ジョジョの奇妙な冒険~episodeofhighschool~   作:DJトッティー

36 / 93
承太郎とユウゴの冒険その2

ユウゴside

 

 

俺たちはまた街中へと戻って情報収集の為に聞き込みをした。

 

しかし、俺たちが元から知っていた内容より良い情報を得ることはできなかった。

 

 

ユウゴ『はぁ……どうしたもんかね』

 

ゼファードル『そうっすね。手がかりがなさすぎるっす』

 

俺達は四人で行動をしている。ゼファドールの眷属達はそれぞれが情報収集の為に動いているから別行動だ。

 

 

ユウゴ『あ!』

 

俺はあることを思い出した

 

ユウゴ『ゼファードル、ちょっと俺の背中に触ってろ』

 

ゼファードル『へ?いいっすけど…?』

 

ゼファードルは手を俺の背中に当てる

 

そして、俺は地面に両手を当てる

 

………ビンゴ!

 

 

ユウゴ『見つけたぜ!こっちだ!』

 

俺はその場所に走る

 

ユウゴsideout

 

 

 

承太郎side

 

ユウゴ『さて、ここかな?それっぽいところは…』

 

ユウゴが突然走り出したと思ったら、森の前で止まった

 

ゼファードル『そうみたいっすね……なんでカーシャモラルを探したんすか?』

 

ユウゴ『ん?まぁちょっとな』

 

確かに……色々と気になってたからな。

 

森を進んでいくとなんかいかにもって感じの廃墟を見つけた。ユウゴ曰くここから気配がするらしい。

 

 

承太郎『おい、ゼファードルとか言ったな?お前は眷属を連れてこなくてよかったのか?』

 

 

ゼファードル『いいんだよ。あいつらには迷惑かけっぱなしだからな』

 

 

花京院『ゼファードル君はちゃんと王様やってるじゃないか』

 

 

ゼファードル『よしてくれよ。まだまだだしよ』

 

俺の感想だが、出会った当初よりはまだいい感じに王様やってると思うぜ?

 

ユウゴ『んじゃ行くか』

 

ゼファードル『うす!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ユウゴ『ひでぇな…』

 

 

ゼファードル『胸糞悪りぃっすね…』

 

廃墟の中に入り調査をすると隠し扉を見つけた。その中にはキメラのような様々な部位がついた生物がいた。

 

 

承太郎『キメラってのは。こんな簡単に作ってもいいのか?』

 

 

花京院『いや、新しい魔王になってからキメラの実験などは禁止されてるよ』

 

 

承太郎『チッ…ますますきな臭えな』

 

 

ゼファードル『あぁ…』

 

ユウゴ『あ?ドラゴンの気配?』

 

 

花京院『本当かい!?』

 

俺は花京院に無言で頷く

 

 

キメラの合成は禁止ねぇ…。それなのにこんなに大量に作られている。檻や液体の入ったカプセルの中に…

 

 

承太郎『とりあえずカーシャモラルの野郎を探すぞ』

 

 

ゼファードル『うす。ユウゴのアニキ!さっき地下への階段を見つけたっす!』

 

 

ユウゴ『でかした!行くぞ!』

 

ゼファードル『はい!』

 

ゼファードルが見つけたと言う階段から地下へと降りる。 

 

ユウゴ『ゼファードル。手分けして探すぞ。戦闘になったら物でもぶっ壊して場所を知らせろ』

 

 

ゼファードル『うす。アニキと承太郎もお気をつけて』

 

地下へ行くと通路が入り組んでいた。そのためカーシャモラルを探す効率を上げるために二手に分かれる。手始めに近くの部屋に入る。

 

 

承太郎『オラァ!』

 

俺は扉を殴り飛ばして中に入る。

 

 

承太郎『…無人か…』

 

中には誰もおらず長机と椅子が置いてあり書類が散乱しているだけのシンプルな部屋だった

 

ユウゴ『なんか埃臭ぇな』

 

 

花京院『そうだね、人に使われていないのか?』

 

おかしいな…

 

ガキは本当にいるのか?キメラがいたからこの施設は使われていると思っていたんだがな。

 

 

 

ゼファードル『アニキィ!承太郎!花京院!』

 

 

承太郎『なんだ?』

 

ゼファードルが俺達の事を叫びながら探しているようだ。

 

ゼファードル『アニキィ!ここに居たんすね』

 

 

ユウゴ『おう、どした?』

 

ゼファードル『ガキどもを見つけましたっ!』

 

 

ユウゴ『まじかよ!』

 

……ガキどもがここにいた?

