サモンナイト ー生贄の花嫁ー   作:ハヤクラ派

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このssが遅くなったのも全部魔神フールフールのせいなんだ。
千年戦争アイギスのSS出ないかなと思った。
俺が書けって?ははっ、冗談。サモンナイト書く前だったら書いてた。


第32話 リィンバウムの試練

 

 

水晶煌めく大地で一人のレビットが心配そうに立っていた。

その近くの水晶に腰かけてお酒を嗜んでいる女性もいる、

だが酔うのが目的ではなく、彼女は少しばかり気を紛らわしたかっようだ。

 

「そんなに心配なの?」

「……にゅう、出来ればモナティも一緒に試練を受けたいんですの」

 

自分は護衛獣なのに、敬愛するマスターの傍にいてあげられない。

レビットは大きな魔力を持つが、モナティは戦いのたの字も知らない少女だ。

人より強い魔力と力を持っていても心優しい少女では敵と戦う事が出来ない。

 

「でも、モナティは弱いから…、役立たずだから…」

「そんな事ないわよ。貴女自分の中に眠る力に気づいてないだけよ」

「…モナティにも力があるんですの?」

 

何を当たり前な事をとメイメイが話す。

 

「モナティ、メイトルパの五大部族はそれぞれ異名がある事を知ってるわよね?」

「エルカさんのメトラルの【神秘なる目】ユエルさんとこのオルフルの【さまよう狩人】でしたよね?」

「そう、フーバスの【密林の呪い師】リオネルの【草原の覇者】じゃあ、モナティ?貴女は?」

「レビットは…調停者ですの」

「なんで調停者って呼ばれたか、分かる?」

「……にゅう??」

 

よくよく考えるとレビットが調停者と呼ばれてる理由をモナティは知らなかった。

幼い頃の同属の友達もそのことを知らなかったと思う。

 

「レビットは原初の亜人、つまり世界で初めて生まれた人と幻獣の子なの」

「人と幻獣の子?」

「そ、新しい法則、亜人を世に生み出すときに世界は大きな力をかけるの。その結果生まれたのがレビットなのよ。彼らは強大な魔力と優しい心を兼ね備えた種族で、その後新しく生まれる亜人達と原初の人間、そして幻獣との間の問題を解決する存在、調停者としての名が与えられたのよ」

「レビットさんって…すごいですの!」

「あのね、モナティ貴女、そのレビットでしょ?」

「あ…」

「ふう、まあつまり原初の亜人である。レビットであるならモナティの中には大きな魔力が眠ってるはずよ。自覚すればたぶんクラレットにだって匹敵する程の魔力を持ってるはずなのよ」

「モナティに…そんな力があるんですの?」

「たぶんよ…。少年の行っている試練を行えば引き出せると思うけど……、たぶん貴女じゃ無理ね」

「マスター…」

 

モナティが試練に挑んでいるマスターの方を見る。

ハヤトは今は巨大な水晶に取り込まれるようにして眠っていた。

それをメイメイとモナティはじっと見て、やがてメイメイが口を開いた。

 

「ねえ、モナティ。負の意思ってどんなモノだと貴女は思うかしら?」

「…嫌な感じとかそう言うのだと思いますの。前にマスターが無茶をする時、モナティはマスターの事が分かってなくてマスターを危険な目に晒すとこだったんですの。たぶんそれだと…」

「まあ、何とも平和な考えね」

「うにゅぅ!? そんな言い方ないですの!」

「それは、モナティが少年を助けようとして空回りしただけでしょ?負の意思は全然関係ないわよ」

「じゃあ…メイメイさんは分かるんですの?」

 

少しお酒を飲んでメイメイは真面目な顔をしてモナティの問いに答えた。

 

「心にね。裏表なんて存在しないの」

「…うにゅう?」

「つまり負の意思とは方便、そんなモノは実際に存在しないわ」

「じゃあ、マスターは何と戦うんですの?」

「……さあ、戦うかは私にもわからないわ」

 

実際にメイメイもこの試練の全容を知らなかった。

何せこの試練は千年以上も昔の最古の龍神に至る儀式なのだ。

 

「この試練はね。ずっと昔、それこそ気が遠くなるほどの昔に行われた至竜に至る為に儀式なの。至竜に至る為には生半可な覚悟では到底成れない存在でね。当時何人もの龍人がこの儀式に挑んだわ。でもね……この儀式を突破できたものはいなかった」

 

この儀式は至竜の至る儀式において十分な成果を約束される代物だった。

しかし、壮絶な試練の内容に突破できる者はなく、

後に確実にそして時間をかけて至る方法が確立された為、やがて忘れ去られた儀式だったのだ。

 

