サモンナイト ー生贄の花嫁ー   作:ハヤクラ派

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書いているとだんだんうまく書けるようになっていく気がする
つまり今までの書き方はダメダメってことだぁ(反省)

※少し修正しました、大体夏美と春奈辺り、ラミの口調違うなぁと思ったわ(漢字使わんもん)


第2話 二人のはぐれ召喚獣

――つらいことを忘れ目を背ける、本当にそれはいけない事なんだろうか?――

 

 

私は夢を見ていた、小さなころ兄姉囲まれながら召喚術を学んでいた

特にそのなかで私に気をかけてくれた兄様に姉様たち、

そして思い出したんだ・・・・私は忘れてしまったんじゃない

私は…忘れさせてもらっていたことに…

 

「ん…うん?」

 

気が付く鼻につくのは土の匂い、それと幼い頃に幾度となく嗅いだ血の匂いだ

 

「ここは…どこなの…?」

 

体を起こし周りを確認する、巨大な穴の中に自分が倒れていることに気づいた

まるで巨大な爆心地の中心部のようだった、確かこれは・・・

 

「召喚事故…、やっぱり私の時と同じで…、でももっと大きな儀式をしてたの?」

 

幼い時の記憶、間違いなく私は全てを思い出していた

宿命に縛られ、ただ贄となるために自分を高め続けたあの頃の記憶

自分を持っていなかったあの時代の記憶を

 

「私…帰ってきたんだ、リィンバウムヘ…」

 

理想郷と呼ばれる世界の名前、

でも私にとってこの世界は監獄だった、

もう戻れないかもしれない、

温かかった家族も大切な友達も・・・

そして私の大切な人にも会えないかもしれない・・・

 

「ハヤトォ… 私…、ハヤトと離れたくないよぉ。」

 

私は俯いて泣き続けていた、

顔中が土まみれになっても泣いていた

自分の中にぽっかりと空いた穴のようなものが苦しくて泣き続けた

 

そして日が傾き始め夜に近づき始めたとき私は動くことにした

ここでただ泣いていても仕方がない、今は少しでも動かないといけないと思った

 

「帰らなきゃ… もう一度帰らないと… 見つかる前に…」

 

私は必死に穴から這い出ようとしてた

幸い登れるような裂け目がそこら辺に入っていたため予想よりも早く上がることができた

穴から出た私は周辺を見る、

何処までも続く荒野、その光景がここを間違いなく異世界と認識させるものだった

 

「やっぱり… ここは… え?」

 

人が倒れていた、それも一人ではない

4,5人の人が穴の周辺に倒れている、私はその様子を確かめることにした

 

「…死んでる、たぶん魔力を異常に浴びすぎたせいね、自身の対処が追い付かなかったみたい。」

 

魔力過剰壊死、主に【響界種(アロザイド)】と呼ばれる種が自身の成長に耐え切れず肉体が壊死する症状だ

驚くほど頭の中は冷静だった、現状に絶望し救いを求める私と冷静に現状を対処してゆく私の二つがいま存在していた

おそらく記憶が蘇ったばかりでまだ頭が整理されてないだけだろう、そう理解しあまり考えないことにした

 

「あまりこういうことはしたくないけど…失礼します。」

 

私は周辺の死体から役立ちそうなものをあさり始めた

死んでる人より今生きてる私のほうが重要だと思ったからだ

あっちで学んだ死者を弔う気持ちもあったが罪悪感を飲み込み黙々と作業をする

 

「あ、これ… 誓約済みのサモナイト石。」

 

サモナイト石、召喚術を使い時に必要な術式の核そのものである

これはすでに誓約されていたもので中には割れてしまっている物もあった

魔精タケシーに聖精リプシー、そして霊精ポワソ、サプレスの召喚獣なら自分との相性はいいはず

それからいくつかのサモナイト石を取り、杖らしきものと死体の一人が来ていたローブを拝借した

 

「すいません、後で必ずここに戻ってきます、野ざらしにして申し訳ありません…」

 

死体をあさった自分がいうべきことではないかもしれない

自己満足ということは自分でも嫌ってほどわかっていた

黒い煙が上がってる方向に向けて私は歩き始めていた

黒い煙を見ていると自分の心にも黒いものが浮かんでくるのを感じ取れた

たぶん自分を召喚した者たちの憎しみである

そして同時に自分をこの世界に引き戻した運命すら私は憎んでいた・・・

 

「……ハヤト。」

 

聞こえるはずのない声をつぶやき私はひたすら荒野を歩いていた・・・

 

 

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俺には理解できなかった、目の前で消えたクラレット、それを見ていた俺自身が、

そして消えたクラレットその者が俺は理解できなかったんだ・・・

 

「何が…どうなってるんだよ…。」

 

