ジョジョの奇妙な冒険~episodeofhighschool~   作:DJトッティー

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血に染まった悲劇

イミテイトside

 

 

七原のアジトへたどり着くと

 

そこには建物が1つ存在しているのみで何もない場所だった

 

 

ジョシュア『……小夜、ロッカクに乗っておけ、ロッカクもあのウサギが出たらあの建物に向かえ』

 

小夜『わかったわ』

 

相棒の指示にロッカクも頷く

 

 

相棒達は徐々にアジトへ近づいて行った

 

しかしその前に立ちはだかったのは五体のウサギだった

 

 

ジョシュア『敵発見……だな』

 

ガイ『しかし、襲ってこないのはどういう事だ?』

 

七原『それは私が待機させているからだ』

 

七原の声が相棒達に聞こえたが、周囲には七原らしき人物はいなかった

 

 

ジョシュア『っ!七原ぁ!』

 

七原『おっと!そう怒らないでくれたまえウサギ達が怯える』

 

七原はふざけた口調で相棒をなだめる

 

 

七原『彼らは因幡五人衆、赤いスカーフがイナバ、青いスカーフがロップ、黄色いのが……』

 

 

ジョシュア『ごちゃごちゃうるせぇんだよ!』

 

七原『……やれやれ、僕が調教した五体の怪物の名前をいってるだけじゃないか……そんな悪い子にはお仕置きが必要だね』

 

七原はウサギの一体に襲わせる

 

だが、ガイがそれを止める

 

ガイ『ジョジョは殺させん!何がなんでも!』

 

ジョシュア『ガイ……』

 

七原『あははは!随分滑稽な茶番劇を見せてくれるじゃないか!この際だ!全員で奴等を殺せ!』

 

七原の指示で五体のウサギが一斉に襲いかかる

 

ガイ『ここは俺に任せて先に行け!』

 

ガイは腕を八本に増やし、ウサギ達に応戦する

 

 

ジョシュア『っ!悪い!必ず後で来いよ!』

 

ガイ『あぁ!』

 

そう言って、相棒は先へと進んだ

 

アジトの内部に入ると突然、小夜が拘束された

 

小夜『なっ!これはっ!』

 

ジョシュア『小夜!くっそ!離しやがれ!』

 

他の古きもの達も小夜の拘束を解こうとするが全く緩むことはなかった

 

そして、小夜はそのまま何処かに連れていかれてしまった

 

小夜『ジョジョ!』

 

ジョシュア『小夜!小夜ぉぉぉ!』

 

そしてアナウンスが流れる

 

七原『ふははは!小夜ちゃんを返して欲しかったら私の所まで来ることだね!』

 

ジョシュア『絶対行ってやるから覚悟しとけよ!』

 

七原『……まぁ、来られたらボスの話だけどね』

 

アナウンスが切れたと同時に相棒の背丈と同じ位のウサギ達が現れた

 

ジョシュア『ちっ!次から次へと……邪魔なんだよクソウサギ共がぁぁぁあああ!』

 

相棒は手にしていたマシンガンをぶっ放した

 

ジョシュア『コクエイ!ジョロウ!道作れるか!?』

 

コクエイ『容易いこと!』

 

ジョロウ『……任せて』

 

ジョロウとコクエイは自らの特性を利用して、ウサギ達を片付ける

 

ウサギの一体が相棒を襲おうとする

 

しかし、ウサギが相棒に近づいた時、

 

相棒にしか見えない拳がウサギの顔を殴った

 

それでも相棒は止まることはなかった

 

相棒はそのまま真っ直ぐ七原の元に向かっていった

 

 

イミテイトsideout

 

 

ナレーションside

 

ガイ『むぅぅぅん!』

 

ガイは五体のウサギを相手にし、後残り一体となっていた

 

ガイ『はぁ……はぁ……残りは貴様だけだ……』

 

イナバ『それはドうだろうナ?』

 

ガイ『何?』

 

イナバ『俺ヲ殺してもお前ハ必ず死ヌ。こレは予想デハない、予言ダ』

 

ガイ『言っておけ!はぁぁぁあああ!』

 

ガイはそのまま最後のウサギを倒した

 

ガイ『………ふぅ、終わったか……さて、ジョジョと合流するか』

 

ガイがアジトの入り口へ振り向くと

 

突然、視界が傾く

 

ガイ『な……なぜ……』

 

ガイはその場に倒れ、二度と起き上がることはなかった

 

 

そして、アジト内部

 

 

ジョシュア『うぉらぁぁぁ!』

 

ジョジョはマシンガンを撃ち続けながら前へ進んで行った

 

ジョシュア『くっそ!こんな時に俺の考えたスタンド使えりゃいいのによぉ!』

 

コクエイ『あと仮面ライダーになれればいいなとかも思ってるだろ?』

 

