サモンナイト ー生贄の花嫁ー   作:ハヤクラ派

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今回はすいすい書けました。
お話は少女、お風呂に入る。私はユエル。クラレットとリプレのラーメン制作タッグ。
の3本です。
補填もした話ですけど今回は自由にかけたから楽だったわ。


サブイベント3 束の間の平和

リプレは気が気ではなかった。

今までも色々な問題は起きてはいたが何とかなってはいた。

だが今回は狼退治、それも人が何人も犠牲になっている狼だ。

日は落ち始め夕暮れ時になるころ、リプレは玄関前で帰りを待っていた。

心配しているリプレの周りには子供たちもいた、同じようにみんなを待ってる。

 

「……遅い、よね」

「大丈夫よ、リプレママ」

「そうだよ、クロが付いてるんだ。大丈夫だよ!」

 

心配するリプレをフィズとアルバが励ましている。

するとラミが何かに反応したのか声を上げた。

 

「…あ!」

「どうしたのラミ?」

「…あれ」

 

ラミが指を指すとその先にリプレの待っていた人たちが姿を現した。

姿はボロボロでハヤトに至っては服が血塗れと驚かせる服装だが無事のようだ。

安堵しつつリプレは彼らを迎える。

 

「おう、戻ったぞ!」

「おっそーい!いつまでまたせ…、うっ」

 

リプレは近づくガゼルから一歩また一歩と離れてゆく、鼻をつまみながら…

 

「くさい…」

「へっ?」

「臭いのよ!あなた達いったいどこで何をしてたの!?」

「クラレット、俺たち臭いのか!?」

「えっと…、気づかなかったですけど確かに臭いですね…」

 

思わぬリプレの拒絶に驚いた、どうやら凄い匂いらしい、

確かに森の奥地は生き物の死体やキノコの胞子で凄い匂いだった気がする、

しかし、戦ってる最中に匂いなんて気にしないからなぁ…

 

「まあ、匂いがきついのこの際目を瞑るわ、それで、その裸の女の子はだれなの?」

 

リプレの目が鋭くなる、もちろん連れてきたのはオルフルの少女だ。

ガレフ達の元に置いておくという事も考えたが関わっておきたいとクラレットの申し出でここまで連れてきたのだ。

問題はその容姿、寒さを凌ぐ為の布切れ一枚、リプレは狼退治に行ったら女の子を連れて帰ってきたという意味の解らない事になっているだろう。

だがそれを解決したのは子供たちだった。

 

「こ、こいつよ!川原で私達を襲ったのわ!」

「…!(ギュ」

 

フィズが指差し、ラミが怯えてリプレに縋りつく、それを見ると少女は耳を垂れ下げて悲しそうな顔をする。

操られていたとはいえ流石に自分のしたことの罪悪感はあるようだ。

何故かリプレは綿棒を取り出してた…、何時の間にか持ってるよな。

 

「少し事情があってさ…、あとリプレその綿棒しまって…」

「あ、そうね。なんか事情ありそうだし、話から聞いてあげるわ」

 

今だニコニコして妙な威圧感を放つリプレに先ほどの状況を説明した、

子供たちもその話を聞いて理解したのか、ラミが少女に駆け寄り手をつなごうとする。

 

「…げんき、だして?」

「…がう♪」

 

少女はラミの言葉が嬉しかったのかラミを軽く抱きしめて尻尾をブンブン振って喜んでいる。

 

「まあ、大体の事情はわかったわ。とにかくお風呂に入るわよ!クラレットとあなた、一緒に来なさい!」

「くぅ?」

「あ、はい。今行きますね」

「えっと…、俺たちは?」

「あなた達は後!匂いが移るから家には上がらないようにね」

 

そう言い放ち家の中へと3人は消えてゆく、少女は良く分かっていなかったようだが、

とりあえずクラレットについていくようだ、そして男陣は野外に取り残されたのだった…

 

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リプレが少女を連れてお風呂に向かったあとハヤトたちは庭で装備の手入れをしつつリプレたちを待っていた。

ガゼルが女のお風呂は長いって愚痴を言ってたがまあ、そこらへんは諦めることにした。

 

「みなさん、今回は本当にありがとうございます。何かお礼ができれば、いいんですけど…」

「ケッ、最初からそんなの期待してねえよ」

「ワシらは損得勘定で、お前さんを手伝ったんじゃない、友達だから助けたのさ」

 

みんながスウォンに言葉を繋げてゆく、確かに損得勘定で助けたのではないからな、

子供たちのこともあるし、スウォンは仲間だから助けたいという気持ちもあったけど…

 

「そうだろう、ハヤト?」

「うーん…」

「なんだよ、お前はそういうののためにスウォンを助けたのか?」

「いやガゼル、最初はそういう訳じゃなかったんだけど、あの子をどうすればいいのかなって…」

 

