やはり俺の青春ラブコメはあっている。   作:ЖセイキチЖ

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19. 幸せ

今日はいつもより身体が重い。そう感じるのも仕方が無い。何せ昨日は色々とあったのだが。そんな辛い事を忘れさせるような天使の寝顔をしている少女が隣にいる。

付き合ってみて、同棲してみて分かったことなのだが雪乃は朝が弱い。雪乃の大学の友人、由比ヶ浜…もしかしたら陽乃さんも知らないことなのかもしれない。

 

「雪乃〜起きろ〜」

「ん、んー」

 

か、可愛い!これは戸塚をも超越してしまっている…!!

1位 雪乃

2位 小町

3位 戸塚

 

俺の中の天使ランキングが覆してしまうほど可愛いのだ。小町を超えたという事はもう…言葉にできない。

 

雪乃の可愛さは今は置いておいて、時計を見ると9時を過ぎている。いくら大学が休みといはいえこんな時間まで寝てるのもどうかと思う。雪乃には悪いがここは起こすことにしよう。

 

「ほら起きろ〜。もう9時過ぎてるぞ〜」

「もう少しだけ…比企谷くん…」

 

雪乃は寝ぼけてると昔の呼び方に戻る時がある。寝ぼけてる時だけこの呼び方に戻るので高校時代に戻った感じがしてなんとも懐かしい。そして恥ずかしい。

 

「俺がご飯作ってくるから出来上がる前には起きてこいよ」

「う〜ん…」

 

寝起きだけはいつもの雪乃じゃないみたいだ。昨日は大学の課題で遅かったからしかたないけどな。

いつもは雪乃が作ってくれるが今日は俺が作ることにしよう。

…ご飯はあるから味噌汁作って魚焼いて…今日は和食にしよう。あとは適当にサラダを作って…よし完成。

完成すると同時に雪乃が椅子へ座った。

 

「おはよう八幡」

「おはよう雪乃」

「今日は八幡が作ってくれたのね。ごめんなさいね」

「昨日遅かっただろ?たまには俺にもやらないとな」

「ありがとう。助かるわ」

「お、おう」

 

お礼を言われるだけでこんなにドキドキするのはどうかと思う。それにそんな微笑みを向けられたら誰だってドキドキしてしまうと思う。この笑顔をずっと俺に向いていてほしいと心の底から思う。

 

「じゃあ食べましょうか」

「おう」

「「いただきます」」

 

二人揃っていただきますと言ってから食べる。

これは同棲してからのルールだ。これを1回やらないことがあったがその時は…誰もが想像できるだろう。とりあえず怖かったとだけ言っておこう。その出来事以降はちゃんと挨拶してから食べるようになりましたよ?そうしないと次が怖い…。

 

「美味しいわね」

「まぁな。たまに料理してるからな」

「私には叶わないけどね」

「同棲してから本当に上手になったと思うぞ。する前もだが、今の方が格段に美味しいと思う」

「あ、ありがとう。あ、貴方への愛情が前よりも大きくなっているのだから今の方が美味しいのは当たり前よ」

「そ、そうか」

「えぇ」

 

そんな顔を真っ赤にしてデレないでほしいです。朝からデレのんになられるとこっちの身が持ちません。

面と向かって愛情とかそんなことを言われると照れてしまう。俺からいう分にはあまり思わないのだが、雪乃から言われると思わず照れてしまう。雪乃の場合は言っても言われても顔を真っ赤にしてる。それも見ていて可愛いから別に構わないのだが。

 

「ご馳走様」

「おう。今日はどうする?」

 

昨日、予定を立てようと雪乃の部屋へと向かったのだがとても入れる雰囲気ではなかったので辞めておいたのだ。

 

ちなみに、雪乃と俺の部屋は1つずつある。滅多なことがない限りは一緒の部屋にいる。課題に追われていたりするときは自分の部屋にこもって集中することが多いのだ。

 