ジョシュア『正解だ!』

 

コクエイ、ジョロウそしてロッカクはジョジョを守りながら、共に進んで行った

 

 

ジョシュア『うじゃうじゃ喧しいんだよ雑魚共がぁぁぁ!』

 

ジョジョの怒号に反応したのか、ウサギ達が一ヶ所に集まりだした

 

ジョシュア『やっと退いてくれた……』

 

ジョロウ『……ホントに、退いてくれてたら良かったのに……』

 

 

ジョシュア『え?』

 

ウサギ達が一ヶ所に集まったのは、融合するためだった

 

ジョシュア『おいおいおいおいおいおい!合体するなんて聞いてねぇぞ!』

 

コクエイ『(………あれは!?)』

 

コクエイはあることに気づいた

ウサギ(融合体)の後ろに厚い扉らしき物があることを

 

コクエイ『(ジョロウ!聞こえるか?)』

 

ジョロウ『(テレパシー?何でここで使うの?)』

 

コクエイ『(あのウサギの後ろに扉がある。おそらくそこに七原がいる。)』

 

ジョロウ『(……それが正しいなら私達三人でこのウサギを足止めして、ジョジョだけ送るってこと?)』

 

コクエイ『(それしか方法が見つからん!幸い、ジョジョはまだ小銃を使っていない!)』

 

ジョロウ『(………わかった!、でも扉は?)』

 

コクエイ『(……俺に考えがある)』

 

コクエイは巨大ウサギの足元に行くと、黒い刺をウサギの足元に突き刺す

 

 

巨大ウサギは悲鳴をあげ、コクエイに向けて拳を連続で振るう

 

しかし、コクエイはその連撃を掻い潜り

 

あの扉の前で止まった

 

その一瞬の隙を突いたように巨大ウサギの拳がコクエイに当たる

 

ジョシュア『コクエイ!』

 

ジョジョが名を叫ぶ

 

ジョシュア『くっそ!よくもコクエイを殺ってくれたなぁ!』

 

コクエイ『呼んだか?』

 

ジョシュア『うわぁ!コクエイ!生きてたのか!?』

 

コクエイ『俺は影の古きもの。あの程度の拳では俺には届かんよ』

 

ジョシュア『そーいや、そうだったな……』

 

 

コクエイ『それより、この先の部屋にはウサギ達はいない。ここは我ら三人に任せて先に行け』

 

ジョシュア『けどお前らは?』

 

コクエイ『なぁに、後で合流するさ』

 

ジョロウ『心配無用……』

 

ジョロウの言葉にロッカクも頷く

 

ジョシュア『わかった!先に行ってるぜ!』

 

ジョジョはそのまま次の部屋に走っていった

 

コクエイ『良し!おいデカブツ!俺達が相手だ!』

 

コクエイ、ジョロウ、ロッカクは巨大ウサギに確実にダメージを与え始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ジョジョは

とある部屋にたどり着いた

 

ジョシュア『ここは……モニター?』

 

巨大なモニターの前に椅子が1つ

 

その椅子がこちらを向いた

 

そこに座っていたのは……

 

七原『やぁ、ジョシュア君。久しぶり……でもないかな?』

 

ジョシュア『七原ぁ……!』

 

ジョジョは小銃を構える

 

七原『おっと!撃ってもいいけどあの子を元に戻せなくなるよ?』

 

ジョシュア『!?おい!どういう事だ!』

 

七原『こう言うことさ』

 

七原が指を鳴らすと、モニターに巨大ウサギと戦っているコクエイ達が映し出された

 

映し出されてからしばらくして、巨大ウサギが倒された

 

ジョシュア『何がしたかったんだ?頼みの綱のウサギは死んだぜ?』

 

七原『あのウサギは捨て駒さ、この後のショーの為にね』

 

ジョシュア『ショー?』

 

モニターに映し出されたコクエイ達を何者かが斬った

 

ジョシュア『!?』

 

コクエイ達は何が起こったか分からず、そのまま絶命した

 

ジョシュア『そんな………』

 

七原『ふははは!さぁて!次は君の番だ!愛する者に殺されて君も幸せだなぁ!あはははは!』

 

 

ジョシュア『おい……ちょっと待て…愛する者?……もしかしてコクエイ達を斬ったのは!』

 

七原『なんだい?気づかなかったのかい?そうだよ?さぁ、入ってきたまえ』

 

七原が呼ぶとジョジョの目の前に小夜が現れた

 

ジョシュア『小夜!』

 

七原『彼女は僕のモノになった。君はもう用済みだよ?』

 

ジョシュア『てめぇ!小夜に何しやがったぁ!』

 

七原『古きものの血を過剰摂取させて、僕の駒にしたのさ』

 

ジョジョは咄嗟に小銃を七原に向けて放った

 

