さてさて少女はどうなるのか?
ではどうぞ!
材木座から冬乃さんに連絡があって俺たちはその子の病院へと向かった。病院に行くとその子と材木座がいた。
「材木座、様子はどうだ?」
「おう八幡か、まだ目覚めておらぬようだ。」
「あれ?この子…。」
「小町知り合いか?」
「うん。私の友達だよ。」
そう言ってるとその子は目が覚めた。
「………ん」
「おお、目が覚めたか。八幡、ナースコールを。」
その後先生がやってきて検査をした。そして冬乃さんと少し話しをして去って行った。
「風野風鈴です。ありがとうございました。」ペコッ
「俺は比企谷八幡だ。小町の兄だ。」
「私は雪ノ下陽乃だよ。よろしくね。で、隣は妹の雪乃ちゃん。」
「よろしく。」
「私は陽乃と雪乃の母の雪ノ下冬乃よ。」
「我は剣豪将軍、材木座義輝だ!…で体調は大丈夫であろうか?」
「はい!ありがとうございました!」
「そういえば風鈴ちゃんどうして熱があるのに外に出てたの?」
自己紹介を終えると小町が俺たちが疑問に思っていたことを質問した。
「それは…」
そう聞くと風野は下を向いて黙ってしまった。そこで切り出したのは冬乃さんだった。
「風鈴ちゃん、あなた虐待されてるわね?」
「「「「「!?」」」」」
「………」
「さっき先生がおっしゃってたのだけと服で隠れているけど身体中が傷だらけだって。」
「そうなの風鈴ちゃん?」ウルウル
「…黙っててごめんね、小町ちゃん。たしかに私は虐待されてるよ。」
「どうして?」ウルウル
「私には両親がいないの…。」
「「「「「「!?」」」」」」
「私が小さい時に交通事故でなくなって、それからは親戚の家に預けられたの。」
「でも…」
「その人たちは引き取りたくなかったらしくて私を邪魔扱いするの。殴ったり蹴ったり、服で隠せるところにやってきて…。ろくにご飯もくれなくて」
「さらに最近だと家に入ることもできないこともあって…」ポロポロ
そこまで言うと風野はつらかったのか泣き出してしまった。そんなとき
「大丈夫だ。」
なんと材木座が風野の頭を撫でた。
「我らがなんとかしてみせる。友達だろう。」
「と、友達?」ヒック
「小町殿の友達なら我も友達だろう。」
「そうだな。」
「そうよね。」
「そうね。」
「そうだよ風鈴ちゃん!」
材木座がそう言うと俺たちは一同にそう言った。
「風野殿はどうしたいのだ?」
「ど……う?」ヒック
「その者たちと暮らしたいのか?」
「もうあの家に帰りたくない…」ヒック
「あいわかった。我らに任せよ。なんとかしてみせよう。」
「ほ、本当?」ヒック
「うむ、この剣豪将軍材木座義輝に任せよ!」
そう材木座が言うと風野は材木座の元で我慢していたものを全て吐き出した。よほどつらかったのだろう。
しばらくすると寝息が聞こえた。
「それで材木座、どうするつもりだ?」
「ははは!我に任せよ!我を敵に回したことを後悔させてやろう…」ニヤッ
このとき俺たちは思った。
材木座を敵に回したらやばいと…。
それから一週間、俺たちは風野が回復するまでお見舞いに来た。材木座は1日で全てやることはやってしまったそうだ。何をやっていたのかは知らないが…。後は風野の回復してからということだ。学校には冬乃さんが連絡してくれたようだ。
そして風野のケガや熱などが治って退院した翌日、俺と陽乃、冬乃さん、材木座、最後に風鈴が今風鈴の住んでいる家の前にいた。
「だ、大丈夫かな…」
「ははは!我らに任せろ!」
「はい!」
そうして俺たちは家に入っていった。
「おお!風鈴どこにいってたんだ?心配したぞ!あなたたちが見つけてくれたのですか?ありがとうございます!」
「まあ風鈴心配したのよ。もう迷惑かけて。」
「………」
まったく白々しい。そんなこと何も思っていないくせに。
「今日はお話があって来たのですが。」
「そうなのですか?何のお話で?」
「単刀直入に言います。あなたたち風鈴ちゃんに虐待してますね?」
「「!?」」ビクッ
冬乃さんがそう言うと2人とも反応した。けれどもすぐに何事もなかったかのようにしていた。
「虐待?そんなことするわけないじゃないですか。」
「ええそうよ、ね?風鈴?」
「あくまでシラを切るつもりらしいですね、材木座君!」
「うむ。」
そう冬乃さんが言うと材木座はパソコンを取り出して一つの動画を開いた。
「これを見てもいえるかしら。再生してもらえる?」
そして動画が流れる。その中でうつっていたのはこの2人が風野に暴力を振るっている場面だった。後で材木座にどうやって手に入れたのか聞いたが「企業秘密だ!」と言って教えてもらえなかった。(ちなみに風鈴の家には監視カメラはありません。だからどうやって手に入れたのか謎になっている。)
「これを見てもまだあなたたちが虐待していないと言い張りますか?」
そう冬乃さんが言うと男の方がきれた。
「うるさい!元々お前が悪いんだ!お前のせいでこうなったじゃないか!」
男はそのまま風鈴を殴ろうとした。咄嗟のことで俺たちは動けなかった。
「なっ!」
そう材木座以外は。
材木座は男の手を掴んでいた。
「お主らいい加減にしないか!それが大人のやることか!自分に非があるくせにそれを他人にぶつけるとはどういうことだ!貴様それでも大人か!?」
「「ひいっ!」」
2人は材木座に怖じ気付いて腰を抜かしていた。
「あとこの動画はお主らの会社のトップの者に見せてある。あとはどうなるか知らんがな。」
そういうと家の電話と2人の携帯が鳴り出した。
「もうここにいても意味がないな。では我らはこれで。」
こうして俺たちは家を出た。最後に風野が
「2度と私の前に現れないで!」
こうして締めくくった。
その後の雪ノ下家で小町が
「ねえねえ風鈴ちゃん、これからどこに住むの?」
その後に冬乃さんが
「もしよかったうちに来る?部屋もあるし。」
と言った。まあ雪ノ下家に来るのが妥当だろう。誰もがそう思っていたとき
「あの!」
「「「「「「?」」」」」」
「私、材木座さんの家に住みたいです///」カオマッカ
風野が顔を真っ赤にしながら言ってきたのだ。
「「「「「「は?」」」」」」
「材木座さんダメですか?」ウルウル
「わ、我はべ、べちゅに構わないが…。」
「本当!?やったー!」
(((((あ、惚れたな…)))))
材木座以外の全員が思った。
そして材木座の家に冬乃さんが事情を話しに行き無事風野は材木座の家に居候することになった。
そして数日が経ったころ、小町がこんなことに言った。
「そういえば風鈴ちゃんって絵を描くの上手なんだよ。」
「そうなのか?」
「うん!風鈴ちゃんちょっと描いて見て。」
「いいよ。」
そう言って風野が絵を描き出来上がった絵はプロのイラストレーターに負けないくらいの出来だった。
これを見た材木座は
「おお!これはすごい!我の小説のイラストを描いてもらいたぐらいだの!」
「本当!?材木座さんに褒められた、えへへ///」
こうして材木座のイラストレーターが決定した。