問題はあのオルフルの少女だ、森に住めばいいのだがオルフルは野生で生きる獣とは違う、

クラレットの話によれば移動するとは言えしっかりとした集落で暮らす亜人らしいのだ。

 

「こんなことを頼むのもアレなんだけどスウォン。あの子のこと頼めるかな?」

「あの子…、あの女の子のことですか?」

「オルフルって本当はちゃんとした家に住んでる生き物らしいんだ。たぶんまだ幼いからもしかしたら病気になるかもしれない、だからスウォンにはあの子の保護者をしてほしいんだよ」

 

俺の頼みにスウォンは少し考え始めている、いきなり保護者になれって言われても困るよな…。

 

「本当は召喚獣に詳しいクラレットのとこで暮らすのがいいんだろうけど、ガレフたちと打ち解けてるし、一緒にいたほうがいいかなって…」

「……、わかりました。元々二人暮らしでしたし、それぐらいなら、あの子も被害者ですしね」

 

スウォンが俺の頼みを聞いてくれるのは正直賭けに近かったが聞いてくれてよかった、

子供たちは受け入れてるけどあの子自身まだ罪悪感がある筈だから森のそばに置きたかったんだ。

あとは、みんなと相談して…

 

「…なんか騒がしくないか?」

「んあ?確かになんか暴れてるような音が聞こえるなぁ」

 

すると玄関が突然開き、ほとんど全裸の状態の少女が飛び出してきた!

 

「なっ!?」

「キャウゥッッ!!」

「わ、ちょっちょっと!!」

 

少女が俺の後ろに回り込み隠れると玄関からバスローブ一枚のリプレが顔を出した、

息継ぎをしながら少女を睨み付けている、いったい何があったんだ…!?

 

「逃がさないわよ!さあちゃんと洗いなさい!」

「くぅん…」

「くぅんじゃない!まったく匂いが凄いんだからしっかり洗うの、クラレットから聞いてるのよ。あなた達の種族もしっかり体を洗ってるって!」

「あ、あのリプレ…、その姿まずいんだけど…」

「え…、キャアアァァッッ!!!」

 

リプレは自分の今の姿を理解して顔を真っ赤にして手に持っていた風呂桶を投げつけた!

師範との訓練で鍛えた目を生かしそれをギリギリのところで首を動かし回避する。

そして後ろに居たガゼルの顔面にカコーン!といい音を鳴らしながら直撃した。

 

「あだぁっ!?」

「あ、悪いガゼル」

「ちょ、ちょっとこっち見ないでよ!」

 

言ってることが滅茶苦茶だが大抵悪いのは男、理不尽だがこれが世界の法則だ…。

世の中の理不尽に泣きそうになりながら少女をリプレのほうに連れて行こうとするが、

さすが召喚獣、なかなか離れてくれないって、しがみつく力がががが!!

 

「いたたただだだ!!」

「ぐるるっ!」

「わかった!わかったから弱くしてくれ!」

 

少女をリプレに渡すのをやめて自分の上着を着させてやる、

流石に目のやり場が困るからな、俺の上着は血だらけだけど…

リプレはお風呂のほうに戻ってしまったようだが別の声が聞こえてきた。

 

「ハヤト―、あのあの子は今どうしてます?」

 

見えない位置からクラレットの声が聞こえる、恐らくリプレについてきたのだろう。

 

「それが嫌がってるみたいなんだよ、あとで俺が風呂に入れるから二人は早く入ってきなよ」

「「「「えっ!?」」」」

「………わかりました、それじゃあお願いしますね」

 

足音がドンドン離れてゆく、すると周りにいるみんなが詰め寄ってきた。

 

「おいハヤト!お前本当に入れるつもりなのかよ!?」

「本当にって…、当り前じゃないか、たぶんリプレは初めて会ったから慣れてないだけだろ?」

「それを言うなら貴方も今日会ったばかりじゃ…」

「くぅ…?」

「どうしたんだよ?アニキはただ風呂に入れるだけだろ?」

 

みんななんか勘違いしてるみたいだな…、俺にそんな趣味はないぞ!

ジンガはよく解ってないみたいだから説明しとかないとな…

 

「まあ、慣れてるってのは変だと思うのは自覚してる。大体妹のせいだよ」

「妹?」

「そういや、おまえさん妹がいるって言ってたな」

「風呂に入ってるとたまに乱入してくるんだよ、中一なんだから少しは慎み持てって言ってるんだがけど…」

「中一とは一体なんなんだ?」

「中学1年生、春奈は12歳」

 

俺の話を聞いたみんなは苦笑いしながら納得したようだ、

とりあえず少女のことは何とか納得したみたいだな。

そのあとリプレたちが風呂を出て他の男勢がお風呂に入ってゆく、

少女と一緒にそれを待ちながら装備の手入れをしているがクラレットの視線を遠くから感じる…

何か気に障るようなこと俺言ったかな…?

