未来逃走   作:中2病人間M

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宇宙戦争後にレジスタンスに占領された街、春日部、そして、その春日部にてレジスタンスと赤服隊が衝突する。



mission4

「逃げるんだ!!」

 

 

俺達は車を走らせて包囲されていた場所から何とか遠ざかった。

 

 

 

 

 

それから埼玉県内に入り暫く走ったのだった。

 

 

「この辺りは埼玉県だよな」

「埼玉県にはレジスタンスの町があるんだ」

「小林、どこにあるの?って、レジスタンスがいるのか?」

「場所は春日部市、宇宙戦争後にこの国が乗っ取られた直後から今までレジスタンス運動をしてる集団さ」

「素晴らしいじゃないか……春日部かぁ」

「海斗と莉緒さ、車を奪う時さ、超、動きよかったね」

「健太、そうか?」

「普通のことでしょ」

「莉緒、普通じゃないと思うぞ……俺、マジで怖かった」

「心臓ノミ以下なんじゃないの?ま、ひとまずさ、春日部に行きましょう」

 

 

俺達はそのまま春日部に向かったのだ。

 

 

「今日はどこで寝る?」

「春日部市はレジスタンスたちに絶対かくまってもらえるから安心だぜ!!」

「本当か拓也!?」

「海斗、オフコース~」

「イェーイ~」

「喋り方……どうして男ってこんなアホなの」

「………」

「………この、クソビッチ」

「!?拓也なんてことを………」

「は?だれがビッチよ!!」

「拓也、やめろ、寿命が縮むぞ、きっと、莉緒はまだ穢れてないよ」

「………海斗」

「え、莉緒、図星?」

「うっさい!!海斗、こちとら生き抜くのに必死だったんじゃ、結婚詐欺の時も何だかんだでそうなんなかったし」

「泣くなよ」

「泣いてないわよ!!」

 

 

そして、春日部市に着いたのであった。

 

 

『春日部レジスタンス銭湯』と言う大きな銭湯があったのである。

 

 

そこは俺の時代では巨大なプール付きの温泉施設だった。

 

 

「……どうもおいさんが市長です」

 

 

レジスタンスのリーダーである春日部市長が出迎えてくれた。

 

 

「市長!!お久しぶりです」

「………親父と呼んでくんねぇかな、拓也」

「お、親父……」

「拓也まさか!?」

「親父だ」

「そ、おいさんは鈴木 拓也の父だよ」

「よろしくお願いします」

 

 

聞けば拓也は元々、春日部の出身で逮捕された要員もレジスタンスにあるようだ。

 

 

その後、俺達は銭湯の仮眠室に泊めてもらえることになったのだった。

 

 

 

 

「久々の風呂だな、健太」

「まぁな海斗、逃走中ってこと忘れちまいそうだ」

 

 

 

 

その後、俺達はご飯をご馳走になって次の日を迎えたのである。

 

 

 

 

 

「おはよう健太、久々にゆっくり寝れた」

「あー、ずっとここにいてぇー」

「健太、同感だぜ、がずっとここにいたらここに赤服隊が来ちまうよな」

 

 

その時

 

 

国王からのメールがきた。

 

 

『通達、パンドラの箱を12時までに開けて中のスイッチを押せ、失敗した場合は東京の包囲されている赤服隊を開放する。場所の所在は付属のデータを確認せよ、諸君の健闘を祈る』

 

 

「パンドラの箱?なんのことだろう?」

「どれ、海斗君、おいさんが見てやろ、そのデータを見せてくれ」

 

 

俺はメールに付属されていたデータを拓也のお父さんに見せた。

 

 

「たしかこの場所、毎回、逃走ゲームをやる時に国王の部下が近くの祠に箱を設置してたな」

「本当ですか!?拓也のお父さん」

「恐らくな、郊外なこともあってか特にレジスタンスとの衝突もなかったから放っておいたが」

「その祠に行こう!!」

「けどな、海斗君、恐ろしい仕掛けが沢山あるんだろうよ」

「いえ、東京の赤服隊が出てくるよりましです、ここで食い止めれば逃走者の死亡率を下げられる筈ですから」

「………素直だな、海斗君は……」

「海斗、俺もやるぜ、レジスタンスの一員としてmissionに春日部使われてんの腹立つし」

「そうだな海斗、拓也、行こうぜ!!」「ありがとう、拓也に健太」

「拓也にみんなも気ィつけてな……」

 