「そんな危険な試練をマスターにさせたんですの!?」

「短い時間で誓約者に至る為の儀式と魂を回復させる。こんな無茶を達成できるのはこの方法しか思いつかなかったのよ。この試練は自分自身の本音と見つめ合う試練なの。自分の中にある願いを形作らせて誘惑する、そしてその人の持つ大事なモノを気づかせる。そういう試練なの」

「誘惑…ですの?」

「モナティは幸せな夢を見てるときに起こされると嫌でしょ?」

「確かにそうですの」

「それと同じよ。彼は一度誘惑を振り切ったけど、もし少年がもう一度、実感できる誘惑を目の前に吊らされたら……どうなるのかしらね」

 

それにはモナティも理解出来た。

マスターは今戦っているのだ、他でもない自分自身の理想と。

その理想を追い求める為に、その理想を振り切らなければならない、

そのような過酷で残酷な試練に今立ち向かっているのだ。

 

「マスター……」

 

モナティはそんなマスターを再び見つめ始める。

自分の信じるマスターがきっと帰ってくることを願って。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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その頃、そんな事を願われているハヤトは。

 

「……お茶が美味い。いやいやいや」

 

お茶を飲みながら周りの様子を見る、

そこには1,2か月ほど前のフラットの様子があった。

ここ最近のフラットはどこか緊張感があって落ち着かなかったが、

今ここにあるの、前のフラットで住人が本当に笑顔で暮らしていた頃の姿だ…。

 

「これが試練なのか…?」

 

これが試練だと言う事は思い出せる、だがなぜここにいるのか、

それと頭の中に霞みかかった事が思い出せなかった。

自分は何かを忘れているんじゃないかと思うが、その根拠もない。

 

「マスター!今日はミニスちゃんが来る記念パーティーなんですの!」

「あ、ああ。そうだよな。俺迎えに行こうか?」

 

ここにいると決心が鈍りそうになる、だからまずこの家から離れようとするが…。

 

「大丈夫だぜ、キムランの奴が連れてくるって言ってたからな」

「ミニスに頼まれちゃキムランの奴、手も足も出ないでやんの。だよなアニキ?」

「まあ、姪っ子好きだからな。キムランの奴も」

 

何とか相槌を打つ、今日はミニスが久々にうちに来る日だったよな。

……なんでミニスがうちに来ることに俺は違和感を感じないんだ?

 

「ハヤト―!見て見て。ユエルが作ったんだよ!」

「モナティも協力したんですの!」

「きゅーっ!」

「うっ、ナニコレ…」

 

そこには緑緑しい謎の団子っぽいのがあった。

ご丁寧にお皿に乗せられて俺の前に出される。

 

「ユエルたちの作った、えーーーっと? 漢方薬!!」

「食べると元気になるんですの! マスター、朝元気なさそうだったですから」

「あたしも手伝って作ったんだからせいぜい感謝して食べなさいよ!」

 

目の前にある物体、漢方薬らしい、

漢方薬って粉みたいなもので決して団子じゃないはずなんだけど…。

てか虫の足みたいなの出てるんだけど、なんか日の当て方で虹色に見えるんだけど…。

これが試練なのか!? 俺に課せられた試練がこれなのか!!

そんな中、俺にアイツから救いの手が差し伸べられるとは思わなかった。

 

「おう、邪魔するぜ? どうしたんだハヤト。あァん?」

「ハヤトー!!」

 

玄関からキムランとミニスが入ってくる、

ミニスは小走りで俺に近づき、抱き着いて来た。

 

「ミニス!」

「久しぶりハヤト! 私がいない間、寂しかった?」

「いやいや、別れてまだ一月も経ってないだろ?」

「なに、ませた事言ってるのよ。ミニス」

「フィズも元気だった?」

「もちろんよ!」

 

フィズとミニスが元気よく挨拶をし、俺はその光景を見る。

ギブン達に攫われた二人を助ける時は本当に苦労したよ…。

……ギブンだったか?

 

「それでモナティは何持ってるのよ?」

「漢方薬ですの!」

「かんぽー?」

「お薬だよ!食べると元気が出るの!」

「ハヤトに食べさせる為に作ったのよ」

「うぐっ…」

 

忘れてた、この緑団子を突破する為の方法を考えないと…。

いやしかし、これ食べたらもう俺立ち上がれなくなるんじゃないか?

震えながら冷や汗をかき始めるとミニスが何かを察したようにニヤつき始める。

 

「そういえばキムラン叔父様、最近お疲れなんだよね?」

「……あァ!?」

 

突然、話を振られたキムランは驚きの声をあげてしまった。

それに気づいた、メイトルパ三人娘はキムランの方を見る。

 

「それならキムランさんも食べるといいんですの!」

「元気でるよ!」

「うっぐ…、いやあのなァ…」

「キムラン叔父様…」

 

ミニスがキムランに上目遣いで瞳をウルウルさせて見つめる。

 

「私、キムラン叔父様が疲れてると心配だから…これ食べて?」

「うわぁ…」

 

あまりに可哀想なキムランの姿に俺は口を開いてしまう。

キムランも俺と同じように汗を流し始めたが、グッと拳を握った!

