桐原静矢になったけどとりあえず最強目指す   作:田中

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割と長くなった。おかしくもなった。
でも流石に時間かけすぎたので投稿した。

たくさんのお気に入り、評価、感想を有難うございます。
感想は時間があれば返したいですけど多分返せないです。
最近他の小説すら読めてないのですが感想は読んでます。


制圧しました。

エキシビションマッチの相手は一輝くんということで理事長も承諾してくれた。とても楽しみだ。この戦いで俺の強さを確認し、さらに上へ行く。本当は魔導騎士とかには興味はない。一輝くんの様に強くなる目的というのはまだ見つけていない。ただ、強くなりたいから特訓をする。そろそろ目的が欲しいものだ。例えば海賊王になるんだ!とか火影になるんだ!のような少年漫画のような熱い目的が欲しい。

 

考え事をしていればメールが来た。差出人は理事長からだ。内容は2日後の休日にエキシビションマッチ並びに選抜戦の準備をするから来いとの事だった。また仕事か。人使いの荒い人だ。はいわかりましたと返信する俺は社畜の鑑だな。休日出勤?残業?いつもの事ですから。返信したらすぐ着信があった。理事長からだと思ったが珠雫からだった。内容は2日後の休日にショッピングに行かないかとの事であった。………あと少し早く来ていれば理事長の方ではなくこちらへ行ったのに。不運である。

……というかこのショッピングって襲われるやつじゃなかったかな。最後桐原くんが人質の中に紛れ込んでいたやつ撃ち抜いたやつじゃなかったっけ。あれ、マズくね?これ俺行かなかったら面倒なことになるくね?

………午後には行けるようにしよう。そうすればタイミングよく現れることができるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

メールが来てから2日後、つまり準備をする日になった。正直準備舐めてた。闘技場の整備はされていたが解説のための部屋へ色々持ち込んだり、モニターに映す設定などをしなければならない。それを4つもだ。先生もやってくれていても時間がかかりすぎる。絶対にこのままじゃ午後に間に合わない。本当はあまりやりたくないが心優しいクラスメイト達を使うか。

スマホを取り出しクラスのライングループにヘルプを求めた。すぐに既読が20ついた。こいつら暇人かよとは思うが暇で助かった。

 

『桐原には色々助けてもらったからいいぜ!』

『任せろ』

『どこから取り掛かればいい』

『桐原さんのためなら何でもするっス』

『彼女とデート中だからいけません。申し訳ない』

『あぁ?桐原さんと彼女どっちが大事なんだよ?』

『おい、その究極の二択はやめてくれ!』

『俺達が行けば1人くらいは大丈夫だろ。彼女を大事にしろよ』

『くっさ』

『くっさ』

『くっさ』

『やめてやれよ……とにかく俺ら今から行くんで待っててください』

 

こいつら良いやつじゃん。これでクラスメイトの数人来てくれるだろう。午後までに帰れそうだ。帰れなくても俺だけステルスして行こう。

 

 

作業を続けていると俺のいる第4闘技場に人が集まった。俺の予想を超えて25人来てくれた。クラスラインは未だに既読22なのだが後の3人は一体何なんだ…。

 

「みんな来てくれてありがとう。これで早く終われるよ」

 

「野暮ったいですよ。俺ら桐原さんにお世話になってるんで当たり前です」

 

今更だけど何なんだこの俺に対しての忠誠心。カリスマA目指せるんじゃないか?聖杯戦争に参戦できるんじゃね?アーチャー枠だな。間違いない。宝具は【朧月】になるだろうけどランク低そう。

 

「じゃあ半分は第3闘技場に資材室に用意されてる物を運んで、残りはここに運んでくれ。僕はモニター設定するから」

 

「野郎共行くぞ!」

 

1人の掛け声で半々に分かれて出て行った。こいつ、俺よりカリスマ大きくなりそう。というか微妙に女子がいなくて傷ついた。女子は俺を助けてくれないらしい。これで絶対に午後には終わるだろう。

 

 

 

 

 

午後になった。今俺は例のショッピングモールのあるデパートの前にいる。クラスメイト達の異常な士気のおかげでスムーズに終わり、理事長に報告して先生方と一緒に解散した。クラスメイト達には一人一人礼を言った。その度に涙を流す者もいたのだがホモの波動を感じた。

