はるのんとはちまんくん   作:アルスDQ

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どうもアルスDQです!
前回から出てきた天使の依頼編。
八幡たちはどうするのか?
ではではどうぞー!


テニス①

次の日もテニスがあった。いつもどおり1人で壁打ちをしている。

 

しばらくして一区切りついたので休憩しようとすると肩を叩かれた。気になって振り返ってみると右頬に指が当たった。

 

「あははっ、引っかかった!」

 

やってきたのは戸塚だった。コロコロと笑っている。この子本当に男の子?もし戸塚が女で陽乃と出会ってなかったら告白して振られてた。

振られちゃうのかよ…。

 

しかし今の俺には陽乃がいるから大丈夫!

あれ?俺、陽乃のこと好きすぎない?まあ、好きだからいいんだけどね?

 

「で、どうした?」

 

「一緒にやらない?今日いつもやっているペアの子が休みでさ。どうかな?」

 

「いいぞ。俺も1人だからな。」

 

それから俺と戸塚は打ち合った。少しきわどいところも狙ったがさすがテニス部。普通に返してくる。しばらくすると戸塚が

 

「ちょっと休憩しようか?」

 

「おう、いいぞ。」

 

といい休憩に入った。

 

「やっぱり比企谷君上手だね!」

 

「そうか?」

 

「うん!…で比企谷君に少し相談があるんだけど、いいかな?」

 

「相談するのは自由だからいいぞ。」

 

「うん、ありがとう!」

 

「で?相談ってなんだ?」

 

「…実はねうちのテニス部弱くてね。もう少ししたら3年生も引退しちゃうし、さらに弱くなっちゃうと思うんだ。」

 

「なるほどね…。」

 

たしかにテニス部が強いなんて話は聞かないな。まあ俺が元々運動系に興味ないってこともあるんだけどね。だってほとんど生徒会の手伝いと奉仕部、平塚先生の手伝いで終わってるもん。

 

「で、比企谷君が良ければなんだけどテニス部に入ってくれないかなと思って。」

 

「話はわかった。でも俺はもう部活に入っててな。だから入ることはできないんだ。すまない。」

 

「そうなんだ、ごめんね無理言って。そろそろやろうか。」

 

そして俺たちはコートに向かいまたラリーを続けた。

 

・・・・・・

 

そして放課後の奉仕部で俺は戸塚のことを雪乃に話した。今はなぜか部活に来る由比ヶ浜が来ていないので俺の隣に座り撫でてもらっている。つまり猫化している。が、一通り話すと猫化は治った。

 

「…ということなんだがどう思う?」

 

「さすが義兄さんね。頼られるなんて。でも、それだと奉仕部の理念に反するわ。義兄さんがテニス部に入るのは論外だし。」

 

「そうなんだよなー。ちなみに雪乃だったらどうする?」

 

「そうね。死ぬまで走らせてから死ぬまで素振りをさせて死ぬまで練習かしら…?」

 

「雪乃ならやりそうだな。」

 

と、そこでドアがノックされる。雪乃は俺から瞬時に離れいつもの席に移動した。本当に瞬間移動覚えたの?本当なら俺に教えて。

 

「やっはろー!ゆきのん!ヒッキー先輩!依頼人を連れてきたよ!」

 

由比ヶ浜が勢い良く部室に入ってくる。

 

「あ、比企谷君。また会ったね。」

 

「ん?戸塚か。」

 

「うん、でもどうしてここに?」

 

「俺が入っている部活がここなんだ。おまえこそどうしてここに?」

 

「ほら、私も奉仕部の一員じゃん?だから少しぐらい働こうと思ってさいちゃん先輩なんか困ってる風だったし連れてきたの!」

 

「いや、由比ヶ浜…。」

 

「ん?何ヒッキー先輩。」

 

「お前は部員じゃないぞ。」

 

「えー!?」

 

「ええ、だって入部届出してないもの。」

 

「書くよー!入部届書くから入れてよ〜!」

 

由比ヶ浜は適当なルーズリーフを1枚取り出すと丸っこい字で『にゅうぶとどけ』と書いた。えー、それくらい漢字で書けよ。

 

「で、戸塚の依頼は?まあ大体わかる気もするするが。」

 

「うん。えっと僕のテニスの実力を強くして欲しくて。僕自身が強くなる事が出来ればみんなきっと強くなろうと思うから。」

 

「そうですか。残念なことに奉仕部はあくまで自己変革を促す部活で強くなれるかどうかは戸塚先輩の努力しだいです。」

 

雪乃がそう言うと、戸塚は肩を落とす。んー、どうしようかなー。

 

「由比ヶ浜さん、あなたがどんな説明をしたの?部員でもない時に勝手な説明をしないでちょうだい。」

 

雪乃の責めるような視線に由比ヶ浜はたじろぐ。

 

「うっ、で、でもゆきのん達なら何とかできるでしょ?」

 

雪乃の眉がひそまる。由比ヶ浜、意識しないで言ったのだろうが挑発だよ、それ。そして雪乃は挑発にのりやすいんだよな。

 

「ふぅん。あなたも言うようになったわね。分かったわ、その依頼受けましょう。戸塚先輩、依頼は貴方自身のテニスの技術を高めるということでいいですか?」

 

「うん、お願いするよ。」

 

「では明日の昼休みからということで。」

 

「で、何するんだ?」

 

「あら義兄さん、さっき言ったじゃない?」ニコッ

 

雪乃が笑いながらいう。可愛い。てかそれやるんですね。戸塚持つかなー?

 

「そういえばコートの許可取ったのか?たしか許可欲しかった気がするが…。」

 

「あ、とってないや。どうしよう…。」

 

「じゃあ雪乃、俺と戸塚は生徒会室で許可取ってくるわ。」

 

「わかったわ。」

 

そして俺と戸塚は部室を出て生徒会室に向かった。

 

コンコン

 

「陽乃、入るぞー。」

 

「あ、八幡!いらっしゃい!」ダキッ

 

「おう。」ナデナデ

 

「えへへ〜。」

 

しばらくこのままでいると陽乃が聞いてきた。

 

「で、何かあったの?」

 

「ああ、奉仕部で戸塚の依頼を受けたんだけど昼休みのテニスコートの使用許可が欲しくてな。」

 

「なるほどね。わかった!申請書出しとくから大丈夫だよ。」

 

「ありがとう、雪ノ下さん。」

 

「で、しばらくは昼休みはいけなくなるから。悪いな。」

 

「ううん、大丈夫だよ。いつも手伝ってもらってし。」

 

「ありがとうな。」

 

「うん!」

 

こうして使用許可もとれ俺たちは戸塚の依頼をやることになった。

 


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