まだ書き慣れてないので不格好ですがよろしくお願いします
※ちょっとばかり修正しました、もとがあれだからきっつ…
ちなみにパートナーズはしばらくでないですよ。
Prologue 早すぎた出会い
―――我が悲願の柱となれそのためにお前たちは生まれたのだ―――
どこかの街にある大きなお屋敷、街の人は礼儀正しい領主の家と思っていたが実際は違う
無色の派閥と呼ばれる組織、召喚士として原理的でなお理知的、ほかの派閥とは違いその行動に一貫性はない
そして派閥の当主、セルボルト家にしてもそれは同じであった
「カシス、勉強のほうはどんな感じだ?」
「ん~?まあ、順調かな計画には間に合いそうかも。」
まだ10歳そこらの少年少女が談笑している、着ている衣服はただの白い服であり
どこか囚人のような雰囲気を持っていた
「しかし、貴方もまじめねキール、少し位気を抜いてもいいんじゃない?」
「そういうわけにも行かないさ、僕たち兄妹はそのために生まれたんだからな」
「まあ、そうだけど結局のところ計画開始まで10年ぐらいかかるでしょ?なんだっけ…うーん?」
そこに一人の少年が入ってきた、まだ子供だがその瞳はほかの人よりも温かみを覗かせている
「サプレスの魔力が最も強くなる時期のことだよ、カシス」
「そうそれ! さすがソル兄さん、相変わらず頭いいねぇ~。」
「カシスは気楽すぎだよ、ほんと彼女を見習ってほしいぐらいだ…」
「彼女って… クラレットのことだよね、う~ん さすがにクラレットは見習えないなぁ」
「まあ、クラレットは父上にも認められるほどの才能だ、この計画の核になるためにより力を高めなきゃいけない、気の入り方が違うんだろうな。」
「そうだけど…、それってつまり死亡確定なんだしさ、もう少し女の子らしく生きてくれればいいんだけどなぁ… かわいいし。」
「まあ、それには同意だけどな… そうだ、クラレットを食事に連れて行くんだが、兄さんたちも来るか?」
「ああ、行かせてもらうよ、大切な妹だからな」
「一日一回はあの子の顔見ないと元気でないのよねぇ、今日こそ笑顔を見て見せるわ!」
お屋敷の最下層、その召喚術実験場に一人の少女がいた。
その目は純粋無垢、しかしどこか達観した相反する感じのした瞳を宿している。
兄姉と同じ白い服、しかし胸に輝くペンダント、その中心に埋め込まれた紫の宝石が光り輝く!
「宿命の意味を知りその命を捧げるものの声を聞いて…」
少女は目を閉じ胸に手をやり願いを込める
「セルボルトの名の下にクラレットがここに願う」
目を開き虚空を覗き込みその身に蓄えた魔力を解き放った!
「来て!魔臣ガルマザリア!!」
少女は召喚術を行使し空間に穴を作る、そしてその穴から異形の女性が姿を現した
「戦い…ではないようだなクラレット、私を呼ぶということは訓練の仕上げといったところか?」
黒き翼、手には漆黒の剣を握っている、その体からは全身を震え上がらせるような冷気が零れている
「うん、今日の訓練はこれでおしまい、ガルマゼリア、ごくろうさま。」
「はぁ…全く私のような、上級召喚獣だったか?を毎日ぽんぽん戦いでもないのに呼び出して、私も暇ではないのだが…」
「でも…、より強力な召喚術を行使し続ければよりその属性の力が上がるってお父様が…」
「またお父様か、まあ人間の事情などは知らんが呼ぶならエルエルあたりでも呼べばいいのではないのか?」
「それが…エルエルはここが嫌いだって…」
「お前は不思議なやつだなクラレット、私たち召喚獣を道具のように扱っていないのだからな。」
「…? ガルマザリアたちは道具じゃないよ? 道具は私たちだから。」
「……」
少女は悪魔の問いかけを理解できなかった、それは少女が昔から言われ続けた言葉
―――お前たちはこの世界を変えるための生贄、道具なのだ、そのために力を高め続けるのがお前たちの存在だ―――
