ジョジョの奇妙な冒険~episodeofhighschool~   作:DJトッティー

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決戦

ジョシュアside

 

 

 

時刻は深夜。

 

決戦の時刻だ。

 

 

 

俺達は会談が行われるホテルの屋上で待機していた。

 

高層の建物のため屋上ともなるとかなり高い。

 

風もビュービュー吹いてる。

 

 

 

リアスによれば会談ももうすぐ始まるとのこと。

 

つまり、ロキ達もそろそろ現れるということだ。

 

 

 

周囲のビルの屋上にシトリー眷属が配置されていて、いつでも転送できるようにしている。

 

 

 

匙は………まだ到着していない。

 

いまだグリゴリの施設で特訓を受けているみたいだ。

 

本当に大丈夫なのかよ、あいつ……。

 

 

 

この屋上には俺達オカ研メンバー以外にアザゼルの代わりに戦闘に参加するバラキエルさん、鎧姿のロスヴァイセさん、そしてイリナ。

 

 

 

 

 

遙か上空にはティアとタンニーンが宙に浮いている。

 

もちろん人には視認されないよう術をかけている。

 

 

 

リアス『時間よ。会談が始まったわ』

 

 

 

部長の言葉に皆の顔が一層引き締まる。

 

 

 

会談が始まった。

 

 

 

それは、つまり―――――――

 

 

 

ヴァーリ『小細工なしか。恐れ入る』

 

 

 

ヴァーリが苦笑した。

 

 

 

俺も上空の一点を睨む。

 

 

 

 

 

バチッ! バチッ!

 

 

 

 

 

ホテル上空の空間が歪み、大きな穴が開いていく。

 

 

 

そこから姿を現したのはロキ、ヘル、そしてフェンリル。

 

 

 

今回はいきなりフェンリルが出てきたか…………。

 

 

 

そんな俺の考えを見抜いたのか、ロキはニヤッと笑みを浮かべた。

 

 

 

ロキ『何か言いたそうだな、仮面ライダー。フェンリルのことか?』

 

 

 

ジョシュア『まぁな。人間界にそんな危険なやつを何度も連れてくるなんてどうかしてるぜ』

 

 

 

ロキ『赤龍帝と白龍皇以外にも龍王が二人に仮面ライダー。それだけの者達を相手にするのだ。流石の我も本気でいかせてもらうさ』

 

 

 

ジョシュア『なるほどな………。引く気はねぇってことか』

 

 

 

ロキ『当然だ』

 

 

 

ロキがそう答えた瞬間、ホテル一帯を包むように巨大な結界魔法陣が展開された。

 

シトリー眷属が俺達を戦場に転移させるための大型魔法陣を発動させたんだ。

 

 

 

ロキ『ふむ、場所を変えるか。良いだろう』

 

 

 

ロキ達は特に慌てる様子もなく、不敵に笑んで大人しくしていた。

 

 

 

そして、俺達は光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光が止み、目を開くとそこは大きく開けた土地だった。

 

岩肌ばかりで何もない。

 

 

 

そういえば古い採石跡地だっけ?

 

 

 

戦場を確認した後はリアス達に目をやる。

 

うん、全員いるな。

 

 

 

リアス『逃げないのね』

 

 

 

リアスが皮肉気に言うと、ロキは笑う。

 

 

 

ロキ『逃げる必要などない。どうせ抵抗してくるだろう。それならば貴殿らを潰してからオーディンを殺せばいい』

 

 

 

バラキエル『貴殿は危険な考えにとらわれているな』

 

 

 

バラキエルさんが言う。

 

 

 

ロキ『危険な考えを持ったのはそちらの方だ。各神話の協力など…………。愚かにもほどがある』

 

 

 

バラキエル『やはり、話し合いは無理か』

 

 

 

バラキエルさんは雷光を纏い、背中に十枚もの黒い翼を展開した。

 

 

 

それを見て俺とイッセー、ヴァーリが前に出る。

 

 

 

ヴァーリ『それでは、始めようか』

 

 

 

ジョシュア『ああ。あいつは俺達が止める!』

 

「「「「「変身!」」」」」

 

 

[Vanishing Dragon Balance Breaker!!!!]