兎に角デパートの前に来たのは良いが既に事件は起きていた。入り口に立っている銃を携帯する2人の男。面倒なのでステルス使って横を堂々と通りました。

通路を歩いていると着信が来た。辺りに人がいないことを確認して電話に出た。

 

『桐原、今何をしている?』

 

理事長からである。このタイミングで電話してくるということはこの事件に関係しているだろう。

 

「仮面ライダーの面をしてショッピングです」

 

『なるほど。お前は犯罪者グループが来ることを知っていたのだな』

 

「そりゃあもう。仮面ランナーには独自の情報網がありますからね」

 

嘘だ。全くない。ただの原作知識です。だが、かの高名な仮面ランナーであればあると言われても不思議ではない。理事長もそう思うだろう。

 

『なら桐原の学外での固有霊装の使用を許可す…「別にいらないですよ。刃物は持ってきてるんで」なんだと?』

 

「仮面ランナーは単純に手持ちのナイフで制圧してるんです。それを変えようとは思いません」

 

『そうか。それでも一応許可しておく。人質もいるらしいから気をつけろ』

 

「誰に言ってるんですか。僕の実力なら伐刀者を含んでいても余裕です」

 

『それを聞いて安心した。切るぞ』

 

そう言って切れた。理事長は俺を便利屋か何かと勘違いしてるんじゃないですかね?これ俺がここにいてなかったら保険としてとか言ってここに来させたでしょ。本当に人使いの荒い人だ。

 

「誰だ!」

 

ステルス解いていたから見つかってしまった。それでも問題ない。ただ相手を消すだけだ。

 

「か、仮面ランナーだと!?」

 

振り替えると驚かれた。ま、犯罪者にとって仮面ランナーってのは厄介な相手だろうけどね。

銃を持っているのに先に無線機で報告しようとしたので瞬時に距離を詰め腹筋に拳を叩き込んだ。叩き込まれた犯罪者は手に持った無線を床に落として吹っ飛んだ。手応えはあったので意識は刈り取っただろう。

 

そこから犯罪者を素手で気絶させながらようやく広場に着いた。そこには一箇所にまとめられた人質と銃を持つ頭の悪そうな顔をした犯罪者。そしてすでに固有霊装を出しているステラさんがいた。まだ敵に伐刀者はいないみたいだ。

 

「銃を下せ!」

 

声と共にやってきたフードを被った男。確実に主犯格である。というかうろ覚えだがこいつが伐刀者じゃなかったっけ?

 

「これはこれは、ヴァーミリオン皇国第二皇女のステラ様!」

 

能力はたしか吸収して放出みたいな感じの能力だった気がする。多分あってるはず。記憶力にはそこまで自信ないから心配である。

 

「人質には手を出すなって言ったよな!」

 

「でも…あのガキが俺にアイスを………」

 

おい犯罪者。そこは俺の服がアイスを食っちまったようだとか言って金を渡してやれよ。器が小さいんだよカス。スモーカーさん見習え。

 

「…躾のなってねぇガキってのは、つまるところ親の責任だよなぁ。罪には罰を。罰には許しを。それが俺のモットーでしてねぇ」

 

罪人が何言ってんだよ。というかそろそろ制圧しようか。見たところ8人だけだしすぐ片付けられる。たしかステラさんが飛ばされるから飛ばされた後に4人削って出て行こう。ステラさん、俺のために犠牲となってくれ。………ってあれ?全裸土下座要求するんじゃなかったっけ?どうしよ。生で下着まで見れるんならまだ行動しないで良いかな。しかし、もたもたしてるとまた見つかるし……。

俺の中の性欲という化物が理性を冒していく。が、俺は負けない!今時女性の全裸なんてググれば1発で出るし美少女もググれば出てくる。なんてことはない。今見なくても後悔しない。後悔しないんだ!

