ジョジョの奇妙な冒険~episodeofhighschool~ 作:DJトッティー
翌日の朝、朝食を済ませた俺達はリアスの別荘の大広間にいた。
俺達は一足先に朝食を食べていた
アグル『んん~!中々美味だったよ。リアス・グレモリー』
リアス『お褒め頂き光栄だわ……』
アグルの褒め言葉にリアスは複雑そうな顔だ。
まぁ気持ちは分かる
とか考えていたら、アザゼルとヴァーリがやってきた。
アザゼル『ほいよ、ミョルニルのレプリカだ。……しっかしあのクソジジイ、ホントに隠し持ってやがったな』
そう言って渡されたのは何だか日曜大工で使いそうな普通のハンマーだ。
違いとしては何か豪華な装飾とかが飾られている位だな。
ロスヴァイセ『オーラを流してみて下さい』
ロスヴァイセさんに言われてイッセーが魔力をハンマーに流すと……
カッ!
一瞬の閃光の後に、ハンマーがどんどん大きくなり、最終的には身の丈を越す大きさになった!
アザゼル『おいおい、イッセー、オーラ流しすぎだ。抑えろ抑えろ』
イッセー『へ、へい……』
イッセーは言われた通りに魔力のオーラを抑えると、縮小して両手で丁度振るいやすそうなサイズになった。
アザゼル『レプリカとは言うが、かなり本物に近い力を持っている。本来は神属にしか使えん代物だが、バラキエルの協力で悪魔でも使える様に術式を変更してる。あんまし無闇に振るうなよ?高エネルギーの雷でこの辺一帯が消えるぞ』
ジョシュア『なんちゅー物騒な……』
そう言われてこれに譲渡をしたらと考えると…………確かにロキ対策にはもってこいだな。
まぁ効果あるのかは分かんないみてぇだけど。
アグル『うし、作戦の確認だ』
それからはあれやこれやと作戦の確認を改めて行い、この場は一旦お開きになった。
ロキは主に俺とアグル、イッセーとヴァーリ。
フェンリルはグレモリー眷属とソーナ、匙で相手をする。
ヘルは魔法に優れたティアと泊さん、リアス、朱乃の四人。
アグル『さーて、後はそうだな…………匙とか言ったな?』
確認を終えると、アグルが匙を呼んだ。
匙『なんすか?』
アグル『お前も作戦で重要な役割がある。ドラゴンの神器もあるみたいだしな』
アグルの一言に匙は驚いていた。
匙『ちょ、待ってくださいよ!お、俺、兵藤や白龍皇みたいなバカげた力ないっすよ!?とてもじゃないけど……つーか、てっきりグレモリー眷属と一緒に戦うだけかと!』
まぁ気持ちは分かるけどな。
匙の能力は確かに優秀ではあるが、流石に神様とフェンリル相手には辛すぎる。
アグル『分かってる。だがお前には才能がある』
匙『才能……』
アグル『その為にはちょいとばかりトレーニングせにゃならんからな。ソーナ…とか言ったな?少しばかりコイツ借りるぞ』
ソーナ『構いませんが……どちらまで?』
アグル『冥界の堕天使領ーーーーグリゴリの研究施設さ』
あ、あの顔は……。
あれだ、地獄の扱きだ。
ヴァーリ『アザゼルのあの顔は……ろくな事はないな』
ヴァーリも知っているのか、溜め息を吐く。
イッセー『匙』
匙『な、何だよ兵藤。その無駄に良い笑顔は……』
イッセー『まぁ、その何だ……頑張れ☆』
匙『は?』
アザゼル『よーし、逝くぞ匙ー』
アグルは訳が分からず狼狽える匙の首根っこを掴み、アザゼルは魔方陣を展開する。
匙『え、つまりそう言うことか!?俺死ぬって事か!?』
ヴァーリ『匙元士郎。幸運を祈るよ』
あーっと、ヴァーリにまで憐れまれたぞ!
匙の明日はどっちだ!?
匙『い、嫌だぁぁぁぁぁ!!!』
イミテイト『出してくれ!出してくれよぉ!!』
佐野は止めろイミテイト!!
さよーならー!!