 

「お、おう! 最近兄貴の仕事を手伝ってたからな、随分と馴れない仕事で疲れたからよ。助かるぜ」

「いっぱ~い!食べてくださいですの♪」

「ま、アンタにも世話になったし。食べさせてあげるわよ」

「良かったね、キムラン!」

「きゅーっ!」

 

震える手でキムランは団子を握りそれを口の中に一気に放り込んだ。

 

「・・・・・・・・・」

「…キムラン?」

 

厳ついキムランの顔が真っ青に変わってやがて。

 

「うげぇーーーーッ!?」

「き、キムラーン!!!」

 

口から緑色の泡を吹きだしてその場に倒れたのだった。

 

「キムランさん大丈夫ですの!?」

「全く、ぶっ倒れるとか失礼するわね」

「ねえエルカ。トードスの煮汁が良くなかったのかな?」

「あぁ、それね。その代わりジルコーダの体液を…」

 

碌な材料使ってねぇ!?

何アレ!? きつけ薬とかそういうたぐいか!?

むしろ毒薬って言った方がましかも知れないぞ!

 

「お…おォ、変な川が見えてきたぜ……。あァん? この川を渡れ? 何言ってるんだお前は」

「正気に戻れキムラン! それは渡っちゃいけない川だぞ!!」

「こんにちわーー! って…何この絵面?」

 

緑色の泡を吐く、キムランを俺が介抱する姿は、

ちょうどその場に来たアカネにはまるで理解できない光景だったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「全く…、アカネの奴…」

「まあ、アカネなんだから仕方ないわよ」

 

あの後、アカネに薬屋の店員なんだから何とかしろと言ったのだが、

アカネの奴は「ごっめーん。アタシちょっと用事を思い出して…ドロン!」

とか言いながら煙を巻いて逃げやがった。忍術の無駄遣いだ…。

仕方ないので、素直にシオンさんの家に向かって俺とミニスは歩いていた。

 

「ふふ、でもこうやってハヤトと二人で歩けるのは幸せかも」

「その原因が、緑の泡を吐くキムランだけどな…」

「あのねぇ…、こういう時にそういうこと言わないでくれない?」

「自分でそういう風に誘導したくせに…」

「…なにかしら?」

「なんでもありません」

 

あの時、ミニスはキムランを誘導して緑の団子を食べさせた。

あの状況では俺を助けるために大事な事だった、キムランの犠牲は無駄にならない!

キムランより自分の命だからな。うん、仕方ないよな、うん。

 

「それで、あれから召喚術の調子はどうなんだ?」

「決まってるでしょ? ばっちりよ!」

 

ミニスはあの事件でシルヴァーナを召喚して、

ギブンのミラーヘイズを撃退したのには記憶に新しい。

その時、どういう訳か俺を好きになったようだが、

まだ若いので何年かしたらと約束してある。

節度を守った清く正しいお付き合いが大事なんだよな。

 

「おい、はぐれ野郎!」

「…うわぁ」

「あァ? 人を見て溜息とは失礼な奴だな。チビ女」

「チビ女ってね…。私はまだ10歳なのよ! この色白男!!」

「ッ!だとッ!!」

「ふん!」

 

シオンさんの家に行く途中に現れたのはバノッサだった。

そしてその横にはいつもニコニコしているカノンの姿もあった。

 

「お兄さん、こんにちわ。今日はミニスさんのいるんですね」

「あぁ、今日来る日でさ、ちょっと一緒に街を歩こうと思って」

「そうですか。ほらバノッサさん、今日はやめときましょうよ」

 

バノッサとは長い付き合いだ、最初に召喚術を教えろと言ってきたので、

自分なりのやり方で教えてやったら怒られた。

タケシ―に電撃落とされたり、ポワソに悪戯されたりとか俺のせいじゃないんだけどな…。

ただ、召喚獣たちを操る方法を得ようと、召喚獣に好かれる男になるとか決めて、

それからオプテュスの連中と一緒に色々と人助けを初めて、

1.2ヵ月かけてやっと召喚獣を操れるようになったようだ。

 

「うるせぇ、今日こそは手前ェをぶっ倒してやるぜ!」

「ここ街中だから、またあとでな?」

「ハヤトがやる必要なんてないわよ。今日は私のシルヴァーナがお相手するわよ!」

「くっ! あのドラゴンが相手だと…クッソ」

 

このように時折、召喚術で力比べをときおりしてくる。

まあ、召喚獣のみだなら命がけじゃないし、召喚獣たちは倒されても安心だからな。

最初は俺が圧勝だったけど、最近は結構実力をつけ始めた。

それに集中してるのか、オプテュスの活動もままならないようだが…。

最近慈善団体にシフトチェンジして来てる気がするぞ、オプテュス。

 