その場を俺は動けなかった…

夕日は完全に沈み周りは闇に染まってゆく

しだいに公園に設置された街灯が光を出し始めた…

俺はゆっくりと道を歩いて戻り始めた、

次第に頭がはっきりしてゆく、そうだよ人が消えるなんてあるわけがない、

きっと夢でも見ていたのかもしれない、もしかしたらクラレットに振られたショックで気絶でもしてたのかもしれない

それでもいい、彼女が消えないのならそれでもよかった

 

家に着く、家には光が灯っていたきっと母さんが誕生日の準備をしているのだろう

母さんは高校になってもそれはするって行ってたからなぁ

そんなこと思いつつ玄関に近づいてゆくと見覚えのある二人が見えた

 

「あ、お兄ちゃん遅いよ!」

「やっほー、もう8時よ、携帯にも出ないで何やってるのよ勇人」

 

夏美と春奈が家の前で待っててくれた、たぶん春奈の話を夏美が聞き出したのだろう

それに誕生会は必ずと言っていいほど夏美が一緒にいることがほとんどだった

 

「……どうしたのよ勇人、何があったの?」

「・・・・・・・・」

「お兄ちゃん…?クラ姉は?」

「…ッ。」

 

クラレット・・・

その名前を聞いたとき頭に血が上ってきた、無意識に忘れようとしていた自分に怒りがこみあげてくる

 

「ちょっと!何とか言いなさいよ!」

「うるさいな、わかんねぇよ!!」

「「!?」」

 

二人は突然の勇人の怒号に驚いた、

怒ることはあってもここまでの怒りを見せたことはほとんどなかったからだ。

 

「わかんねえよ!クラレットがいきなり消えて、わけわかんねぇよ!家にはいないのかよ!さっきのは夢でほんとは家にいるんだろ!

 公園で俺をだまして嘲笑ってんだろ!いつもみたいに俺を弄ってそんなにたのッ!?」

 

その時乾いた音が周囲に響いた。

一瞬何が起こったか分からなかった、ただ目の前で春奈が夏美にしがみついて怖がっていて

夏美が俺を引っ叩いたことは理解していた、

ああ、そうか俺八つ当たりしてたんだ…なんてやつだよ…

 

「落ち着いた?」

「うん、すごく落ち着いたよ、ありがとう夏美、ごめんな春奈」

 

春奈に謝りつつ頭を優しくなでる、怖がっていた春奈も少し落ち着いたようだ。

 

「どういたしまして、それで何があったのよ…誘拐?」

「クラ姉が…誘拐されたの…?」

「……誘拐のほうがまだ救いがあったかもしれないよ。」

 

俺は話した、公園でクラレットに告白しようとしたとき彼女の様子が変わったことに、

泣きながら俺にしがみついて必死に助けを求めていたことに、

そして俺にしがみついていたはずなのに光とともに消えていったことを、

夏美も春奈も真剣にその話を聞いていた。

 

「それ、ホントなのよね…」

「嘘だったらもっとましなこと言うさ、サンタにでも連れていかれたとか」

「・・・・・・・・・」

「戻りたくないって言ってたのよね…じゃあクラレットって…。」

「思い出したんだと思う、そのせいで光の向こうに行ったのかもしれない」

「嘘だよね…クラ姉がいなくなっちゃったなんて…」

 

春奈が泣いている、そうだよな、なんだかんだで春奈はクラレットのべったりだった、

どんな時だって春奈はクラレットの事が好きだった、そんな彼女が突然いなくなったら悲しすぎる…

それに俺はクラレットが光の向こうの住人であることに違和感はなかった、

見たことない宝石を持ちながら現れたクラレット、

この世界ではありえないはずの黒紫の瞳と髪、

どれをとってもクラレットがこの世界の住人であることは証明できなかった。

 

「クラレットは嫌がってたのよね…。」

「ああ、泣いてた」

「探すわよ」

「え?」

「公園に戻って探すって言ってるの!現れたのも消えたのもあそこなら何かわかるかもしれないでしょ!!」

 

そう叫びながら夏美が公園に走っていった、こういう無鉄砲なところは今は救いになる、

俺も春奈の手を握り夏美のあとに続いて公園へと走っていった。

 

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「ここで消えたのよね…?」

「うん、そこにあるクラレットのプレゼントのところで。」

「これが置きっぱなしってことは間違いないってことね…。」

 

目の前に置いてあった大きな手持ち袋、

クラレットの誕生日プレゼントの一つで色々なプレゼントがいまだ入ったままだった。

俺はそれを持ち早速周辺を調べることにした。

ここから現れてそして消えたんだ、ならきっとヒントがこの公園にあるはずだ。

そう信じ俺は公園にあるはずのクラレットの痕跡を調べ始めた。

 

「だからね、クラ姉が居なくなっちゃって、違うの誘拐とかじゃなくて…!」

 

どれぐらいの時間がたっただろう、春奈は携帯で母さんたちと話してる必死な様子からクラレットの事を伝えてるんだろう。

 

「……」

 

夏美はずっと黙りこんで必死に何かを見つけようとしてる、きっと心中は苦しいはずだ

 

――ヤ―――ヨ――

 

そんなことを考えながら俺は何かの声を耳にし始めた。

ホントに一瞬だったが確かに聞こえた・・・?