「疲れたから寝たいのだけど…」

「そうか。なら今日はゴロゴロしてるか」

「貴方はそれでいいの?」

 

目を潤ませて首を少しだけ傾けて上目遣いなんてされたら断れません。ましてや雪乃がこんなことやったら効果は抜群だ。

 

「全然いいぞ。むしろ俺はずっと家でゴロゴロしてたいまである」

「それは許さないわ」

「分かってますよ…」

「なら早くベットに行きましょ」

 

少しやらしい言い方に聞こえるが別に深い意味は無い。

ベットと言っても俺らはまだ…この先はNGです。

 

寝室に来てすぐに雪乃がベットに潜り込む。相当眠いのかウトウトしている。

 

「はち、まん?頭撫でてもらってもいいかしら?」

「ああ」

 

雪乃の言うとおりに頭を撫でることにした。

雪乃の髪はサラサラで撫でていて俺も気持ちいいと感じるほどだ。それに撫でる度にいい匂いがして俺がどうにかなりそうだ。

 

「ありがとう」

「気持ちいいか?」

「ええ。凄く」

 

そう言って雪乃は夢の中へと行ってしまった。

昔だったら何も思わなかったが今は1人が少しだけ辛い。いくら隣にいると分かっていても話す訳では無いので寂しい。

 

「俺も寝るか」

 

俺はそう言ってすぐに眠りについた。

 

 

――どれぐらい経っただろうか?隣を見ると一緒に寝た雪乃がいない。探そうと思い身体を起こしてすぐに寝室の扉を開けた。キッチンの方からいい匂いがする。

 

「あら、起きたの?気持ちよさそうに寝ていたから起こさなかったわ。ご飯が出来たのだけど食べるかしら?」

「食べるよ」

 

いつの間にかぐっすりと眠っていたようで気づけば19時になっていた。俺も相当熟睡したようだ。

 

すぐに食卓に移動し、雪乃が作ってくれた料理を食べることにした。

 

「どう?美味しいかしら?」

「とても美味しいよ。やっぱり雪乃の方が料理は上手だな」

「経験が上だからかしら?」

「そうかもしれんな」

 

そういって黙々と雪乃の料理を味わうことにする。いつかはこれぐらい上手になって雪乃を驚かせてみたいものである。

 

「ご馳走様〜。はぁ美味かった」

「お風呂はどうする?」

「今日は先に入るわ」

「わかったわ」

 

いつもだったら雪乃が先に入って俺があとに入るのだが今日は何となく先に入りたかった。

15分程度でお風呂から上がった。喉が乾いたので冷蔵庫の牛乳をつごうとするとソファーで雪乃が寝ていることに気づいた。

 

「雪乃〜?こんな所で寝ていると風邪引くぞ?」

「んー…」

 

一応返事はあるが起きる気は無さそうだ。仕方ないので俺は雪乃を抱っこして寝室へと運ぶことにした。

 

「よいしょっと」

 

おっさんみたいな声を出してから雪乃を抱き抱える。いざ持ってみると本当に同じ食事をしているのかと疑問になるほど軽かった。

やっぱりスレンダーだなぁー全てにおいて。…スレンダーだよ本当に。大事なことなので2回言いました。

 

雪乃をベットに寝かせて布団をかけてやる。そしてお休みのキスを頬にする。すると嬉しいのか少しだけ笑ったような気がした。

 

「いつまでもこんな幸せが続いてほしいなぁ…」

 

本当に心の底から思う。いつまでも雪乃と一緒に居て、結婚して子供ができたらもっと楽しくなると思う。

これからの想像が止まらないまま俺も雪乃の横に寄り添って寝ることにした。




いつの間にか10万PV達成!
PVって何ですか?笑
でも本当に嬉しいことなので皆さんには感謝しています!ありがとうございます!

今回のイチャイチャぶりはどうでしたか?作者としてはなかなかだと思っています!

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