こうして、私達は出会う(完結)   作:珍明

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18.彼女の周り

 生徒達の密かな娯楽にして、祭りであるバレンタインデー。

 毎年、ロジャーは女子からバレンタインカードを大量に貰う。時には、お菓子なども含まれる。彼には、呼吸をするが如く当然の出来事だ。

 しかし、綺麗に包装されたチョコレートを手渡ししてくるクローディアに、ロジャーの心は大いに弾んだ。

「言っとくけど、これは義理チョコさ」

 念を押すクローディアを余所にロジャーは感激に浸る。義理だろうが何だろうが、クローディアから贈られたということが重要である。

 赤毛の双子が叫びながら、クローディアに飛びついてきた。

「「ズルーイ!! 我々には、くれないくせに!」」

「わかっているさ。ほら、これでいいさ」

 呆れた口調でクローディアは、スカートのポケットから2枚の包装されたチョコを取り出し、フレッドとジョージに差し出す。驚きながらも、双子はチョコを引っ手繰った。

「「わ~い、日本のチョコ! サンキュー! 愛してるぜ!」」

 双子を無視してクローディアは、ハーマイオニーとハリー、ロンにチョコを手渡した。

「絶対、これ差別だよ」

 ロンは、ハーマイオニーのチョコが大きいと不満を漏らす。

「文句を言わないの。嬉しい、日本のチョコって味が違うのよねえ」

「本当だ。なんだろう。あんまり甘くないけど、それが美味しい」

 早速、ハリーはチョコを齧る。

「喜んで貰えて良かったさ」

 クローディアが快活に笑う。

 友人達と談笑するクローディアをルーナは眺める。【ザ・クィブラー】を閉じ、彼女がくれたバレンタインチョコを食べる。以前のチョコと違い、優しい味がする。家族が作ってくれた味だ。

 口の中をチョコで満たし、ルーナは嘆息する。

 ここのところ、クローディアは夜中に寮を抜け出している。昨晩、ルーナは談話室で彼女が戻るのを待ったが、朝方になりペネロピーに起こされた。

 クローディアのローブを被されていたので、その前に帰ってきていた。

(何かを探しているんだ。好きにさせてあげよう)

 ルーナに出来るクローディアへの最大の思いやりにして、精一杯のことだ。それが淋しい気持ちを与えた。だが、それしか出来ないと納得もしていた。

 

☈☈☈

 本日の授業を終え、スネイプは研究室に入る。机には、生徒のレポートが山積みだ。これからひとつひとつ確認せねばならない。その前に、引出しを開けて包装されたチョコを手に取った。

 今朝方、クローディアがわざわざ研究室に届けたモノだ。あんな目に合っておきながら、彼女は誰にも訴えを起こさなかった。だからといって、無かったことにはしていない。常にスネイプと対峙する時、嫌味な程の上機嫌な笑みを絶やさないようにしていた。

〝私からじゃありません。お父さんからです。スネイプ先生に記憶を視られたことを教えたら、これを渡すように言われました〟

 満面の笑顔でクローディアは、しれっと言い放った。

 包装の折り目に従い、慎重に解いて行く。開けば、若草のような緑の箱と手紙が出てきた。まごうことなきコンラッドの筆跡で文章が綴られている。

【セブルス=スネイプ教授へ

 まだ寒さが残る季節を無事に過ごしているかい?

 君がクローディアに『開心術』を用いるとは、恐れ入ったよ。

 私が生きていると君は知ってしまったようだから、隠すことをやめよう。私はこの通り、生きている。君が何度も、あの子を助けてくれたことをこの場を借りて、感謝の言葉を述べよう。

 ありがとう、セブルス。

 あの子のことは、君に任せるよ。  コンラッド=クロックフォードより】

 差し障りのない表面だけ取り繕われた文章だが、これがコンラッドの特徴だ。何処となく、機械的で感情が籠らず淡々としている。

(本当に生きていたのか)