 

[カイガン!オレ!レッツゴー!覚悟!ゴ・ゴ・ゴ・ゴースト!]

 

[drive!type、SPEED!]

 

[ソイヤ!オレンジアームズ!花道!オン、ステージ!]

 

[flame!please!ヒーヒー!ヒーヒーヒー!]

 

[タトバ!タ・ト・バ!タトバ!]

 

[Cyclone!Joker!]

 

[kamen ride!ディケイド!]

 

[ガブ!]

 

[レ.デ.ィ!フ.ィ.ス.ト.ア.ッ.プ!]

 

[sword form!]

 

[HENSIN!cast off!change、beetle!]

 

[turn up]

 

 

白い閃光が戦場を覆う。

 

 

 

俺達はそれぞれの仮面ライダーに変身し、ヴァーリも一切曇りのない純白の全身鎧に身を包んでいた。

 

 

 

それを見てロキが喚起した。

 

 

 

ロキ『これは素晴らしい!二天龍と仮面ライダーが我を倒すために共闘しようというのか!フハハハハ!!!!こんなに心躍ることはないぞ!』

 

 

 

俺達を前にしても笑ってやがるぞ、ロキの野郎………。

 

 

 

ロキはレーヴァテインを呼び出し、柄を握る。

 

 

 

ロキ『さぁ、来るがいい! 赤と白の競演を見せてもらおうではないか!』

 

 

 

こいつ戦闘狂かよ。

 

 

 

まぁ、そんなのはどうでもいい。

 

 

 

俺はこいつをぶちのめすだけだ。

 

先日の借りもあるしな。

 

 

 

ジョシュア『絋汰。お前はティアと一緒にヘルの相手を任せる。泊さん、戦況次第で、皆の回復も頼む。アーシアだけじゃ回復が追い付かないかもしれないからな』

 

 

 

アーシアの回復は凄まじいけれど、今回は相手が相手だ。

 

負傷者が次々に出ることになるだろう。

 

 

 

そうなれば、いくらアーシアでも限界が来る。

 

絋汰『おう!』

 

進ノ介『分かった。皆のことは任せろ』

 

 

 

絋汰と泊さんは頷くと、ティアの隣に立ちヘルと向かい合う。

 

 

 

見ればヘルはすでに魔物を呼び出していた。

 

百はいるか・・・・・。

 

 

 

ヘルは大量の魔物を呼び出すときは動きが止まるとミドガルズオルムが言っていたけど・・・・・・。

 

 

 

どうやら、予想よりも多そうだ。

 

 

 

 

 

ヘル『うふふふ。龍王最強と名高いティアマット様が私の相手をしてくださるとは光栄ですわ』

 

 

 

ティア『ふん。心にもないことを。それに私一人ではない。おまえの相手をするのは私達だ』

 

 

 

ティアがそう言うと、リアス達が前に出た。

 

 

 

そう、ヘルの相手をするのはティアだけじゃない。

 

リアス、朱乃、小猫も加わる。

 

 

 

ヘルはそれを見て見下すように笑う。

 

 

 

ヘル『悪魔と堕天使ごときが私の前に立つなど・・・・・。身の程を知りなさい』

 

 

 

うーむ、性格悪いぜ。

 

 

ティアがリアスに言う。

 

 

 

ティア『・・・・・リアス・グレモリー、おまえ達は魔物共の相手をしろ。私はやつだけで手一杯なんでな』

 

 

 

リアス『分かったわ。朱乃、小猫、いくわよ』

 

 

 

「「了解!」」

 

 

 

リアスの声に頷き、朱乃はライトニングアルティメットに、小猫はトラクローを構える。

 

 

 

そして、魔物との戦闘に突入した。

 

 

 

俺達もいくか。

 

 

 

風を切る音と共にヴァーリが仕掛けた。

 

空中で光の軌道を描きながらロキに迫る!

 

 

 

俺もゴーストの能力で空を飛ぶ!

 

 

 

ロキは笑みを浮かべながら俺たち目掛けて魔法による砲撃を放つ!

 

しかも、結構デカい一撃だ!

 

 

 

イッセー『こんなもん!』

 

 

 

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!』

 

 

 

倍加を一気にさせたイッセーは拳を振りかぶり、迫る砲撃に叩きこむ!

