ジョジョの奇妙な冒険~episodeofhighschool~   作:DJトッティー

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今回は
ミッテルトのメイン回です


俺の強さにお前が泣いた

シャロside

 

シャロ『♪~♪~』

 

はじめまして

桐間シャロです

 

今はお給料をもらって帰る途中です

 

シャロ『いやー!今月は結構もらえたわね』

 

晩ごはんは何にしよう?

なんて思ってたら後ろから来ていたバイクに気づかず

お金の入った封筒を取られてしまう

 

シャロ『あぁ~!ちょっと待ちなさいよ!なけなしのお金なんだからぁ~!』

 

目の前にはバイクとその前にフードを被った人

 

 

するとフードの人間が反応した

 

???『何!?泣けない!?よっしゃ!任しとき!』

 

フードの人間は迫り来るバイクを片手で押さえる

 

止まった勢いでバイクの男はそのまま吹っ飛ばされる

 

男『くそっ!』

 

男はナイフを取り出してフードの人間に突撃しようとする

 

???『せい!』

 

男『ぐふっ!』

 

驚いた

フードの人間がバイクに乗っていた男に張り手を打つと

逃がさないって5メートルほど吹っ飛んだ

 

私と同じ位の体格なのにどこにそんな力があるんだろ?

 

するとフードの人間が封筒をもってこっちに来た

 

???『ほれ、大事なもんやろ?』

 

シャロ『あ、ありがとうございます!あ、少ないけどこれ……』

 

私は少ないけどお金を渡そうとした

 

けど……

 

???『あ~、いらんいらん。……その代わりやねんけど、探し物してんねん!これやねんけど……』

 

そう言ってフードの人間は私に一枚の紙を見せてきた

 

シャロ『これは?』

 

???『ヒーローや!』

 

ミッテルト『ヒーロー?』

 

紙に描かれていたのはヘルメットを被った黄色いヒーロー

 

これってもしかして……

 

シャロ『マスクファイターじゃない?』

 

???『マスクファイター?』

 

シャロ『そうよ!あ、よかったらチケットあるんで見に行ったらどう?』

 

???『ほんまか!?おおきに!』

 

シャロ『いいですよ!』

 

そして、フードの人はそのまま帰っていった

 

ほんとはあのチケット、ジョジョ先輩と一緒に見に行こうと思ったけど

仕方ないね!

 

ナレーションside

 

フードの人がチケットを見比べていた

 

???『ええ人やったなぁ!これがヒーローかいな?まぁええわ!明日こいつと見に行ったるか』

 

すると、後ろから話しかけられた

 

Mギャスパー『夜の散歩たぁ、いいご身分だな』

 

話しかけたのは

Mギャスパーだった

 

Mギャスパー『俺、参上』

 

???『こんな夜中に嬢ちゃん一人やと危ないやろ?送ってたろか?』

 

Mギャスパー『余計なお世話だ!てか嬢ちゃんて呼ぶな!』

 

Mギャスパーはペースを崩されるが

フードの人間にいい放つ

 

Mギャスパー『お前、イマジンだろ?』

 

???『ほう、俺を知っとるのか…せやったら同業者か?』

 

Mギャスパー『せっかく鉢合わせしたんだ、戦ろうぜ』

 

意気揚々と喧嘩を売るMギャスパー

 

だが

 

???『悪いなぁ…もうこないな時間やし、帰って契約者を寝かさなあかんねん。また今度な』

 

Mギャスパー『あ?逃げんのか?』

 

???『安っぽい挑発やな~いきがるだけの強さじゃあ俺には勝てへん。それに、雑魚相手に俺が本気出したら……泣いてまうで?』

 

その言葉にMギャスパーはカチンと来た

 

Mギャスパー『誰が雑魚だこの野郎!』

 

Mギャスパーはフードの人物に殴りかかるが

片手で受け止められてしまう

 

Mギャスパー『なっ!』

 

そしてフードの人物がMギャスパーの胸ぐらをつかむ

 

???『強さにもレベルがあってなぁ……俺の強さは……泣けるで‼』

 

そして、Mギャスパーをごみ捨て場に投げ飛ばす

 

Mギャスパー『どわぁぁぁあああ!』

 

???『涙はこれでふいとき!』

 