そんな疑問を持ちつつ声が聞こえたほうに進んでゆく。

 

「これって…クラレットの」

 

そこにあったのはクラレットのペンダントについていた宝石と同じ石だった。

 

「この宝石だけ一緒に行かなかったのか…ッ!?」

 

石が微かに振動しそこから声が聞こえ始める・・・

その声を聞き取るために俺は耳を傾けた。

 

――助けて お願い  ハヤトォ!!―――

 

「クラレット!?」

「どうしたの、勇人!?」

「いま、この石からクラレットの声が…。」

 

夏美はその言葉を聞き石に耳を傾けるが・・・

 

「あたしには何も聞こえないけど…。」

「これ、クラレットのペンダントの宝石なんだ、だからきっとなにか…。」

 

この石が何か、クラレットの声がなんで俺だけ聞こえたのかはわからない

でもきっとクラレットとこの石は繋がってる筈だ・・・

そう思い俺は石を握りしめ願っていた、もう一度会いたい、苦しんでいるなら助けたい支えてやりたい

クラレット… 苦しんでいるならそっちに行くよ、だから呼んでくれ俺を…!

 

「お、お兄ちゃん・・・?」

 

目をつむりながら石を握りしめ思いを込める俺に春奈が心配そうに見ている

夏美も何を言えばいいかわからない顔をしていた

 

「クラレット、俺は…」

 

―ハ――お―――

 

「!?、クラレット!!」

 

石を通して間違いなくクラレットを感じた俺はその声に応えた、

その思いが通じたのか石は光を放ち俺の体を包み込んでゆく。

 

「は、勇人!何よその光!?」

「…いやだぁ!お兄ちゃんも消えないでよ!」

 

察したのか春奈が泣きながら俺にしがみついてきた、

いつもの姿とは違いホントにもろく崩れそうな感じになっていた、

それは俺は優しく抱きしめて頭を撫でてやる。

 

「春奈、必ずクラレットを連れて帰ってくる、だから…  行かせてくれ」

「私も… 私も行く! 私、お兄ちゃんともクラ姉とも離れたくない!!」

「悪い・・・、呼ばれてるのは俺だけみたいなんだ、夏美… 春奈の事頼んだぜ」

「わかったけど、必ず一緒に帰ってきなさいよ!勇人!」

「うん、行ってくる」

 

光が輝きを増し俺の体を包み込んでゆく、浮遊感とともに俺の視界はぼやけていった

その中で最後に見た光景は悲しみながら笑っている夏美と泣いて俺を抱きしめている春奈だった

必ず俺は戻ってくると誓った、クラレットと一緒に家族の下にきっと・・・・・・

 

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私はあれから黒い煙の上がってるところに向けて歩き続けた

そこには街があった、工場都市なのでろうか・・・?

これらの目的は【あの人たち】見つからる前にもとの世界に帰還しなくちゃいけない

私のかつての役目考えればこの世界に帰ってくることが分かれば捕まえに来るはずだ

捕まればおそらく二度と元の世界に戻る手段がなくなる

・・・みんなに・・・ハヤトに会えなくなる・・・

 

「ハヤト……!! 誰ですか!?」

 

こちらを見つめる視線を感じて物陰を見つめる

そうすると物陰から二人の男が出てきた

 

「へぇ、いい感してるじゃねぇか、あんた?」

「ついでにワシらの目的も分かってくれると、手間がはぶけていいんだがなぁ。」

 

二人の容姿から考えると野盗・・・

迂闊だった、そういうのがこの世界にいることはわかっていたはずなのに

 

「有り金全部、俺たちに渡すんだ、そうすりゃ命だけは助けてやる。」

「お金は… 持っていません、私、はぐれ召喚獣なんです、だから・・・」

「はぐれ召喚獣だぁ…? 出鱈目言ってるんじゃねぇよ!召喚獣ってのは化け物どものことだろ、出鱈目こいて言い逃れできると思ってるのか!?」

 

訳を話せば説得できると思ってたけど、こういう人までまだ召喚術が浸透してないなんて

だったら…逃げるしかない!

