから……

 

しばらくして、ココアが怪しい探偵みたいな格好で入ってきた

 

リゼ『お、お帰り。ココア』

 

ジョシュア『心配したぞ?』

 

チノ『モカさんずっと待ってます』

 

ココア『ヴェ!?もうバレてる!?』

 

チノ『あ、メールのウサギ、可愛かったです』

 

そして、モカさんがココアの前に立つ

姉妹感動の再会……か

 

モカ『ココア……その変装は、ダサい!』

 

あれ?さっきも同じ変装見たぞ?

 

モカ『久しぶり。元気そうで良かった』

 

モカさんはココアの変装を解きながら語り掛ける

 

 

ココア『お姉ちゃぁぁぁん!!!』

 

ココアはモカさんに抱き付く

 

モカ『よしよし』

 

……やっと、姉妹感動の再会……か

 

あ、ココアがこっちに気づいた

 

そして、みるみるうちに顔が赤くなるココア

 

ココア『み、皆の前で恥ずかしいよ!私もここ等じゃしっかり者の姉で通ってるんだから!』

 

ここ等じゃって……

 

ココア『お姉ちゃんにまっかせなさぁ~いって!』

 

ココアがフンスと胸を張っているが

 

見てるこっちとしては、誉めてもらいたい子犬にしか見えん

 

モカ『こほん。ココアも帰って来た所で、私から一つご報告があります!』

 

ココア『報告?』

 

モカ『実は…数日間このラビットハウスに泊まらせてもらう事になってるんです!』

 

ココア『ホント!?』

 

モカ『あらかじめマスターに許可は頂いてます!』

 

ほう、タカヒロさんがいいなら

俺は何も言うまい

 

ティッピーが聞いてないって顔してるけど

 

モカさんがめっちゃフンスってしてるけど

 

チノ『ビックリしただろうって顔してます』

 

ジョシュア『確かに……ココアと血の繋がりを感じるな』

 

ココア『そうなんだ!お姉ちゃんゆっくりしていけるんだね!あ!じゃあウェルカムドリンクを!』

 

そう言って、ココアはカウンターに入っていった

 

そして、俺は千夜とシャロを呼びに行く

 

ジョシュア『おーい、さっきから見えてんぞそこの二人』

 

千夜『あらあら』

 

シャロ『い、いや!これは覗いてたとかそう言うんじゃなくてですね!』

 

ジョシュア『いいからとっとと入れよ』

 

二人が中に入る

モカさんと初対面か

 

千夜『はじめまして』

 

シャロ『こ、こんにちは…』

 

モカ『こんにちは!千夜ちゃん、シャロちゃん。二人の事もココアの手紙に沢山書いてあったよ!』

 

千夜『それってどんな?』

 

シャロ『変な事書いてあったんじゃ?』

 

モカ『二人共モフモフしたらとても気持ちいいんだって!』

 

それを聞いてた俺は思わずずっこける

 

千夜はまんざらでも無い顔してやがる……

 

その時、丁度ココアがラテを持ってきた

 

ココア『お待たせ!あ、あのね……これ…ラテアート……なんだけど……』

 

ココアの作ったラテアートにはまだぎこちない感じはするが綺麗な花が描かれていた

 

モカ『これ……ココアが作ったの!?すごい!お姉ちゃん、サプライズ負けしちゃった』

 

ジョシュア『そいつはココアの成長の証なんすよ』

 

モカ『そっか……お客さんの為に練習したんだね……立派だよ、ココア』

 

ジョシュア『まぁ、ラテアートの練習してるか日向ぼっこしてるかのどっちかなんすけどね』

 

ココア『えへへへ』

 

モカ『ココア!?えへへへじゃないでしょ!』

 

そうこうしてる内に夜になり、ココアの部屋にチノとココアとモカさんが集まっていた

 

俺?俺は自分の家の窓から参加してる

 

持ってきたよーし、今日は夜更かしを許す!』

 

ココア『やったぁ!聞いて欲しい話が沢山あるんだよ!ね!チノちゃん!ジョジョ君!』

 

チノ『わ、私は別に……あ、コーヒー淹れてきます!ジョジョさんの分は……』

 

ジョシュア『俺はこっちで淹れるからいいよ』

 

チノ『分かりました』

 

チノはコーヒーを淹れに一度部屋から出ていった

 

それと同時に、ココアがモカさんに近づく

 

ココア『あのねあのね!お姉ちゃん!』

 

モカ『うんうん!ココア落ち着いて』

 

ココア『うん!』

 

モカ『深呼吸してから話そう!』

 

ココア『うん!』

 

二人は深呼吸を始める

 

……そのリズムだと寝落ちしないか?

 

「「zzz……zzz」」

 

ホントに寝落ちした!?

 

その頃にチノが帰って来た

 

チノ『お待たせしました……寝てる!?』

 

ジョシュア『深呼吸始めてしばらくしたらこの有り様だ』

 

チノは二人をじっと見つめている

 

ジョシュア『ん?どうした?』

 

チノ『いえ、これが姉妹…と思いまして……』

 

ジョシュア『……羨ましいか?』

 

チノ『……少し、ですが……でも、私にはジョジョさんが居ますから』

 

俺はチノに微笑みかけながらチノに伝えたい事を言う

 

ジョシュア『俺の事は彼氏兼兄貴だと思ってくれても構わねぇよ?』

 

チノ『それはそれで恥ずかしいですね…』

 

俺とチノはお互いにクスッと笑い合う

 

ジョシュア『今日は一緒に寝るか?』

 

チノ『ではお言葉に甘えて……』

 

俺は部屋に梯子を掛けて、チノをこちらに呼び寄せる

 

ジョシュア『おやすみ、チノ』

 

チノ『おやすみなさい、ジョジョさん』

 

そして、お互い抱き合って眠りに付く

 


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