「ほら、流石にあの竜さんが相手だと無理ですよ。今日は諦めましょう?」

「……ッ。運がよかったなはぐれ野郎。今日の所は引いてやるぜ」

「あぁ…うん」

「べぇ~っだ!」

 

舌を出してバノッサを馬鹿にするミニス。

だがそんな子供のやる事を気にせずバノッサはそのままその場を後にした。

 

「あんまりそういうなよ。一応命の恩人だろ?」

「それは…そうだけど…」

 

ミニスが攫われた事件のさい、バノッサが協力してくれて、

何とか事件を解決できた、その時からミニスはバノッサの事が嫌いだそうだ。

まあ、最初から最後までチビ女統一だからな呼び方が、

ある意味、自業自得って事だな。

 

「さてと、余計な人もいなくなったし。行きましょハヤト」

「はいはい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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バノッサ達がいなくなり、街を巡りながらシオンさんのお店に近づき始めていた。

この街は良くなり始めている、事件のお陰で今では召喚師の連中も街の為に活動し始めた。

レイドとラムダも騎士団に戻ったし、本当によくなったと思う。

だけど…なにか…。

 

何かを忘れている気がするんだ…。

 

「ねえハヤト…」

「どうしたんだ? ミニス」

「もう何処にも行かないわよね? ずっとこの街にいるよね…?」

「………それは」

 

俺はミニスの言葉に悩んだ。

元の世界に帰る、その為に俺はここにいるんだ。

 

「お願いハヤト、ずっとここにいて…」

「ミニス…」

「元の世界に戻ったらもう戻ってこれないかもしれないし、もしかしたら私たちの事を忘れるかもしれないから」

「忘れないよ。大切な仲間の事を忘れるはずがないだろ?」

「絶対…絶対だからね!」

 

 

ミニスが俺に抱き着く。

俺はそんなミニスを撫でながら思い出そうとしていた。

何のために俺はこの世界にいるのか…。

靄がかかったように思い出せなかった、確か…誰かを…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「……え?」

 

気が付くとそこは道端ではなく、孤児院の広間だった。

 

「ハヤト―!見て見て。ユエルが作ったんだよ!」

「モナティも協力したんですの!」

「きゅーっ!」

 

ユエルにエルカ、モナティとガウムが俺に緑緑しい団子を勧めてくる。

いやいや、なんだ…なんなんだこの団子は!

 

「…え?」

「……どうしたのおにいちゃん?」

 

横に座ってるラミが俺の様子を心配そうにしてくれる。

 

俺は確かミニスと……何をしてたんだ?

 

自分のおこった出来事を理解しきれてないと、

そこにミニスとキムランがやってくる。

 

「うげーーっっ!!」

「キムランさん大丈夫ですの!?」

「全く、ぶっ倒れるとか失礼するわね」

「ねえエルカ。トードスの煮汁が良くなかったのかな?」

「あぁ、それね。その代わりジルコーダの体液を…」

 

見たことある気がする行動をそれぞれが行い、

キムランが漢方薬っぽいのを食した時、顔を青くして泡を吹いて倒れてしまった。

キムランの奴、痙攣してるけど大丈夫なのか!?

 

「ハヤト…、どうしたの?」

「ミニス…? キムランと来たのって今が初めてだよな…?」

「そうだけど…?」

「少し、一緒に出掛けてくれないか?」

 

俺は周りにキムランの薬をシオンさんに貰いに行くということで出かけた。

外に出るのと同時にアカネに会ったが話を少しだけして別れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

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サイジャンとの街を俺は廻っていた。

アルク川、城の前、オプテュス、広場、商店街、「告発の剣」亭、

そして倉庫街に来て俺は何かを思い出そうとしていた。

 

「ほんの数週間前なのに懐かしく感じる。ここでシルヴァーナと誓約を交わしたのよね」

「………」

 

ミニスがペンダントを抱きしめるように、優しい顔をする。

だが、俺にはその光景が違和感にしか感じられなかった。

 

「なあ、ミニス。あの時の事を少し話してくれないか?」

「あの時…?」

「ほら、ギブン、だったか? そいつに攫われてシルヴァーナと誓約を交わした時の」

「ええ、いいわよ?」

 

ミニスが話してくれた事、ミニスがこの街に来て俺とガゼルに助けられた。

その時、フィズと喧嘩して家を飛び出た後、暗殺者たちにつかまって。

そして倉庫の地下室でミニスとフィズは互いに分かり合って友達になった事。

その後、ミラーヘイズを倒すためにシルヴァーナを召喚して……。

 

本当にそうだったのか…?