 

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日が完全に落ち夕飯を食べる、その後しばらくすると少女とスウォンが帰ることになった。

 

「もう少しゆっくりしていけばいいのに」

「また明日着ます、ガレフ達にもこれからのことを説明しなきゃいけませんし、夕飯ありがとうございます」

 

そう伝え松明を灯しスウォンがリプレに礼をする。

その横でスウォンの服を掴んでいる少女が見えた、

リプレの服を借りたようだがサイズが合わず少しぶかぶかのようだ。

 

「じゃあ、お前もまた明日な」

「がうっ♪」

「これから大変かもしれませんけど、頑張ってくださいね」

「はい、クラレット。貴女も本当にお疲れまでした」

 

スウォンと少女が手を振りながら夜の闇へと消えていった、

それをガゼルたちや子供たちが同じように手を振りながら見送っていく。

 

「じゃあ、ハヤト。先ほどの発言について詳しく聞かせてくださいね?」

「えっ…?」

「どうせ春ちゃんとあの子を重ねたのでしょうけど、あの発言は危険ですからね、【詳しく】貴方から聞きませんと」

「や、やましい意味はありませんでございますよ…?」

「まあまあ、とりあえず部屋に行きましょう。久しぶりですね、あなたの勘違い発言の説教…、こほんお勉強は」

「今言い直したでしょ!ガゼル助けて!」

 

余りのプレッシャーに心臓もバクバクで潰れそうだ、

一人では耐えられない…、ここは親友に助けを求めるべき!

 

「頼むガゼル!クラレットに事情をっ!」

「さて、今日はさすがに疲れたしもう寝るか」

「そうだな」

「俺っちも流石に疲れたな、明日もあるし寝るぜ!」

「じゃあハヤト私たちは休ませてもらうよ。クラレットもほどほどにな」

「はい、レイドさん♪」

 

裏切られた、一番疲れてるのは俺だと思うだが…。

いや、まだ一人だけ助けてくれる俺の頼もしい護衛獣が!

 

「zzz」

「クロ…もうねんね?」

「疲れたのね、じゃああたしたちと一緒に寝ましょうね」

「ずるいぞ!この前も一緒に寝たじゃないか次はオイラだよ!」

「はいはい、みんな仲良く寝ればいいでしょ?じゃあ私たちも寝るわね、お休みハヤト、クラレット」

「はい、リプレおやすみなさい♪」

 

クロはフィズに抱かれながら部屋へと向かってゆく、当然だ、あいつが一番動いてたからな。

そしてクラレットに引きずられながら俺は寝室へと向かっていった。

そして深夜、俺はリィンバウムに来てから改めて確信した、余計な発言は控えようと…

 

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その次の日、訓練を終えた俺は今回の訓練の復習をしていた。

攻撃を躱したりいなしたりする訓練は何時も通りだがジンガが入って新しい訓練を追加していた。

ちなみにジンガはクロにボコボコニされていた。

 

「すう~はあ~」

「深呼吸とは違うぞ、自分の一番合う流れの呼吸を掴むんだ」

 

今やってるのはストラの訓練だ、ジンガのように他人を治したりまではないが、

ストラの基礎を掴めば自分の治癒力を高め痛みなどに耐性が付いたり呼吸が乱れにくくなったりするそうだ。

しばらく訓練をし始めて、何かつかめたような気がした。

 

「ふうぅ~、どうですかね?」

「ボチボチと言ったところか、まだまだだが取り合ず次はその呼吸を維持しながら訓練だな」

「言ってくれますね、師範…」

「ふん、聞いたぞ。オルフルの子供に倒されかけたそうだな」

 

やばい、知られてたのか…、あんな女の子にやられかけるなんて怒られるよな。

 

「どうせ、甘い考えでも頭に浮かんで負けたのだろ?」

「心でも読めるんですか…」

「まあ、よくやったと言ったところだな」

「え?」

「子供とは言え確認すれば判る、あのオルフルは一人前の狩人だ。それを正面から一時退けたのなら十分な成果だ」

 

正直褒められるとは思わなかった、まあ流石にいつもしごかれている身としては普通なのかもしれないが、

だけどその時のことを思い出すと少し手が震えてくる。あの時の命に手をかけた時の感触を…

師範は俺の顔を見ると少しだけ溜息を吐きながら答えた。

 

「今お前が悩んでいるものは人に聞かれて答えが出るものではない、自分で答えを出すのだな」

「自分で、答えを…」

「!」

 

俺が悩み始めようとするとき、クロが倒れてるジンガを連れて戻ってきた、

ジンガの今の目標はクロに一撃を入れるらしい、ちなみに俺もまだ当てたことない。

 

「今日はもう終わりだな、ワシも今日は帰らせてもらうぞ」

「お疲れ間様でした」

「…」

 