そう言って懐から懐紙を取り出して、Mギャスパーに投げ渡す

 

モモタロス『誰が泣くかぁぁぁ!』

 

ギャスパー『痛いですぅ……』

 

モモタロス『泣くなっ!』

 

ごみをかき分けなんとか脱出する

 

ナレーションsideout

 

ジョシュアside

 

俺は部室にて、まったりしていた

 

すると

モモタロスが昨日の話をしていた

その話を聞いた瞬間

 

ウラタロス『あはははは!それで尻尾巻いて逃げてきたんだ!僕なら恥ずかしくて死んじゃうよ!』

 

腹を抱えて笑うウラタロス

……こいつにも敗北と言うものを教えてやろうかな?

 

モモタロス『うるせぇ!たまたま油断してただけだ!』

 

ウラタロス『その油断が恥だってまだわかんないかなぁ~?』

 

モモタロス『んだとこの亀!』

 

アーシア『け、喧嘩はだめですぅ!』

 

アーシアが喧嘩を止める中、俺達はイマジンの話をしていた

 

リアス『もう、イマジンが動いてるってこと?』

 

ギャスパー『はいぃ、どんな内容かはわかりませんけど……』

 

イッセー『それにしてもモモタロスが投げ飛ばされるなんて……』

 

ミッチー『相当な力持ちですね』

 

戒斗『他に手掛かりは無いのか?』

 

ギャスパーの話を聞いてると

現状、あまり情報はない

分かってることは

契約者は声の高さから女、イマジンはパワー系

 

皆が思考を巡らせてると

モモタロスが声を掛けた

 

モモタロス『それだけじゃねぇ、あのイマジンなんか妙だった』

 

朱乃『と言いますと?』

 

モモタロス『俺達は大抵のイマジンの匂いが分かる。俺はそれが他の奴より優れてるんだが……昨日のイマジンはなんか知ってる匂いが混ざってやがった』

 

知ってる匂いか……

 

ジョシュア『ちなみにこの部室にいるのか?』

 

モモタロス『そいつは嗅いでみなきゃわからねぇよ』

 

なるほど……じゃあ、やることは一つだな

 

ジョシュア『お前ら、それぞれの持ち物をモモタロスに嗅がせるぞ』

 

小猫『……私は嫌です』

 

ジョシュア『これもイマジン探しの為だ我慢してくれよ』

 

小猫『嫌です』

 

ジョシュア『んじゃ…』

 

モモタロス『いや、そんなことしなくても大体の匂いは分かるぞ?』

 

マジかよ……

とか思ってる間に

モモタロスが匂いを探知していた

 

モモタロス『……わかったぜ!匂いの正体は……お前だぁ!』

 

そう言いながら俺を指差すモモタロス

 

……俺ぇ!?

 

ジョシュア『まてまて!契約者は女のはずだろうが‼』

 

モモタロス『けど、匂いが似てんだよな……』

 

ジョシュア『少なくとも、俺は契約者じゃねぇからな』

 

再び、皆が思考を巡らせてる

 

しょうがねぇな…探しに行くか

 

ジョシュア『わりぃ、これからバイトだから先に帰るわ』

 

モモタロス『おう』

 

ウラタロス『チノちゃん達によろしくね』

 

そして、俺はラビットハウスに向かった

 

ラビットハウスにはチノとココア、リゼがいつものようにバイトをし、翔太郎が窓際でコーヒーを飲んでいる

 

いつもと違うのは

カウンターにミッテルトがいることくらいだ

 

その途中、シャロが店に遊びに来た

 

ココア『シャロちゃん、いらっしゃ~い!』

 

シャロ『遊びに来たわよ~』

 

ジョシュア『おう、今日はオフか?』

 

シャロ『はい!……飲みませんよ!?』

 

ジョシュア『ちっ!』

 

飲んだときのシャロは面白いから飲ませようと思ったのに……

 

シャロ『もぅ~……あ、そうだ!聞いてくださいよ~、昨日変なこと起こったんですよ?』

 

ジョシュア『おーそうか、行っておくが俺は毎日変なこと起こってるからちょっとやそっとじゃ驚かねぇぞ?』

 

それにウチの部活には人外ばっかだからな

 

シャロ『昨日、引ったくりに合ったんですよ』

 

