ここは妖怪の山。そして、天狗の本拠地がある場所である。
天魔「では、これより会議を始めます。」
総大将・大天狗全員「・・・・・。」
総大将や大天狗の向けた先は天魔の隣にある椅子。その椅子は妖怪の山の裏の指導者皇帝”鳳凰”が座る椅子である。裏の指導者は会議については自由出席だが、総大将以外の大天狗はちょっとは出席してくれと思ってる。
総大将「やはり今回も鳳凰様は出席していませんね。」
天魔「あの子は自由を愛する人です。ですが、少しは参加してもらいたいですね。」
大天狗・将官「裏の指導者については自由出席ですからね。ただ、鳳凰様は気まぐれで出席する時としない時がありますからね。」
大天狗・参謀「ですが今回は出席しないみたいですね。」
天魔「まあ、居ない人は仕方ありません・・・。会議を始めましょう。」
こうして会議が始まった。
天魔(まあ、鳳凰は何でも屋の仕事を始めましたしね。ここは仕方ないですね・・・。とりあえず、後で射命丸に今日の会議の事を言って、鳳凰に伝えるように言ってもらいましょう・・・。)
天魔はこう思った。
~何でも屋”鳳凰”(寺小屋の2階)~
文「以上。天魔様からの今日の会議の通達です。」
鳳凰「今回も普通の会議だったな。平和的な内容だけど。」
文「鳳凰様・・・。少しは会議に出席してください。皆さんは少しでも出席してほしいんですよ・・・。」
鳳凰「私は自由に生きたいんだ。だから会議は私だけ自由出席だろう。」
文「確かにそうですが・・・。」
鳳凰「それに私の評判は妖怪の山では良い方だろう。正義の鳳凰て呼ばれてるみたいだし。」
文「確かにそういう噂はありますが・・・。」
鳳凰「一応、私は天魔と同じ地位を持つ。上層部の誰かに言われようが、私は自由に生きる。ただ、それだけだ。」
文「やれやれ。あなたは昔からそうでしたね・・・。」
鳳凰「それに上に立っている奴は、下の者の事も考えるていう事だ。文、私が小さい頃(10歳)に妖怪の山に入った日の事は、覚えているかい。」
文「もちろん覚えていますよ。最初は椛達が警告を出しましたが、それを聞かずに入って行き、そのまま無断で家を作りましたからね。」
鳳凰「その後、上層部が鴉天狗を使い、私を倒そうとしたが・・・。」
文「能力付きの人間だった為、戦っても天狗は鳳凰様を倒せなかった結果、鬼の四天王が代わりに鳳凰様を倒しに行った。」
鳳凰「鬼と戦ったが、結果的に引き分けとなり、最終的には鬼の四天王達の弟子になり、妖怪の山に住む事を認めた。」
文「その後、鳳凰様は妖怪の山の社会にも度々介入し、いつの間にか天魔様や鬼の四天王達から裏の指導者という地位を貰った。」
鳳凰「私は生き残るためなら、下の者の事を考え、妖怪の山の社会を変える為に努力した。そして、今になるていう事だ。」
文「生き残る為なら、下の者の事を考える。あなたらしい答えです。」
鳳凰「まあ、次はちょっとだけ会議に出るわと天魔に伝えてくれ。なんか出て欲しいて言ってるみたいだし。」
文「わかりました。頼みますよ。ちょっとでもいいんで出てください。」
鳳凰「わかったよ。」
その時、こころ達が帰ってきた。
小傘「ただいま!!」
鳳凰「おう!!お帰り。」
こころ「今日の買い物は大変だった。」
メディ「結構買うものがあったからね。」
文「あややや。お邪魔してます。」
小傘「あれ?射命丸さん今日はどうしたんですか?」
文「ちょっと鳳凰様に用事ですね・・・。」
メディ「ふ~ん。」
こころ「それよりもさっきにとりさんに会って、これ貰ったよ。」
こころは壺を見せた。
文「この壺何か匂いませんか?」
鳳凰「何か甘い匂いがするな。まあ、開けてみるか。」
開けた瞬間、鳳凰は目を疑った。そこにはハチミツが掛かったキュウリがびっしりあった。
鳳凰「これ何?」
メディ「何かデザートみたいらしいよ。」
文「ハチミツにキュウリですか・・・。」
鳳凰「まあ、騙されたと思って食ってみるか。文、お前も食うか?」
文「では、お言葉に甘えていただきます。」
鳳凰「それじゃあ、いただきます。」
小傘・メディ・こころ・文「いたただきます。」
それから鳳凰と文とこころ達はハチミツ掛けたキュウリを食べた。
鳳凰「何かメロンの味がするな・・・。」
小傘・メディ・こころ・文「そうだね(そうですね)。」
意外にもメロンの味がした。
第60話終わり
第61話に続く