クロが気絶しているジンガを引きずり家の中へと入ってゆく、師範も自分の家に帰ってゆくようだ。

一人残った俺は今日来てるはずのオルフルの少女が気になり家の中に戻ることにした、

スウォンはほかの狩人にガレフのことを伝えるとかで今は家にはいないようだ。

 

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玄関から家に入ろうとするとレイドさんが家から出ようとするのを見かけた、

普通の武器だけではなく練習用の武具もいくつか持っているようだ。

 

「あれ、出かけるんですか?」

「ああ、今日は剣術道場に行く日だからね」

「…なんかすいません、最近釣りにも行けなくて…」

 

少し前まではよく釣りに行ってフラットに貢献してた身としては今はただの紐だ。

少しばかり迷惑かけてるよなぁ…

 

「気にすることはないよ。君には君の事情があるからね、訓練を優先すればいい、良い師に恵まれてるのだから」

「あはは…、そういえば、アルバがこの前中庭で剣の練習をしてたけど」

「ああ、君に教えた時にせがまれて基本の型を教えたんだが、そうかきちんと続けていたか」

 

そのことに対してレイドさんは喜んでいるようだ、だけどすぐに何かを考え始めた。

 

「……」

「レイドさん?」

「いや、そろそろアルバにも正式に剣を教えていい時期なのかもな」

「まあ、普通に覚えるなら早いほうがいいですからね、普通は…」

「ははは、まあ、君の場合は仕方ないさ、そうそう彼女なら子供部屋だよ」

「えっ?」

「あの子のことだろ?子供部屋でクラレットたちと何かしてるようだ」

 

そう伝えるとレイドさんは仕事に出て行った、俺もいつかちゃんと仕事しないとな……

いやいや、元の世界に帰るのが優先だった、目的失うとこだった。

そう思いながら俺はクラレットたちのいるであろう子供部屋へと向かうことにした。

 

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「私の名前はクラレットですよ、ク・ラ・レ・ット」

「く…られと?」

「クラレットです」

「くられっと!」

「あってますよ、よくできましたね」

「うんっ!」

 

子供部屋を覗くとそこには少女が居た、どうやら言葉の勉強をしてるようだ。

昨日の今日でクラレットの名前を言えるようになったのか。

 

「クラレット、何してるんだ?」

「…!はやとっ!!」

「わわっ!?」

 

少女は俺に抱き着きゴロゴロと頭をこすり付けている。

しかし、獣少女とかリィンバウムは何でもありだな…

そんな事を考えるとムッとした顔でこっちを見ているクラレットの姿が目に入った。

 

「クラレット…、そういうのじゃないからな?」

「わかってますよー、ふーんだ」

「そ、それで今何やってるんだ?」

「…ことばのおべんきょう」

「この子に言葉教えてるのよ。物覚えすごくいいんだから!」

「兄ちゃんも一緒に教えようぜ!」

「そうだなぁ…」

 

クラレットをなだめつつ話を聞くとどうやらこの子はこっちの言葉は聞けて自分の言葉をこっちの言葉に変換できないだけらしい。

だから一から教えてるのだが言葉自体は解るため発音だけで済んでいるそうだ。

 

「でも問題はこの子の名前なのよね。あたし達のこと教えても名前がわからないのよ」

「文字は読めないですからね。ゆっくりと教えてゆくしかありませんよ…」

「…おなまえしりたい」

「…あのさ、クロに聞けばいいんじゃないか?」

「でもクロは言葉しゃべれないじゃないですか」

「でもアイツ文字とかこの前書いてたぞ?」

「え?」

 

実際俺はこの前ラミ達と遊んでいるクロが文字を書いているのを見た、

あの手で筆を持ち文字をすいすい書いているのは中々奇妙な光景だったのは印象深かった。

 

「ほ、本当なんですか!?」

「実際来てもらえばいいじゃないか、おーいクロ―!」

 

俺が大声を上げてクロを呼ぶとめんどくさそうな顔をしながらクロが現れた、

ゴーグルを外しているところを見るとゴーグルの掃除をしてたようだ。

ゴーグルを付け直すと俺たちの前に腰を落ち着ける、それを見た少女がクロに突っ込んだ!