なんだ、只の引ったくりか

 

シャロ『そのあと、関西弁の女の子がバイクを片手で抑えてバイクに乗ってた人をぶっ飛ばしたんですよ!』

 

……わーお

 

ジョシュア『それ、どこで見た?』

 

シャロ『確か……フルール・ド・ラパンの近くでした』

 

おう、昨日ギャスパーとモモタロスが吹っ飛ばされた場所と一致してやがる

 

ジョシュア『お前、よく無事だったな』

 

シャロ『……まさかオカルト関係ですか?』

 

ジョシュア『その通り』

 

その言葉を聞いて、顔を青くするシャロ

 

だが、顔を青くしているのはシャロだけじゃ無かった

 

ジョシュア『……ミッテルト?お前、大丈夫か?顔色わりぃぞ?』

 

ミッテルト『ヘ?い、いや!大丈夫ッス!じゃあウチはこれで‼あっざース!』

 

そう言ってダッシュで帰るミッテルト

 

なんかあったのか?

 

ジョシュアsideout

 

ミッテルトside

 

あ、焦ったッス

 

まさか昨日、助けた人がシャロだったとは

 

???『すまんな、俺がもうちょいうまくやれたら…』

 

ミッテルト『気にしちゃダメッスよ!人助けはいいことだってジョジョも言ってたッス!』

 

???『でも、ミッテルトが……』

 

ミッテルト『大丈夫ッス!ウチも願いを言ってるッスから……』

 

???『おおきにな…ミッテルトの探しとるヒーローは俺が絶対見つけたる!』

 

ミッテルト『ありがとうッス』

 

ウチがキンタロス……あぁ

ウチの中のイマジンの事はキンタロスって呼んでるッス

 

そのキンタロスとしゃべってると

話し声が聞こえてきたッス

 

 

あれは…ジョジョの眷属のフリードとサイの怪人?

 

 

???『あんた……教会の祓魔師のフリード・セルゼン?』

 

フリード『……俺っちに何の用だ?』

 

???『質問に答えろ』

 

フリード『そうだと言ったら?』

 

???『そうか……じゃあ死ね』

 

サイの怪人がフリードを殴ると

フリードがウチの所まで吹っ飛んだッス

 

ミッテルト『フリード‼大丈夫ッスか?』

 

フリード『ミッテルト!』

 

ライノ『俺はライノイマジン。契約を果たすため、貴様には死んでもらう!』

 

フリード『ミッテルト、行けるか?』

 

ミッテルト『緊急事態ッスからね!』

 

フリードはリザードマンに変化し

ウチは光の槍を両手に持つッス

 

ウチは光の槍を幾つも作り出し、ライノイマジンに投げるッス

 

フリードは光の槍の合間を縫って

ライノイマジンに一撃を加えるッス

 

けど……

 

ライノ『効かねぇよ!』

 

フリード『グハッ!』

 

ライノイマジンに切りかかったのはいいッスけど

 

全然効いてないッス

 

フリード『か、硬ぇ!』

 

確かに、ウチも正確にライノイマジンに当てたのに

全くダメージがないッス

 

ミッテルト『ジョジョを呼ぶしか……』

 

ジョシュア『その必要は無いぜ!』

 

その声は!

 

「「ジョジョ!」」

 

ジョシュア『待たせたな!』

 

ミッテルトsideout

 

ジョシュアside

 

ジョシュア『待たせたな!』

 

ライノ『ちっ!面倒だ!このままお前も殺す!』

 

ジョシュア『やれるもんならやってみなぁ!』

 

[カイガン!ベンケイ!兄貴!ムキムキ!仁王立ち‼]

 

俺とライノイマジンはラッシュを繰り出す

 

ジョシュア『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラァ!』

 

ライノ『ライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライライラァイ!』

 

ジョシュア『やるじゃねぇか!』

 

ライノ『そっちこそ!』

 

俺はガンガンセイバー・ハンマーモードを取り出し

遠心力を付けて

ライノイマジンに一発お見舞いする

 

ジョシュア『うぉぉぉらぁぁぁ!』

 

ライノ『アームドオン!』

 

しかし、ダメージを受けたのは俺の方だった

 

ジョシュア『ぐあっ!』

 

アームドライノ『ふん!その程度の威力じゃ俺の鎧は砕けんさ!』

 

くっそ!

