桐原静矢になったけどとりあえず最強目指す   作:田中

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おひさ。といっても前の投稿の空きより短いというね。
殺生院キアラ宝具弱いみたいなんで無視しました。メルトリリスは宝具2で止めました。多分どちらも必要ないです。
今回の話は原作沿いにしようか迷った末の話です。


弁明しました。

 

校外のランニングから帰ってくれば校門に大勢のマスコミが立っていた。もしや俺を取材しに来たのか……?と思うこともあったが今更であるので違うだろう。ではなぜ?と考えればこの選抜戦が終わりかけの時期でマスコミが大勢くるのは一輝君と国賓であるステラさんの熱愛報道だろう。だが、あの時熱愛報道になりえる写真は破壊したはずだが…。

 

「【七星剣王】の桐原静矢さんですよね?少しお話を伺いたいのですがよろしいでしょうか?」

 

マスコミに捕まってしまった。なぜ集まっているか聞けるしちょうどいいかもしれないな。

 

「はい。別に大丈夫ですけど運動しながらでもいいですかね?」

 

「え、あの、桐原さんの運動に追いつけないので、できれば落ち着いてしたいのですが……」

 

冗談にマジレスするマスコミ。面白味に欠ける。

 

「……わかりました。一つだけ質問に答えます」

 

「黒鉄一輝さんとステラ・ヴァーミリオンさんが恋仲であることですが本当ですか?」

 

やはりその話題か。因果の修正はほんとすごいな。

 

「僕には分かりかねます。まず、何が原因でそういう噂が立ったんですか?」

 

「知らないのですか?こちらの写真です」

 

見せられたのは解像度が悪いが一輝くんとステラさんがキスしてるところが見える。この解像度を見るに携帯電話を使われていたのだろう。

 

「改めて、何か知りませんか?」

 

「この2人が恋仲であろうがなかろうが本人達が良いのであればそのままが良いでしょうね。ヴァーミリオン国王も娘の恋路の邪魔はしないでしょう。でも、黒鉄家の方は違うでしょうけどね」

 

あそこは一輝くんを認めない。だからこそ汚い手を使って一輝くんを陥れようとする。赤座守は本当に害悪だ。

 

「問題は黒鉄家ということですか?」

 

「それはそうでしょう。あの家は黒鉄君に厳しいですからね。もしかしたら今頃査問会を開かれているかもしれませんよ」

 

少し笑いながらその人から離れる。そして校門を通ろうとすれば

 

「桐原選手!今回の熱愛報道に関して何かありませんか!?」

「桐原選手!この件をどう思いますか!?」

「桐原選手!」

「桐原選手!」

 

 

 

 

 

マスコミというのは非常に面倒くさい。

 

「どうでもいい」

 

不機嫌にそう言えば何も言わずマスコミは道を作る。初めからそうしろよと思ってしまう。

 

「一つだけ言うなら、黒鉄一輝は真面目で優しく、努力家ですよ」

 

そう言って寮に戻る。チラッと後ろを見ればメモを取る人間がチラホラ見えるため一輝くんへの風評被害も少し和らぐだろう。

 

外交問題なのは分かる。そしてその外交問題の大元は俺だ。あの2人の部屋を一緒にしたのは原作通りにしようとした俺がしたことなんだ。…つまりこの問題で最も悪いのは俺?

 

少し冷や汗を流しながら寮に戻る足を止める。そしてもう一度マスコミの方へ向かう。この件の原因は俺だ。だから無理でも一輝くんと学園を弁明しよう。

 

「取材に来た皆さん。僕にカメラを向けて下さい。ボイスレコーダーもちゃんと電源入れてますか?これから僕がこの件に対して知っていることを話しましょう」

 

ざわざわとマスコミが慌ただしく動く。中にはビデオカメラをこちらに向けてくる人もいる。緊張した面持ちのマスコミがちらほら見えるようになって口を開く。

 

「まず、ステラ・ヴァーミリオンさんがこの学園に来る前、彼女の部屋割りを考えたのは学園から依頼された僕です。では、なぜ男女を同じ部屋にしたのか。それは黒鉄一輝、ステラ・ヴァーミリオン両名のためです」

 

再びざわざわし出す。カメラのシャッターもかなり切られてフラッシュが眩しい。

 

「なぜ2人のためになるか。それは2人の実力が拮抗していると考えたからです。彼以外に彼女と実力の拮抗する新入生はいないと考えたからです。確かに黒鉄一輝はFランクです。ですが彼は模擬戦でステラ・ヴァーミリオンを倒した。努力をして僕の腕を切り落とすくらいに強くなった。それは彼の兄にもできなかったことです。黒鉄一輝は取材陣がでっち上げたような悪人ではない。あえて今回の件で悪者を出すのなら僕、桐原静矢ですね」

