ヤンデレ系短編集。 作:異論反論は許すが無言低評価は許さん!
主人公爆発しろー!で終わりたい方は後書きを読まないこと推奨。
さて、前回までのあらすじを説明しよう。
寝取るの大好きお嬢様、来る⇒俺、狙われる。
はい終了。まぁこれくらいだな。
ただ正直まさか初手ブッパとか考えて無かったんだけど。
いきなり目覚めたら知らない天井(目隠しされてるけどな)だぜ!?
いくら俺がイケメンだからってやるか普通!?
つーかよ、俺も正面から来たなら常識的な対応をしてあげなくも無いけどさ?
いきなり寝込みを襲われて監禁とかあれだよ?ヘレン呼ぶよ?
ヒモと笑いたければ笑え、人に頼らなきゃ何も出来ないと言いたきゃ言え。
だが………こんな時はとりあえず俺から報告して俺が少しも寝返ってない事を証明した方が良い気がするんだよな。
俺のサイドエ………コホン、直感がそう言ってるんだ。
とにかく今はこの状況をどうにかするしかないね。
まず俺を拘束しているのは………多分良く分からん縄っぽいもの。
あと椅子に座ってるのか?それにしても座り心地は中々だ。まぁ椅子にしちゃ低いから座椅子に近いのかもしれないが。
ついでに言うとなんか足元に体温ほどの暖かさを感じる。
あれか、逃げられないようにしがみついてるとかか。
だが残念、こういう状況は………って解決手段ねぇなぁ。
とりあえず一応足元のコイツを足をぶらんぶらんさせて叩き起こすとしよう。
なに、前世で良く分からんけど足の指の握力と足だけでドミノを並べる行為の世界記録を持ってたんだ。この程度容易としか言い様がないね!
俺が足を激しく振り回し、服と思われるものを足の指で引っ張っていると、足元にしがみついている奴は少し反応を見せた。
叩き起こすのには成功したみたいだな。
さて、じゃあ次は…どうしてこうなったかを聞こう。
なーに、まだ正直に吐けばすぐ終わるから問題ないさ。
1日程度の失踪であれば俺の精神値が削られる代わりに不問に出来るからな。
「………なんで俺はこんな事になっている」
とりあえずさっさと質問を始める。
まずはなんのリスクも教えずにやろう。
最初はなんのリスクも知らず、気付いたら俺の質問に答えないとヤバい状況になっているパターンさ。
「ふぇ………?あぁ…○○が私以外のモノになりそうだったから、つい」
ブフォッ!?
おいちょっと待てぇい。
今の完全にヘレンだったよな!ヘレンだったよな!?
だとしたら俺を監禁する理由とか無いよな!
俺ってこれまで数十程度では足りない人数に告白されたけど一度も心動かされてないよ!?ヤンデレ染みたことされる覚え…………あるよ…
あるじゃん………クソッ、友人氏め…後で絶対しばこう。
とにかく今はヘレンを安心させて解放されることを第一に考えるか。
「ヘレン?俺は別にお前以外に恋愛感情を抱いたことは無いぞ?浮気なんて微塵も無いぞ?ほら、大丈夫だから。俺を解放してくれ」
「…駄目?」
なんで疑問形なんですかねあざとい。
なまじいつもとは違う雰囲気がしてるし俺的に滅茶苦茶タイプです。
てか友人氏、どうせ『監禁をするときは気を付けろ、絶対に解放しちゃ駄目だ。少なくとも自分に依存させるか精神を壊すまでは』とか言ったんだろうなぁ………
はぁ…こうなったら依存したふりをして(既に私生活において依存度は十分に高いけどな)耐え忍ぶしかないな。
精神崩壊?それってある意味死だよな。
確か神は転生の時に『君の不老不死はとりあえず死んだような状態になったらその原因を取り除いたりその原因が起こる前の状態にしたりと色んな奴のものを合わせてるから』と言われてたんだよ。つまり崩壊してもそれはすぐに治る。
流石は特典だね。
「とにかく、○○には私が居なくちゃ生きてられないってくらいになってもらうから」
俺が現実逃避をしていると、ヘレンがそう言って俺の体を寝かせて、膝枕をしてきた。
あ、やべぇ正直この感覚嫌いじゃないですわ。あれだ、この優越感と満足感が堪らねぇ。
でもさ………やっぱヤンデレってリアルだと怖いもんだね。ハイライトさんカムバック。この優越感が恐怖と混ざって変な感じになっちゃってるよ。
え?有給?残念、ハイライトには有給なんて………サボるなぁぁぁ!!!