 ルーピンの体調に変化がないか確認しに行った晩、彼はあろうことかコンラッドの話を持ち出してきた。夏にドリスの家を訪問した際、コンラッドに会ったという。それだけに留まらず、十悟人と彼は、舅と婿の関係だと言いだした。あの若者が孫を持つ祖父であるはずない。最初は、一蹴した。

〝あの薬の製法は、彼女の祖父以外誰も知らない。そして、彼女の祖父の名は十悟人だ。偶然じゃない。私はコンラッドに、ホグワーツで働く話をしたんだ。彼は娘の為に、薬を頼んだんだ。コンラッドの名前を出さなかったのは、君に気を遣ったんだよ〟

 ただの戯言だ。戯言と思いたかった。

 コンラッドという存在をスネイプは、正直、忘却していた。

 クローディア=クロックフォード。その名が新入生リストに名を連ねても、全く気にしなかった。ハリー=ポッターを意識していたこともあったが、そもそも気にかける要素がなかった。しかし、授業でベッロを目にした時、久しくコンラッドを思い出した。その瞬間、彼女の後見人がドリス=クロックフォードだと強く認識した。

 己の家族を異国に置き、コンラッドの家族を我が物顔で扱うクローディアが憎かった。ドリスが淋しさで養子を迎えたかもしれないと考えもした。その分、彼女に厳しく接した。彼の代わりであるならば、より厳格な教育を施すべきだと自分に言い訳した。

 そんなことを繰り返しても、コンラッドは戻らない。1年が終わりかけ、クローディアへの憎しみは薄れて行った。彼女は他の生徒と変わらない。ただの生徒である。

 だが、クローディアは自分がコンラッドの娘であると告白した。

 何処の誰とも知れぬ女と関係を持ったなど、ありえない。否定しても、無駄だとわかっていた。その顔つきに、コンラッドの面影はひとつもない。どう見ても母親の家系だ。

 コンラッドを誑かした女の顔だと意識した時、再び憎悪が燃え上がった。

 ハリーとクローディアの友人関係も、快く思えなかった。コンラッドにしたように、今度はリリー=ポッターの息子を籠絡する気だと感じた。

 母と子、揃って気味が悪い。

 そして、十悟人という異国の魔法使い。スネイプの知らぬ魔法薬を用いて、ルーピンの人狼化を完璧に防いだのだ。あれ程の魔法使いなら、コンラッドを操るのも容易いだろう。間違った憶測と知りながら、それで辻褄を合わせようとした。

 だが、『開心術』を用いて、クローディアの記憶から垣間見たコンラッドは、スネイプの知る彼そのものだ。信じられない程、彼は妻の夫であり、娘の父であった。

「……父と娘か……」

 緑の箱を開け、丁寧に並べられたチョコの列を見る。学徒の頃、コンラッドはスネイプに料理を振舞ってくれた。欠片をひとつ、口に含む。甘味を押さえ、それでも舌にチョコの味が広がる。

 何年ぶりかの友の手作りをひとつ、ひとつ、じっくりと味わった。

 

☈☈☈

 絵画でしか見たことない生物が目の前にいる。

 感動のあまり、クローディアは瞬きも忘れた。パドマやテリー達、ハンナやジャスティン、ザカリアス達も同じだ。魔法族も早々にお目にかかれない種族だとパドマは耳打ちした。

「いいか、今日は特別に来てくれたんだ。皆、感謝してお辞儀!」

 ハグリッドの号令で、咄嗟に皆は頭を下げる。

 馬の蹄の音が生徒に近寄って来た。短くも美しい金髪、白銀色の胴体、淡い金茶色のバロミノのケンタウルスは、優雅な足取りで生徒を見回す。

「ありがとう、ハグリッド。諸君、今日和。私の名はフィレンツェだ」

 尊大な態度に優しさを含ませ、フィレンツェは挨拶した。

(確か……、前にハリーを助けてくれたケンタウルスさ?)

