Call Elite SAS the Admiral -私たちが戦い抜いた日々- 作:03-Moonlight
うーん・・・(艦これを課金しようかと悩み中。
2008/5/12 23:30
呉鎮守府 潜水艦『イオナ』専用出撃ドック
「出撃か・・・すまないな。雨が降ったが故に、潜水艦での出撃で。」
俺は先にブラボーチームに謝罪した。当然の話だが。
「いいですよ、提督。何よりこんな天候じゃあヘリを飛ばしても最悪の場合墜落する可能性もありますし。」
ブラボーチームリーダーの鳥海が大丈夫ってジェスチャーで伝えながら言った。
勿論操縦士のMobiusとPixyには伝えてある。お前ら2人いつの間にヘリ操縦士に転身した、って突っ込みたい。
皆それぞれの銃を持ち、それぞれの思いを抱えている。
俺だって同じだった。同僚のみんながそれぞれの思いを抱えながら銃を持っていた。
そして、1回戦えば、皆揃って帰ってくる時もあれば、殿を務めて散った同僚もいた。俺はその時いつも『自分だったら』って思っていた。
でも、俺はかつての俺と同じ思いを皆に背負ってほしくないのだ。
「・・・ごめん、昔のことを考えてた。」
「いいですよ。貴方だって、かなり辛い思いしてたんですよね?」
大鳳が言った。
そうだ。俺も辛い思いをしていたんだ。
「そうだな。って言ってる場合じゃない、そろそろ出撃だ。」
ごめん、話ぶった切るけど。
「イオナ、出撃できるか?」
「うん。水中用オーバードブースターおよび機関類、FCSに異常なし。いつでもいける。」
いつ済ませたって話になりそうだが無視。
「行くぞ。」
「「「「「「「はい!」」」」」」」
気づけば皆が手を振って見送ってきた。
中には無事に戻ってきてと願う者もいる。
俺を含めた9人はすぐに船内に移る。
俺はとっさに指示を出した。
「イオナ、ここからオーバードブースターを使用すれば大体どれくらい時間を短縮できる?」
「最大限カットすれば7割は短縮できる。だけど、それだと機関が持たない。機関が耐えられる形で行くと、半分しか短縮できない。」
皆敵には警戒しているが、今のところは安心している。
「そうか・・・オーバードブースターを展開、機関が耐えられるレベルの推力で行くぞ」
「了解。オーバードブースター『アクティブモード』移行」
モニター上にオーバードブースター点火のカウントダウンとシーケンスが表示される。
「機関ユニット、優先動力をオーバードブースターに変更、推力チャージ開始。点火まであと10秒」
イオナは無機質に状況を伝える。
俺は驚愕していた。『初めて搭載した』にもかかわらずここまで完璧にこなすとは。
「乗船者は衝撃に注意。点火まで3・・・2・・・1・・・点火。」
船体が急に引っ張られるように加速した。
かつてあったと思われる島が多く、俺は深海棲艦によってすべて破壊されたのだと予測した。
気づいたら瀬戸内海をすでに出て、紀伊大島が見えていた。
「これが平和な海だったらな・・・」
千葉のバイオテロには絶対大本営が絡んでるだろうから、これはある意味宣戦布告とも見て取れるかもしれない。
時計はマルヒトサンマル。大雑把に上陸地点まであと半分と言ったところか。
「オーバードブースター稼働停止。通常推力で目的地点まで接近する」
イオナが言った。
同時に船体が少し揺れ、仮眠をとってた大鳳や吹雪はびっくりして起き、初霜は一瞬ビビったりといろいろな感情が見えた。
「目標地点まで、あと1時間」
もうそこまで来たのかって言いたいくらい早かった。
「あと10分で、横須賀鎮守府の警戒線に突入。船体の音を出来る限り少なくするため、最小推力で航行する」
イオナは細かく伝えた。用心深いな、君は。
皆の顔が引き締まる。それが覚悟なのかは分からないが。
「警戒線突入まであと5
4
3
2
1・・・突入」
推力が一気に落ちる。ほぼ無音に近い。
次の瞬間だった。
「敵確認!軽巡2駆逐3!鎮守府の方から増援の可能性あり!」
突然だった。
「クソッ・・・・威嚇射撃用の魚雷を射出する。広範囲爆発型を使用、射出数2発、左右それぞれに向けて海面スレスレで爆破するように調整!同時に急速浮上!衝撃に注意!」
とっさに指示を出した。
「魚雷射出!浮上!」
任務遂行に影響を及ぼすから、手短に終わらせたいが・・・
「あなたたちですね。突破してきたのは。」
無線を繋いできたか・・・
「お前らに用はない。沈める意思があるのなら、こちらが返り討ちにする」