まるで穴が開いているような感じがする。

記憶だってその出来事は覚えていた、だけどどうしてもその事が納得出来なかった。

どうしても大切な何かを……。

 

「なんだ…何かを忘れてるのか…?」

「ねえハヤト、そろそろシオンのお店に行きましょ。曇って来たし雨が降るかもしれないわ」

「……ミニス。ごめんもう一か所だけ」

「ちょっと、ハヤト!!」

 

俺はミニスの手を握りながら、違和感が残る場所に向けて早歩きで歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「大丈夫ですの!?」

「全く、ぶっ倒れるとか失礼するわね」

「ねえ。トードスの煮汁が良くなかったのかな?」

「あぁ、それね。その代わりジルコーダの体液を…」

 

なんだ……これ……。

気が付くと俺は孤児院の広間にいた。

目の前では泡を吹く、男の姿が見える…。

はっきりとこの違和感を感じ取れた、俺は【繰り返してる】と。

 

「…おにいちゃん?」

 

俺の横にいる女の子が心配そうな顔で俺を覗く、

そんな目も気にしないで俺は立ち上がると、

作業をしていた赤毛の少女の肩を掴み話しかけた。

 

「ちょ、どうしてのハヤト!?」

「なあ、俺がこの世界に来て少しした後、街の案内でどこか普通とは違う道を行かなかったか!?」

「え…?えぇっと…」

「ハヤト、どうしたの?」

「マスター…?」

 

目の前の少女は俺の変貌に驚くが、考え始めて思い出したのか小さく答えた。

 

「路地裏を通ったはずだけど…。あの時、お酒を零しちゃ…」

「それだ!!」

「ちょっと、ハヤトどこ行くのよ!」

「もうすぐ、雨が降るかもしれないですの!」

 

皆の声を無視して俺は走り始める。

もしこのまま、のんびりとしてたらまた繰り返されるはずだ。

これが試練だとしたら……待てよ…。

 

試練って……何の試練なんだ?

 

 

 

 

 

 

 

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雨が降る中、俺は路地裏を走り続ける。

何処に繋がっているなんてわからない、

だけどこの先に何かがある気がするんだ。

俺が忘れてしまった何かが…。

 

「はぁ!はぁ!  うぐっ!?」

 

突然頭痛が走り膝をついてしまう。

 

「なんだよこれ…!」

 

だけど、再び立ち上がって壁に手をやりながら俺は歩き続けた。

 

「ぐぅ……はぁはぁ…!」

 

必死に歩き続けてついにその場所にたどり着いた。

目の前には路地裏に似合わない一つの建物…。

 

「着いた……うぐっ!」

 

頭痛がさらに激しくなって俺は頭を抱える。

せっかく目の前にこの世界のヒントが隠されているかもしれない建物があるのに。

そう思っていると、目の前に扉は開いて一人の女性が出てきた。

 

「あら? どうしたのかしら。気分が悪いなら帰った方がいいわよ?」

「お前は……お前は誰だ!!」

「あら…? どうしたの突然」

「誰なんだお前は!」

 

目の前の人物の記憶は無かった。

だけどこの女性は俺の事を知っている、それは間違いないはずだ。

女性はこちらの表情を見ると嘲笑うように笑い始めた。

 

「ふふふ……あははは! まさか、ここまで辿り着けるなんてね。何度繰り返したのかしら?」

「なんど…?」

「少年は覚えてないと思うけど、何度も何度も繰り返してるのよ」

「俺を…この世界に閉じ込めたのはお前なんだな! お前は誰なんだ!!」

 

俺が掴みかかろうと手を伸ばすと呆気なく女性は俺の手に捕まる。

呆気なさに唖然とした俺の額に女性は手をやった。

 

「覚えてないのかしら…じゃあ」

「うぐっ!?」

 

ドクンッといった脈動を感じると俺の中に何かが入り込んでくる。

そうだ……全部思い出した、俺はメイメイさんの試練を受けて。

こいつはメイメイさんと同じ姿をしている…だけど!

 

「お前はメイメイさんじゃないな! 誰だ!!」

「この試練は非常に都合がよかった。なぜなら私の事を誰にも気づかれずに事を運べるのだから」

「気づかれず…?」

「瞑命と同じ、私も貴方達に興味があった、ズレた世界の中、可能性を持つ者を」

「……?」

 

ズレた世界…可能性…? 

どうして瞑命さんしか知らない事をこいつが知ってるんだ?

こいつの正体は…?