 

 

 

激しい衝突音とともにロキの砲撃が消え去った!

 

 

 

ロキの初撃を避けたヴァーリが北欧魔術を展開する!

 

一つじゃない。

 

ヴァーリの周囲にいくつもの魔法陣が展開されている!

 

 

 

ヴァーリ『こちらのも受けてもらおうか』

 

 

 

斉射した!

 

ロキが放った奴よりも大きい!

 

この採石場を埋め尽くすんじゃねぇかと心配になるくらいの規模だ!

 

 

 

幸い味方は離れた場所で戦闘を行っているから巻き込まれずに済んだ。

 

 

 

攻撃が止んだ後、目の前にあったのは巨大な穴。

 

底が見えないくらいの深さだ。

 

 

 

流石はヴァーリ。

 

開幕早々からとんでもない攻撃を見せてくれるぜ。

 

 

 

だけど………

 

 

 

ロキ『ふはははは!なるほど!良い威力だ!』

 

 

 

ヴァーリの攻撃で生じた爆風が止み、そこにいたのは無傷のまま宙に漂っているロキだ。

 

防御魔法陣がロキを覆うように展開されていた。

 

あれで防いだのだろう。

 

 

 

砲撃はよっぽどタイミングが合わないと軽く防がれるか・・・・。

 

ロキを倒すなら格闘戦が最適か。

 

 

 

ということで、例の秘密兵器を取り出す。

 

俺が腰につけていたミョルニルのレプリカだ。

 

イッセーに渡し、魔力で大きさを変える

 

俺の身長の半分くらいの大きさだ。

 

 

 

ジョシュア『少し重くなるけど全然振れるよな!イッセー!』

 

イッセー『はい!』

 

ロキはイッセーが手にしているのを見て目元をひくつかせていた。

 

 

 

ロキ『・・・・・ミョルニルか。いや、レプリカだな。そのような物を託すなど・・・・・! オーディンめ、それほどまでして・・・・・・!』

 

 

 

ロキのオーラが増し、先程までの静かなものから荒いものへと変化した。

 

オーディンの爺さんがこれを渡したことが許せないといった様子だな。

 

 

 

俺からしたらそんなことはどうでも良い。

 

 

 

イッセーはミョルニルを振り上げ、そのままロキへと迫る!

 

こいつは神をも倒せる雷を放つ!

 

 

 

こいつならどうよ!

 

 

 

ロキはこいつの危険性を知ってるからか、その場から大きく後退した。

 

 

 

空を切り、地面に直撃する。

 

 

 

 

 

ドオオオオオオオオオンッ!!!

 

 

 

 

 

・・・・・あれ?

 

 

 

地面に巨大なクレーターも生まれたし、かなりの威力なのは分かったけど・・・・・

 

 

 

肝心の雷が発生しない!?

 

 

 

予想外のことに戸惑う俺!

 

イッセー『な、なんで!?』

 

イッセーは何度か振ってみるが、ミョルニルはうんともすんとも言わなかった。

 

 

 

えええええええええっ!?

 

 

 

ロキ『ふははははは』

 

 

 

イッセーの情けない姿にロキが笑う!

 

 

 

イッセー『わ、笑ってんじゃねぇよ!』

 

 

ロキ『いやはや、中々に笑えた。しかし、残念だ。その槌は力強く、純粋な心の持ち主にしか扱えない。貴殿には邪な心があるのではないか?』

 

 

 

ま、まさか……

 

 

それって・・・・・・

 

 

 

イッセー『もしかして、俺がスケベだから?』

 

 

 

ロキ『貴殿は女人の体に興味があるのか。ふむ、若さゆえの邪心か』

 

 

 

納得すんな!

 

こっちが悲しくなる! 

 

 

 

ロキ『まぁ、そう気を落とすな。男なら誰でも持つものだ。仕方がないだろう』

 

 

 

なにこの状況!?

 

あいつ、敵に励まされてるよ!

 

 

 

止めて!

