まにわにが幻想入り   作:ミスターサー

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長寿の海亀が幻想入り

皆様は、長寿と聞いて思い付く動物はなんでしょう?

 

鶴?

虫?

それとも亀ですか?

 

私、語り手は一番早く思い付くのは亀ですね。

 

さて、その長寿の通り名を持つ、一人の真庭忍軍頭領が居た。

 

真庭海亀、通り名は長寿の海亀である。

彼は忍法は使えない珍しい忍だったが剣術の才能が有る有望な忍だった。

しかし最期は『不忍』と書かれた仮面を被った忍に生きることも死ぬことも許されない残酷な殺され方をされた一介の忍でも有る。

 

「と、言うわけだ」

 

「あらあら、大変だったのね」

 

「大変どころではない、西行寺よ。

あの不忍の忍は残忍かつ卑怯者なのだ」

 

「ふーん、でも生きてるわよね?あなた」

 

「それは・・・そうじゃが」

 

言葉を濁す海亀、そして読者は「お前が言うか」と言うと想うが、まぁ投げておこう。

 

「しかし、何故ワシはココに居るのだろうか?」

 

「あら、ここは冥界だし良いんじゃないかしら」

 

「西行寺、お主。先程ワシは生きてると言わんかったか?」

 

「あら?そうだったわね。」

 

海亀は、「まったく噛み合わないのぅ」とぼやきつつ、枯れている桜の木を見た。

 

「のぅ、西行寺よ。あれは?」

 

「ん~?あれはアナタが触れたら死ぬから近寄らない方が良いわよ」

 

「・・・そうか」

 

「えぇ♪あ、お饅頭いかが?」

 

「いや、遠慮しとこう。もう腹に入らん」

 

「あら、残念。」

 

「と、いうよりワシは胸焼けしとる」

 

「なんで?」

 

「団子30、饅頭50を貪っている様子を見てれば胸焼けするわい」

 

「あら、そう」

 

「残念ね」と西行寺と呼ばれた女性は溜め息をつき、お茶を啜る。

「どこがだ」と海亀は、どーでも良いや、みたいな感じで言う。

 

「じゃあ次は、私が質問して良い~?」

 

「おう、いいぞ。出来る限りな」

 

「じゃあ、アナタ何人殺したの?」

 

「・・・さぁ?何人殺したのだろうな、覚えてない」

 

「そう、なら・・・ウチの半人前の従者と戦ってもらえるかしら、否定権は」

 

パン!と大きく襖が開く音が海亀の背後から聞こえ、刀を抜刀する音を立てながら畳を駆けて、刺客が海亀に目がけて飛び掛り、襲い掛かる。

 

しかし海亀は細い剣の鞘で刺客の腹を突き、後ろに有った襖まで突き飛ばす。

 

「・・・やれやれ、面倒な」

 

「あら、良いでしょ。」

 

「殺る身になってほしいわ」

 

海亀はぼやくと腰を叩きながら立ち上がり、中庭に向かいつつ、刺客が飛んだ方向を見る。

 

そして中庭の真ん中に着いた瞬間、白髪でカチューシャを着けた刺客が現れた。

 

「お前は、いったい何者だ?そして何処から入った。何故幽々子様の横にいた。」

 

そう言う、刺客は殺気を飛ばしつつ、海亀を睨む。

 

「ふん、お主に語る事など無い」

 

「・・・まぁ、良い。斬れば分かる、先代のお祖父様の言葉です。」

 

「そうか、ならば殺ろうか。」

 

「えぇ。今代、白玉楼の剣術指南役兼庭師、魂魄妖夢(こんぱくようむ)二つ名を名乗るならば、蒼天の庭師、お前は?」

「では妖夢よ、真庭の名乗りを教えてしんぜよう

 

ワシは真庭忍軍十二頭領の一人で魚組指揮官で、真庭一に最高格好良くて、最高いかした、最高強い、最高もてもて、最高金持ちの真庭 海亀だ。通り名は、長寿の海亀だ。

 

剣術を扱う者ならば教育してやろう」

 

 

 

「ほざけ。白玉楼に侵入した事を後悔しろ」

 

海亀は細い鞘の中から刺突剣(レイピア)を取りだしてフェンシングのような構えをする。

 

妖夢は空いてる片手で脇差しを抜き、自流の構えを取る。

 

「では、尋常に。始め!」

 

そう上げた幽々子の声を合図にし、両者は激突した。

 

 

 

次回予告

 

「面白い能力だな。」

 

「そうかい?君も同じだろ。読み取るんだから」

 

「おい、魔理沙。少しは金払え」

 

「うるせぇな。」

 

「まぁ、オレは幸せな方な人生を送れてると思うぜ?人を殺さない生活を送れるのもな」


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