 

「・・・・・・」

「!! 逃げんじゃねぇ!おいそいつを逃がすな!!」

「「おう!!」」

 

私の前に二人の男が姿を現す、おそらく逃げ道を塞ぐために後ろに回ったみたい

戦うしかない…そう思い私は懐からサモナイト石を取り出した

 

「!? ありゃ化け物を呼ぶ石じゃないか!」

「てめぇ、俺たちを騙そうとしやがったのか!容赦すんじゃねぇぞ、相手は女でも召喚師だ!」

 

大柄の人と目つきの悪い人が驚愕と憤怒の表情を浮かべる

そこまで召喚術を嫌っていたなんて・・・

でも今はこの場を切り抜けることだけ考えないと

 

「…来て、霊界に住みし、魔精よ。」

 

意思を言葉に変えてそれを力に変える

サモナイト石は光を放ち異界のゲートが開かれる

召喚術、かつて異界からの侵攻を阻止するべく生み出されたといわれる至高の秘術

 

「やべぇ!使われる前に取り押さえろ!!」

 

男の人の叫び声が聞こえる、でももう遅い

既にゲートは開いてます、後は呼び込むだけ・・・

 

 

おかしい・・・あとは引っ張り込むだけなのに最後の一線が踏み込めない・・・

怖い、もし失敗したらもし自分が引き込まれたら・・・

そんなことになったらもう二度と間違いなく戻れなくなる・・・

 

瞳孔が開き息が落ち着かない心臓の鼓動が激しくなる、意識が一瞬飛び私は召喚術を解除してしまった

 

「ッ…はあ…はあ… な、なんで…?」

 

この症状、まさか・・・ 自分がかかるなんて・・・

 

「……ハッ!? おい何ぼさっとしてる取り押さえろ!」

「お、おう!」

 

男の人が二人こっちに突っ込んでくる

逃げないと・・・ 今の状態だったらろくに戦えない

捕まったら何をされるかなんて想像したくもない

必死に足を動かしその場から離れようとするが、体が重く動けない

気が付くと私は二人に捕まってしまった

 

「ぐっ!痛い離してください!!」

「そうは行かねぇな、嘘までついて逃げようとして、そのうえ召喚師だったんだぜ容赦しねぇ。」

「おいガゼル 相手は女だぞ傷をつけるのはまずいぞ。」

「ケッ!そんなことは俺はしねぇよ、こいつらが普段召喚獣どもにやってることをやるだけだ

 石を全部引っ剥がして、奴隷商人にでも渡せば金は手に入るだろ?こいつは【召喚獣】って自分で言ってたんだからな。」

 

後悔した… なまじ自分の実力を知っていたせいで最悪を選んでしまった

もし奴隷商人に引き渡されば考えたくないことが待ってる・・・

それだけじゃない、間違いなく【あの人】に見つかってしまう

 

「いやぁ!離してぇ!!」

「逃がすんじゃねぇぞ!こいつには舐めてもらった礼をたっぷり返すんだからな!」

「本気で売るつもりか?それはマジでまずいんじゃないか?」

 

私は自分を抑えてる男の手に噛みついてその手を振りほどく

どこでもいい、この場からすぐ離れないと!

 

「な、なにやってやがる早く取り押さえろ!」

「このやろう逃げるんじゃねぇ!!」

「あぐっ! いやぁ…。」

 

男の人が私の体を押し倒す、完全にもう逃げることはできなくなった

どうしようもない、召喚術も使えない・・・

 

「助けて、お願い、ハヤトォ…」

 

私はただすがりついた、あの時すがりついてもこっちに引き込まれた

でもすがりつきたかったどんな時でも私を助けてくれたあの人に…

 

「おい、縄でも持って来い、縛り上げんぞ!」

「ガゼル、落ち着けってお前さん頭に血が上りすぎだ。」

「俺は落ち着いてるっ!」

「お願い…ハヤト…来て…」

 

ただ私は会いたかった、ただそれだけを願った

体中の思いをそれだけに懸けた、すると体中から光がほとばしる

 

「な、なんだこの女光ってやがる!?」

「おいやべぇぞ、離れろ!!」

 

男の人が私から離れる、私の懐のサモナイト石が光り輝き中に浮いた

キーアイテムはない、でもそれならただ願うだけ

お願い・・・ハヤト・・・

 

「(ハヤト…来て…もう一度会いたい…)」

 

ただそれだけにすべての思いを乗せ力を乗せる

 

「(ハヤト!!!)」

 

サモナイト石が砕け散り強力な爆音と光をまき散らす

その衝撃で小さなクレーターが出来上がり煙が巻き起こった

 

「な、なにをしやがった…!?」

「わからん、だが何か召喚をしたのかもしれないぞ。」

「…し、っぱい?」

 

何かの音を聞いた、砂利を擦る音、次第に煙が晴れてゆく

そこには茶色の髪に少し幼さを残した顔をした学生服の青年がいた

 

「あ…ああぁぁ……。」

 