 

 

 

あれ・・・・・なんか涙が・・・・・・。

 

 

 

まさか、イッセーのスケベ心がこんなところで足を引っ張るなんて…………。

 

 

 

今日から改心・・・・・・なんてできねぇだろうなぁ

 

イッセーはオーラを流すのを止めてミョルニルをしまう。

 

 

 

イッセー『もういいよ!おまえはミョルニル無しでやってやらぁ!』

 

 

 

イッセーはカードを一枚取り出す

 

あれは!

 

[Survive]

 

イッセーの周囲には炎が上がり、それと同時にイッセーの姿が変化する!

 

 

 

イッセー『仮面ライダー龍騎、禁手!龍騎サバイブ!』

 

 

イッセーが叫ぶとロキはレーヴァテインを正面に構えた。

 

 

 

ロキ『面白い!それではこちらも本格的に攻撃に移るとしよう!』

 

 

 

そして、俺はあのあのスタンドをイッセーに渡す

 

 

 

ジョシュア『イッセー!そいつを使え!』

 

 

 

イッセーはそれをキャッチする。

 

俺がイッセーに投げ渡したのはアヌビス神だ

 

 

 

イッセー『ありがとうございます!ジョジョ先輩!』

 

 

 

イッセーは左手にドラグバイザーツヴァイ、右手にアヌビス神を握り、それをロキに向けた。

 

 

 

イッセー『いくぜ、ロキ!うおおおおおおおっ!!!!』

 

 

『BBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBBoost!!!!』

 

 

 

サバイブモードになったことで加速した倍加がスタートして、イッセーの力が一気に上がる!

 

 

ロキ『ほう、スタンドか!しかし、そんなものが我がレーヴァテインに通じると思うな!』

 

 

 

 

 

ギィィィィィンッ!!

 

 

 

 

 

俺のアヌビス神とロキのレーヴァテインが激しくぶつかり、火花を散らす!

 

それからイッセーとロキは空中で剣戟の応酬を繰り広げた!

 

互いの剣がぶつかるたびに空気を揺らし、周囲に影響を及ぼす!

 

 

 

ロキ『赤龍帝は剣をも扱えるか!我と対等に打ち合える者に出会えたのは久しぶりだぞ!』

 

 

イッセー『そうかい!』

 

ジョシュア『俺も混ぜろや!』

 

 

 

俺はそう言ってレーヴァテインの柄を蹴り上げる!

 

ロキの懐が空いた!

 

 

 

ここだ!

 

 

 

ジョシュア『うぉぉぉおおお!』

 

 

 

俺はガンガンセイバーをロキの腹部目掛けてフルスイングで振るう!

 

しかし…………ロキに当たる直前、防御魔法陣がロキの前面に展開され、俺の横凪の一撃は防がれた。

 

 

 

ジョシュア『ちっ!』

 

 

 

俺の舌打ちにロキは不敵に笑む。

 

 

 

ロキ『いい線だが、惜しかったな、ジョシュア・ジョースター。だが今ので我を取れると思ったか?』

 

 

 

それを訊いて今度は俺が笑った。

 

 

 

ジョシュア『はっ!てめぇこそそれで防げたと思ってんのか?てめぇの相手は俺じゃねぇ、俺達だぜ?』

 

 

 

その瞬間、ロキの背後に白い閃光が現れる。

 

 

 

ヴァーリ『その通りだ。俺を忘れてもらっては困るな』

 

 

 

ロキ『そうだったな。我の相手は二天龍と仮面ライダーだったな。ならば―――――フェンリル』

 

 

 

ヴァーリの手刀を防御魔法陣をもう一つ展開して防ぎながら、ロキはフェンリルに指示を出す。

 

 

 

今までタンニーンのおっさん達と攻防を繰り広げていたフェンリルがこちらを向き、ヴァーリに襲いかかろうとする。

 

 

 

それを見たバラキエルさんが叫んだ。

 

 

 

バラキエル『今だ!』

 

アーシア『はい!』

 

[bind please]

 

 

アーシアが魔法を使い、周囲に魔法陣が展開して、地面から巨大で太い鎖が出現した。

 

あれが魔法の鎖、グレイプニルだ。

 

 

 

無事に届けられたのは良かったが持ち運びが難しいため、ウィザード独自の領域に仕舞ったんだ。

 

 

 

それをタンニーンのおっさんとバラキエルさん、そしてロキから離れた俺とヴァーリが掴み、フェンリルへと投げつける!