 

「くろ!メイトルパ!なかま!」

「!?」

 

ギューッとクロを抱きしめしている少女を見てるとなんか和む空気が周りに流れた、

実際それを見てる俺たちはホッコリ顔をしてるだろう、クロはジタバタしてるが。

 

「あの、クロ?実は聞きたいことがあるんですけど」

「?」

「…この子のなまえ、おしえて?」

「あたしたち知りたいのよ。犬猫じゃないんだからちゃんとしたなまえあるんでしょ?」

「…」

 

クロはなんか納得してないような顔をしている。

そういえばクロは自分の名前を付けられた立場だったんだよな…、つまり犬猫…

 

「!!」

「がうっ!?」

「あがぁ!?」

 

捕まってる少女から抜け出し俺の顔を踏みつける、

まるで心呼んでるように報復してくるなこいつは…

 

「いててっ…、悪かったよ変なこと考えて」

「q」

「いやいや、そこまでひどくないから」

「それでこの子の名前を聞いてくれませんか?」

「……ムイム」

「わ、しゃべった!」

「クロ喋れたのか!」

「…かわいいこえ」

 

子供たちが喋ったクロをびっくりしているようだ。

実際クロが一番一緒にいる子供たちも喋ることを知らなかったって問題だよな。

まあ、口を開けることがあまり好きじゃないみたいだし、いいか。

 

「ぐぅう…」

「ムイ!」

「がうっ!」

 

動物的なやり取りをした後、クロは筆を持ちすらすらと文字を書いてゆく、

その光景を見てるクラレットの目が点になるほど驚いているようだ。

 

「なんて書いてあるんだ?」

「うーん、クロの文字ちょっと難しいわ!」

「ユエル…」

「ユエル?」

「はい、この子の名前はユエルっていう名前のようです」

「…よろしくね、ゆえる」

「ゆえる…?」

「うん」

「ゆえる…、ゆえるユエル!」

 

少女、ユエルは自分の名前の言い方に気付けたのか喜んでいるようだ。

再びクロが捕まりながら感謝されているようだ、クロは苦しそうだが、

すると今度はこっちのほうにユエルは近づき始める。

 

「ハヤト、ユエル!」

「ああ、ユエル改めてよろしくな」

「うん!」

 

ユエルが純粋な笑顔を出して俺たちを和ませていた、

その光景に和んでいるとクラレットが俺の手を引っ張る。

 

「じゃあ次はハヤトの番ですね」

「ちょっと待ってどういうこと?」

「こっちの世界の文字、覚えようとしないじゃないですか。お勉強です」

「いや、大丈夫。結構覚えたから!」

「じゃあこれはなんて書いてあるかわかりますか?」

「えっと…、わかりません」

「これはハヤトと書かれているんですよ、自分の名前もわからない人が覚えてるわけないじゃないですか!」

 

その後、ユエルと一緒に文字の勉強をすることになった、

朝は訓練昼は勉強と俺の自由がドンドン消えてゆくことになるのを感じる、

おまけにユエルは言葉をドンドン覚えてゆくので自信がなくなってゆくのだった…

 

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あれから平和な日々が謳歌されているフラットだが、そんな平和でも彼女の仕事は減らない。

フラットのお母さん、リプレ。鍛えに鍛え抜かれたその料理の腕前は既にプロ級だ、

そしてクラレットという親友を得て、名も無き世界の料理を再現し始めてさらに腕前を上げ始めた。

刺身、お米、味噌汁、それらの料理はさすがに作れないが、ほかの料理なら再現は可能、

リプレの料理人の腕前を唸らせる、彼女はリィンバウム風にクラレットと一緒に料理を再現し続けているのだ。

だが、そんなリプレもついに壁という物に引っかかってしまった。

 

「らーめん…ね?」

 

ハヤトが口ずさんだ「ラーメンが食べたい…」その一言に彼女の料理人魂が火をつけた。

 

「見たことも聞いたこともない料理…、腕が鳴るわ!!」

 

早速彼女はラーメンを作り方を知るために親友、クラレットの元へと向かうのだった。

 

「ラーメンですか?」

「うん、ラーメン!」

 

リプレの生き生きとした表情にクラレットは正直戸惑った、何せラーメンは意外に作るのが難しいのだ。

元の世界では出汁など普通に売ってるし、道具も専用のが売ってる。

だがクラレットも断れなかった、何せハヤトはラーメンが好きだ、週一絶対に食べてるのを知っている。

休みの日などに作ると喜んで食べてくれる、普通の料理では見せない顔をしてくれるのだ。

 

「作りましょう!リィンバウム風、醤油ラーメンを!」

「ええ、頑張りましょう、クラレット!」

 

ここに最強ラーメン制作タッグが誕生したのだった。

 

「…」

 

それを見てしまった、クロは見なかったことにして子供部屋に戻っていった。

 

材料を一通り揃えた二人は料理の仕込みを始めていた。

 

「麺の作り方はこんな感じです、あとスープなんですけど…」

「煮込むのよね、でもハヤトはしょうゆってのが好きなのよね」

「はい、でも醤油を調べたんですけどやっぱり輸入品のせいで相当高くて…、使い道も少ないせいで嗜好品扱いのようなんです」

 

リィンバウムでシルターンの料理はそんなに流行ってはいない、

その為、醤油や味噌などの調味料は中々出回らないのだ。

ラーメンは日本料理、シルターンでもない為、再現には必須食材が少なすぎる。

 