何も言葉が出てこない、罪悪感と嬉しさが混ざりあい何を言葉にすればいいかわからない

ただ・・・ただ自分の目の前にいる人が自分が家族のもとに帰るための一番の理由だったのは間違いない

 

「ッ…、ここは…!? クラレット!!」

 

彼が私の体を抱きしめて名前を呼び続けている

私は涙が止まらなくなり彼に顔を埋め泣いていた

胸の中の穴がどんどん塞がっている…私はこんなにも…

 

「ハヤトォ…ハヤトォ!!」

「大丈夫、迎えに来たからな、安心しろよ。」

「……はい。」

 

あまりの出来事だった、突然女が光、石は砕け散り、爆発と一緒に男が現れ、女と抱きしめ合う

話を聞くだけじゃ理解できないことがガゼルの目の前で起きていた

だが目の前の少女は召喚師、この街をめちゃくちゃにした連中の一派だ、それだけがその男を今動かす原動力だった

 

「……はっ!? 何いちゃついてやがる!!」

「…お前は? クラレットに何をするつもりだ?」

「決まってるだろ、そいつは召喚師だからな少し痛い目にあってもらうだけだ。」

「召喚師…? それがどういうのかは知らないが手を出すなら容赦しないぞ!」

「生意気言いやがって… やっちまえてめえら!!」

 

男二人が突っ込んでくる、しかし彼は喧嘩など殆どしたことのない高校1年

勝敗はすぐについてしまう、そう思っていたが・・・

 

「うりゃぁぁ!!!」

「がぁ!?!?」

 

ハヤトは一気に男の体にタックルをかまし弾き飛ばした、吹き飛ばされた男は背後の壁に激突しそのあまりの衝撃から気絶する

 

「え?(ただタックルをかましただけだぞ?)」

「…ハヤト?その力は…。」

「てめぇ!よくもやったな!!」

「はっ!? ぐっ!!」

 

ハヤトは男から振り落とされた木の棒を素手で受けた、彼の顔には多少の痛みが表情で現れていたがたいしたことはなさそうだった

 

「な!?」

「とりゃぁぁ!!!」

 

男の頬を思いっきり殴り飛ばしその男の意識をふっ飛ばす

残っている男二人の前に立ちふさがった

 

「なんだよ…悪ぶってるわりに強くねぇじゃねぇか?」

「…(ハヤトが、こんなに怒ってるなんて)」

「ちっ!舐めやがって、どいつもこいつもだらしがねぇ!俺がカタをつける!!」

 

ガゼルは懐からナイフを取り出す、人に刺せば容易く命を奪える道具である

それにさすがのハヤトも恐怖の色を隠せなかった

 

「おいおい、ガゼル殺すのはマズいぞ。」

「ここまで舐められたんだぞ!半殺しぐらいはしとかねぇと気がすまねぇ!」

 

ガゼルがハヤトに踏み込んでくる、先ほどの人とは違いかなりの速さを持っていた

そしてハヤトの強さも理解しているそうそうにやられはしない

 

「ハヤト!逃げて!」

「逃げるかよ… クラレットを傷つけられたんだ、このまま終わってたまるかぁ!!」」

 

木の棒を持ちガゼルにハヤトも突っ込む、ガゼルがナイフを振ろうとした瞬間、ハヤトは瞬時に横に飛んだ

そして木の棒をガゼルの腕へ投げ飛ばしナイフをこぼれ落とした

 

「がぁ!?て、テメェ!」

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

大きく振りかぶった拳をガゼルの顔面にハヤトは振り落とす、どういうわけかこの世界に来て強化されたハヤトの拳にカゼルは吹き飛ばされ地面に倒れた

 

「う、嘘だろ、ガゼルさんが…、おい逃げるぞ!!」

 

気絶した先ほどの男を抱えもう一人が離れていく

 

「よくもクラレットを…絶対に許さないぞ。」

 

ハヤトは先ほど落としたナイフを握りしめガゼルに近づいてゆく

その目は怒りに満ちていた、状況はわからない、だが大人数でクラレットを襲っていた事実は変わらなかった

 

「ま、まずい!やめろ!!」

「…! ハヤトだめぇ!!」

 

クラレットはハヤトにかけより後ろからハヤトを抱きしめた

 

「ク、クラレット…?」

「ハヤト、私は平気だから…それよりハヤトが間違いを犯すほうが嫌だから…お願い…します。」

「…(何やってるんだ俺は助けようとして結局心配かけて…)」

「おい、ガゼルしっかりしろ。」

「ッ…、てめぇ、よくもやってくれたな、絶対に許さねぇ!」

「…まだ懲りないのか、だったら腕の一本や二本覚悟しろよ!」

 