 

 

 

ロキ『ふははははは!無駄だ!グレイプニルの対策など、とうの昔に―――――――』

 

 

 

ロキの嘲笑空しく、エリスによって強化された魔法の鎖は意志を持ったかのようにフェンリルの体に巻きついていく!

 

 

 

 

 

フェンリル『オオオオオオオオオンッ…………』

 

 

 

 

 

フェンリルが苦しそうな悲鳴を辺り一帯に響かせる。

 

 

 

バラキエル『―――――――フェンリル、捕縛完了だ』

 

 

 

バラキエルさんが身動きが出来なくなったフェンリルを見て、そう口にした。

 

 

 

とりあえず、これでフェンリルは封じた。

 

 

 

 

 

絋汰『セイ!ハァァァアアア!!!』

 

ティア『はぁぁぁあああ!!!』

 

 

 

 

 

ティアと絋汰から放たれる嵐のような攻撃がヘルに襲いかかっている。

 

 

 

ヘル『くっ………調子に乗って…………!』

 

 

 

あまりの強烈さにヘルも額に汗をにじませながら防御一辺倒になっているようだ。

 

次々と魔物を呼び出してはいるけど、それらはリアス達の攻撃によって全て滅されていく。

 

 

 

あの調子なら、むこうも何とかなりそうだ。

 

 

 

ヘルはティアと絋汰が抑えてくれているし、フェンリルは油断さえしなければタンニーンのおっさん達がいれば十分に撃破できる。

 

 

 

 

 

 

 

残るは―――――

 

 

 

 

 

 

 

ジョシュア『後はてめぇだけだな、ロキ』

 

 

 

俺はガンガンセイバーの切先をロキに向ける。

 

 

 

少しは焦ると思ったんだけど、ロキは感心するように見てくるだけ、か。

 

 

 

ジョシュア『てめぇ……この状況でまだ余裕があんのか?』

 

 

 

俺が問う。

 

 

 

ロキ『よもやフェンリルをこんなにも早く封じられるとは思わなかったのでな。グレイプニルを強化したのはダークエルフ。そして、そのことを貴殿らに教授したのはあの愚か者だな?』

 

 

 

愚か者………ミドガルズオルムのことを言ってるんだろうな。

 

 

 

ジョシュア『まぁな。あいつには感謝してるぜ。あいつのおかげでこうしてフェンリルを封じられた』

 

 

 

ロキ『だが、我を倒さねば意味は無い』

 

 

 

ジョシュア『倒すさ。これからな!』

 

俺はロキ目掛けて飛翔する!

 

 

 

ロキ『面白い!やって見せろ!』

 

 

 

ロキもそれに応じて、自身の周囲に魔法陣を展開する。

 

そこから現れたのは無数の鎖だった!

 

 

 

またかよ!

 

 

 

あんなもんに気を取られてたら、やられる!

 

 

 

すると、俺とイッセーの背後からものすごいスピードでヴァーリが飛んできた。

 

 

 

ヴァーリ『先輩、兵藤一誠。ロキは一先ず俺が抑えよう。準備しておけ』

 

 

 

それだけ言うと、俺達を追い抜かしヴァーリは単身、ロキに挑んでいった。

 

 

 

あいつ……………

 

 

 

なるほど、そういうことかよ。

 

 

 

ヴァーリの思考を読み取った俺は立ち止まる。

 

 

 

迫るロキの鎖。

 

以前の比じゃないな。

 

 

 

ジョシュア『イッセー、全部吹き飛ばすぞ。いいよな?ドライグ』

 

 

 

ドライグ『アルビオンに前衛を任せるのか。…………いや、あの技を使う気だな』

 

 

 

そういうことだ!

 

ヴァーリの準備が整うまでは俺はあいつのサポートに回るさ!

 

 

 

俺だってあの形態ならヴァーリ以上に砲撃戦もこなせるしな!

 

 

 

迫る鎖を睨みながら、俺はフォームチェンジをする

 

そう、超チート特化のあの形態だ!

 

[カイガン!スペシャル!行こう!最高!スペシャルなゴースト!]

 

 

仮面ライダーゴースト、スタンド魂!