 罰則で『暗黒の森』にハリー達が行った時だと思い返す。同時にクィレルを思い返しそうになるので、拒んだ。

「ケンタウルスは、『暗黒の森』が大切な家だ。森の奥に行けば、彼らの一族と出くわすだろう。彼らは非常に気高い、絶対に礼儀を欠いちゃいけねえ。その礼儀も彼らの基準に乗っ取らなければならない。そして、自分達の考えを種族に教えようとしない。これは、秘密の漏えいを恐れてのことだ。勿論、中にはフィレンツェのように協力的な奴もいる。しかし、それを期待しちゃいけねえ。いいか? 絶対に森の奥に行かねえことだ。仮に、行くような奴は、彼らから厳しいお仕置きを受ける羽目になるぞ」

 真摯に受け止めた生徒は、急いで羊皮紙に書き込んでいく。ハンナのようにフィレンツェの姿に目を奪われている生徒もいたが、ハグリッドが注意した。

 授業が終わる頃、皆はフィレンツェとの別れを惜しんだ。彼は丁寧に1人1人と握手を交わす。

「君がクロックフォードだね。惑星の輝きを変えた」

「星はわかりませんが、はい。私はクローディア=クロックフォードです」

 フィレンツェが顔を近づけ、クローディアの瞳を覗きこんでくる。たじろがない様に背筋をしっかりと伸ばし、彼女は彼を見返す。

「気を付けたほうがいい。輝きをいくら変えたところで、惑星の秘密までも変えられはしない」

 突然、クローディアの心臓が不安で委縮する。フィレンツェの声は優しいが、深い警告に聞こえた。

 その後もフィレンツェは生徒と握手した。握手が終わると、同時に彼は森に向けて走り去る。彼の見事な脚の動きに、生徒は感嘆の声を上げた。

 クローディアだけは、心臓の動悸が静まるのを待った。その様子を察したハグリッドが彼女の肩に慎重に手を置く。

「ケンタウルスの表現は、遠まわしすぎて俺らには理解しがたい。深く考えることはねえぞ。ただ、心に留めておく程度でいい」

「……わかったさ」

 『魔法生物飼育学』でのケンタウルス登場は、クローディア達のあの時間だけ行われた。同じ日の他の学年や別の日のハーマイオニー達は、アクロマンチュラの子蜘蛛を紹介された。子蜘蛛と言っても、生徒を丸のみするには十分の大きさだ。

 この話に、セシルは大いに食いついてきた。ケンタウルスもそうだが、アクロマンチュラを授業で見ると知っていれば『魔法生物飼育学』を選択していたと嘆いた。

「貴重なアクロマンチュラ……、特に唾液は希少」

 興奮したセシルが『暗黒の森』に行こうとしたので、必死で止めた。

「いいなあ、ケンタウルス。僕らなんて、蜘蛛だよ! 誰があんな蜘蛛を飼育するんだ!」

 ロンは半べそで蜘蛛を恐がった。

「マルフォイは悪さしなかったさ?」

「そんな度胸ないわよ。見た瞬間に、悲鳴を上げて逃げて行ったわ」

 ハーマイオニーは愉快そうに微笑んだ。

 他の授業内容を聞き、クローディアは疑問する。ケンタウルスを飼育することなどない。ハグリッドは特別に来てくれたと説明していた。フィレンツェは、用件があって森から出てきた。用件は彼女への警告だ。普段なら、森番の家に呼べばよい。しかし、ブラックへの警戒で生徒の行動は制限されている。

 だから、授業中にフィレンツェはクローディアに会うしかなかった。

(もしもそうなら、惑星の輝き? 秘密って何さ? もしかして占星術のようなもんでも、見てるさ?)