あいつ鎧なんてつけやがった!

……待てよ、鎧?

ならあいつの出番だ!

 

ジョシュア『ならこいつはどうだ!』

 

[カイガン!エジソン!エレキ!ヒラメキ!発明王!]

[ダイカイガン!エジソン!オメガシュート!]

 

 

ジョシュア『はぁぁぁあああ!』

 

鉄は電気を通す!これで決める!

 

ライノイマジンに雷撃が直撃するが

何のダメージにもなっていない

 

ライノ『馬鹿が!確かに鉄は電気を通す!しかし、それは表面だけだ!隙間がない限り、俺の体には届かねぇよ!しかも関節部分は絶縁体で作ってあるから尚更さ!』

 

そして、ライノイマジンは俺の方に突進してくる

 

ライノ『ライノクラァァァッシュ!』

 

ジョシュア『ぐぁぁぁ!』

 

俺はミッテルトのいる所まで吹っ飛んだ

 

ミッテルト『大丈夫ッスか!?』

 

ジョシュア『だ、大丈夫だ』

 

ライノ『じゃ、お前は契約には関係無いけど死んでもらうから……儚い人生だったな』

 

ライノイマジンが俺達に突進してくる

 

俺はミッテルトを庇うように守る

 

 

???『泣かない人生?そりゃちょっとつまらんな』

 

俺は思わず目を見開く

だってそこにいたのは

ミッテルトなんだぜ?

しかもライノイマジンの角を片手で受け止めてやがる!

 

ライノ『なっ!俺の角が!』

 

ミッテルト『泣かれへんのは……お前の強さや!』

 

ミッテルトはそのまま、ライノイマジンの脇腹に掌打をうつ

 

ライノ『ぐお!』

 

ライノイマジンはそのまま転がり

ミッテルトは得意気に親指を顎にあて、首を鳴らす

 

ま、まさか……!

 

ライノ『ま、まさか!』

 

ジョシュア『お前、イマジン!?』

 

いや、まさかそんな…ねぇ?

 

俺は恐る恐る、ミッテルトの髪を見ると

 

ミッテルトの髪は金髪なのだが

一部、ミッテルトの髪色とは違う金髪になっていた

 

ジョシュア『oh……』

 

俺が呆気に取られてる間

ミッテルトはライノイマジン相手に優勢に立っていた

 

ミッテルト『そらそらそら!』

 

ライノ『ぐっ!ちょこまかと!』

 

ミッテルトはその小さい身体を利用してライノイマジンの角をかわし、渾身の張り手を食らわせる

 

ミッテルト『せい!』

 

ライノ『グハッ!』

 

ミッテルト『はっはっは!こないな強さやったら泣かれへんな!』

 

って突っ立ってる場合じゃねぇ!

パワータイプならテクニックで勝負だ!

 

[カイガン!ムサシ!決闘!ズバッと!超剣豪!]

 

ジョシュア『イミテイトストッカー!シルバーチャリオッツ!』

 

俺はムサシ魂に変身し、イミテイトストッカーをシルバーチャリオッツに変化させてライノイマジンに仕掛ける

 

勿論、ライノイマジンの鎧を砕こうとはしねぇ

それならスタープラチナやザ・ワールドの方が破壊力がある

それなら陽動あるのみ‼

 

ライノ『効くかぁ!』

 

ミッテルト『せい!』

 

ライノ『がっ!』

 

ライノイマジンは地面を転がる

 

ライノ『くっ!ここは一旦退くか!』

 

ライノイマジンはそのまま逃げ去る

 

ジョシュア『ウラ風に言えば、逃げた魚は深追い厳禁…だな』

 

ミッテルト『俺の強さにお前が逃げた!ごっつぁんです!』

 

ジョシュア『……女の子がごっつぁんですとか言わないの』

 

そして、俺とミッテルトは部室に戻ることにした

 

 

ジョシュア『さて…ミッテルト、どーゆー事か説明してもらおうか?』

 

ミッテルト『え、えぇと……』

 

???『ミッテルト、俺が話す…ええか?』

 

 

ミッテルト『え!ちょっと待つッス!』

 

ミッテルトだけじゃなく、俺達にも聞こえる謎の声

 