「塩でも作れるのよね…。でも、できればおいしいのがいいわよね」

「もしかしたら…、分けてもらえる場所があるかもしれないんです」

「ホント!?」

「はい、リプレはそのまま仕込みをお願いします、私すぐに行ってきますね!」

「よろしくね、クラレット」

 

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クラレットは醤油を分けてもらえる伝手があった、メイメイさんの店だ、

色んな物が置かれてて尚且つシルターンのお店、醤油が置かれているかもしれない。

そんなことを思ってるとふと忘れてるものを思い出した。

 

「ネギ買ってませんでした…」

 

出汁の材料ばかり気にし過ぎて肝心の具材の一部を彼女は忘れてた、

幸い手持ち金があったためそのまま商店街に向かってゆく。

 

ネギを買ったクラレットはメイメイさんのお店に向かってゆく、

幸い今日はオプテュスにも出会わなかった、醤油のことを考えながら道を歩いていると…

 

「よっ、ととと……」

 

荷物が歩いてる…、いえ、沢山の荷物を抱えてるんですね。

少し離れておかないと…、

そう思いながら私が荷物を抱えてる人から離れるとなぜか彼女は自分のほうによろけてく。

 

「とととっ!」

「あ、あぶない!」

 

いけない!離れないと…、ってなんでこっちに来るんですか~!

 

「うわっ、あわわっ!うひゃあ!!」

「あっ…きゃぁっ!?」

 

災難としか言えない状況でした、

何せお互い避けようとしてぶつかってしまうんですから、

彼女の抱えてる荷物は投げ出され周囲に散らばってしまい、私もその場でしりもちをついた。

 

「ああっ!大事な荷物がぁっ!!」

「いててっ…」

「…よかったぁ、とりあえず無事だよぉ…、さ、急げ急げ!!お師匠に叱られるぅ!」

「あ、あの!」

「しっかられる~!」

 

そう言いながら少女は荷物を持ち直すとすいすいと人込みを抜けて進んで行ってしまう。

もう!人にぶつかったら一言謝るのは基本じゃないですか!

ちょっとムスッとしながら荷物を拾いなおすと何か見覚えのないものが落ちていた。

 

「お守り…?」

 

朱色のお守り袋、達筆した文字が縫われている、恐らくシルターンのものであろう。

 

「もしかして、あの子の落とし物?」

 

少女の去っていった方角を見ながら私はそのお守りをポッケにしまう、

この街に警察はいないし、治安を取り締まる人もあまり信用はできない、

シルターンならメイメイさんなら持ち主の事を知っているかもしれない、聞いてみましょう。

そう考えながらメイメイさんの所へ私は足を運んだのだった。

 

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「お醤油~?」

 

メイメイさんの店に来た私は顔をしかめた、

相変わらずお酒臭くて顔が真っ赤なメイメイさんを見てたらこっちまで酔いそうだったからだ。

前に酔った時は…、ああぁ、思い出したくない…

 

「酔っても見方によっては可愛いから平気よぉー」

「人の心を勝手に読まないでください…、それでお醤油ってありますか?」

「お醤油ねー、ちょっと待ってなさい」

 

メイメイさんが店の中を漁ると一本の酒瓶を取り出した、その中に入れてるのですか…

 

「あり?あはは~、ごめんねー、昨日つまみ食べてる時に使いきっちゃったみたい」

「そ、そんな何とかならないんですか!」

「そんなに重要なの?」

「実は…」

 

メイメイさんにラーメンの事を話した、ハヤトに美味しいラーメンを食べてもらうには醤油が必要だ。

その為にどうしても醤油を用意しなければならない事を、

一応ほかの食材でも用意はできるがそれだと彼の好物にならないのだと。

 

「なるほどねぇ、分かったわ。本当は教えちゃダメって言われてるけど、まあクラレットなら問題ないでしょ、ちょっと待っててね」

 

メイメイさんが紙を取り出し地図を書いているようだ。

どうやら入り組んだ場所にある店らしい、こんな入り組んだところじゃお客来ないんじゃ…

 

「ここに来たらこのメモも一緒に渡しちゃってね。私の推薦状ってこと、にゃはははは♪」

「ありがとうございます、メイメイさん。あのそれと聞きたいことがありまして…」

「ん、なにかなぁ~?」

「実はこんな物を拾ったんです」

 

メイメイさんに先ほど拾ったお守りを見せる、

それを見ると驚いた顔をした後に苦笑していた。

 

「あの子もあわてん坊ね。これ、落とした子はそのメモの店にいるから渡してらっしゃいな」

「そうなんですか、ありがとうございます!」

「あ、そうそう。あなたに渡すものがあったのよ」

「?」

 

メイメイさんが懐からお守りを取り出す、黒色のお守りで人身御供と記されていた。

文字がすごく物騒なんですけど、これ何なんでしょうか…

 