母の顔も知らず、父親の言葉しか聞くことのできない少女はそれだけがその少女の全てだった
ガルマザリアはこの少女を見るといつも思う、決して人が持つべきではない在りえない魂の色、
どのような人でも魂は色を持つ、産まれたばかりの子供でも白色の色を持っている、無色はあり得ないのだ。
彼女にはこのように少女を作り開けた存在に心当たりがあった彼女の父親である、
より、受け皿になりやすいように彼女の心がそうあるように作ったのだと。
「・・・・・」
「どうしたの?ガルマザリア。」
「いや、なんでもない…、私は帰らせてもらうぞクラレット。」
「うん、お疲れ様…」
虚空に再びゲートが現れガルマザリアは霊界へと還ってゆく
誰もいなくなった召喚術実験場、クラレットは今日の訓練の復習をしているとそこに少女の兄弟の3人が姿を現した。
「おはよークラレット、今日の訓練は終わり?」
「あっ… はいカシス姉様、今日はあと午後の勉強だけです。」
「相変わらず、勉強と訓練で気が滅入らない?ちょっとこう遊んでみるとか…」
その言葉にクラレットの表情は困惑を示していた
「はあ…遊びですか、ポワソとゲレゲレで押し合いとかですか?」
「なんでも召喚術にくくりつけるのは良くない気がする。」
「あんまりクラレットを困らすなカシス、クラレット昼食一緒に食べないか?」
「はい、キール兄様 ご一緒させていただきます。」
「…なあ、クラレット。」
穏やかな顔をしたソルはクラレットに語りかけた。
「何でしょうか、ソル兄様。」
「少し真面目な話になるんだが、お前が召喚術を使う理由はなんだ?」
「それはお父様のため…」
「そうじゃない、『クラレット』自身が召喚術を使う理由だ。」
「私自身が…使う理由…」
「俺は家族の意思を守るためだ、召喚術は意思の力で強さをさらに発揮できるらしい、だからクラレットも自分の意思を持てばきっと今まで以上に召喚術を高められるはずだ。」
「自分の意思…。」
クラレットは目を瞑りながらその答えを思考する
「よく…わかりません…。」
「まあ、すぐに答えは出ないな、まだ子供なんだ今は地力を挙げるだけでも十分だ」
「はい、ソル兄様」
「じゃあ、ご飯食べに行こうか、私おなかペコペコだよー」
カシスがクラレットの手をギュッとしっかり握り外へと向けて歩いていった、
クラレットもそんな姉に微笑みながら手を握り返していた。
「しかし考えたなソル、あの堅物すぎるクラレットに意思を持たせようとするなんてな。」
「ん? ああそれか、別に嘘はついてないさ。」
「確かにそういう話は聞くが眉唾な話だろ?」
「まあな、だがそういう噂に頼りたくもなるんだ…、カシスを見てるとクラレットがどれだけ普通じゃないのかを気づかされるよ。」
「ああ、だけど・・・」
「わかってるさ、でも意思を持てても意味がないんだ、所詮自己満足だ。」
「そうだな、それこそ四界にでも逃げない限りクラレットは助からないからな。」
「…ホント、救われねぇな」
俺たちは何もできなかった、母上が命を賭け、父上が提唱した魔王召喚計画、
それの要となるクラレットは死ぬことが決まっていた、
だからクラレットに意思を持たせるなんて彼女を苦しめるだけだった、
でも俺もカシスもキールも死にたくはない、だからクラレットに関われるなんて他人事だと心のどこかで思っていた証拠だった。
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だけど俺たちのそんな思いは俺の行動で全て狂うことになる、
それはその夜の話だった。
人一人住むには小さい部屋、そこにクラレットはいた。
彼女は必死にソルの言ったことを考察していた、
その答えは一向に見いだせなかった、無理もない、
ソルの言ったことは感情論だからだ、
ほとんどの感情を持たないクラレットにはそれを理解しきれなかった。
だからこそ一心不乱に魔方陣を書いていくクラレット
