Call Elite SAS the Admiral -私たちが戦い抜いた日々-   作:03-Moonlight

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Chapter2「自我」しおいルート
ちょっとした恋心


 

 

しおいを呼び出した。

 

作戦の内容確認だ。

 

「今回の依頼者は秋月、目的は、岩川基地所属照月の救出だ。」

 

「一人で大丈夫じゃないの?」

 

しおいが首をかしげて言った。それもそのはずだ。だが、重要なことを言っておく。

 

「照月は二週間前にテラ・ウイルスに感染してる。」

 

このことを言った。すると突然、

 

「テラ・ウイルス・・・・!?」

 

しおいが驚愕の表情を浮かべた。

 

「もう、感染してるならゾンビ化してるんじゃないの?」

 

「厄介なことに内服薬による感染だ。それに、おそらくここの件に関してで防犯システムや防御機構を強化してるはずだ。

過酷な環境を乗り越えた俺にとって予想外な上、仮に救出できても地上まで安全に運べるかどうか。ここが問題だ。そこでしおいにも来てほしい。」

 

テラ・ウイルスならこの鎮守府でも前研究されてただろう。

施設内にも実験室はあったためここからあのNecrosisを放出してたと判明してる。そして、Necrosisを倒した時に落とした一つの鉢巻き。

 

何が関係するのだろうか?

 

 

 

「・・・作戦決行は5/12だ。それまでに準備をしろ。」

 

 

「わかった。でも、この鉢巻きは・・・」

 

 

しおいが自分の机の上に置いてあった鉢巻きを見た。

 

「初・・・・・・月・・・・・」

 

俺は無意識に書庫から持ち出してたテラ・ウイルスの実験レポートを見た。

 

『被検体は初月とし、3/20にカプセルに入れ、翌日テラ・ウイルス改を投与せよ。』

 

やっぱりかぁ・・・そう思った。

 

 

 

 

後悔だって人にある。だが、艦娘に関しては何らかの方法で復活できるのではと推測してる。

 

艤装なら残っているだろ。そこで元の人体と記憶を持って復元することは可能かもしれない。

 

 

 

 

 

「やるしかないだろう。こんな夜中に呼び出してすまない。」

 

「うん。おやすみ。」

 

しおいは元の穏やかな表情で戻って行った。

 

「俺も、寝るか」

 

 

そう言って備え付けのベッドで寝た。

 

 

 

 

 

 

 

「ったく、疲れたぜ」

 

目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

5/3

06:00

 

起床してベッドから体を起して、いつも通りすぐに麦茶を飲んでふと反対側見ると、

 

「なんでしおい寝てるの?」

なんでここにいるんですか?って言いたいけどいいや、って思い麦茶を飲んだコップを洗って戻しておいてたら、

 

「おはよう。」

 

いつものテンションでしおいが起きてきた。

 

「おはよう・・・ていうかなんで俺のベッドで寝てたの?」

 

そうしおいに言うと、首をかしげて考えて、数秒たったら、

 

「一緒に・・・寝たかった・・・から。」

 

「・・・そうか。人ってものは恋心を抱くものだからな・・・」

 

俺だってしおいがいなかったら今のような鎮守府にはなっていなかったと思う。かけがえのない仲間だから。

 

 

 

 

 

もう誰も失わせない。

 

誰も不幸にしない。


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