こうしたらもっと八幡らしいみたいなご指摘がありましたら
コメントでどんどん言ってご指摘ください。
「比企谷八幡さん、ようこそ死後の世界へあなたはつい先ほど、不幸にも無くなりました。短い人生でしたが、あなたの生は終わってしまったのです。」
真っ白な部屋の中で突然そんなことを言い出す、可愛い女の子が俺の目の前にいた…。
しかし突然あなたは死にましたと言われてもなかなか信用できない。
というか、ここに来る前俺はなにをしていたんだ…?
俺は先ほどまでなにをしていたか思い出そうとした。
…そうだ今日は高校入学初日、いつもより1時間も早く家を出て学校に向かっていたのだ。
その登校途中、高校付近で犬の散歩をしていた女の子のてからリードが離れ、そこへ金持ちが持ってそうなリムジンが来たのだ、そして俺はその犬を助けようとして…
「ひとつ質問してもいいか…?」
俺の質問に美少女が頷く
「えぇ、どうぞ?」
「…あの犬は助かったのか?」
命がけ…というか命を張って助けたのだ、助かってないと俺はなんのためにあんなことをしたのかわからなくなる。
「はい、あなたのおかげであの犬は怪我をすることもなく、助かりました。あなたはとてもお優しいんですね、なかなか犬を助けるために身を投げ出すというのは難しいことなんですよ?」
パァァァア…という効果音がなりそうな笑顔でその女の言った。
えっ?なにこの天使、俺の天使はマイスイートシスター小町だけかと思ってたのに、天使すぎる…いやここは死後の世界だから天使であってるのか…?
「…それでは、話を戻しましょうか。初めまして、比企谷八幡さん。私はエリス。日本において若くして死んだ方を導く女神です。」
ME-GA-MI!女神…だと…そうかこれなら天使が2人いる矛盾も解決だね、やったね八幡!(錯乱)
「み、導くって言うとあれか?天国に行くか、地獄に行くか的な?」
「えぇ、まぁ地獄にはいきませんが、一つは生まれ変わりとして新たな生を受けるか、もう一つは天国のようなところでおじいちゃん様に暮らすかですね」
おじいちゃんの様な暮らしか…養ってもらわずとも悠々と働かずに暮らせるのはいいなぁ…古人曰く、働いたら負けである。
「なるほど、それなら俺は天ご…」
「ですが、天国とは、あなた方が考えてる様なところではないんです。亡くなってしまったら食べる必要は無くなりますし、そのためものは産まれません、作ろうにも材料もないため天国にはなにもないのです。
それに体がないためその…え、えっちいことだってできませんし、天国では、彼らと一緒におしゃべりをすることぐらいしかやることがないのです。」
えっ、なにそれ地獄じゃん娯楽もなにもない出来ることと言ったらお喋りとかぼっちにとってきつすぎる…選択肢としては生まれ変わりしかないか。
そんな俺を見たエリスはにこやかにこう言った。
「比企谷八幡さん、あなたはゲームはお好きですか?」
エリスが説明した話を要約するとこうだ。
俺たちの世界とは別の世界には魔王がいてその魔王の所為で世界がピンチという某ド○クエ、FFの様なファンタジー世界があるらしい、
しかしその世界で死んだ人たちはモンスターなどに殺されたトラウマから生まれ変わりを拒否してしまうらしい、そこで俺たちの様な異世界人?をそのまま転生させてしまおうということらしい。
なんという移民政策…
「ですが、そのまま転生させてもすぐ死んでしまってはいけないので、何か一つだけあちらの世界に好きなものを持っていける様にしているのです。例えば強力な武器や、凄い能力などですね、最近では女神を持って行ってしまう方もいましたね…」
と、イタズラっぽく笑うエリス
しかし転生か…悪くないというかむしろテンションが上がる話である。
男の子なら誰しも通る道と言っても過言ではない、ある日突然特殊能力に目覚めて世界を救ったり、異世界に転生したりする想像は誰だってするだろう?しないか…
「まぁ、なんだ…転生するのはいいんだが、向こうで俺の言葉は通じるのか?まさかその言葉を持っていかなきゃいけないとかはないよな?」
「はい、それは問題ないです。私達神々のサポートによって異世界の言葉を一瞬で習得させることができます。」
なにそれ、すげぇ…女神まじスゲェ…、てかそんなことできるなら魔王を女神が倒しちゃえばいいのにと思っているとエリスがカタログ的なものを出してきた。
「では、この中から選んでください。あなたにたったひとつだけ何者にも負けない力を授けます。例えばそれは伝説級の武器や、強力な能力。どんなものでもひとつだけ。異世界へ持っていく権利を差し上げます。」
エリスの言葉に俺はそのカタログを受け取ると、それをパラパラと読み始める。
えぇ、なになに、『怪力』『超魔力』『聖槍アクアハーティア』『女神の祝福』『爆裂魔法』etc…この中から一つか…参ったなこれだけあるとどれを選ぶか目移りしてしまう。
「すまないが、少し考えてもいいか?」
「はい、大丈夫ですよ。じっくりお考えください。」
まぁ別に本気で魔王を倒したいわけでもないからあちらの世界で楽しめる様な能力の方がいいかもしれない。
そう考えると武器系はいらないし、あちら世界での魔法はどこまで自由なのかもよくわからんから超魔力も無視。
うーんそうするとなんだろうなぁ、どこぞの一方通行さんみたいにベクトル操作とかそういうかっこいいのないのかな…
とここで俺は一つの能力を発見した。
「なぁ、このレベルブーストってなんだ…?」
「あぁ、それですか?それはあらゆるもののレベルを上げます。例えばファイアーボールという魔法があるのですがそれにレベルブーストの能力を使うと爆裂魔法になったり爆発魔法になったりするというものです。」
「ということはただの剣にこの能力を使えば魔剣にでも変身するのか?」
「はい、そういうことになりますね。」
なんだこの能力、チートすぎるだろ、ベクトル操作なんて比じゃないな…
「…それじゃあこの能力で。」
「受け賜わりました。では、この魔法陣の中央からでないでくださいね。」
すると、突然俺の下に青く光る魔法陣が現れた。
「比企谷八幡さん。あなたをこれから異世界へと送ります。魔王討伐の勇者の1人として。魔王を倒した暁には神々から一つのどんな願いでも叶えてあげましょう。」
「願い…?」
それはあれかもう一度あちらの世界に生き返らせてくれーとかもありということか?どこぞのドラゴンボ○ルの神龍みたく一度生き返った人間を再び生き返らせることはできない。とか言い出すのなしだからな。
「さぁ!勇者よ!願わくば、数多の勇者候補の中からあなたが魔王を打ち倒すことを祈っています。…さあ、旅立ちなさい!」
そうして俺は明るい光に包まれた…