 

 

 

俺はエンペラー、ホルス神、バット・カンパニー、ラット、ストレイ・キャット、セックス・ピストルズ、エアロスミス、マンハッタン・トランスファー、プラネット・ウェイブス、タスクを使う

 

 

それぞれの照準を定め、一斉斉射!!!

 

 

 

ジョシュア『いくぜぇぇぇぇええええ!!!!アルティメット・フルブラストォォォオオオ!』

 

 

放たれた極大の砲撃は無数の鎖を覆いそのまま消し飛ばしていく!

 

ついでに、ヴァーリを襲っていたロキの魔法砲撃をも全て相殺した!!

 

 

 

それにより生じた爆煙が辺り一帯を覆い、ロキとヴァーリの姿が見えなくなった。

 

 

 

ロキ『ほう!本当に仮面ライダーは面白い!先ほどまでとは全く違う力ではないか!』

 

 

 

ロキの笑い声が爆煙の中から聞こえてくる。

 

 

 

ヴァーリ『その余裕が命取りだ』

 

 

 

ヴァーリが煙を振り払い、ロキに迫る!

 

拳に尋常じゃない程の魔力を纏わせてロキに放つ!

 

 

 

ロキ『どこがだ?』

 

 

 

しかし、その行動はロキには読まれていたようで、ヴァーリの拳を受け止めた。

 

 

 

そして、ロキがレーヴァテインを振るい、ヴァーリを斬り裂いた!

 

 

 

ヴァーリ『ガハッ』

 

 

 

ヴァーリは咄嗟に体を捻って致命傷は避けたもののかなりのダメージを負ってしまう。

 

白龍皇の純白の鎧がヴァーリの血で赤く染まっていく。

 

 

 

ロキ『白龍皇。貴殿もかなりの実力だが、我にはまだ届かんよ』

 

 

 

ロキが笑みを浮かべてヴァーリを嘲笑う。

 

 

 

すると―――――

 

 

 

ヴァーリはロキのレーヴァテインを握る腕を掴んだ。

 

 

 

ロキはそれを振りほどこうとするがヴァーリは放さない。

 

 

 

ヴァーリ『言ったはずだ。その余裕が命取りになるとな』

 

 

 

[Power Dispersion!!!!]

 

 

 

その音声が鳴った瞬間、ロキの圧倒的だったオーラが完全に消えた。

 

 

 

そう、ヴァーリが狙っていたのはこれだ。

 

 

 

ロキ『これは…………!?我の力が消えた、だと…………!?』

 

 

 

ロキの顔から余裕が消えて焦りの表情となった。

 

ジョシュア『下がれ、ヴァーリィィィィィィィ!!!!アルティメット・フルブラストォォォオオオ!!!!!!』

 

 

俺が砲撃を放ったのとヴァーリがその場から退いたのは全く同時だった。

 

 

 

スタンド達から放たれた莫大なオーラは混ざり合い、一つとなった!

 

そして、力を失ったロキへと一直線に突き進む!

 

 

 

今のロキに防ぐ術は無いが、ヴァーリの技の効果も直ぐに切れる。

 

そうなればこれも防がれてしまうだろう。

 

 

 

だから頼む!

 

間に合え!

 

間に合ってくれ!

 

 

 

ジョシュア『届けぇぇぇぇぇぇェええええええええ!!!!!』

 

 

 

俺の想いに呼応してスタンドのパワーが上昇した!

 

 

 

これなら!

 

 

 

ロキ『バカな!我がこのようなところで! おのれぇぇぇぇぇぇ!』

 

 

 

俺の砲撃はロキの叫びをかき消し、そのすべてを覆い尽くした――――――――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ジョシュア『はぁ、はぁ、はぁ……………』

 

 

 

砲撃を終えた俺はスタンドを解除し、スタンド魂も時間が切れたのかオレ魂に戻っていた。

 

今のにかなりの力を込めたから、肩で息をしている状態だ。

 

ただでさえ、消耗が激しいスタンド魂をフルパワーで使ったんだ。

 

こうなるのも仕方がないか………。

 

 

 

俺はゆっくりと地面に着地して、膝をついているヴァーリに声をかける。

 

 

 

ジョシュア『ヴァーリ、大丈夫か?』

 