再びクラレットをかばいながら前に出る、ガゼルも顔が青痣ができながらこっちをにらめつけていた

お互いがもう一度戦い始めようとしたとき鎧を着た男が姿を現した

 

「そこまでだ、ガゼル。」

「レ、レイド…、なんでだよ!?こいつらは召喚師だぞ!」

「それを理由に襲っていいのか?それに彼女は自分のことをわざわざはぐれ召喚獣と言っていた、詳しく話を聞くべきではないのか?」

「(はぐれ召喚獣…?クラレットがそんなこと言ったのか?)」

「ぐっ… ずっと、見てたのかよ。」

「まあな、それに女性に手を出して捕まえようとしたんだ、リプレに知られたら冗談じゃすまないぞ?」

「…わかったよ。」

 

ガゼルは不服そうに了承する、そしてレイドと呼ばれた男がこちらに近づいて会釈した

 

「とんだ言いがかりをつけてすまなかった、無理を承知に許してもらえないか。」

「あ、はい、私もこの街に来たばかりで勘違いされてもしかたなかったですし…。」

「俺も怒りに任せて殴り飛ばしたしな、これでおあいこってことで。」

「そうか、それは済まない、ところで… 見かけない顔だが君たちはどこから来たんだ?」

「えっと……どういえばいいのか。」

「・・・・・・・」

「おい、はっきりしろよ!」

「ガゼル、少し黙ってるんだ、どうやらいろいろと事情があるようだな、もしよかったら話してくれないか?ひょっとすると力になれるかもしれない。」

 

俺たちは行く場所がないこともありレイドさんの御厚意をいただくことにした

俺自身も訳も分からずここに来たしクラレットは何か隠してるみたいで落ち着くとこが欲しいと思っていたんだ

 

「クラレット、じゃあレイドさんについてくけどいいか?」

「はい…  あ、あれ?」

 

クラレットは地面にペタンと腰を落としてしまい何やら困った表情をしてる

 

「ど、どうしたんだ?」

「そ、それが…安心して、腰に力が入らなくて…。」

「待ってもらうわけにもいかないしな…、よっと!」

 

ハヤトが背中をクラレットの前でおろし、何かを待っている

 

「ハ、ハヤト?何をしてるんですか。」

「何って、おんぶだよ、なんかこっちに来てから力が湧き出てるしクラレット程度なら楽に持てるぞ?」

「そ、そうですけど…。」

「あんまり待ってもらうのもあれだから早く乗りな。」

「は、はい…。」

 

私はハヤトの背中によじ登りおんぶされることにした

ガゼルさんは睨んでくるしレイドさんはなんか微笑ましい目で見てくる

恥ずかしくなってハヤトの背中に顔を隠した、ハヤトの匂いを感じる

そういえば…私、ハヤトを召喚してしまったんだ、ハヤトはそのことをどう思ってるんだろ…

もしかして、ハヤトは・・・・・・

 

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ここに来てクラレットが妙に弱弱しく感じた、そういうところも可愛いけどそれ以上に心配だ…

ここに来て妙に力が沸き上がるのを感じてる、部活で体はよく動かすが喧嘩なんてめったにしない

さっきの男どもを殴り飛ばしたとき妙にスカッとした、まあクラレットが止めてくれなきゃホントに危なかったが

そんなことを考えると一つの建物が見えてきた、木造の横に長い家だ、レイドさんに進められて家に入る、あ 靴は脱がないんですか

 

「ここが私たちがねぐらに借りている場所だ、もとは孤児院だったんだがな…。」

「潰れてほったらかしになっていたのを、まあ無断で使ってるわけだ。」

「しょうがねぇだろうが、院長たちがとっ捕まって行方不明なんだから。」

「捕まった…?」

「ケッ お前にゃ関係ねぇよ!」

 

私たちが捕まったという言葉に反応してガゼルが不貞腐れてる

たぶんこれも私たちが敵視されてる理由の一つなんだろうと思うことにした

 

「まあ、とにかく座ってくれ。」

「あ、失礼します。」

「ありがとうございます…。」

 

レイドに勧められて椅子に座ろうとする私たち、そこに家の奥から3人の子供が走りこんできた

 

「返せよ、オイラんだぞ!」

「ベーだ!早いもん勝ちよ!」

「ま、まってぇ…。」

 

小さな子供たちの姿を見る、茶髪の少年に金髪の少女、そして驚いたのが緑の髪の少女だった

それを見たハヤトは驚き、心の中でやっぱ異世界なのかと確信づいた

クラレットに至ってはなんでここにこんな小さな子供たちがと考えている

 

「おい、チビどもっ!あっちへ行ってろ!!」

 

ガゼルが大声をあげて子供に注意した、それだけなら問題ではなかったかもしれなかったが

彼の顔はハヤトに殴られたせいで青痣が残っていたため傷を見慣れてない子供たちは怖がるしかなかった

 