あ、そうそう、この時ヘレンが笑みを浮かべてたんだけどあとあと思えばその笑顔は素敵()だったしそれを写真にして親衛隊かなんかのメンバーに送り付けて『似たようなもんがある。欲しけりゃ来い。場所?気合いで探せ』とメールしてやれば案外簡単に脱出出来たかもしれない。
ただし撮る道具はない。つまり無理。
アハハ………やっぱこれって完全に俺が墜ちるまで監禁だよな…
うん、まぁ俺って元々ヘレンへの依存度(食事とか食事とか食事とか)高いし案外すぐ解放されるかもな。希望的観測だけど。
ー監禁3日目ー
監禁3日目。何故飛んだかって?
なに、簡単な事さ。監禁開始から数日の間ヘレンがやってきたのは寝て起きたらいつの間にか謎のイヤフォン装着されていたり膝枕されたりと大して何も無いどころか一部の奴からすれば羨まけしからん事しかなかったからな。
そして今日。今日は出てきた夕飯にほんの少しの違和感を感じた。
なんと言うかあれだ。微妙に鉄臭い?いや、出てきたのレバーだからそう感じるのもおかしくはないが、それでも何か違和感…よく分からんがそんな物を感じた。
あと本日はヘレンが1日中離してくれない。歩きにくい。
この日はとりあえず風呂入って寝た。
翌日。
なんか朝から全身が痛い。
なんか…体の内側が燃えてるみたいな感じがする。
なんだ?何か体にあたったか?
一応微妙に無くもない知識で簡単なチェックもしてみたが何かしらの病気の兆候は見られない。
そしてその程度のレベルでないなら問題ない。基本俺が死ぬことはない………植物人間状態も広義では死んでると言えるよな。から逆に辛いだけの軽い病気が一番キツい。
熱でガンガン頭は痛いわ席で喉は痛いわ鼻水は止まらないわ…さんざんである。
この日の飯はレバーとかでもないのに血のような鉄臭さを感じた。
まさかとは思うが、飯に血が混ぜられてるとか………?
でもまぁ普通に美味いし気にしない。
どうせ死なないし。
更に翌日。
朝起きたらヘレンが半裸で俺のベッドにいた。
しかも寝言が物騒すぎます。
幸いにして血の跡や布団が濡れた様子はないからそういう事になったわけではないが…
正直ヘレンの姿が煽情的過ぎてそういう事になりかけた。事案モノである。
俺肉体年齢18、ヘレン肉体年齢14…多分アウト!
「んぁ………おはよ…」
そんなことを考えていると、ヘレンが目覚めた。
それにしてもなんか半裸って個人的に全裸よりエロく思うんだけど、どう?
いやだってさ、見た目は14(俺からすれば4つ下ほど)の美少女が同じ布団で下着丸見え………
ってオイ、俺なんか変じゃない?
ロリコンかっての。まぁ同い年だけどさ。
そう心の中で言いつつもチラチラと見てしまう………俺ってこんなだっけ?
なんか違うような気がしてならない。
「それじゃ、朝ごはん作るから待っててね」
その一方でヘレンは、俺の視線も気にならないのか服装を整えるとキッチンへと行ってしまった。
まぁ、さっきみたいな事は考えていても無駄だろうし、いつか答えが出るまで保留しときますかね。
本日の飯はいつもより血の味がした。だがなんでか美味いように感じる………俺の味覚は変なのか?
翌日。
なんかいい加減この生活に順応しまくってる俺がおかしい気がしてきた。
それにしても………今思えばヘレンが俺を監禁する意味なんて、1つも無いんだよな…
まずそもそも俺とヘレンは恋人同士だったし、小心者で小市民で甲斐性なし(こればかりはイケメンでも解決出来ません)の俺に浮気なんて出来ない。
いや、まぁヘレンにそれを理解しろってのはちょっと無理があるけど。
てか普通に考えて寝取りなんてよっぽど何らかのヤバい手段に訴えない限り成功しないだろうし(特に俺の場合はその小市民っぷりのせいで余計に)監禁をする意味は無いんだよな………
分からん。一体何があったんだ?
俺はもうなんか最近俺の布団で寝るのが普通に(以前も時々あったけどな)なって居るヘレンを見ながら、思索する。
何故俺は監禁されているのか。
その理由は?
もしかしたら俺が監禁されているのはヘレンが俺に何かをするとき、それに余計な邪魔が入ると面倒だからか?
しかし、そんなもの心当たりが………
その後、しばし考えたものの思い付かず、ついでにヘレンが目覚めたためその思考はすっぱりとやめた。
あと、かなり変な事を言うが、どうにも血のような味に慣れてきたみたいだ。普通の味にしか感じない。
なんだ?俺の味覚がおかしくなったのか?
