ここは妖怪の山の森の中。現在、鳳凰達は二つ目の作戦に備えて待機している。
番外編第7話「最後の作戦へ」
小傘「タチコマ、大丈夫かな・・・。」
こころ「今は説得が成功するのを祈りましょう。」
メディ「・・・・・。」
勇義「なあ、鳳凰。お前の次元の力でタチコマとさとりの説得がどうなっているか。調べられないか。」
鳳凰「待ってください。今、タチコマとさとりの様子を調べているので。」
アリス「それと、橙と幽香とにとりの作戦がどうなっているか調べてくれないかしら。」
鳳凰「分かった。」
それから、鳳凰はその二つの結果を調べた。結果は・・・
鳳凰「・・・・・。」
こころ「どうしたの鳳凰?」
鳳凰「悪い知らせがある。こいしの説得は失敗した。」
小傘「そんな・・・!!」
メディ「やっぱりダメだったのね・・・。」
勇義「・・・・・。」
アリス「ところで、もう一つの方は?」
鳳凰「それも失敗した。こいしの奴、幽香が操った花を読みやがった。」
勇義「なるほど。花も使って戦車の足を狙おうとしたのか。」
こころ「そうなると・・・。」
その時、信号弾の見たいな物が空に上がった。
アリス「やっぱり、二つ目の作戦が入るのね。」
二つ目の作戦の内容は、必然的に戦車へ接近して止める方法になる。やるのはタチコマとメディスンと鳳凰とアリスとアリスの上海人形。他の皆はメディスンとアリスの上海人形の目となり、戦車がはっきり見えなくても大体の位置が分かるのなら、此方の弾幕を敵の方向に撃つ事になる。ハッチについては、タチコマに開けさせるらしい。永琳も協力してもらう事になった。だが、それはあまりにも無謀すぎると幽香が言った。だが、アリスが考えた策も加わった。これで、作戦の内容が向上したとは言え、成功確率30%しかない。だが、それでもやるしかない。
鳳凰「私は次元の力でタチコマとさとりの所に行く。師匠達は先に幽香達と合流し、後から来てください。」
勇義「わかった。必ず後から来る。」
その頃タチコマとさとりはこいしの説得が失敗し、二人とも落ちこんでいた。
タチコマ「こいしちゃん・・・。」
すると、鳳凰が来た。
鳳凰「タチコマ、さとり、無事か。」
タチコマ「あれ、鳳凰さん。ここまでどうやって来たの?」
鳳凰「私の能力は次元を操る程度の能力。お前らを探すのは朝めし前だよ。」
タチコマ「そうなんだ・・・。」
鳳凰「タチコマ。私の伝言は伝えたか。こいしに。」
タチコマ「伝えたけど、全然ダメだった・・・。」
鳳凰「そうか・・・。」
さとり「・・・・・。」
鳳凰はさとりの様子を見た。後悔して落ちこんでいるらしい。鳳凰も次元の力で調べた。どうやら、こいしは姉にを怨んでいたらしく、それでさとりはショックを受けたらしい。
タチコマ「さとりさん・・・、大丈夫・・・?」
鳳凰「さとり、大丈夫か。」
さとり「私の・・・私の所為だった・・・。」
タチコマ「さとりさん・・・。」
鳳凰「さとり・・・。」
さとり「こいしが一番苦しんでいる時に何もしてあげなかった・・・。だから、こんな事に・・・。私は・・・。私は・・・。」
タチコマ「さとりさん、しっかりしてよ!!」
鳳凰「おい、さとりしっかりしろ!!」
さとり「タチコマ・・・。鳳凰・・・。」
タチコマ「さとりさんまで心を閉ざしちゃったら、誰がこいしちゃんを守ってあげられるんだよ!?」
さとり「でも、私の所為でこいしの心は壊れてしまったのよ・・・。そんな私にこいしを守る資格なんて無い・・・。」
タチコマ「そんな事はないよ!!!さとりさんはこいしちゃんが心を閉ざしてから、ずっと守ってきたじゃないか!!!」
鳳凰(そういえば、どうやってこいしを守ってきたんだ?)