しかし、小夜の刀が小銃の弾丸を弾く

 

小夜はそのまま、ジョジョに襲い掛かる

 

 

ジョシュア『っ!やめろ!目ぇ覚ませ!小夜!』

 

小夜『うっ!うぐぅぅぅ!』

 

ジョジョは巴投げの要領で小夜と距離を取る

 

そして、七原の元に走るが

背中に衝撃が走る

 

ジョシュア『がっ!』

 

小夜がジョジョの背中を斬ったのだ

 

七原『あははは!油断したねぇ!……もう死んだかな?』

 

ジョシュア『死んでねぇよ……!』

 

ジョジョは背中から血を流しているものの、致命傷には至らなかった

 

ジョシュア『防弾で防刃のベスト着といて助かったわ』

 

七原『ちっ!無駄な足掻きをっ……!小夜!』

 

七原の声に小夜は再び、ジョジョに掴み掛かる

 

ジョシュア『っ!小夜!』

 

ジョジョは再び、小銃で小夜の刀を防ぐ

 

ジョシュア『(くっそ!どうすりゃいいんだよっ!)』

 

ジョジョは必死で小夜を元に戻せないか考えていた

 

すると、ジョジョの頬に水滴が零れた

 

見ると小夜の目から涙が零れていた

 

ジョシュア『小夜……?』

 

小夜『……して……』

 

ジョシュア『え……?』

 

小夜『私を………殺して……』

 

ジョシュア『っ!?』

 

七原『あはははははは!ここに来て友情ごっこかい?ホンットに君達は愉快だねぇ!』

 

七原が何か言っている

ジョジョにとってはその位にしか聞こえていなかった

 

小夜『わ……たしの…自我…が…あるうち……にっ!』

 

 

ジョシュア『……それしか方法は無いのかっ!』

 

小夜『……いい……からっ!……早くっ!』

 

ジョシュア『う、うあぁぁぁあああ!』

 

ジョジョは小銃で小夜を押し返し、小夜はバランスを崩してしまう

 

 

ジョシュア『……』

 

そしてジョジョは小夜に向けて小銃を構える

 

小夜『……………』

 

小夜は口パクで最期の言葉をジョジョに送った

 

ジョジョはそのまま、唇を噛みながら小銃で小夜の眉間を撃ち抜いた

 

 

七原『はは……はははははは!ホントに殺したよ!すごいね!やはり人間は死に際に本性を表すね!』

 

ジョシュア『……れよ』

 

七原『え?』

 

ジョシュア『黙れよ……クズがっ!』

 

ジョジョは七原に向け、これ以上無いというほどの怒りと殺気を放った

 

 

七原『ひっ』

 

ジョシュア『なぁ、知ってるか?人ってな…怒りすぎると頭がスゥーっとするんだ……まるで頭に穴が空いたみてぇに……』

 

 

七原『そ、それがどうかしたのかい?』

 

ジョシュア『……小夜は最期になんて言ったと思う?

 

ジョジョは小銃を捨て、小夜の持っていた刀を手に取る

 

七原『さ、さぁね。』

 

ジョシュア『ありがとう、さようなら……だってよ…笑えるぜ…こっちの気も知らないでよ』

 

七原『だからなんなんだ!何が言いたい!』

 

ジョシュア『今からお前を殺す……俺と小夜の手で………その罪……死をもって償え』

 

その瞬間、ジョジョは七原の目の前まで迫った

 

そして、横からの一閃に七原は為す術なく、腹から血を流し、その場に倒れた

 

ジョジョは小夜の亡骸を抱え、アジトを後にした

 

 

再び、ジョジョはアジトを訪れ

 

ガイ、コクエイ、ジョロウ、ロッカクの亡骸を回収した

 

 

 

ジョシュア『……ガイ…コクエイ…ジョロウ…ロッカク……小夜……俺に、俺にもっと力があれば…守ってやれたんだけどな……ごめん…ほんっとうにごめん!』

 

ジョジョは静かに涙を流しながら、それぞれの墓を作っていく

 

 

ライナー『これからどうするんだ?』

 

ジョシュア『ライナーか、そうだな……そろそろ学校も再開するだろうし、まずは高校卒業を目指してみるよ……ライナーは?』

 

ライナー『儂は森に還る。奴等が居らんとつまらんからのう』

 

ジョシュア『そうか……俺を恨んでるか?』

 

ライナー『恨んではおらんよ、お主は良くやった…お主に生きて奴等の分まで長生きして欲しい。奴等もそう思うに違いないわい』

 

ジョシュア『そうか……じゃあな、ライナー』

 

 

ライナー『お主もな。道中達者での』

 

そして、ライナーは森に向かって走っていった

 

 

ジョジョはその場を後にし、高校を復学、そして現在に至る

 

 

 

ナレーションsideout

 

 


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