それは本に記されている名も無き世界の魔方陣だった
名も無き世界は召喚術に置いて重要ではなく研究の意味もない世界だ
「わからない…わからないなら、みんながわからない者召喚すれば何かわかるのかもしれない…」
クラレットは真面目で幼いながら博識だった、
だからこそソルの言っていた言葉の意味に対する答えが出せなかった。
情報や知識では解っていても道徳という経験が絶対的に不足していた、
だから彼女は解らないなら誰も知らない世界の住人なら知ってるかもしれないという答えに行き着いたのだ。
「…ふう、これで書き終わった、あとはサモナイト石を使って」
無色に彩られたサモナイト石、
そこから出るのは貴金属や岩、白黒の武器と不安定な効果を出す使い道の薄い召喚術
「宿命の意味を知りその命を捧げるものの声を聞いて、セルボルトの名の下にクラレットがここに願う!」
サモナイト石が発光し始めて部屋を光で染めてゆく、
彼女の持つ魔力を込める、それが召喚術を起動させる力になる。
「…あれ。」
しかし召喚獣の姿はいまだ来ず、魔方陣の光が強まっていく
「そんな、なんで来ないの!?」
召喚が失敗しても鉄アレイやネジといったものが落ちてくるだけのはずだった
だが彼女は失念していたのだ、彼女があの『オルドレイク』の娘である事を…
「まさか…暴走召喚術!?」
暴走召喚術、契約したサモナイト石を暴走させ通常の召喚獣をさらに強化してこの世に召喚する
彼女らの父、オルドレイク・セルヴォルトの持つ秘技法の一つ、
それが今、クラレットの手で偶然にも発動していた
「お…お願い止まって!」
必死に制御を行うクラレットだが自らの膨大な魔力と始めての暴走召喚術を食い止めることができないのは誰が見ても明らかだった、
暴走を抑えようと必死に魔力を制御しようとするが、それも敵わず魔力はクラレットの制御から離れてしまう。
「いやぁぁぁぁーーーー!!!」
そして…膨大な魔力と光の爆発とともにクラレット・セルボルトは【この世】から姿を消すのだった…
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外が夕焼けに染まり始めているとき、
俺はいつものように漫画を読んでた、
つまらない宿題、明日約束している夏美との登校、
いつもの様に変わらない日々に少しばから退屈になる。
「あーあ、俺もこの漫画の主人公みたいに異世界とかいってみてぇなぁ…」
何度も読み返してる冒険活劇の少年漫画、
現実世界の主人公が異世界に行き姫様や沢山の仲間とともに魔王倒す王道ストーリー。
「ホント退屈だなぁ…」
少年が退屈になりながらベットを転がっていると「勇人!」と呼ぶ母の声が聞こえた、
母さんの声を聞いた俺は部屋から出て階段を下りる
まあ、この時間に声をかけてくるってことは大体理由は分かるけど…
「勇人ごめんねぇ、卵切らしちゃって、ちょっと買ってきてくれない?」
「えー、母さん卵無くてもいいじゃんべつに。」
「それだとオムライスじゃなくてチキンライスになるわよ。」
さすがにそれは嫌だと思う、うんオムライスは好きだ
「おつりで好きなの買っていいから、はい500円。」
「お、母さん太っ腹!じゃあ行ってくる!」
俺は台所から出て玄関に向かうが、
ここで会いたくないやつに会ってしまった
「あ、お兄ちゃんどこいくの?」
妹の春奈である、幼稚園児のだが家の周りの主婦には大人気のいい子ちゃんである、
しかしそれは家の周りだけ、彼女は生まれつき強かで何でもできる天才肌、
そんな彼女に勇人はしつこいと思っても妹だからと理由で付き合っている。
そんな彼女が嬉しそうに跳ねながら俺に近づいてきている。
「ああ、母さんに頼まれてちょっと卵を…。」
「じゃあ、おつりで買い物してもいいんだよね!わたしもいくー!!」
春奈は居てほしくないときに居て居てほしいときに居なくなる
それにお願い事を拒否するとあとで碌な事にならないのでここは…