 

「もう一度聞く…お前は誰だ」

「ふふふ・・・・・」

 

メイメイさんの姿をしたその人物は光り輝き、竜人の姿へと変わる。

この感じ、ゼルゼノンと同じ感じを目の前の人物から感じる。

 

「至竜…なのか…?」

 

―――違います。私はエルゴ。リィンバウムのエルゴです

 

「エルゴって……あの誓約者に力を貸したっていう」

 

―――そう、至竜とはエルゴに近づきし者達の事、エルゴとはそれら全ての元言える存在なのです

 

「神様って事なのか……じゃあなんで俺の試練に関わるんだ。俺にメイメイさんはそんな事を言っていなかった!」

 

―――先ほどと同じ答えです。貴方の事が気になったのですよ

 

「俺の事…?」

 

―――瞑命は話しませんでしたが、貴方の世界は特別なのです

 

「俺たちの世界が特別…? 俺たちの世界はリィンバウムとは関係ないだろ!?」

 

―――いえ、貴方達が呼ぶ名も無き世界とはれっきとしたリィンバウムに連なる世界の一つなのです

 

「俺たちの世界が…他の世界と同じ!?」

 

―――貴方は違和感を覚えなかったのですか? なぜこの世界の住人ではない貴方達が異界の者たちを呼ぶ召喚術を使える事に

 

確かにそれに疑問を思っていたことはあった。

召喚術はこの世界で法則を操る術って聞いた、

だけどそれってこの世界の住人じゃない俺に使えるモノなのかと…。

 

―――レゾンデウム。四界の要素を全て内包したもう一つの理想郷。それが貴方達の世界なのです

 

「レゾン…デウム…。それが俺たちの…地球の名前なのか」

 

―――私はかつて共に語らう友を求めました。自身のエルゴを四つに分けそれぞれの世界を作ったのです。その中で残った欠片を形にして一つの世界にしたのが貴方達の世界なのです

 

「全ての世界の欠片から生まれた世界って事なのか…」

 

この世界は何処となく俺の世界に似ていた、シルターンの文化、

メイトルパの自然、ロレイラルの科学、サプレスの伝承、

似てて当然だったんだ、俺たちの世界はこの世界から生まれたのだから。

 

―――しかしそれは間違いだった。友を求めようなどと思わなければよかった

 

「どういう事だ…」

 

―――私が世界を作ったせいで戦争が起きた、そして他のエルゴはこの世界を滅ぼそうとしている

 

「じゃあ、どうするんだよ! お前がエルゴだったら世界を守る為に戦ってくれよ」

 

―――なぜ?

 

「なぜって…!」

 

―――確かに世界を生み出したのは私です。しかし世界に戦争を起こしたのはあなた方ではないですか

 

「それは……」

 

―――確かにかつて私は誓約者を信じました。しかしそれは間違いだったのです。彼は正せなかった、ただ問題を先延ばしにし悪戯に事態を悪化させただけにすぎません

 

「………」

 

何も言えなかった、当事者じゃない俺はその事に何も言えない。

でも…。

 

「だけど、前の誓約者の仲間は頑張ってただろ! みんなと理想の楽園を作るんだって頑張ってたんだろ!」

 

―――そうです。そして聖王国が生まれました。【人間】の理想の楽園が、その後の惨劇は貴方もご存じではないのですか?

 

「それはそうだけど……だけど!」

 

―――だから私は関わらないことにしたのです。かつての理想を諦めて世界に関わる事をやめる事にしました

 

「じゃあ、この世界はどうなるんだ! この世界にだって一生懸命生きている人がいるんだぞ! 責任を取れなんて言わない。だけど力を貸すことは出来るんじゃないのか! 俺達は前に進む為にここで止まるわけには行かないんだ、これからもずっと!!」

 

エルゴの言っている事は分かる。

だけど、今もなお必死に生きているみんながいるんだ。

それに俺の世界がレゾンデウムって名前の世界だったら元々は同じ世界の仲間って事だろ。

だったら絶対に見捨てる事なんてできるわけがない!

そう思っていた……思っていただけだったんだ。

 

 

 

 

―――今の貴方がそれを言えるのですか?

 

「どういう意味だ…?」

 

俺が今言ったことを言える資格がないって事なのか…?

俺はまだ何かを忘れてるのか…?

 

―――貴方はこの世界が私によって作られたと思っているようですが、本当にそうでしょうか

 

「……なんだと」

 

―――貴方の試練はとっくの昔に終わっているのですよ。それを思い出してごらんなさい

 

「試練が終わっている……ッ!?」

 

脳裏に浮かぶのは仲間たちの…家族の姿…。

だが誰一人として俺は……。

 

 

 

名前を思い出せなかったんだ。

 

「そうだ…俺は…」

 

俺は試練を超える事が出来なかった。

そして…全てを奪われたんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

------------------------------

 

試練に入った俺は仲間達の幻影と戦った。

たった一人では敵わなかった…負けてしまうと思ったその時。

 

「無事か、ハヤト!」

「アニキ、助けに来たぜ!!」

「なっ!? ガゼル、ジンガ!?」

 

助けに来てくれたのはフラットの仲間達、

俺の心の中で戦いのせいなのか、どうやらみんなは俺の中の皆だという話らしい。

 