 

自分の中の性欲と戦っているとステラさんがリーダー格に飛びついて飛ばされた。それと同時に闇に紛れて中心から離れている4人を片付ける。脳を揺らして気絶させるだけだ。一般のテロリスト相手なんてナイフすらいらないのだ。

 

「これが俺のデバイス、ジャッジメントリングでさぁ。その特性は罪と罰…。左は俺に対するあらゆる危害を罪として吸収し、右はその力を罰として相手に放出する」

 

長い能力の説明は………。4人やられても気づかず説明するとか負けフラグ建築士の鑑ですわぁ。

 

「罪と罰っていう割にはガバガバな能力じゃないか」

 

リーダー格の取り巻きを始末すると同時に現れる。残るはリーダー格とザコ2人。余裕な仕事だ。

 

「お、お、お、お前は仮面ランナー!?」

 

ザコが大袈裟に叫んだ。一々大袈裟なんだよ。仮面ライダーの仮面被ったただの模倣犯かもしれないだろ。模倣犯ではないのだけども。

 

「〈解放軍〉だな」

 

「さすがは仮面ランナー。我々のこともお見通しというわけですか。私は〈解放軍〉のビショウです」

 

「いや、知らないからカマかけた。やはりそうなのか。一応、投降した方が命の危険がなくて済む」

 

「…貴方の頭はおめでたいですねぇ。こちらには人質がこれだけいるんですよ。どれだけ貴方が強かろうと、数でもこちらが有利です」

 

余裕そうにするこの男が全く気に入らない。別にこいつ死んでも良いやつだよね?殺しちゃって良いかな。

人質の方に目を向けると珠雫が集中しているのがわかる。人質を守る技の発動まで1分というところか。1分もかける気はないけどね。

 

「1つ聞いても良いですかね。仮面ランナーは【七星剣王】の桐原静矢じゃないかという推測が軍の中で有力なのですが、どうなんですかね?」

 

ご本人です。何が原因で推測されたのかは知らないけどあれだけ暴れれば特定もできるだろう。俺の戦闘データなんて軍にもあるだろう。しかし優秀な管理者がいるのか、特定が意外と早かったな。まだ3年はバレないと思ってた。

 

ビショウへの返答はナイフを取り出すことで違うというアピールをしておく。そして銃をこちらに向けるザコ2人を斬った。3人とも俺から意識を外すタイミングが同じだったからつい抜き足を使ってしまった。

 

「う、腕ガァァァァ」

「ァァァァァァァァ」

 

片方は両腕を斬り落とし、片方は足一本と銃を持つ腕一本を斬り落とした。地に落ちた銃は端へと蹴り飛ばし、その後ザコ2人も蹴り飛ばした。これで残りはビショウのみである。

 

「い、今何をした?」

 

「ただ斬っただけだよ三下。折角の固有霊装も見えなかったら意味ないでしょ。だってその固有霊装はダメージを吸収して放出する固有霊装なんだから吸収できなければ意味がない」

 

「なぜ私の固有霊装を……」

 

「先程の攻防見てたら誰でもわかるよ。さて、長話もここで終わりにしよう。上にいる2人もこちらに降りてくるみたいだしね」

 

そう言って上の方にいる一輝くんとオカマを見る気付いていたことに2人は驚き、降りる。これも原作知識があるからできることだ。正直あんなに離れていたら気配なんて感じない。

 

「よし、ではビショウ君。君に3つの選択肢をあげよう。まず1つは人質に紛れている名誉市民も含めて全員自首する。2つ目は君だけ逃げる。3つ目は全員死ぬ。もしくは死んだ方がマシなくらい重症を負う。さ、どれがいい?僕としては1番を選んでほしいな」

 

「選択肢?そんなもの……4のお前が死ぬだぁ」

 

この広場の隅の方から俺に向かって銃を撃ってくる。弾幕の量からして2人しかいないだろう。その弾幕に対しては全て走ることで避ける。自分で言うのは恥ずかしいが俺の速度は速い。速さが足りない!とは絶対に言われないくらいに速い。俺の速さにまたビショウは驚愕する。あっという間に弾幕を開いてる2人に近づき、腕とおさらばさせる。汚い悲鳴が聞こえるがなんの感情も湧いてこなかった。

 

「死ねぇ!」

 

背後からビショウが殴りかかってきた。だが、腕を切り落とすことで回避。腕が無くなることでビショウはたおれた。さらに目をナイフで抉る。

 

「お前、もういいよ。早く気絶した方が身のためだよ」

 