「あの…」

「あ~、文字は気にしなくていいわよ。まあ一種のお守りよ、貴女に死相が出てるのは前に話したわよね?」

「…はい」

「あれなんだけどちょっと気になっててね~、私なりに何とかしようと少し準備したのよ、それがソレ」

 

メイメイさんが指すのは私のお守り、確かに物騒だがわざわざ用意してくださったようだ。

知り合いといっても、そこまで深いかかわりじゃないのに…

 

「ありがとうございます、大切にしますね」

「そう、じゃあ気を付けてね」

「はい、お店。紹介をありがとうございます」

 

そういうと私はメイメイさんのお店を出てゆく、

メイメイさんは再び椅子に座り、お酒を取り出して飲んでいた。

 

「といっても、あんなもんじゃ気休め程度でしょうね。ま、そこは旅人さんに期待ね」

 

そう言うと水晶玉を出してそれを覗きながらクイッっとお酒を飲んで再び酔い始めた。

 

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メイメイさんに紹介されたお店を見つけた私はその外見に少々引いた。

見るからに怪しかったのだ、骸骨の模型、発酵物の入っていると思われる壺。

のれんにはリィンバウムの文字であかなべと書かれていた、右読みはシルターンの名残だろう。

 

「まあ…」

「私のお店に何か御用ですか?」

「ひゃっ!?」

 

後ろを見るとそこには黒っぽい衣服を身に纏った男性が立っていた、

目は細くその視線がどこに今あるかわからない、優しそうな雰囲気を纏っているが

それより驚いたのがそのあまりの隙の無さだった。

 

「……」

 

一歩後ろに下がる、これで何か意味があるのかと言われれば無いだろうけど、

初対面の人に不信感を持ってしまうのは今の私の悪い癖だった。

 

「別に取って食べようなどと思ってませんよ。これは癖のようなものです。今は薬屋ですから」

「薬屋ですか?」

「はい、薬屋あかなべです。シルターンの薬などを取りそろえております」

 

メイメイさんの紹介された場所はどうやら薬屋だったようだ、

発酵物の薬品を作ってるのなら醤油も作ってるんだろうなぁと思い、持っているメモを手渡した。

 

「あの、私メイメイさんに紹介で…」

「ほう、あの方の…、なるほどお醤油ですか…」

「はい…、あの譲ってもらえないでしょうか?」

 

亭主は手を顎にやり考えているようだった、薬屋で醤油を譲ってほしいとはおかしい話だと思っているのは承知です。

でも、私にはどうしても醤油が必要なんです!

 

「そうですね…、残念ですがあれはそんなに量は作ってないのですよ。あの方は少し特別な方でそれでお譲りになっているのです」

「そうですか、すいません、ご迷惑をおかけして…」

 

流石にずうずうしいと思っていたがやっぱり…、私は少しションボリしつつ帰ろうとしたとき。

 

「し、師匠!!あの、あのあのお守り見ませんでしたか!?」

「アカネさん、お客様ですよ」

「あ…、ごごめんなさい!」

 

謝るアカネの姿を見た私は見覚えがあった、

昼間に私とぶつかってしまった少女だったからだ。

すぐに懐に手を伸ばし朱色のお守りを取り出した。

 

「あの、先ほどあった人でしたよね?」

「えっと…、誰だっけ?」

「ほら、道でぶつかったじゃないですか」

 

しばらく思い出そうと考えているが、すぐに思い出したようでポンと手をたたいた。

 

「あ~、あの時ぶつかった…ってもしかしてあの時落としたんじゃ…」

「そうですよ、これ落としましたよ?」

 

朱色のお守りを取り出すとアカネは笑顔を浮かべながらお守りを受け取った。

 

「届けてくれたんだ、ありがとう!無くしたときはもう見つからないって思っちゃったよ」

「何か特別な物なんですか?」

「うん…、これ、アタシの母さんが作ってくれたんだ、この世界に来ちゃった今では、もう会えるかどうかわからないけどね」

「大切な物なんですね…、その気持ち私も分かります」

 

私は胸に付けたペンダントに手を添えた、見たことも会ったこともない母親だが、

きっと私の事を大事に思っててくれたんだろうなと思いながらペンダントを見た。

 

「そうなんだ、届けてくれてありがとね。アタシはアカネ。あなたは?」

「私はクラレットです」

「よろしくね、クラレット。所でここへは何しに来たの、お守りだけじゃないんでしょ?」

「はい、でもやっぱり無理だったので…」

「少しよろしいですか?」

 

シオンさんが話を遮って答える、その手には二つの壺を持っており一つには液体が入っているようだった。

 

「どうやら不肖の弟子が世話をかけたようですね」

「あはは…」

「それにあの方の推薦でもありますしね。どうぞお持ちになってください」

 