 

沈黙が流れる。マスコミもカメラのシャッター切っていない。

 

「質問があれば何でも答えましょう」

 

その言葉に恐る恐る手を挙げる者が数名いた。

 

「今回の熱愛報道に対してどのような対処をする予定でしょうか?」

 

「ヴァーミリオン皇国の国王に連絡を取りましょう。少なくとも、国王には男との部屋になることを了承してもらっているのでこの件に対して色々説明しましょう」

 

「相部屋はヴァーミリオン国王も承諾していたのですか?」

 

「はい。というより承諾して貰わないとそれこそ外交問題になりますよ。娘の将来のためになると言って説き伏せました」

 

「ありがとうございます」

 

「では、他に質問は?」

 

もう手を挙げる者はいない。みんな早く帰ってまとめたいのかもしれない。ネタは十分揃っただろう。

 

「どうして桐原先輩がこんなことをしているのでしょうか?」

 

声が上がった方を見ればステラさんがいた。隣に一輝くんがいないところを見ればお察しである。

 

「ヴァーミリオンさん。それはそうするべきだと思ったからかな」

 

ステラさんだけでなく珠雫とホモもいた。珠雫に睨まれている。悪役として出て行ったことを怒っているのかな。

 

「取材お疲れさまです。今日のことは帰ってまとめるなりしてください。もし話した内容と違うことを書いてあれば訴えますのでご注意を」

 

マスコミは慌ただしく帰っていく。そこに残されたのはステラさん達だけだ。

 

「じゃあ僕はこれで行くよ」

 

そう言ってステラさん達に背を向けて歩く。

 

「桐原先輩!」

 

「何かな?」

 

足を止めて振り返る。するとステラさんが腰を90度曲げていた。

 

「ありがとうございました」

 

「なんのことかな。僕はしたいことをしただけだ。これで一輝くんが戻ってからはわからないよ。帰って来なければ耐え凌いでね」

 

手を振りながら寮へと戻った。おっさん達のしつこさからすれば解放されることはないだろうな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日後、一輝くんが解放されました。

 

初めて聞いた時、脳内会議が始まるレベルで驚いた。あの狸爺と黒鉄父が解放するのだ。奇跡に近い。もう直ぐ自分の試合だというのにそちらにばかり頭が考えてしまう。

 

「桐原君」

 

考え事をしていれば後ろから声がかかった。振り向けば一輝くん一行である。いつもその面子でいるけど疲れないのか不思議である。俺なんて今ボッチだぞ。

 

「どうしたんだい?と聞く必要もないか。僕は何もしていない」

 

「いや、それでも僕のために何かをしてくれたから礼を言いたいんだ」

 

「そういうことなら受け取っておくよ。それにしても何故出れたのか僕には分からないな。ヴァーミリオン側が何か言ったのかな?」

 

「そんなことない……とは言い切れませんからおそらく…」

 

「なるほどありがとう。これでスッキリしたよ。確かにヴァーミリオン国王なら言いそうだ」

 

謎が解けた。アニメでは一輝くんが解放された後お義父さんに電話がいってた。今回は俺のインタビューを見たか、別の要因ができて電話が早まったのだろう。だから一輝くんがこんなに早く釈放されたんだ。

 

「そうだね。出所祝いに今日の僕の試合で面白いものを見せてあげよう」

 

笑顔で言ったからか、一輝くんやステラさん、珠雫もオカマも不気味に感じているような顔をしている。失礼な人たちだ。

 

「桐原君の言う面白いものを期待して観戦させてもらうよ」

 

一輝くんはすぐに反応をしてくれる。さすが主人公だ。主人公には早く成長してもらいたい。そして思い切り弓を使ってみたい。だからその成長を早めるためにも桐原静矢の本当の能力というものを見せてあげよう。そうすればステラさんも早くドラゴンへと至れるだろう。

 

将来をいろいろ考えながら控え室へと向かった。

 

 




原作やや改変。一輝君出所おめでとう。やはりお義父さんは優しかった。

皆さんはFGOイベ終わったでしょうか。私は出たその日に出ているミッションを終えていったので大分石がなくなりました。ギル礼装欲しかったのに10万のうち2枚しかこないという事故が起きたり大変です。多分その件でフレンド3人程切られました。ガッチガチのガチ勢は怖いです。さすがマスレベ140です。


次の話でこの静矢くんの本当の能力を出します。これは元々考えていたもので、賛否が分かれるだろうなと思います。なのでまた忘れた頃に投稿します。


P.S.私は落第騎士作品の中でもグランドマスターが一番好きです。

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