がんばります。
バタリと、頭を強打されたマツルギ(多分)が白目をむいて地面に倒れた。
「ひ、卑怯者!卑怯者!卑怯者!」
「魔法で相手の武器を奪うなんて反則よ!!」
ハチミツ(多分)の仲間である2人の少女が、俺たちに向かって卑怯だなんだと言ってくるが、俺はそれを無視してカズマに話しかける。
「んで、勝負には勝ったわけだけどどうすんの。」
その言葉にカズマは思い出したようにニヤリと笑い
「そういえば俺が勝ったらなんでも一つ言うこと聞くって言ってたよなぁ?それじゃ、この魔剣でももらって行きますかね。」
その言葉に取り巻きの片方が慌てて、
「バカ言わ無いで!その魔剣はキョウヤにしか使いこなせないわ!魔剣は持ち主を選ぶの!だからあなたがその魔剣を使っても魔剣の加護は受けられないわ!」
カズマはその言葉に驚いたように
「…マジで?この魔剣俺には使えないの?せっかく異世界に来てチートできると思ったのに…」
俺はそんな落胆したカズマに向かって一つの提案をする。
「まぁ、ミツ…ラギ(多分)もパーティーメンバーの引き抜きを望んだんなら俺たちもあいつのパーティーメンバーを貰えばいいんじゃねぇの?」
その言葉にめぐみんとアクアはドン引きし
「アクア…、ハチマンは少し鬼畜というか変だとは思っていましたがまさかあのスカしたエリート野郎と同じ思考とは思いませんでした。」
「まさかハチマンがクズマさんと同じくらいクズだなんて、今度からはクズガヤさんと呼ばしてもらうわ…」
「ふふふ、やはり私の目に狂いはなかった!」
ちょっと…聞こえてますよ?
内心パーティーメンバーに言われたことにきずつきながら俺は取り巻きの少女たちに向き直る。
「とりあえずそういうことで文句ないよな?話的にお前らのリーダーが持ちかけてきた勝負なようだし。」
それにまともなメンバーが増えることはとてもありがたい。パーティーがパーティだし
その言葉に取り巻きの少女はさらに武器を深く構え
「そ、そんなこと認めるわけないでしょ!」
「無効よ!無効!あんな勝ち方私たちは認めない!」
その言葉に俺は苦笑しつつ
「あんな勝ち方なんて言うがまず2人同時にかかってきていいと言ったのはそっちだし、相手から武器を奪ってはいけないというルールはないんだ。ルール違反をしたつもりは一切ないが?」
そこにショックから、復活したカズマが手を見せつけるように手をわきわきさせ
「おっと、そっちがやる気なら構わないが俺は男女平等を信条に生きているから女だろうが平気でドロップキックを食らわせられる男だぜ、それに、俺のスティールが炸裂すると女性はとても痛い目を見るぞ」
その言葉に取り巻きの少女が別の意味で身の危険を感じて後ずさる
「「「「う、うわぁ…」」」」
そして俺たちや、めぐみん達もその言葉にドン引きすると、
「ちょっ!お前らひどくない!?てかこの提案したのハチマンだろ!なんで引いてんだよ!」
「いや、確かに提案したが今の発言はちょっと…引くわ」
「今のカズマの発言でとっさにスカートを押さえてしまいましたよ。さすがですね。ドン引きしました」
とめぐみんがスカートを抑えながらカズマを見る
「あぁもういいよ!とりあえずこの魔剣はもらって行くから!」
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借りていた檻を引きずり(強制的に手伝わされた)なんとかギルドについた俺たちは少し遅めの昼食を取っていた。
「次あったら絶対あの男にゴットブロー食らわせてやるわ!そして檻の弁償代の30万エリス分捕ってやるんだから!」
あれ?アクアさん?檻の弁償代って20万エリスじゃなかったっけ?と内心でツッコミを入れつつ先ほどあったことを思い出す。
俺たちはあの後武器屋に寄ってカズマが戦利品の魔剣を速攻でお金に変えた後、ギルドへクエスト攻略の報告に行ったのだがヤツルギ(おそらく)が壊した檻の弁償代として報酬金額30万エリスのところから20万エリスを弁償代として取られてしまったらしい。流石にこの時ばかりはアクアに同情した。
そんなアクアは現在昼間からお酒を飲みつつずっとミタラシ(Probably)に対しての恨み辛みをぐちぐち言っているというわけだ。
「見つけたぞ!佐藤カズマ!比企谷八幡!」
話をすればなんとやら絶賛話題のゲス極ってるゲスルギ(違う)が俺たちのテーブルに近づきテーブルにバンッ!と手を叩きつける。
ていうか一度名乗っただけなのに名前を覚えてるとかなんなの?俺のこと好きなの?
「佐藤カズマ!君のことは他の冒険者に話を聞いたらすぐに教えてくれたよ!なぜか比企谷八幡のことを聞いてもわからない様子だったがね!」
うわぁ、その追加情報いらねぇ…。なんでそんな的確に人の弱いところを撃ち抜けるの?異次元の狙撃手なの?コナンくんもこの精度にはびっくりだよ。
「佐藤カズマ!君の噂は聞かせてもらったよ!パンツ脱がせm『ゴットブローッ!』
その続きを言い終える前にムツラギ(適当」は白目をむきつつ吹き飛んだ。