「本物じゃねぇがな、力になるぜ!」

「私たちもいるんだから。ちょっとは力になるわよ!」

 

リプレ達もいてくれた、たった一人で挑む試練だと思ったが、

俺の心の中の皆だとしても心強かった、そして数多くの敵を打倒し、

俺達は試練の最深部へとたどり着き、俺の心の闇と言える人物を倒した。

 

だが、それで試練は終わりなんかじゃなかったんだ。

俺達の目の前に現れたのは巨大な竜。

 

―――私はリィンバウムのエルゴ。私は貴方の試さなければならない

 

そのエルゴの強さの前に俺たちはなすすべがなく倒されていった。

それでも諦めまいと俺は立ち上がって剣を構える。

 

「俺の…仲間をやらせはしない!!ガイエェェーーン!!!」

 

俺はガイエンを体に降ろす、鬼神剛断剣でエルゴに切り掛かる。

だが、その剣は呆気なく弾かれて俺は吹き飛ばされた。

 

「うぐっ…そんな!?」

 

―――貴方はこの試練の意味を理解しきれてないようですね。では…、今度はこちらの番です

 

「な、何よこれ!?」

「ま、マスタァァァーーー!!!」

「モナティ!エルカ!!」

 

目の前でモナティとエルカが黒い淀みに呑み込まれてゆく、

手を伸ばすが、それは届くことはなく、俺の目の前で二人は消えていった。

 

「そんな……!?」

 

そして俺は気づいたんだ、俺の中で今消えた二人の記憶が失われていることに。

 

「なんで、なんで思い出せないんだ!?」

 

―――当然です。ここは心の世界、この世界で消えた者はその世界から失われるのですから。

 

「嘘だろ…皆の事を忘れるなんて…」

 

俺はその事実がショックでよろめいてしまう。

だが、そんな俺をエルゴは見逃さなかった。

 

「なっ!? クソっ!!」

 

俺の足には黒い淀みが表れて俺を飲み込もうとする。

必死に抗うがその束縛から脱することが出来なかった。

 

―――その黒き泥はあらゆる生き物から生まれる罪、決して逃れることなど出来ません

 

「こんな…ところで!!」

 

俺が諦めそうになったその時、俺の手を誰かが握って引っ張り上げてくれた。

 

「おい、こんなところで、諦めるんじゃねぇ!」

「ガゼル!!」

 

引っ張り上げたガゼルが俺を救い上げてその場に尻餅をつく。

 

「大丈夫かよ、ハヤト」

「ガゼル、みんなが…」

「心配すんじゃねぇ、俺たちはな…!?」

「ガゼル!!」

 

ガゼルが黒い淀みに飲み込まれてゆく、それを助けようと手を伸ばすが、

泥は俺を弾き飛ばしてガゼルに群がり始めた。

 

「いいか、ハヤト!よく覚えとけ俺たちは……」

「ガゼル!! ガゼ……ッ!!」

 

消えた……目の前の人物が呑み込まれたその瞬間、

その人物の思い出が消えていった…。

 

「兄ちゃん!!」「……!!」「いやぁぁ離してよ!!」

 

目を開けると子供たちの姿が見える。

今までと同じように飲み込まれていく。

 

「アルバ!フィズ!ラミ!」

「ダメだ、リプレやめてくれ…助けるんじゃない!呑み込まれるぞ!!」

「うっく…っ! ああぁぁーー!!」

 

子供たちを助けようとして、リプレも黒い淀みに呑まれていった。

そして家族の記憶がドンドン消えてゆく、俺の見てない所でも仲間たちが消えていった。

 

「もうやめろ…やめてくれ…!許してくれ…!……あぁ」

 

自分の中からドンドンと記憶が消えてゆく。

やがて俺はたった一人になってしまった…。

 

「うっく……うぅっ!!」

 

心が苦しい…苦しい原因が分からない、

ただ、俺の中の大切な何かが目の前で…失われたのは分かった。

 

「うわああああぁぁぁぁーーーーっっ!!」

 

そして俺は仲間たちの記憶を失った。

いや違う…仲間たちのいる事すら俺は忘れてしまったのだ。

 

 

 

 

 

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―――さて、では改めて貴方に問います。貴方は何の為に戦うのですか?

 

「俺は……! 俺は…?」

 

何の為に戦ってるんだ?