さとり「・・・・・。それは罪悪感からそうしていただけよ・・・。本当はこいしを守りたくて守っていた訳じゃ無かった・・・。」
鳳凰「なん・・だと・・!!」
タチコマ「・・・・・。じゃあ、こいしちゃんが死んじゃっても良いの!?」
さとり「・・・・・。それであの子が幸せになれるなら・・・。」
タチコマ「さとりさん!!そんな事を言わないでよ!!!」
さとり「・・・・・。」
鳳凰「けっ、それが地霊殿の主が言う言葉かよ。」
さとり「・・・・・。」
鳳凰はさとりに近づき胸ぐらを掴んだ。
タチコマ「鳳凰さん!!」
鳳凰「タチコマ。お前は黙ってろ。」
タチコマ「・・・・・。」
鳳凰「さとり。お前の心はそんなもんか!!お前の心はそんなに脆いのか!!諦めない心は無いのか!!」
さとり「あなたにもそんな言える資格があるんですか!!」
鳳凰「なっ・・・!!」
さとり「こいしは言ってました。鳳凰は私達を裏切ったと!!」
鳳凰「・・・・・!!」
さとり「こいしはあなたの事を気に入ってました。だけど、あなたは地上に行き、妖怪の山の裏の指導者になった。こいしはあなたの事も怨んでいるんですよ。」
鳳凰「それは、地上の妖怪と地底の妖怪の差別を無くす為で・・・。」
さとり「それは分かっています。でも、こいしはそれをわかって無かった。」
鳳凰「・・・・・。」
さとり「すいません。考えてみれば私も言えない立場でした。ごめんなさい・・・。」
鳳凰「いや、こっちこそすまねぇ・・・。」
鳳凰・さとり「・・・・・。」
タチコマ「・・・・・。さとりさん、鳳凰さん、聞いて。」
さとり「・・・・・。」
タチコマ「僕の中には心もゴーストも無い。何も無い空っぽなんだ。それでも、さとりさんがこいしちゃんの事を大切にしてきた事は僕に伝わった。心もゴーストも無いこんな空っぽの僕に。」
さとり「タチコマ・・・。」
タチコマ「そして、鳳凰さんの理想もさとりさんと同じように僕にもわかる。」
鳳凰「タチコマ、お前・・・。」
タチコマ「こんな僕に伝わったのなら、心もゴーストもあるこいしちゃんにも、さとりさんや鳳凰さんの気持ちは絶対に伝わるさ。」
さとり「でも、こいしは私や鳳凰の事を怨んでいる・・・。そんな状態で私や鳳凰の気持ちは本当に伝わるの・・・?」
タチコマ「さとりさん、こいしちゃんは怨みだけじゃなくて、さとりさんや鳳凰さんに感謝もしていると思うんだ。」
さとり・鳳凰「えっ・・・?」
タチコマ「だって、こいしちゃんは心を閉ざしてからも、さとりさんとずっと一緒に居たんでしょ?もしも、こいしちゃんがさとりさんの事を本当に怨んでいたのなら、さとりさんの下から去っていたと思うんだ。」
鳳凰「確かにこいしはさとりと一緒に居たな。」
さとり「それはこいしが心を閉ざしていたから、怨みを忘れていただけで・・・。」
タチコマ「さとりさん、僕はこいしちゃんの心の全てが閉ざされていた訳じゃなかったと思っているんだ。」
さとり「・・・・・。どうして、そう思うの・・・?」
タチコマ「それはこいしちゃんが歌を歌っていたからさ。」
さとり「歌・・・?」
鳳凰「それはどういうことだ?」
タチコマが言うには、歌は自分の感情を伝える事が最大の目的。そして、音楽は頭で考えるのではなく、心で感じる物。そうこいしは歌を歌う事で他のみんなの心に自分の感情を伝えようとしていた事になる。それに感情は心から生まれる物だ。さとりもこいしの歌を何回も聞いたことがある。こいしは心を閉ざし、独りになる事で自分を守っていた。だが、本当は誰かと繋がっていたかった。
さとり「こいし・・・!!」
鳳凰「フっ・・・。」
タチコマ「さとりさん、確かにこいしちゃんはさとりさんが守ってくれなかった事を怨んでいるかもしれない。でも、二人がずっと一緒に居て幸せだったのも本当なんだ。だから、さとりさんの気持ちはこいしちゃんに伝わるよ。」
さとり「・・・・・。私・・・まだ間に合うかな・・・?」
鳳凰「当たり前だ。まだ間に合う。」
タチコマ「まだ間に合う。いや、間に合わせるんだ。」
さとり「タチコマ、鳳凰・・・。」
タチコマ「その為に僕は此処に居る。そうでしょ、みんな。」
鳳凰「やれやれ、やっと来たか。」
そして、幽香や橙、にとり、アリス、勇義、こころ、小傘、メディスンが来た。
さとり「皆さん・・・!!」
橙「お二人共、まだ諦めていませんね?」
タチコマ「勿論だよ!!」
鳳凰「私は昔から諦めが悪いもんでね!」
橙「では、最後の作戦を行います。」
鳳凰・タチコマ「戦の始まりだーーー!!」
鳳凰とタチコマ達は最後の作戦に挑む。
番外編第6話終わり
番外編第7話に続く