ハイスクールD×Dの規格外   作:れいとん

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第三話

次の日俺は町の中を歩き回っていた。

いくら護衛とはいえ四六時中あいつ等にかまってやるほどお人よしじゃない

そもそも街中にいるのだこんな至近距離ならたとえ何が起きようとすぐにわかる

「はわぅ!」

すっとんきょな声が聞こえてきたので声の方向をみると金髪のシスターが転んでいた

(青と白のストライプかGJ)

などと思いつつ俺はその子に近づく

「大丈夫か?」

「あうぅ…すみません、ありがとうございます」

そういってシスターは俺の手を掴んで立ち上がった

「あの……」

そういって遠慮がちに彼女は俺に聞いてきた。

「すみません、私の言葉がわかるんですか?」

「ああ……わかるよ、それが?」

「あの……実は私今日からこの町の教会に赴任することになりました

申し訳ないのですけれど教会までの行きかたを教えてもらえませんか?」

「別にかまわないけど………こっちだ」

「ありがとうございます!!」

そういって嬉しそうに俺の後を付いてくる

「申し遅れました、私アーシア・アルジェントと申します」

歩きながら自己紹介してくるシスター

「アーシアっていうのか俺は兵藤一誠。よろしく」

一応名乗られたので名乗り返しておく

「一誠さんですね、よろしくお願いします」

教会に行く近道なので公園を横切ろうとしたその時

「うわぁぁぁん」

子供の泣き声が聞こえてきた

俺は無視して行こうとしたが

「大丈夫?男の子がこのくらいの怪我で泣いてはだめですよ」

そういいながら彼女が手をかざすとその手から淡い緑色の光が子供の怪我をてらす

すると怪我がみるみるなおっていった

(神器か)

「はい、傷は無くなりましたよ もう大丈夫です」

そういって彼女は微笑みながら男の子の頭を撫でた

「すいません つい」

そういって彼女は申し訳なさそうに謝ってきた

「別に謝ることじゃないだろう?」

「ありがとう お姉ちゃん!!」

そういって子供が手を振りながら走って帰って行った

「ありがとうだってよ」

俺が翻訳してあげると彼女は嬉しそうに笑った

「今の治癒の力は神様からもらった大切な贈り物なんです」

アーシアは笑いながら俺に語った

 

 

そうこうしてるうちに教会にたどり着いた

「この町に教会はここにしかないけどあってる?」

「はい大丈夫です、良かった~ あの 案内してくれてありがとうございました

もしよろしかったお茶でも飲んで行きませんか?」

「せっかくの誘いだけど断るよ 悪いね」

「いえ、お忙しいところありがとうございました」

「それじゃあな」

「はい、またお会いしましょう」

そういって俺はアーシアと別れた

 

 

「どういうつもり?」

「何がだ?」

サーゼクスが用意した部屋に行こうとしたらリアスに絡まれた

「とぼけないで!貴方今日教会に行ったでしょう!!」

目を吊り上げながら俺に問いただしてきた

「それがなんだ」

俺はめんどくさそうに答えた

「知っているでしょう!!私達悪魔は天使と敵対しているのよ!!そんな相手の陣地に行こうなんて貴方何考えてるのよ!!」

そういって俺に怒鳴りちらしてきた

周りを見るとどうやら眷属の奴らも警戒しているらしい

「俺はお前達と違って人間だ そもそも俺がどこに行こうが俺の勝手だろうが」

「貴方天使達と繋がっているんじゃないでしょうね?」

「確かにセラフの大半と顔見知りだがそれがどうした?」

俺のその言葉に絶句しているリアス達

「天界のセラフと繋がりがあるなんて危険だわ、この町を任されている悪魔として貴方を拘束します

おとなしくしなさ・・・」

リアスが言い切る前に俺は彼女の首を掴みながら持ちあげた

それに反応して眷属達が襲ってきそうなので軽く威圧してやる

「・・・・ッ!!!?」

「いいか、俺はサーゼクスのクソ野郎に頼まれたからてめぇらの護衛をしてやってんだ

雑魚があまりいきがるなよ」

俺はリアスをぶん投げた。まともに受け身も取れずに壁にぶつかる

バン!!!