 

―――そうですか。貴方には戦う理由がないと。

 

「そうだ、俺は何の為に戦ってたんだ? なんであんな恐ろしい奴らと…」

 

―――大丈夫です。もう戦う意味などないのですから

 

黒い淀みが俺の足元に現れて呑み込まれてゆく。

だけど、それに恐怖は感じなかった、その泥はとても暖かくて優しい感じがするから。

 

―――その中には貴方の忘れたものがいます。さあ、望みなさい、貴方が望む世界が待っているのです。

 

「俺の…望む世界が…」

 

―――そう、それこそが、貴方にとっての幸福なのですから。

 

 

全ての思い出を失ったハヤトはもう足掻く事すら頭になかった。

その黒い淀みに自分から呑み込まれてゆく。

その先に、彼の望んだ世界があると信じ、

そして彼は手に入れたのだ、永遠に続く、幸福の世界を…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ゆっくりと少年は目を開けた……。

 

「うげーーっ!!」

「にゅう!? 大丈夫ですの!」

 

目の前で行われてる喜劇、それがとても彼は愛おしく感じられた。

 

「こんにちわーー! って…何この絵面?」

 

オレンジ色の服を着た少女が入ってくる。

何時もの光景だ、彼女はサボり目的でうちに来る。

 

「やっぱりトードスがよくなかったのかぁな?」

「うーん、ジルコーダかしらねぇ」

 

何時もの光景がいつも通りに流れてゆく、

だけどまるで失われそうな感じがして…つい。

 

「みんな……ずっと一緒だよな?」

 

そう聞いてしまった。

 

「うにゅ…?」

「はぁ?」

 

突然の問いに困惑を隠せないが、みんなは笑顔でそれに答えてくれた。

 

「そんなの当たり前に決まってるだろ?」

「そうよ、私たちは家族なんだから」

 

赤毛の少女も少年もそれに答えてくれた。

 

「ふふーん、でもね。ハヤトとずっと一緒にいるのは私なんだからね♪」

「ずっとマスターと一緒ですのぉ♪」

「きゅーっ!」

「……ムイ」

「止めないわよ私、疲れるだけだし」

「みんなずっと一緒にいれば楽しいよね!」

 

そうだ…みんな一緒にいれば幸せなんだ…。

ここにいればみんな幸せに…。

 

 

 

 

 

 

 

 

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「食べると元気になるんですの! マスター、朝元気なさそうだったですから」

「あたしも手伝って作ったんだからせいぜい感謝して食べなさいよ!」

 

目の前にある、緑緑しい団子が俺に差し出された。

俺の為に作ってくれたんだよな……。

 

「おう、邪魔するぜ? どうしたんだハヤ」

「疲れてる感じがするから先に食べていいぞ」

 

そう言いながら俺は団子を男の大口に放り込んだ。

すると顔を青くしてし始めて…。

 

「うげーーーっっ!?」

「にゅぅ!? 大丈夫ですの!」

「あはは、叔父様おもしろーい!」

「確かに受けるわね」

「あはははは」

「もう!みんなして笑ってないで…、マスターだってこんなことになった原因じゃないんですのー!!」

 

笑いながら幸せな日がまた一日過ぎてゆく…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「久しぶりハヤト! 私がいない間、寂しかった?」

「ああ、寂しかった…。ずっと一緒にいてくれるか?」

「えっ!? う、うん…いいよ、ずっと一緒にいてあげる」

「……おにいちゃん、私も」

 

俺の両手に金髪の少女が二人包まれる、

俺はそれを優しく抱いて幸せな気持ちになって来た。

 

「ああいうのって両手に花って言うんだよね~」

「どういう意味ですの?」

「女の子に好かれる幸せ者の事よ」

「あぁ~。マスターの事ですの!」

「はいはい…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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団子を作ってるメイトルパの三人娘に近づく。

 

「みんな、これも入れて見ないか?」

「この金色の水、なんですの?」

「メリオールの水」

「あらゆる呪いがとける水ね…いいじゃない、入れるわよ!」

「うーん、大丈夫かなぁ…」

「大丈夫さ…きっと大丈夫…」

 

そして……。

 

「うげーーーーっ!? あばばばばば!?!?」

「マスター!!大変ですのぉ!!」

「ははははは……」

 

こんな幸せな毎日が続く…。

少しおかしいかもしれないけど、それでも幸せな世界がそこにあった。

それに違和感を抱くなんてありえない…ずっとここにいたかった。

俺の居場所はここにある、この幸福な世界に……俺の居場所が。

 

「ここが…俺の居場所なんだ…こんなに嬉しい事はない」

 




活動報告でも書いたけど、死亡人数多くしようと当初思ってたけど思い悩み中、
見切り発車で進んでると色々と考えるところあるからいいけど、救済系でシフトチェンジしそうやわ。
まあ、すでに救済しまくってる感あるけど。

あとモナティのレビットとか調停者の話は半分ぐらいオリジナルです。
実際になんでレビットが調停者って呼ばれるか知らないんだよね、なんでだろ?

あと読み直しても気づかなかった昔の誤字の修正の方、ご報告していただいた方、
このような場所ですが報告ありがとうございます。(4.5回読み直してるのになぜ気づかん特にフィズとミニスの間違い)

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