「…ううっ、うわあぁん!!」

「わわっ、こら、泣くな泣くんじゃねぇ!」

「うわああぁぁん!!!」

 

ガゼルさんが必死にあやそうとしてるがどのみちその顔じゃ無理があると思う

私は泣いている女の子に近づき優しく頭を撫でてハンカチで涙を拭いてあげた

 

「ごめんね?私たちがいきなり来ちゃったせいで怖がらせちゃって。」

「ひっく、ひっく…。」

「でもね、ガゼルさんも悪気があって怒鳴ったわけじゃないからね、あなたのこと気にかけてたでしょ?」

「ひっく… うん。」

「今は特にちょっと顔が怖くなってるだけだから少しすれば元に戻るからね?」

 

クラレットが少女をあやす姿を見てると昔の事を思い出した、春奈もよく泣いてたな、あの時は夏美も一緒に泣いてた気もするが

そんなことを考えてると奥から今度は赤い髪の女性が姿を現した、も…もう驚かないぞ

 

「どうしたのラミ… あなたは?」

「あ、私、クラレットと言います、この子を泣かせてしまってご迷惑を…。」

「ううん、ラミはよく泣いちゃうし、それにありがとうね、ラミを泣き止ましてくれて、ってガゼル!あんた何よその顔!そんな顔してるからラミがないたんでしょ!」

「顔って… 俺のせいじゃねぇよ、そこのやつが俺の顔を…。」

「ふーん、生意気にも口答えなんかしちゃうんだ、どうせあんたから手を出してしっぺ返し食らっただけでしょ?」

 

彼女は全てを知っているように予測して答えを導き出す

それを見た二人は、ああ幼馴染っぽいなぁっと二人して思っていた

 

「うぐっ!」

「まったく迷惑かけて、どうせ謝ってないんでしょ?謝らないと今晩のゴハンは抜きね。」

「ちょ、ちょっと待てっ!」

「「ごめんなさい」は?」

「…ちくしょー。」

「「ごめんなさい」は?」

 

ガゼルがこちらを見て謝ろうとする、ものすごい不服そうだ・・・

 

「…ごめんなさい。」

「うん、よろしい、じゃあ二人にお茶出すからあんたも手伝いなさい。」

「な、なんで俺が?」

「迷惑かけたんでしょ、その顔も治してあげるから早く来るの!」

「リプレママ…私も…。」

「ラミ…! うん、そうだね一緒に作ろうか♪」

「…うん。」

 

ガゼルがリプレに引っ張られて連れていかれる、そのあとをラミがついていった

 

「なんか賑やかですね、自分の家にいるような気分ですよ。」

「そうかい?なにしろお客が来るなんてことめったにないんでね、みんな慣れてないんだ。」

「そうなんですか… ところで。 」

「ああ、召喚術を使ったところから彼女は知っているみたいだが君はここがどこかわかるかい?」

「いえ、見たところ自分の世界じゃないともいます、ここに来る前、光に包まれてきましたし、それに自分の国じゃ緑や赤の髪の色をした人もいませんでしたし。」

「・・・・・・・」

 

クラレットが少し震えていることに気づいたレイドはそのことには触れず話を進めることにした

 

「【リィンバウム】この世界はそういう名前で呼ばれている、そしてここは聖王国の西の果てにある【サイジェント】という街だ。」

「(聖王国の西の果て…、そんなところに来てたんだ…)」

「おいレイド、どうもワシには、話がよく分からんのだが?」

「ああ、すまないきちんと説明しよう、君はたぶん別の世界から【召喚術】で彼女が呼んだと思うんだ。」

「召喚術… そんなものが…」

「君がいた世界ではどうなのかは知らないが、リィンバウムにはそういう力を持った人がいるんだ、【召喚師】と呼ばれている人間だけがそれを使うことができる。」

「怪しげな格好してる偉そうな連中さ。」

 

そうエドスが言いこちらの姿を見ている、ローブはすでに脱いでいるが確かにあの姿は召喚師のものだったからだ

 

「すいません、紛らわしい恰好をしてしまい。」

「確かにあの格好は勘違いしてしまう可能性もあったが、君たちの着ているその服もかなり目立つと思うぞ?」

「世界が違えば、服装も違うってことだな、クラレット。」

「・・・・・・・」

「あぁ…、そうだレイドさん、召喚獣って召喚師しか呼べないんですか!」

「ああ、召喚獣は召喚師しか呼べないのが決まりだ、彼女をここに呼んだ召喚師がいると思うが… この世界に来たとき、君の近くにそういった人はいなかったのか?」

「…実は。」

 