???『安心せぇ、手は出さん』

 

そしてミッテルトの体から砂が零れ、姿を形成する

金色の熊のイマジンに

 

 

ジョシュア『ほう、契約してたのか』

 

ミッテルト『ご、ごめんッス!ウチ、そんなつもりじゃなくて……』

 

???『悪いのは俺や!しばくなら俺をしばいてくれ!』

 

ジョシュア『なーに言ってんだ。俺は怒っちゃいねぇよ?……ただ…』

 

俺はミッテルトを抱き寄せる

 

ジョシュア『俺には言ってくれ…心配するだろ』

 

すると、ミッテルトの顔が赤くなり、思考停止していた

 

戒斗『やれやれ、兵藤みたいな女たらしがここにもいるな』

 

ジョシュア『誰の事だ?』

 

リアス達が俺の方を見て、ため息をつく

俺なんかやったか?

 

ギャスパー『ぼ、僕に見覚えありませんか?』

 

???『ん?あぁ!こないだの嬢ちゃんか!』

 

ギャスパー『ぼ、僕は男ですぅ!』

 

その言葉を聞いて、驚くイマジン

つーかこのイマジン知ってるわ

 

モモタロス『てめぇか!こないだの奴は!』

 

???『お前はこの子に憑いとったイマジンか?俺に負けて悔し泣きしとったんちゃうんか?』

 

モモタロス『誰が泣くか!てめぇ、投げ飛ばした位で調子に乗んなよ!』

 

???『なんやったら、もう一回勝負するか?まぁ、俺が勝つけどなぁ』

 

モモタロス『んだとこの野郎!』

 

ジョシュア『モモタロス!やめねぇか!』

 

ミッテルト『キンタロスも落ち着くッス!』

 

……はい

やっぱりキンタロスでした~

 

キンタロス『せやかて、あいつが先につっかかって来るんや』

 

まぁ、モモタロスは喧嘩っ早い所もあるしな

 

ジョシュア『話を戻すぞ?憑いたのはいつぐらいからだ?』

 

ミッテルト『大体…一週間位前ッス』

 

そんなにか……

 

ミッテルト『その時は確か……』

 

ジョシュアsideout

 

ナレーションside

 

その時、ミッテルトは

教会から持ってきた本を読んでいた

 

すると、一枚の紙がヒラヒラとミッテルトの側に落ちた

 

ミッテルト『なんスか?』

 

そこには黒いヘルメットを被った者の絵とフードを被った者の絵が描いてあり

その上にはカタカナでヒーローと書かれていた

 

ミッテルト『うわ!懐かしいッス!』

 

ミッテルトはレイナーレに会う前、

よく、両親と共によく外で遊んでいた

 

父『ミッテルト~!』

 

ミッテルト『パパ~!』

 

しかし、突然の事故により、両親はミッテルトを庇い消滅してしまった

 

だが、その時

ミッテルトを助けた者がいた

 

ミッテルト自身、その時の記憶がすっぽり抜けていた

 

ミッテルト『……ダメッス!こんなんじゃレイナーレ様に笑われるッス!』

 

そして、ミッテルトはそのまま眠りについた

 

ミッテルトは夢を見ていた

 

あの事故の夢だ

 

瓦礫が広がる広場の中

ミッテルトはその場に立ち尽くしていた

 

ミッテルト『ここは…?』

 

すると、ミッテルトの頭上に巨岩が降ってきた

 

ミッテルト『ヤバイッス!逃げないと!』

 

ミッテルトは逃げようとするが、その場から動けないでいた

 

ミッテルト『きゃぁぁぁ!』

 

ミッテルトは圧死すると思われた

しかし

 

???『大丈夫か?』

 

ミッテルトの夢はそこで終わった

 

ミッテルト『……今の夢はなんだったッスか?』

 

とりあえず起き上がろうとしたミッテルトは

自分のベットにジャリっという感触があることに気づく

 

ミッテルト『……まさか…』

 

その砂は下半身と上半身が逆になっている怪物になった

 

キンタロス『お前の望みを言うてくれ。どんな望みも叶えたる!』

 

ミッテルト『い、イマジン!』

 

キンタロス『お、知っとるのか!ほんなら話は早い!早よう望みを――ぶべ!』

 