 だからといって『占い学』のトレローニーには、相談したくない。

 故に『天文学』のシニストラが適切といえる。

「惑星に秘密などありません。我々が解き明かせない謎があるだけです。ケンタウルスは、それを秘密と解釈しています。あの種族の言い分を本気にするのは、賢明とは言えませんよ」

 不愉快と言わんばかりに返され、更にクローディアは太陽系に関するレポートを言い渡されてしまった。

 

 模擬試験を終え、クローディアの採点結果は良好だ。今年度、部活動が勉学への取り組みを励ませたからだ。

 ペネロピーが我が事のように満足していた。そのご褒美として、クローディアとハーマイオニーに6年生の予想試験範囲を享受した。2人とも、喜んでペネロピーの講座を受け入れた。

 ほとんどハーマイオニーが強引に進めたようなものだが、クローディアも6年生の試験範囲には興味があった。

「頑張るねえ、よくやるよ」

 バーナードが愉快そうにペネロピーの講座を見学する。

「『真実薬(べリタセラム)』は、無味無臭で不透明。『魅惑万能薬(アモルテンシア)』は、その人が最も魅かれる匂いになるそうよ。『生ける屍の水薬』は、強力な眠り薬で下手をすれば、一生眠りつづけることになるわ」

「つまり、自白剤と惚れ薬と睡眠薬さ」

 クローディアの見解に、バーナードは不思議そうな顔をしていた。

「なんで、クローディアはペネロピーと同じことを言うんだ?」

「五月蠅いわね、バーナード。余計なこと言わないで」

 恥ずかしそうにペネロピーは、バーナードを睨む。注意され、やれやれと彼は肩を竦めた。

「杖なしでも、呪文を唱えれば魔法が発動することは基本よね。でも、この無言呪文はそうはいかないわ。成人した魔法使いでも無言呪文まで至る人は、そんなに多くはないの」

「そういえば、時々、先生達が呪文を唱えずに魔法を使っているところを見たことあるわ。あれは、無言呪文なのね」

 感心したハーマイオニーは急いで、羊皮紙にメモを取る。しかし、クローディアは深刻そうに【基本呪文集6学年用】にある無言呪文の項目を眺めた。

(……無言呪文……)

 思い返すのは、クィレルが魔法を使った場面だ。彼は杖も使わず、呪文も唱えていなかった。それなのに、縄を出現させたり、魔法を弾いたり、杖を吹きとばしたりしていた。あれも無言呪文に相当するに違いない。

「クィレル先生は……、杖も呪文もなく、魔法を使っていたさ」

 誰に言うわけでもなく、クローディアは暗い声で呟く。耳敏くバーナードが聞き取り、驚くような声を上げる。

「クィレル? ……ああ、クィレルはそうだろうな。あいつは優秀だったらしいからな」

「あのクィレル先生が優秀? 冗談でしょう?」

 胡散臭そうにペネロピーが怪訝する。苛立ったようにバーナードは返す。

「『マグル学』の教授だった頃は、絵に描いたように優秀だったんだ」

「『マグル学』ですって?」

 驚いたハーマイオニーは咄嗟にクローディアは見やる。

 クィレルが『マグル学』だったという事実に、クローディアは若干困惑する。それよりもハーマイオニーの心配する眼差しが痛い。

「講義を受けたのは、俺じゃなく兄貴達の世代だ。俺達が2年生まで、クィレルは『マグル学』の教授だったんだ。兄貴は君達が入学するのと入れ違いに卒業しちまったから、あの事件を知って、しょげてたぜ……」

 一瞬、バーナードは悲しげな表情を見せた。

 場の空気が重くなり、ペネロピーはそれを誤魔化すように勉強を再開した。羊皮紙に試験の重点をメモしながら、クローディアはクィレルが『マグル学』の教授であったことがまだ信じられなかった。

 

 部室の準備中、クローディアはバーベッジから『検知不可能拡大呪文』と『魔法封じ』を実践させられた。以前作った手提げ鞄は、条件付きで上手く出来た。しかし、教室そのものの拡大は難しかった。壁がへこんだり、天井が落ちてきたりと何度も失敗した。

(違う……、難しく考えなるな……、蔵にかけられた魔法と同じ)