それにしても、なんかこれで思い出しそうな気はするんだがどうにもな………
あ、そうだヤンデレテンプレに自分の血を混ぜて食事に出すってのがあったな。
まぁ別に何が起きても死にはしないから気にしない事にしよう。
それにもう慣れた。この程度気にしてちゃ駄目だろう。
この他に語ることは………そうだ、最近ちょっと室内で運動してみることにした。
幸いこの家は狭い訳じゃないし、というか部屋がいくつもあって廊下も広くて…豪邸である。
まぁ窓もないから地下だとして、この階から出られないのが残念だがきっと上の方もかなり広いんだろう。
で、この家が広いことによる恩恵は………この階の廊下が繋がっていて無限に走れるため運動するのも難しくないことだ。
一周辺りの距離もそんなにないから量の調整も楽チン。そんな感じだ。
ただ、こんな事をしていると自分が慣れすぎた気がしなくもない。
いや別に逃げたいと思った事は今のところ無いけど。
翌日。
近頃は1日が過ぎるのが早い。情報が限られているせいだろうか。
幸いにしてこの階にはパソコンがあったので情報を得てみた。
俺の事は地方のニュースにも書いていない。まぁ、18の男の誘拐なんて誰も見向きもしないだろうし、俺ってば男子から微妙に敵対されてたから余計に誰も気にしないだろう。いやー、イケメンは辛いよ(キリッ
ただまぁ、近所で連続通り魔が起きてるのには驚いたな。一瞬それを見てヘレンの犯行かと思い訪ねてみたが、『○○以外の血とか浴びたくないし、面倒事を起こしてバレたら嫌だから』と返された。
なんかこれが普通の答えに感じる………俺って最近染められてきてる?
今日は先日より少し1日が長かったような。
さらに翌日。
この日は目覚めたときにヘレンが俺の上に乗っかっていた。血の跡は無いが正直動けなくて困った。
なので二度寝しようとするも…ヘレンがそのタイミングで起きたので寝る理由が無くなって起きた。
料理に血の味がしなくなった。
………だが、何か違和感を感じる。なんだ?何がおかしい?
もしかしたらこれをおかしいと思う俺がおかしいのかも知れない。
だが何かがおかしい。そう理解できた。
しばらくは飯を食べる度にこの違和感を感じるのだろうか。
今日はなんだかヘレンが何時もより機嫌が良かった気がする。
なんだ?もしかして俺、今夜襲われる?
ただこれで来なかったら正直『自意識過剰乙ww』と言われかねないので期待はしないでおこう。
とりあえずこの日は微妙に期待して寝た。
翌日………予想通り夜這いなーし。
期待しなくて良かったと思う。
とりあえずはまだ何かしらの準備中なんだろう。
今思えばヘレンって中々に策士だよな。ひたすら俺を落とすべく様々な策を講じて………
可愛くて家庭的で一途で策士…ねぇ。
なんかもうここらで俺から襲いに行かないと男として駄目な気が…
って、イカンイカン。
俺はこういうのはこっちが折れて襲いに行ったら負けなんだよ。
あぁあぶねぇ。
でも今日はいつもより誘ってる感が………
そのあと、一日中性的に襲うか襲わないか悩んでいた。壮絶に末期過ぎる気がしなくもない。
今日の夕飯はほんの少し違和感が強かった。
そして、その翌日。
朝起きたら隣でヘレンが心底幸せそうに眠っていた。
ベッドには血の痕が………ってWhy?
もしかして俺、無意識…は無いよな。うん今思い返したら普通に記憶あったわ。
どうやら俺は昨日の夜に夜這いを掛けられ寝惚けて判断力の鈍った所をやられたらしい。
しかもベッドの惨状を見ると………うん、まぁお察しって事で。
俺、寝惚けたままDT失ってた。
そして目覚めたヘレンのしてやったり的な顔に不覚にも可愛いと思ってしまった。
完全に、典型的なパターンだなぁ………
まぁ………良いか。
さて、ここからあとがきだ………ここからはヤンデレ大好きで美少女に束縛されちゃいたい系の奴向けだ………心の準備は良いな?
今から10行空ける。その間に気が変わったら容赦なくプラウザバックしてくれ。
それではここからは作者による分かりそうで分からない答えのようなもの。
まず、ヘレンの作る食事で血の味がしたこと。これ自体は普通のヤンデレ(ヤンデレが普通かどうかは置いておく)だが、まず彼女の体質を思い出すと、その能力の中に肉体を変質させられるという物がある。
ならば、自分の血液を自分の望む効果を得られる薬にすることも可能なのではないか…という妄想が元ネタ。
そういうこと。どんな薬を作ったかは想像にお任せしますが、幻覚を見せる類いの物ではないのは確定です。
あとは、主人公が消えたことが報道されていなかったこと。
これについてはあまり難しいことではないですね。
主人公に個人的に連絡を取るような相手が居なければ、あとは『親戚の介護のため出掛けた』とでも言えばどうにでもなるもの。
ちなみにクリューについては………まぁ、お察しの通りあっちもヤンデレなので………ね?
家が地下なのに広い件。
完全に原作で研究所に使われていたものを改装した家。
愛の力ってすげーくらいの認識でいい。この辺はあやふやというか話に関係はない。
以上………気になる点などあれば質問どぞー。そして評価や感想もドシドシどぞー。