壺を受け取り中身を見ると一つは醤油、そしてもう一つが味噌だった、

まさかここで味噌に出会えるなんて…

 

「できれば米も渡したいところなのですが残念ながら在庫を切らしておりまして」

「いえ、この二つを貰えるなんて…、本当にありがとうございます!」

「構いませんよ、実はあなた達の事は知っていたんですよ」

「え?」

「あなた達が使っている丸薬はうちで調合したものでその話をあの方から聞いていたんです」

「そうだったんですか…」

 

たぶん話を聞いただけじゃ、渡してはくれなかったのだろう。

不肖などと言っているがシオンさんはアカネさんを大事に思ってるんでしょうね。

 

「それでは、また来ますね」

「ええ~、もう帰っちゃうの、ゆっくりしてきなよ。お茶出すよ?」

「お茶ですか…、魅力的なんですけど人を待たせてるんで、また来ますよ」

「約束だよ?」

「はい、約束です。指切りしますか?」

 

私が指切りを進めるとアカネさんは驚いた顔をしていた、

どうやら指切りはシルターンにしかないそうだったから驚いたそうだ。

久々の指切りに終始笑顔でやり終えたアカネさんは笑顔で私と別れた。

 

「必ずまた来てね~!」

 

手を振りながら新しい友人を得た私はあかなべを後にするのだった。

 

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その日、俺は久々の釣り行った、釣れたのは金色の魚、あとニャン魚、

普通の魚が釣りたいと願い今日も糸を垂らしたが残念ながら今日も釣れなかった。

 

「今日もダメかぁ…、さて日も暮れそうだしそろそろ帰るか」

 

道具をしまい、孤児院へと帰ることにした、すると…

 

「あれ…、ん?この匂いって…」

 

鼻に入った匂いはかつて毎日のように嗅いだ匂いだ、

学校の帰り道、帰路に建っていたラーメン屋、その匂いとほぼ同じだ。

 

「…まさか!?」

 

駆け足で孤児院へと向かってゆく、匂いはドンドンと強くなってゆくのが感じる。

玄関を開け、荷物を置き広間に飛び込むとそこには!

 

「ら、ラーメン!?」

「ホントに帰ってきたなぁ」

「クラレットの言った通りだったな、さすがだぜ」

「お帰りハヤト」

 

男衆が広間で座りながら夕飯を待っているようだ、子供たちも椅子に座って待っている。

台所から大鍋を持つリプレと麺の玉を持つクラレットが姿を現した。

 

「く、クラレット、こ、これって!?」

「ハイハイ、落ち着いて、話に聞いてたけどホントに好きなのねぇ」

「私達で作った最高のリィンバウム式醤油ラーメンですよ♪」

 

慣れた手つきでそれぞれ料理を並べてゆく、ラーメンの横には餃子も用意されていた。

懐かしのラーメンセット!もう食べれないと思っていた…

 

「それじゃあ…」

「「「「「「「「「いただきまーす(ムイ)」」」」」」」」」

 

まずはラーメンのスープを頂く、これは間違いなく醤油ラーメンのスープ、

クラレットの前に作っていたものよりもコクも味もそれ以上だ!

麺の方は手作りなだけあっていい歯ごたえで喉越しが最高に良い!

感動しながら食べてゆく、麺を飲み込み餃子を食べスープを飲み干す。

 

「お代わり!」

「アニキ、はえぇ…」

「そんなに急いで食べなくてもいいんですよ?まだまだありますから」

「最高のラーメンだよ、今までで一番おいしいラーメンだよ!」

 

他のみんなもラーメンの味に満足したようだ。

名も無き世界の日本の名物料理、やはり異世界でもその味は健在だったようだ!

そして、今までで一番満足した夕飯は終わってゆくのだった…

 

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美味しい料理を食べ終え、リプレが洗い物を一段落させて、私は屋根の上を覗くとハヤトの姿見えた。

それを見た私は屋根裏から屋根の上に上がりハヤトに合流する。

 

「ハヤト、どうでしたか?」

「ああ、クラレット。うん、正直ラーメンはもう食べれないと思ってたんだ、だから今日のラーメンは一段と美味しかったよ。まあ、今日じゃなくても凄く美味しいのは違わないけど」

「そう言われると頑張ったかいがありました」

「ところでさ、餃子も思ったけど醤油ってどこで手に入れたんだ?前に高級品だって言ってたじゃないか」

「それはですね…」

 

クラレットは指を唇につけるとウィンクをしながら答えた。

 

「乙女の友情ですよ♪」




かなりクロは達筆に文字を書きます。教えた人があの人だったんで。
ハヤトがユエルにドキッとすることはないよ!ロリコンじゃないもん!
クラレットは実は結構お茶目な性格してます、嫉妬深くてお茶目で可愛い、
それが彼女の素の性格です。
ちょっとリィンバウム来てから余裕ないだけなんですよ。

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