 フリースローで、ゴールにボールを投げ込む感覚を杖の先に集中させる。10回目の正直、教室は通常の4倍に広がった。何処にも破損はなく、正常に魔法は発動したのだ。

 バーベッジは厳しい目つきを変えず、次は『魔法封じ』を要求した。頬を濡らす汗を拭い、クローディアは深呼吸する。

(他人に魔法をかけさせない……、ここは自分だけの領域……)

 例えるなら、自分が影になる時だ。影となった自分には、暗闇全てが領域である。

 その感覚のまま、クローディアは杖を振るった。『検知不可能拡大呪文』の上に『魔法封じ』が覆いかぶさった。発動を認識し、バーベッジを振り返る。

 バーベッジが杖を振るうが、魔法は何も起こらなかった。

 ようやく、バーベッジは感激の笑みを浮かべる。

「なんと、まあ! 素晴らしい! 在学中にここまでやり遂げた生徒は私が知る限り、君が初めてです!」

「私が出来るなら、きっと、ハーマイオニーにも出来ます」

 確信を込めて言い放つクローディアをバーベッジは謙遜と受け取った。

「いいえ、このふたつが完璧にこなせる魔法使いは、限られています。それ故に、重要な場所にしか使われていません。このホグワーツにも、いくつか『魔法封じ』が施されています。『姿現わし』並びに『姿くらまし』がその例です」

 延々とバーベッジの講釈が続きそうだ。クローディアは集中力を使い過ぎ、疲労感に襲われる。無礼を承知で座り込んだ。

「あら、ごめんなさい。そうね、疲れているわね」

 目を丸くしたバーベッジは、ローブを下敷きにして床に腰かける。クローディアが持って来た荷物から、水筒を取り出して渡してくれた。

 クローディアは、水筒の紅茶を飲んで一息つく。上機嫌なバーベッジが今の『マグル学』の教授だと強く認識してしまう。

「バーベッジ先生、『マグル学』の前任がクィレル先生だったと聞きました」

 我知らずと口走る。

「そうですよ。クィレル先生が休職された時期がありましてね。代わりに私が呼ばれたんです」

 世間話のように気軽に教えてくれた。最近、クィレルの名を出すだけで皆、深刻になる。バーベッジの態度は嬉しかった。

「どんな先生でしたか?」

 これに、バーベッジは考え込んだ。

「彼個人についての質問でしたら、私よりもフリットウィック先生にお聞きなさい」

「校長先生ではなく……フリットウィック先生ですか?」

 素朴な疑問を口にすると、バーベッジは頷き返す。

「クィレル先生がレイブンクロー生だったからです。フリットウィック先生から聞いた話ですが、彼は学徒の頃、『O・W・L試験』を12科目合格したそうです。監督生にはなれませんでしたが、首席です。ここだけの話ですが、フリットウィック先生は自分が引退する時には、寮監の後任をクィレル先生にするおつもりだったようです」

 頭から電撃が走りぬける衝撃を味わった。そして、今更ながら気付いた。クィレルは、スネイプとジェームズ=ポッターの諍いを知っていた。その目で見てきたから、言えたのだ。ジョージから聞いたクィレルとスネイプの年齢を考えれば、十分、在学中に顔を合わせられる。

 全く気付かなかった自分が悔しい。

「……クィレル先生は……」

 戻ってくるでしょうか?

 しかし、その質問を口中で殺す。

 バーベッジはクローディアがクィレルの復職を望んでいることを知らない。だから、何の気兼ねもなく話してくれたのだ。

「クィレル先生のターバンは、派手でした」

 咄嗟に言い換えた言葉に、バーベッジは曖昧な笑みを返した。

 折角、教えて貰ったが、フリットウィックに訊ねる事はないだろう。

 そんな勇気はない。

 




閲覧ありがとうございました。
フィレンツェはイケメンらしいけど、想像できないです。
アクロマンチュラは、多分、六年生向きの魔法生物でしょうけど、ま、いっか!

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