 

その時

 

 

「市長、大変です!!赤服隊が入って来ました」

「あ、来やがったが……全員、戦闘体勢になれや……逃走者を全力で守れ」

「了解!!総員、武器をもて、赤服隊を撃退する、急げっ!!」

「あー、別の逃走者もいるからなんとか協力して逃げてくれ……」

 

 

その時

 

 

外から発砲音が聞こえてきたのだ。

 

 

「少し見てくる!!」

 

 

俺は仮眠室から出たのである。

 

 

「ぐわっ……」

 

 

入ってきた赤服隊に逃走者が撃たれているのが見えた。

 

 

「たのむ!!見逃してくれ……」

「黙れ、ウジ虫が!!」

 

 

赤服隊は生き残り命乞いする逃走者に拳銃を向けたのだ。

 

 

「や、やめてくれっ!!ひぃぃぃぃぃ……」

「とっとと死ねよ」

 

 

赤服隊はその逃走者に発砲しようとしたのである。

 

 

「この野郎!!」

 

 

俺はドロップキックでその赤服隊を吹っ飛ばすとその赤服隊の拳銃を奪い取った。

 

 

「ひぃぃぃぃぃ!!」

 

 

そのままその逃走者は逃げていったのだった。

 

 

「……礼ぐらい言えよな……っと、動くな!!」

 

 

赤服隊脅すの何回目かな?

 

 

「やめろ!!撃つな……」

 

 

その時

 

 

「逃走者が仲間を殺そうとしてるぞ!!」

「!!」

 

 

他の赤服隊が発砲してきたのだ。

 

 

「ヤベッ!!」

 

 

俺は別の廊下を走ったのである。

 

 

「海斗!!何してるんだ」

「健太………別に…ちょっと散歩」

「赤服隊がきてるぞ!!」

「ヤバいヤバいヤバいっ!!」

 

 

俺と健太は大急ぎで仮眠室に入った。

 

 

「2人ともなにやってるのよ?」

「「別に…ちょっと散歩……」」

 

 

今回、俺と健太が揃ってそう言ったのだ。

 

 

「……………さっさと逃げるわよ」

「莉緒、お土産だ」

 

 

俺は奪い取った拳銃を莉緒に渡したのである。

 

 

「奪い取ったわけ?」

「ああ」

「みんな早く行くぞ」

 

 

拓也のお父さんが脱出を手引きしてくれた。

 

 

「ここは?」

「博打場及びゲームコーナーだ」

「あれはプールですか?」

「そうだ、ここからプールに行けるように先代がウォータースライダーみたいな巨大滑り台を作ってくれたんだ」

「プールに降りてどうするの?」

「いや、プールは1階だから降りて裏ドアから逃げるんだよ、さぁ、行きな」

「わかりました!!」

 

 

俺達は滑って下にたどり着いたのだ。

 

 

その時

 

 

「逃走者はこの下だ!!」

 

 

赤服隊も大勢で滑ってきたのである。

 

 

「ヤバい!!」

「平気さ……」

 

 

拓也のお父さんは滑り台の出口についている扉を閉めて鍵をかけた。

 

 

「おい、ここから出せっ!!」

 

 

赤服隊が滑り台の中で発砲したのだ。

 

 

「やめたほうがいいぞ……」

「ぐわっ……」

「………自分に跳ね返るって言おうと思ったんだけどな……さぁ、みんな行くか」

「はい!!」

 

 

俺達は裏ドアから脱出して停めてあった車で逃げたのである。

 

 

「悪いが、おいさんを役所まで連れていってくれ、祠行く道と一緒だから」

「わかったわ」

 

 

役所の前で拓也のお父さんを降ろしたのだった。

 

 

「お世話になりました」

「みんな頑張んなよ、拓也、絶対生きて帰って来い……」

「ああ、親父、またな」

 

 

そして、俺達は祠に向かった。

 

 

「あったここだ」

 

 

健太が祠に近づこうとしたのだ。

 

 