ミッテルトは近くにあった本を投げる

 

キンタロス『コラ!痛ないけどびっくりするやろ!』

 

ミッテルト『ご、ごめんッス…じゃなくて!何でイマジンがウチにとりついてるッスか!』

 

 

キンタロス『何でって……特に理由は無いなぁ…まぁ細かいことはええやん!宝くじに当たったようなもんや!』

 

この時、ミッテルトはハズレくじを引いたと確信した

 

 

ミッテルト『と、とにかく!ウチの体から出ていくッス!』

 

キンタロス『んな殺生なぁ~』

 

しばらくして

ミッテルトは散歩に出かけようと

着替えを済ませ

外に出ていた

 

キンタロス『なぁ~、これからどこ行くんや?』

 

ミッテルト『……』

 

キンタロス『俺の事嫌い?』

 

ミッテルト『……』

 

キンタロス『……返事くらいしてもええやん…』

 

ミッテルトは無視を決めた

何かの拍子で望みを言ってしまうことを恐れたからだ

 

ミッテルト『(とにかくジョジョに相談して、なんとかしてもらうしかないッス)』

 

すると、ミッテルトの目の前に一組の親子がいた

 

よく見ると近くの木に風船が引っ掛かっていた

 

母親『マーくん、もう諦めましょ?』

 

子供『やだやだ!うわぁぁぁん!』

 

ミッテルト『ありゃ…とってやりたいッスけど…堕天使の力は使えないッス…』

 

キンタロス『よっしゃ!俺に任せとき!』

 

ミッテルト『え?』

 

すると、ミッテルトの意識がキンタロスの物になり

ミッテルトはKミッテルトになる

 

Kミッテルト『よっしゃ!僕!俺に任せとき!』

 

Kミッテルトは高くジャンプし、見事風船を取った

そして、その風船を子供に渡す

 

Kミッテルト『今度は離すなよ?』

 

子供『お姉ちゃん!ありがとう!』

 

Kミッテルト『えぇてえぇて!それと、俺はお兄ちゃんやで?』

 

その親子はお礼をしながら帰っていった

 

ミッテルト『(……もしかして、こいつは悪い奴じゃないんじゃないッスか?)』

 

そう思ったミッテルトだった

 

すると今度はトラックが立ち往生していた

 

ミッテルト『どうしたッスか?』

 

業者『いや、ちょっとヘマしちゃってね』

 

ミッテルト『ヘマ?』

 

業者『タイヤが溝にはまっちまってね……』

 

ミッテルト『(キンタロス、任せていいッスか?)』

 

キンタロス『(ええで!)』

 

ミッテルトはキンタロスを憑依させ

再び、Kミッテルトとなる

 

Kミッテルト『ウチに任せとき!』

 

業者『いやいや、君みたいな子が?無茶しちゃいけな……えぇー……』

 

業者が目を疑うのも無理はない

何故なら

中学生位の子が軽々とトラックを持ち上げたからである

 

Kミッテルト『どっこいしょ!こんなもんでええか?』

 

業者『え?あぁ……うん、ありがとう…』

 

Kミッテルト『えぇて!えぇて!ほな!』

 

そして、Kミッテルトはその場を去る

 

しばらくして

 

ミッテルト『何であのとき契約とかしなかったッスか?』

 

そう、さっきのようなものでも適当にこじつければ

契約完了できたはずだった

 

キンタロス『ん?だってあれはお前自身の望みちゃうやろ?あれはお願いや!俺はお前自身の望みを叶えたいねん』

 

自分の為に……

その言葉がミッテルトの心に強く残った

 

 

ミッテルト『……決まったッス!ウチの望みは…!』

 

ナレーションsideout

 

ジョシュアside

 

ジョシュア『なるほど、それでヒーローを探してくれと』

 

ミッテルト『そうッス…』

 

ジョシュア『なるほどねぇ……それで明日のマスクファイターのショーを見に行こうとしてたのか』

 

しょうがねぇ

 

ジョシュア『俺たちも手伝うわ』

 

ミッテルト『ほんとッスか!?』

 

ジョシュア『おう!ただし‼契約が完了しても過去へは飛ぶなよ?』

 

キンタロス『わかった!』

 

こうして、俺達はミッテルトの探しているヒーローを探すことになった


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