目を抉られているビショウは悲鳴とともに力なく腕を上げて俺の被る仮面ライダーのお面を剥いだ。別に隠しているわけではないので剥がされてもいい。

 

「お前は化物だ………」

 

ウザいからもう片方の目もナイフで抉った。

悲鳴が汚い。見るに堪えないのでナイフで首元を掻っ切るために首へ近づける。だが、途中で止められた。

 

「桐原君、それをやったら戻れなくなるよ」

 

一輝くんに止められてしまった。よくよく考えれば今俺は人を殺そうとしていたのかもしれない。別にそこまで恨んでるわけでも殺意があるわけでもないのに殺そうとしたのか。どうやら俺は正常ではなかったらしい。

 

「やだなぁ黒鉄くん。冗談だよ冗談。殺そうとしたおかげでこの人気絶しただろ。脅しただけだよ。本気にしたかい?」

 

いつもの上辺だけの笑いを浮かべながら一輝くんの方を向く。その時に見た一輝くんの表情はなんとも言えない。一生忘れないだろう。本当に微妙な表情だった。

 

「さて、人質に紛れた名誉市民をサクッと片付けて今回の事件は終わりだ。というわけでそこの女の人。銃に手を伸ばそうとせず投降してね。君が銃を撃つより僕が【朧月】を出して撃つ方が早いから抵抗は無駄だ」

 

「うるさい!うごく…「射ぬけ【朧月】」がぁ!」

 

人質を盾に助かろうとしたのだろう。忠告は無意味に終わってしまった。幻想形態で展開した【朧月】の1撃が名誉市民の女性に当たり、倒れた。

 

「黒鉄くん。後始末は君に任せるよ。正式に理事長に頼まれたのは君だ。僕は休憩してるから頼んだよ」

 

人質の中にいる珠雫にバイバイと手を振って現場から離脱する。

 

今回の事件で何か人として大切なものが欠如していることに気づいた。前世も合わせれば40歳位になるが精神が成熟を通り越してサイコパスになったようだ。全く笑えない。自覚あるだけまだマシだとは思うが流石に人を殺すのに躊躇いがないのはダメだ。今度からは少し躊躇うように努力する。だが簡単に殺されるようなヤツも悪いと思う。殺されたくないなら強くなれよと思う。俺は少しだけしか悪くない(確信)

 

 

 

「桐原くん、さっきはありがとう。あのままならきっとステラは……」

 

ベンチで座って考えていると一輝くんが来た。少し離れた場所にステラさんと珠雫とオカマがいる。わざわざ礼を言いに来るのは本当にマメである。一輝くんの良い所だ。

 

「弱き者に手を差し伸べないと……とかは言わない。ただ、僕としてはもっと早く黒鉄くんに登場してもらって制圧してほしかった。君にならできただろう?」

 

「……それはどうかわからない。確かにあの伐刀者には勝てたかもしれないけど僕じゃ人質に紛れていたとは思わなかった」

 

「そこは経験の違いさ。そういえば生徒手帳は見てくれたかい?」

 

「生徒手帳?」

 

一輝くんは自分の生徒手帳を出した。そして画面を見る。

 

「君には僕とエキシビションマッチとして戦ってもらうよ。残念ながら拒否権はない」

 

「……なぜ僕を選んだか聞いても?」

 

「落第したからとかではないよ。単純に一度戦いたかったからかな」

 

「僕も…僕も桐原君とは戦ってみたかった。楽しみにしているよ」

 

「あぁ、じゃあ気をつけて帰ってね。珠雫にもよろしく」

 

「わかった。じゃあ次は闘技場で」

 

一輝くんが珠雫たちを連れて離れていく。珠雫はこちらに来たそうにしていたが俺も1人で考えたいから首を振って来ないようにしておいた。

 

俺の一人反省会は夜まで続いたのであった。

 

 

 

 




次回、VS一輝くんです。


あおかな割と面白かったけど、とある√で昌也FCして吐いたと思うんだけど記憶違いかな。
バードケージという戦略は割と気にいってます。なぜならこの作品でほぼ同じ技が出てくるからです。
ネタバレになったけど別にいいよね。

P.S.友人がジェロニモをオール枠にしててやめろって言ったらセイバー枠とかの鯖がいなくなってジェロニモだけになった。もう直ったけど。

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