「分かった分かった…、卵が120円ぐらいだから200円までだぞ?」
「わーい!ありがとうおにいちゃん!大好き!」
「調子のいいこと言って…いくぞー。」
「はーい。」
それから春奈の手を握りスーパーへ向かった
卵は98円で俺は200円得したがあいつ…結局300円も買い物しやがって
アイスチューペットしか買えなかったぞおい
「う~ん、おいしぃ~」
「あんまり食べるなよ、夕飯オムライスだから食べのこすと悲しくなるぞ。」
「はーい…あ、ブランコー!!」
「あ、おい!寄り道するなって!」
はあ…春奈は自由だなぁ、
まあまだ幼稚園だし普通だよな、もう少し大人しいと楽なんだが…
「おーい、そろそろかえ」
「ヒック…ヒック…」
家に帰ろうと春奈に声をかけるとき、
俺は公園のベンチの近くで泣いている女の子を見た、
少し紫よりの髪を長く伸ばしてところどころ破れてる白い服を着ている少女だった、
胸には紫のペンダントを身に着けていて絶え間なく涙を零れさせていた
「ひっく…ひっく…ううぅ…」
「な、なあどうしたんだ?」
「ひっく…、え?」
「えっと…何泣いてるの、名前は?」
「…わからないの」
「え?」
「何も思い出せなくて…大事な何かを忘れちゃって…ううぅ。」
「そうなんだ…うーん…」
「お兄ちゃん、だめぇぇぇ!!!」
「いってぇぇぇ!!」
勘違いした春奈はハヤトに向かって突っ込んでゆく、
そして幼稚園児とは思えない跳躍から蹴りを食らわせ勇人は吹っ飛んだ。
「お兄ちゃん!女の子苛めたらいけないんだよ!」
「違うって!この子泣いてたから慰めてただけだよ!」
「…ねぇお姉ちゃん、ホント?」
「う、うん、ホントだよ私に話しかけてくれたんだけど、質問に答えられなくて…わたしっ」
「やっぱり泣かせたのお兄ちゃんじゃない!」
「いやだから、最初から泣いてたんだって!」
「・・・・・・・」
「あ~、これ食べる?」
俺は春奈のせいでなけなしの小遣いから買ったアイスチューペットを折って彼女に渡した。
彼女はそれが何なのかわからないようだが受け取ってくれた。
「冷たい…えっと…?」
「ああ、分からないんだっけ、こうやって食べるんだぜ。」
「・・・・・・」
彼女は俺の真似をしてアイスに口をつける、
彼女の目が驚愕を表し、勢いよく食べてゆく、みるみるうちにアイスは減っていった。
「美味しい、こんなの初めて食べました!」
「美味しいよね、チューペット、お兄ちゃん頂戴!」
「いや、これだけだからもう無いぞ。」
「ケチッ!女の子泣かせたってお母さんに言っちゃうよ!」
「いや、泣かせてないから!チューペットもお前が買いすぎたせいでやっと買えただけだから!」
「…ふふふ。」
不意に彼女の顔から笑顔が零れる、それに春奈は大きく反応した。
そして自分の成果でもないのにドヤ顔をし始める。
「あ!笑った!お姉ちゃん笑った!私のおかげだね!」
「いやそうじゃない、お前自身何もしてないだろ…」
――そうじゃない、『クラレット』自身が――
「あ…わたし、思い出しました」
「え、思い出したって名前か?」
「はい…私の名前は、たぶんクラレットというと思います…」
「クラレット…」
「はい、あのあなたのお名前を教えていただけますか?」
「うん、俺の名前は…」
やわらかい笑顔を浮かべ夕日を背後にクラレットは俺に名前を告げた
そして始まったのだ…
少年漫画のように王道だが残酷でだけど暖かい長い長い俺とクラレットの物語が…
駄文だー!!絶対駄文、処女作でもあるし結構文章悩むわ
サモンナイトはやりこんでません、ただ書きたいから書く
無限回廊やりこむなら書きますよ私は、たぶん
ゼロ魔SS見てて(あれ?もしパートナーが先に主人公と会ってたらどうなってたんだ?)的な
そんな話を思いついてプロット書いて(思いつくたびに修正)
気がついたらプロローグ書いてました。
今更だけどハヤクラすくなくね?