「待てっ!!健太」

「海斗、どうした?」

「莉緒、拳銃貸して」

「いいけど……」

「健太!!さがって」

「うん……」

 

 

拳銃を受け取ると俺は祠の入り口に向かって発砲したのである。

 

 

すると、祠の入り口の前に巨大な岩の壁が現れた。

 

 

「罠ってこれか」

「よく気づいたわね海斗」

 

 

その時

 

 

国王からのメールがきたのだ。

 

 

『通達、罠が1つ破られた、残る罠は1つ……』

 

 

「だってさ」

「海斗、次の罠は何かな」

「健太、これは慎重に進まないとな」

「そのようね」

 

 

そして、俺達は何度か安全を確かめると祠の中に入ったのである。

 

 

奥へ進むと箱が置いてあった。

 

 

「なんか書いてあるぞ」

「海斗、これは暗号か」

『問題、麺は麺でも食べられない麺はな~んだ!!ヒントは昔の言葉です』

 

 

これは……なぞなぞ……だよな?

 

 

「木綿~」

「小林、そこは木綿豆腐~」

「いや、星野、それは食えるだろ」

「なんだろうね、私にはわからないわ」

 

 

「……イケメン」

 

 

そして、箱が開いたのだ。

 

 

「正解だな」

「海斗、すごい」

「いや、健太、逆になんでわからないの?」

「え、だってイケメンなんて遥か昔の死語だろ」

 

 

あー、なるほど、そーゆーことか。

 

 

その時

 

 

再びメールがきたのだった。

 

 

『通達、全ての罠が破られた』

 

 

これは罠じゃないだろ!!

 

 

「押すわよ」

 

 

莉緒は箱の中のスイッチを押したのである。

 

 

その時

 

 

祠の壁が開きその中には怪物のようなロボットが入っていた。

 

 

「みんな、逃げたほうがよさそう……」

「そのようね」

 

 

俺達は急いで祠を出て車で逃げたのであった。

 

 

 

 

 

一一一一一Bグループ生存者リスト一一一一一

 

雨宮 大輝(アマミヤ ダイキ) 【死亡】荒井 太郎(アライ タロウ) 【死亡】

 

飯塚 千穂(イイヅカ チホ) 【死亡】海川 颯真(ウミカワ ソウマ) 【死亡】

 

大内 慶太(オオウチ ケイタ) 【生存】大久保 夏樹(オオクボ ナツキ)【生存】

 

草薙 壮介(クサナギ ソウスケ) 【生存】小林 順之助(コバヤシ ジュンノスケ) 【生存】

 

小林 咲夜(コバヤシ サクヤ) 【生存】後藤 謙治(ゴトウ ケンジ) 【生存】

 

清水 真喜子(シミズ マキコ)【死亡】白石 幹保(シライシ ミキヤス) 【死亡】

 

志村 海斗(シムラ カイト) 【生存】品川 俊(シナガワ シュン)  【死亡】

 

鈴木 拓也(スズキ タクヤ) 【生存】高橋 弘輝(タカハシ コウキ) 【死亡】

 

仲村 幸平(ナカムラ コウヘイ) 【死亡】新田 可憐(ニッタ カレン) 【死亡】

 

支倉 詩織(ハセクラ シオリ) 【生存】平松 健太(ヒラマツ ケンタ) 【生存】

 

星野 勇馬(ホシノ ユウマ) 【生存】本田 優子(ホンダ ユウコ) 【死亡】

 

宮本 大輔(ミヤモト ダイスケ) 【生存】宮崎 莉緒(ミヤザキ リオ) 【生存】

 

山崎 恵子(ヤマザキ ケイコ) 【死亡】山本 冬馬(ヤマモト トウマ) 【生存】

 

渡辺 真知子(ワタナベ マチコ)【死亡】和田 大介(ワダ ダイスケ) 【死亡】

 

 

 

在籍28名

生存14名

死亡14名




今回は展開にリメイク前とそんな変化はなかったかな、まぁ、ゴロツキとかいう意味のわからないワードはレジスタンスにかえました、なぜ、同時、ゴロツキなんて使ったかというとポケモンコロシアムのパイラタウンの説明にゴロツキの町とかあったせいだと思います。また、春日部レジスタンス戦闘は現実の春日部に元になった温泉施設が存在します。

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