クラレットは話した自分が召喚されたときクレーターの中で目を覚ましたと、穴から出ると周りは死んでいる人が何人もおり

そのほかに無事な人は見つからなかったと言っていた、さっきから召喚系の話をするたび口を濁してる様子からクラレットは何か知っている俺は気づいていたが彼女が話したくないならとやかく追及するつもりはなかった

 

「そいつはひどい、一人残らず死んじまってたとはな。」

「そこにいた者たちが、きっと彼女を呼ぼうとした召喚師だろうな、おそらく儀式の途中で何か起きて、そんなことになってしまったんだろう。」

「その人たちが死んだのはクラレットのせいなんですか…?」

「いや、それはちょっと考えすぎだろ思うぞ、この子が目を覚ましたときにはそいつらはもう死んじまってたんだろう?」

「・・・・・・・」

「君もそう考え込むな、今夜はここに泊まっていくといい、今日は、同部屋にしてもらうからお互い話し合ってこれからどうするか休んでから考えなさい。」

「レイドさん、ありがとうございます。」

「部屋まで貸していただいてありがとうございます。」

 

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それから俺たちは部屋へと案内された孤児院だったころの名残なのか机と二段ベットが置いてあった

それぞれの荷物を部屋に置いてお互い向かいながら少しのんびりと過ごすことにした

夕飯を聞かれたが、いろいろなことがあってお腹は空いていないのでお断りすることにした。

 

「・・・・・・・・」

「…ん」

 

ハヤトは気まずかった、詳しい話をクラレットら聞こうと思ったが俯いた彼女にそれを聞くのが苦しかったのだ。

そんな状況が変わるきっかけが起こった。

 

ノックの音がして扉の近くにいた俺は扉を開け外を確認する

そこにいたのは昼に泣いていたラミという少女だった…

 

「あれ…、えっと君は… ラミだっけ?」

「あの…これ…」

 

震える声をしながらバスケットにパンが入っていた、夕飯を断ったが心配でもってきたらしい

 

「リプレママ…におねがいして…ちょっと持ってきた…きました。」

「ありがとう、ラミちゃん、そういえば自己紹介がまだでしたね、私はクラレットです。」

「俺がハヤトだ、よろしくな。」

「うん…じゃあおやすみなさい…」

 

そう答え、彼女は自分の部屋に向かっていった

 

「なんか気にかけちゃったみたいですね。」

「ああ、おいしそうなパンを分けてもらっちゃったな。」

 

ラミが持ってきてくれたおいしいパンを食べながら俺たちは今までの事を話していた

居なくなった後夏美に怒られ春奈には泣かれ、二人を説得してここまでやってきたと

それを聞くとうつむいてクラレットが俺に話しかけてきた

 

「聞かないんですね…」

「…なにを?」

「私の事を…」

「まあ…、でもクラレット自身が話したくないなら話さなくてもいいよ。」

「でも、私がハヤトまで呼んだせいでハヤトは…!」

「俺がここに来たのは自分の意志だよ、クラレットのそばにいたかっただけだからさ」

「え…?」

「あ!いやその…、あ~つまり別に呼ばれなくても自分から来たかったってことだ!」

「ハヤト……必ず、元の世界に戻します、必ず。」

「その時はクラレットも一緒だからな?」

「・・・・・・・・」

 

私は答えられなかった、ハヤトだけを戻す方法も今はわからない、なぜなら彼を召喚したときは事故のようなもので石が砕け散ってしまったからだ

誓約を刻んだ石がないと召喚獣は戻せない、ハヤトは私のせいではぐれ召喚獣になってしまった…

それを伝えるのが怖くて私は何も言えなかった、それに私の近くにいればもしかしたらあの人が私を連れ戻す時に彼が襲われるかもしれない

そうなれば… 私はこれからが怖くてこれが夢ならいいのにと思いながらその日の夜を過ごした

微かに聞こえる彼の寝息を聞きながら私も眠りについた

 

 

夢を見た、かつての兄弟たちの夢ではなく向こうの家族の夢

いつも楽しく過ごしていたあの日々、何も知らない私が感じていた幸せな日々

でもそれが私から離れていく、私の足元が黒ずんだ沼に変わり飲まれてゆく

手を伸ばしそこから逃れようとするが手は決して何もつかめない、やがて私のすべては泥の中に沈んでゆく

 

そして私は目を覚ました、いつもとは違う部屋、聞こえる子供たちの声、ああ夢ではなかったんだなと思い、私のこの世界における最初の日が始まったのだった

 




よーし、原作のプロローグ終わったぞぉー
原作に入るとセリフを考える手間が減るから楽だな!(慢心)
ラミちゃん可愛いなぁ、クラレットも獣属性使えるし、ラミちゃんに簡単な召喚術使わせてもいいかも
まあ、テテは出したいなレギュラーで
次はバノッピーかぁ…救済しませんよ、死ぬのが花ですし、精神的救済はすっけど




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