こうして、誇り高き一人の男は消えていった…………。
ジョシュアsideout
イッセーside
その後は、各自自室にて思い思いに過ごしていた。
俺の部屋には、何故だかヴァーリがいた。
イッセー『…………』
ヴァーリ『…………』
俺はゲームを、ヴァーリは何やら本を読んでいた。
イッセー『……何読んでるんだ?』
俺は返事は返ってこないだろうと思いつつ聞いてみた。
ヴァーリ『ん?北欧の術式を纏めた物だよ。まぁ、あればマシ位な物だけどね』
だが以外や以外、ヴァーリは返事を返してくれた。
イッセー『ふーん』
ヴァーリ『……よし。一通りは覚えた』
イッセー『早っ!?』
今の間で覚えたのかよ!?
驚く俺に構わず、ヴァーリは此方に近づいてきた。
ヴァーリ『ふむ、君は何をしてるんだい?』
イッセー『あー……この子の攻略してる所』
ヴァーリ『このゲージは?』
イッセー『好感度。これを上げればエッチできるシステムだよ』
ヴァーリ『ほぉ、興味深いな……』
うそん。
アルビオン『どうしてくれるのだドライグ!お前の宿主のせいでヴァーリまでスケベな事に興味を持ってしまったではないか!!』
ドライグ『し、知るか!……あ!寧ろさ、年相応な感じになってるから良くね?』
アルビオン『良い訳あるかぁぁぁぁぁ!!』
おうおう、二天龍が喧嘩してるぞ!
何かゴメンねアルビオン!
ヴァーリ『……俺は今回の共同戦線、楽しみで仕方ない』
イッセー『顔に現れてるもんな』
そう、ヴァーリの顔は本当に楽しそうな様子で笑みを浮かべている。
……そう言った意味では、コイツには裏がない。
ただ強い奴と戦いたい……ってだけの、打算のない思いが、コイツの原動力なんだな。
ヴァーリ『それに、君との戦いも楽しみだからね』
イッセー『へっ……だったらよ。生き残ろうぜ、この戦いをよ』
ヴァーリ『勿論だ』
俺とヴァーリは拳を合わせる。
アルビオン『……お前の宿主は不思議な男だな、ドライグ』
ドライグ『だろ?…………だがな、俺は不思議と気分が良いんだ』
アルビオン『……フフ、そうだな』
イッセーsideout
ジョシュアside
決戦前の深夜、俺は一人自宅に戻り、夜空を見上げていた。
イミテイト『……どうした相棒』
ジョシュア『ん……ちょっとな』
俺は昂る気持ちを落ち着けるべく深呼吸をする。
が、それでも落ち着く事はなかった。
ジョシュア『神様と戦う、か……』
チノ『緊張してるんですか?』
ジョシュア『っ!?』
誰だと思い振り替えると、そこには見知った青髪が。
そう、チノだ。
ジョシュア『あぁ、チノか……ちょっとな…』
チノが隣に腰掛けるのを見て、俺は心中を吐露する。
ジョシュア『俺さ、ちゃんと戦れるか、アイツの言葉に惑わされるんじゃないかって思うと……不安でな』
…………不思議だな。
今までは五月蝿いぐらいに高鳴っていた胸が今は静かだ。
それに……こいつの前だと、俺は何も包み隠さずに話せる。
俺は改めてこいつが好きなのだと自覚させられた。
チノ『……大丈夫です』
チノは俺の手を握って、そう言った。
チノ『ジョジョさんは迷ったりしないです。もし迷っても、ジョジョさんの目を、イッセーさんや、リアスさん達が覚まさせてくれます』
イミテイト『コイツの言うとおりだ相棒。あまり気負うな。お前はお前らしく、仮面ライダーとして、スタンド使いとして戦え。もし迷うなら、そんときは俺のボケでハッキリさせてやるから』
…………そうだな。
ジョシュア『俺は……一人じゃない、その通りだ』
何を迷うことがあるんだ?
俺は誓ったじゃないか、仲間をーーーー守るって。
ジョシュア『ありがとな。チノ』
俺はチノの頭を撫でる
ジョシュア『………なぁ、チノ』
チノ『?』
ジョシュア『この戦い……生きて帰ってこれたら、言いたい事があるんだ。だから……それまで待っててくれるか?』
チノ『……はい』
何よりも愛しい彼女の顔は、月に照らされて何時もよりも輝かしかった。