 

 

ヴァーリの傷を見ると、剣に斬られた傷だけじゃなく火傷したように肌が焼けただれていた。

 

レーヴァテインに斬られるとこうなるのか……………。

 

 

 

ヴァーリ『ああ。少し傷が深いが、これくらいなら耐えられる』

 

 

 

ジョシュア『ったく、無茶しやがって。アーシア! ヴァーリの回復を頼む!』

 

 

 

アーシア『はい!』

 

[healing please]

 

 

アーシアが後方からヴァーリに回復のオーラを送ってくれる。

 

 

 

ヴァーリの体を淡い緑色の光が包み、ヴァーリの傷を癒していく。

 

遠方からの回復は直接傷を回復させるよりも遅い。

 

だけど、流石はアーシア。

 

数秒程度でヴァーリの傷は完治した。

 

 

 

ヴァーリ『彼女の回復の力には驚かされるよ。神器を十分使いこなせているようだね』

 

 

 

ヴァーリはアーシアの力に賞賛を送った。

 

俺もそれには同意する。

 

 

 

ジョシュア『だろ?アーシアの成長はすごいんだ。俺とイッセーが出会った頃と比べると段違いだぜ』

 

 

 

アーシアも毎日修行に励んでるからな。

 

ぐんぐん成長してるんだ。

 

アザゼル先生でさえ、舌を巻くほどだ。

 

 

 

………きっかけさえあればいつでも至れるとは思うんだけど、どんな禁手になるんだろうか?

 

 

 

 

まぁ、何がきっかけになるかはその人次第だし、俺には予想のしようがないんだけどな。

 

 

 

それについては今はおいておこう。

 

 

 

俺達は同じ方向に視線を送る。

 

 

 

空中からロキがボロボロの姿で落ちてきていた。

 

 

 

ロキが地面に転がり、口から血を吐く。

 

 

 

ロキ『ゴブッ…………。まさか、こんなに早く終わってしまうことになるとは…………』

 

 

 

俺達はロキの方に歩を進めて、ロキから少し離れたところまで移動する。

 

ロキは全身から血を流していて、満身創痍の状態だった。

 

 

 

ヴァーリの技で力を霧散されているところに俺の全力の攻撃をまともにくらったんだ。

 

いかに神といってもこうなるのは当然だ。

 

 

 

ロキ『ふふふふ………。これが赤龍帝と白龍皇の力…………。何とも素晴らしいものだ…………。もう少し味わいたかったのだが、残念だ。……………まぁ、我の役目は果たせたから良しとしよう…………』

 

 

 

その言葉を訊いて俺とイッセー、ヴァーリは怪訝に思った。

 

 

 

………………役目?

 

 

 

役目ってなんだよ?

 

こいつの目的はオーディンの爺さんを殺して神々の黄昏を迎えることだろ?

 

 

 

ロキ『…………後のことはロキに任せよう』

 

 

 

「「「――――――――――――!?」」」

 

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、俺達の背後に気配が現れる。

 

 

 

 

 

 

 

ロキ『ああ、ご苦労だった――――――我が分身よ』

 

 

 

 

 

 

 

その声に俺は直ぐに反応して、後ろを振り返るが、

 

 

 

 

 

ザシュッ!

 

 

 

 

 

俺は腹部を横凪ぎに斬り裂かれ、その場に膝をつく。

 

斬られたことによる痛みと高熱を当てられたような痛みが一斉に襲ってくる。

 

 

 

でも、俺は痛みを忘れるくらいの衝撃を受けた。

 

 

 

俺達を斬り裂いた人物。

 

 

 

ジョシュア『な、なんで・・・・てめぇが・・・・』

 

 

 

こんなことはあり得ない。

 

 

 

なぜなら、その人物は俺達の後ろで死にかけているからだ。

 

 

 

なのに俺達の目の前に立っているのは紛れもないその人物だった。

 

 

 

ジョシュア『なんで、てめぇがそこに立ってんだよ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロキ『赤龍帝と白龍皇。そして仮面ライダーを相手に、我が何の策なしに前に立つと思ったか?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倒したと思っていたロキがレーヴァテインを地面に突き刺し、冷たい笑みを浮かべていた


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