 

カーシャモラルを探しに来たが思わぬ事になったな。

 

 

ユウゴ『案内してくれゼファードル』

 

ゼファードル『うす!こっちっす』

 

 

ゼファードルに案内され街からいなくなったガキどもがいるところにつく。牢屋ねぇ、かなりでかいな。

 

 

ユウゴ『おい、大丈夫か?』

 

ユウゴが牢屋の中にいるガキどもに話し掛ける。ガキどもは脅えながらもコクコクと頷く。

 

 

花京院『鍵は?』

 

 

ゼファードル『探したけど見当たらなかった…』

 

 

ユウゴ『壊せそうか?』

 

 

ゼファードル『魔力無効の術式があります。俺では…』

 

魔力無効…か……

 

ここにいるガキは無事そうだしとりあえずはよかったか。

 

 

承太郎『魔力無効なんて関係ねぇぜ。スター・プラチナ!オラァ!』

 

牢屋を無理矢理こじ開ける。俺は魔力なんて使わないからな…関係ねぇぜ

 

 

ゼファードル『えぇぇぇえええ!』

 

承太郎『やかましい!鬱陶しいぞ!』

 

ゼファードル『あ、悪ぃ……』

 

ユウゴ『安心しろ、助けに来たぞ!』

 

 

 

子供1『で、出ていいの?』

 

子供2『お家帰っていい?』

 

子供3『お腹すいた…』

 

子供4『お母さん…お父さん…』

 

ガキどもが次々と牢屋から出て行く。ゼファードルがガキどもに身分を明かしているから割と簡単に信じてくれたな。

 

 

???『お兄さん…』

 

クイクイと袖を引っ張られる。いたのは小猫より小さい黒いまだら模様の服を着た少女だ。

 

 

承太郎『あ?どうした?』

 

 

ペスト『助けてくれてありがとう。私の名前はペストって言うの』

 

 

承太郎『気にするんじゃあねぇ……俺の名前は空条承太郎だ……よろしくな』

 

 

ペスト『うんっ!』

 

自己紹介を簡単にしてくれる。ペストか…

 

ん?ちょいと待て、ペスト?ペストって言やあ……

 

花京院『黒死病?』

 

 

ペスト『あ、そう、だよ。よく分かったね。正確には黒死病が流行った時に生まれた悪魔の娘だけどね』

 

承太郎『……やれやれだぜ……』

 

ペスト『気持ち悪いよね。病気の悪魔なんて…』

 

黒死病の悪魔と知られてペストはシュンと顔をうつむかせる。

 

ユウゴ『んなことねぇよ。別にお前は俺達を黒死病にさせたりしないんだろ?』

 

 

ペスト『あ、当たり前だよ!』

 

 

ユウゴ『なら、ガキンチョがそんな事を気にすんなって』

 

ペスト『あ、えへ。えへへ…』

 

ユウゴがペストの頭を撫でると最初は驚いたがすぐに笑顔になった。

 

 

花京院『さて、君達は一人で帰れるかい?』

 

 

ペスト『お兄さんたちはどうするの?』

 

 

ユウゴ『俺たちはここの調査ってところかな?』

 

ゼファードル『いえ、アニキ。俺が責任もって街まで転移させますよ』

 

 

ユウゴ『お?それは助かる』

 

転移か…

 

そういえば転移ができるんだったな。俺やジョジョが転移とは関係なくて忘れてたぜ

 

ペスト『大丈夫なの?お兄さん…』

 

ユウゴ『あったりめぇだ!』

 

心配そうに声をかけてくるペストの頭を撫でる。また、嬉しそうな反応をするな。

 

 

ユウゴ『ゼファードル…頼んだぜ?』

 

 

ゼファードル『うす!俺も直ぐに戻ってきます!』

 

 

承太郎『………早くしないと全部終わったあとかもしれねぇぞ?』

 

 

ゼファードル『そ、それは嫌だな……』

 

ゼファードルがガキどもを引き連れて出口へと向かう。まあ、簡単に終わるといいんだがな。

 

 

ペスト『承太郎のお兄さん!』

 

 

承太郎『……なんだ?』

 

ガキどもと一緒に出口へと向かって歩いていたペストが俺に向かって振り向く。

 

 

ペスト『私が大きくなったらお兄さんの眷属になってあげる!またね!』

 

承太郎『全く……やれやれだぜ……』

 

 

眷属ねぇ…

 

俺は悪魔じゃないんだが……

 

 

ゼファードル『じゃ、行ってくるっす!ユウゴのアニキ』

 

 

子供1『バイバーイ!』

 

子供2『ありがとう!お兄ちゃん!』

 

子供3『助かったよー』

 

ゼファードルが促してガキどもが歩き出す。

その際に俺に次々とお礼をのべてくる。

 

やれやれだぜ……

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。