原作頼りに頑張ります
18年間生きてきた中で今、卒業式が終わった直後に衝撃的な事が起こった。誰がこのボッチにこんなことが起こると予測したであろうか?こんな展開になると誰が分かったのだろうか?
――雪ノ下雪乃が比企谷八幡に告白をした。
絶対にありえないと思っていた。その言葉を聞くまでは…
「そ、その私と付き合ってくれるかしら?」
雪ノ下は恥ずかしそうに俯きながら言った。
俺は冗談かと思ったがこいつはそんな嘘をつかないことを知っている。
ならあれか?由比ヶ浜の誕生日だからまた買い物に付き合えということか?
それは違う。卒業式が終わった直後…つまり3月なので由比ヶ浜の誕生日はまだまだ先のはずである。
考えれば考えるほど分からなくなってくるので、この心にあるモヤモヤをそのままぶつけてみることにした。
「それってどういう…」
「言葉の通りよ」
今度は俯かず俺を見ながら言い放った。相変わらず顔が赤いままだが。
言葉の通りってもしかして、そういう意味ですか?
「つまり、リア充になりましょう的なことですか?」
「あなたが言うと変な感じするけど間違っていないわ」
えぇー?認めちゃったよー?俺はどうしたらいいのだろうか。
俺は少し前に<本物>を見つけたいと2人に、雪ノ下と由比ヶ浜に言った。何かは分からないまま探すことにした。しかしそれは見つからなかった。理由は…
本物がすぐ目の前にあるのに迷い掴むことを恐れたからだ。
だが、今は俺が求める本物が向こうから近寄ってきた。これで合っているのだろうか?
こればかりはどうしても不安になってしまう。
「お、お前は…雪ノ下は本気で言っているのか?」
「相変わらずね。本気じゃなかったらこんなことをあなたに言うはずがないでしょ?」
「あぁ、それもそうだな」
雪ノ下さんは相変わらず強気ですね。俺はいきなりの告白で戸惑っているというのに。
…いや、戸惑うことはない。答えは最初から決まっている。
「なら、よろしくな」
「えぇ、こちらこそよろしくお願いするわ」
雪ノ下は柔らかい笑顔を浮かべながらこちらに歩み寄ってきた。
「あなた夢とか思ってるんじゃないでしょうね?」
「そ、そんなわけないよ?」
そんなわけあります。てか夢としか思えません。だってあの雪ノ下雪乃が俺に告白したんですよ?どうやって信じろと??
「夢じゃないわよ。ほら、痛いでしょ?」
夢か現実かをハッキリさせるために俺の頬をつねった。
「痛い痛い!ちょっと強くつねりすぎ」
「あら、ごめんなさい。現実だと認識させるためについつい強くなってしまったわ」
「そんなに強くしなくてもいいんじゃないですか?」
「だめよ。比企谷くんはこうしないといけないもの」
ふふっ、と先ほどと同じように優しい笑顔を浮かべる。
こんな笑顔を俺みたいなやつに向けられたら…それはもう、ね?
「それなら帰りましょうか?」
「そうするか」
「何ニヤニヤしているの?気持ち悪いわよ」
無意識のうちにニヤニヤしていたらしい。
それでも彼女にこんな事言われると何故か悲しい。今までと関係が変わったからだろうか?
「うっせ、早く帰るぞ」
「わかったわよ」
俺と雪ノ下は2人揃ってゆっくりと歩き始めた。
いつ終わるか、いつ別の道へ行くかは分からないが一緒に居られる時はなるべく一緒に居たいとそう思うばかりである。
本当はもっと多く書きたいのですがプロローグなのでご許しください。
アドバイス、指摘があればよろしくお願いします!