アルスDQです。
前に八幡が冬乃に頼んだ小町への
お礼の話です。
今回は八幡は出ません。
小町のお願い(小学生編)
八幡が退院して少したったある日、
小町は冬乃さんに呼ばれて雪ノ下家に来ていた。
「いらっしゃい、小町ちゃん。」
「おじゃまします!今日はなんで小町呼ばれたの?」
「実はね……」
私は小町ちゃんに病室でのことを話した。八幡君にお礼をしようとしたら断られたこと。どうしてもお礼がしたければ小町ちゃんにしてほしいということ。それを聞くと小町ちゃんは
「うーんとね。」
「うんうん。」
「お兄ちゃんの幸せ!」
え?
「どういうこと?小町ちゃん。」
「お兄ちゃんはいつもひとりなの。友達がいなくて…。でも、優しいから小町をみんなをいつも助けてくれるの。だけど、みんなに理解されなくてその分お兄ちゃんが傷ついて…。いつも1人ですべて抱え込んで…。」
「でも!」
「?」
「陽乃ちゃんや雪乃ちゃんや冬乃さん、春輝さんに出会ってからお兄ちゃんは変わったの!家族以外には見せなかった笑顔を見せたりして…。だから、お兄ちゃんが幸せなら小町もいいの。」
「だから…、お兄ちゃんの幸せが小町は欲しいの!」
話を聞いてて驚いた。
八幡君がそこまで傷ついているなんて…。それでも彼は自分を犠牲にしてみんなを助けて。理解されないなんて悲しすぎる。だから、彼は見ず知らずの陽乃を怪我をしてまで助けてくれた。だったら私は、いや私たちは彼にいや、八幡君に幸せになってもらおう。
「わかったわ、小町ちゃん。」
「?」
「私たちは八幡君に幸せになってもらえるように頑張るわ。だから、小町ちゃんも協力してくれる?」
「うん!」
「うん、ありがとう。だったらまずは楽しい思い出ね。みんなで旅行にでも行きましょうか?」
「旅行!?やったー!さっそくお兄ちゃんに伝えてくるー!」
そう言うと小町ちゃんは部屋に出て行った。
「良い妹をもったわね、八幡君。」
彼には返しきれない恩がある。
それに陽乃も八幡君と出会ってから家族以外に初めて嘘偽りのない笑顔をしたのも驚いた。そんなことは今までになかった。
「八幡君と出会って私たちも変わってきてるのかしら。運命とは分からないものね。」
「陽乃も彼のこと好きだし、八幡君もたぶん…、これからが楽しみね。」
1人冬乃は部屋で呟いていた。
「というか、2人ともお互いのこと好き過ぎないかしら。」
その頃2人は…
「八幡ー。」
「なに?」
「んー、なんでもないー。」
「陽乃ー。」
「なーに?」
「いや、なんでもない。」
「ふーん。あ、八幡!」
「なに?」
「頭なでてー。」
「ほらよ。」ナデナデ
「えへへ///」
普通にイチャイチャしていた。