「~~~ゲッホゲホゲホ」

首を軽く絞めていたためだろうか軽く咽ていた

「いいかてめぇ等が生きようが死のうがこっちは知ったこっちゃねぇんだ

次ふざけたことをぬかしたら消し飛ばすからな」

そう言って俺は部屋を後にした

 

 

それから数日後

「一誠さん!!!」

声のした方向をみたらアーシアが嬉しそうに近寄ってくる

「よう、アーシア また会ったな」

「はい、これも神様のおかげですね」

そういって彼女は嬉しそうに笑った

「ところでアーシアはどうしたんだ?」

「はい、今日は町を見て回ろうかと思いまして・・・」

その言葉に俺は思わず

「なら俺が案内しようか?」

「いいんですか!!?」

急に大きな声を出して聞いてくるアーシア

「・・ああ、俺でよければ案内するよ」

「それでは、よろしくお願いいたします」

そう言って嬉しそうにいう彼女に何故か少しだけ陰りが見えた・・・

 

「あの・・お客様?」

困惑しながら店員が聞いてきた

ちょうどお昼時だったので近くのフォースト・フードの店に入ったのだが・・・

「はぅう・・・」

アーシアは言語の壁にぶち当たっていた。

仕方ないので

「俺と同じセットで・・・ああそれと飲み物とポテトはMサイズでお願いします」

俺がそういうと、店員はほっとしたような顔で

「かしこまりました」

 

 

「あぅぅ・・ハンバーガー一つまともに買えないなんてなさけないですぅ」

アーシアは半泣きの状態で言った

「まぁ仕方ねぇよ、これから日本語を少しずつ覚えていけばいいんだからな」

そう言いながら俺はハンバーガーを食べる

それを見てアーシアもハンバーガーを口にする

「・・・もしかしてハンバーガーを食べたことない?」

「はい、テレビなどでは見たことあるのですが実際に食べるのは今回が初めてです」

「普段は何を食べているんだ?」

「普段はパンやスープが主です たまに野菜を使ったパスタなんかも食べますよ」

俺と教会は一生相容れないようだ

「なら、これからいろんな事を経験していけばいいさ 聞いた限りずっと教会で暮らしていたんだろう?

これからいろんな事をしたって罰は当たんないよ 俺なんかで良かったら協力するから」

そういうとアーシアは泣きそうになりながら言った

「いいんですか?私ドジでおっちょこちょいできっと一誠さんにご迷惑をおかけすると思いますよ」

そんなことを言うアーシアに俺は微笑みながら言った

「そんなこと気にすんなよ、俺達友達だろ?」

「お友達ですか?私と一誠さんが?」

「俺は友達だと思っていたけどアーシアはちがうのか?」

「・・・ハイ私たちは友達です!!私と一誠さんはお友達です!!!」

アーシアは泣くのを堪えながらそう言った

 

 

その後ゲーセンや本屋いろんな所をまわった

アーシアが疲れているのがわったからこの間の公園のベンチで休むことにした

「はい、アーシア」

俺はアーシアにペットボトルを渡した

「ありがとうございます。一誠さん」

「・・・たのしかったか?」

「はいとっても、とっても楽しかったです私生まれて初めて体験しました」

少ししてから

「聞いてくれますか一誠さん・・・」

少し気落ちしながらアーシアは話し始めた

幼いころ教会に捨てられていたこと、教会の前で死にそうだった犬を神器で助けたこと

それが原因で聖女と崇められたこと、ある人を治したらその人が教会にたいする異端の人で魔女と罵られたこと

「きっとこれは神様の試練なんです 私の祈りがたりないから神様が試練を与えてくださったのです」

そう言って彼女は涙を拭いた

「そっかぁ 俺は今まで一人で生きてきたから神様が本当にいるかどうかわからないけど・・・」

嘘だ本当はしっている過去の三勢力の戦争の時に聖書の神が死んだことを・・だが・・・

「きっとアーシアみたいないい子には力を貸してくれるよ」

「一誠さん・・・」

「そうだ俺の秘密を一つだけ教えてあげよう」

「秘密ですか?」

「ああ、他の人には内緒だぞ? アーシアが友達だから教えるんだ」

「は、はい」

「実は俺さアーシア以外人間の友達がいないんだ。だからアーシアが俺の初めての友達だ」

ぽかんとし後

「私の友達も一誠さんが初めてです」

「ああ、だから俺たちは似たものどうしだ」

「はい!! 私と一誠さんは似た者同士です!」

「いい雰囲気のところ悪いけどその子を返してくれない?」

そう声を放ったのは夕暮れの公園に黒い翼をはためかせた女・・・堕天使だった

「迎えに来たわよ・・・アーシア」

 




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