はるのんとはちまんくん   作:アルスDQ

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どうもアルスDQです!
前回のテニス対決はどうでしたか?
今回からはあのお話です。ぜひ見てください。
ではどうぞー!


希望調査書

 

戸塚の依頼から少したった。

 

ちなみにクソは生徒会長である陽乃が校長や他の先生へ報告したことにより部活退部まではいかなかったがレギュラーから外された。さらにサッカー部はその責任を取らされしばらくはテニス部のボール拾いをやらされるらしい。自業自得だな。

 

まあ、そのおかげでもあるのかテニス部に新入部員が増えたから結果オーライかな。

 

そしてある日の放課後、俺と陽乃は平塚先生に呼び出されていた。何かしたっけ?

 

 

職場見学希望調査書 2年F組 比企谷八幡

 

希望する職業 専業主夫

 

希望する職場 自宅

 

古人云く、働いたら負けである。

労働とはリスクを払い、リターンを得る行為である。ローリスクハイリターンがベストである。さらに人は生きていくには絶対に家事を出来るようにしなくてはいけない、いわば義務の様な物だ。

専業主夫と言う仕事は結婚相手を家で楽出来るようにその分家事をするということだ。つまり専業主夫は人としての義務をするだけで仕事をしている事になる最高の仕事となる。

さらに俺は婚約しているので家庭に入ることは決定である。ならばこれは必然的に専業主夫になるしかないのである。

したがって今回の職業見学においては専業主夫の職場である自宅を希望する。

 

しかし、嫁が専業主婦になりたいのであればやむを得ないが雪ノ下グループに入ることになるだろう。内定取りやすいし。そのため雪ノ下グループでも有りとする。

 

 

職場見学希望調査書 2年J組 雪ノ下陽乃

 

希望する職業 専業主婦

 

希望する職場 八幡の自宅

 

私には愛する婚約者がいる。ということは嫁になることは決定事項である。そのためなら家庭では専業主婦になるのがベストだろう。さらに八幡の家に行けばお義母様から俗に言うおふくろの味を習うことができる。これから八幡を支えていくためには専業主婦になるのは当然だろう。八幡の好みや八幡のことをもっと知れるのだから。

したがって今回の職場見学においては専業主婦の仕事ができる八幡の自宅を希望する。

 

 

「なんだこれは…。」

 

「何って職場見学希望の紙でしょ?」

 

「そうだよ静ちゃん。何言ってるの?」

 

「これは私に対する当てつけか!?そうなのか!?」

 

「いや思ったことを書いただけなんで。」

 

「うんうん。」

 

「っく、このリア充が!とにかくこれは書き直しだ。」

 

「「えー。」」

 

「それに今度の職場体験のグループは3人で組んでもらうからそのつもりでいたまえ。」

 

「じゃあ材木座と戸塚でいいか。俺の家に来るの。」

 

「えー、静ちゃん私クラスの人に八幡の家入れたくないよー。」

 

「あくまで自宅に職場見学するつもりなのか君たちは…。というか静ちゃんはやめろと言ってるだろうが。」

 

その後陽乃と別れ俺は奉仕部に向かう。

 

「おーす。」

 

「あら義兄さん来たのね。会わなかった?」

 

「誰に?」

 

そこで由比ヶ浜が入ってきた。

 

「あー!いたー!」

 

「義兄さんがいつまでたっても部室に来ないから探しに行ったのよ。」

 

「わざわざ聴いて歩き回ったんだからね!そしたらみんな『比企谷?どこにいるかは知らない。』って言うから超大変だったんだからね!それで1年生に聞いたら『あ、八幡先輩?あそことあそこは探して見た?そこを探すといいよ。』って言って探してきたけど!逆に何で後輩が知ってるのって思ったし!」

 

「あー、悪かったな。てか雪乃なら俺の携帯知ってるだろ。」

 

「けどかけようとしたら由比ヶ浜さんが飛び出して行ったから…。」

 

「へ?そんなん?とにかくヒッキー先輩のケータイ教えて!ほら!いちいち捜して歩き回るのもおかしいし!」

 

「別にいいが俺の携帯スマホだから自分で打て。というかめんどい。」

 

そう言って俺は由比ヶ浜に携帯を渡す。

 

「人に普通携帯渡すの?」

 

「特に見られて困るもんはないしな。」

 

そして由比ヶ浜が俺のやつを登録して数分後、由比ヶ浜の携帯がなり、由比ヶ浜が携帯を見た途端顔を顰めた。

 

「どうかしたの?」

 

雪乃が尋ねると、

 

「うん、ちょっと変なメールが来てうわぁって思っただけだから。」

 

「そういうのはとっとと削除しとけ。あとあとめんどいぞ。」

 

「うん…。でもクラスのことなんだよね。」

 

「へえー。」

 

その後やることもなくダラダラしている。もう人が来そうもないし帰っても問題なくない?

 

「…なあ、今日はもう帰らないか?誰も来る気配がないし。」

 

「…だよね。ねえねえゆきのん、帰りにカラオケ行かない?」

 

「…そうね。流石にこの時間じゃ依頼人も来ないでしょうし、この辺でお開きにしましょうか。」

 

よし、生徒会室に行くか。

 

ーーーその時だった。

 

コンコン、とノックする音が聞こえたのだ。

えー、いま来るの?せっかく陽乃のとこ行こうと思ったのに…。

 

「…どうぞ」

 

雪乃が返事をすると、思い掛けない人物が入ってきた。

 

「こんにちは。奉仕部って、ここであってるかな?」

 

……新たな依頼人はリア充の王で1年のトップカーストである葉山隼人というクソだった。

 


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