ハイスクールD×Dの規格外   作:れいとん

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乳龍帝VS規格外

<原作一誠視点>

「今度はなにやってんすか?先生」

俺は何かしらの装置をいじっている先生に話しかける

「お~イッセーか。いやなこの前お前が増えたことあったろ?」

「あれっすか?先生の所為でこっちは大変だったんですからね!」

思い出すだけでも泣けてくる。あれの所為で俺は学園中の女子を裸にしたってことになって追いかけまわされたのだ

「っま、そんなことはどうでもいいんだけどな?」

「よくないっすよ!!あれのおかげで女子からの制裁が酷かったんですからね!?」

やっぱりこの人悪だ!?このラスボス先生め!!

「もう!またイッセーを泣かせているの?アザゼル」

部長!

部長が優しく俺を抱きしめてくれる

「うぅぅ。ぶちょぉぉぉぉぉお!!」

「可哀想なイッセー。でももう大丈夫よ?私がいるもの」

部長が優しくあやしてくれる

「それはそうとなにをしているんですか?」

いつのまにかオカ研のメンバーが全員が集まっていた。部長が俺を離す

「前回のイッセーが増えたことは覚えているか?」

「ああ、あれか?出会いがしらに服を消し飛ばされたからな。覚えているぞ?」

ゼノヴィアが真顔でそう言う。アーシアはそのことを思い出しているのか顔を赤くしている。ごめんね!スケベで!!

「あれはちょっと本体よりも性欲が強いイッセーだった。だが、あれがイッセーであるのも事実」

「それがどうしたの?」

部長が先生に訊く

「それで思いついたわけよ。あれはイッセーの可能性の姿だ。イッセーを使い座標を固定し、並行世界のイッセーを呼び出してみようかと思ってな!」

並行世界?

「並行世界ってなんすか?」

俺がそう訊くと部長が答えてくれる

「そうね。わかりやくす言うと可能性の世界かしら?」

可能性の世界?

「すみませんもう少しわかりやすくお願いします」

俺がそう言うと今度は朱乃さんが優しく教えてくれた

「そうですねぇ。簡単に言うと『if』の世界ですわ。例えばイッセーくんが女の子だった世界、例えばイッセーくんが『白龍皇』だった世界。並行世界と言うのはあらゆる可能性の世界ですの」

なるほど!つまりもしかしたらこうなっていたという世界ってことか

「よし、できたぞ!イッセー!!このカプセルの中に入ってくれ!」

先生がそう言う

「………前回みたいにはならないっすよね?」

もう女子に追いかけまわされるのはコリゴリだ!

「ああ、その辺は大丈夫だ。呼び出すのは一人だけだからな!」

先生が笑顔でそう言う―――信用できない!!

「イッセー、カプセルの中に入りなさい」

部長がそう言ってくる

「並行世界のイッセーくん。私も気になりますわ」

朱乃さんが朗らかにそう言う

「わかりました!男、兵藤一誠いってきます!!」

俺はカプセルに入る

「それじゃ動かすぞ!」

先生がパネルを操作してからレバーを引く。すると

キィィィィィィィィィイイイイイインッ!

甲高い音が響き渡る

ボンッ!

機械が爆発し煙が辺り一帯を覆う

「ちょ!?どういうことっすか!!これ!?」

俺は混乱しながらも先生に訊く

「あ~どうやら並行世界に干渉したときに機械が耐えきれなかったらしい」

先生が窓を開け煙を吹き飛ばす

「……どうやら実験は成功らしいな」

先生が指さす先には―――ベット?

「どうやら、まだ寝ているらしい」

先生がベットに近づく。俺達もベットに近づく。シングルベットには俺が寝ていた

「これが並行世界のイッセー」

部長がそう呟く

「………うぁ?」

どうやら起きたらしい

「イッセーくん?」

イリナがもう一人の俺へと話しかける

「………あ~?」

もう一人の俺は眠たそうに目を擦りながらもベッドから起き上がる

起き上がったもう一人の俺は俺たちを見渡す

「あ~…………どうしてお前らがいるんだ?っつかなんでアザゼルまでいるんだよぉ」

めちゃくちゃテンション低めでそう言う

「お前は兵藤一誠だよな?」

先生がもう一人の俺にそう訊く

「なにを当たり前の事を言ってるんだ?ついに耄碌したか?」

さらりと毒舌を吐くもう一人の俺

「随分口が悪いな?あ~それとな、俺はお前が知っているアザゼルと別人だぞ?」

先生がそう言いう

 

 

「つまり?ここは並行世界でアザゼルが俺を呼び出したと?」

もう一人の俺がそう訊く

「まあ、そう言うことだ。……それにしても本当にイッセーか?随分物分かりがいいな?」

たしかに!それは俺も思ったことだ。もう一人の俺は一回の説明で理解していた。もし俺なら何回も聞き返していただろう

「この世界の俺がバカなだけだろ?」

もう一人の俺がそう言う。バカでごめんね!!

「それで?俺は元の世界に帰れるのか?」

確かに。もう一人の俺からしたら死活問題だろう

「ああ、帰れるぞ。ただ、お前を呼び出した機械がぶっ壊れちまったからな。修復するのに二~三日はかかる」

「そうか。アザゼル二、三日滞在するための住居と金を用意しとけよ」

もう一人の俺がそう言う

「ああ、こっちの不手際だしな。イッセー!悪いがこいつをお前の家に止めてやってくれ」

先生がそう言う。ヘイヘイ、そうなるとは思っていましたよ。

 

 

グレモリー家訓練用異空間

俺はいまもう一人の俺と対峙している

アザゼル先生が赤龍帝VS赤龍帝がみたいと言いだしてこうなったのだ。しかもサーゼクスさまやグレイフィアさん。ミリキャスにリアスのお父さまにお母さままで来ている

「それじゃ試合開始!」

先生のその言葉で俺ともう一人の俺との試合が始まる

俺は籠手を出現させて禁手化の準備を始める

そんな俺の様子をみてもう一人の俺は肩を落とした

「おいおい、カウントなんか必要なのかよ」

そう呟く

「お前は禁手化しないのか?」

先生がもう一人の俺にそう訊く

「アザゼル如きに劣るこいつに?」

そう俺を見下しながら言うもう一人の俺。ってか先生を如きって……

「おいおい、俺を如きって言えるほどお前は強いのか?」

先生がもう一人の俺にそう訊く

そうこうしている内にカウントが終わった

「いくぞ!ブーステッド・ギア!!」

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!!!』

俺の体を赤い鎧が包み込む。よし!調子もバッチリ!いくぜぇ!!

「まずは一発!!」

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!!!!』

俺は倍化をしながらもう一人の俺へと近づく

「くらえ!」

俺がもう一人の俺へと殴りかかる

バシィッ!

「………なッ!!?」

受け止められた!?もう一人の俺は籠手使うどころか素手なのに!?

「このていどか?」

ゴン!!

「ガッ!!!!!?」

もう一人の俺に蹴り飛ばされた

「げほがほッ!!?」

俺はその場で咽る。ただのけりで鎧が砕けてる!!?

「本当にもう一人の俺なのか?」

『相棒。もう一人の相棒は随分と出鱈目らしい。出し惜しみをしていると負けるぞ?』

ドライグが俺にそう言ってくる

「なら、これならどうだ!!ドラゴンショット!!」

俺はドラゴンショットをもう一人の俺へと打ち出す。これなら!!

「なんだ?この豆粒みたいな攻撃は?」

そう言って埃を払うように攻撃を弾き飛ばす。そんな!?

「この程度か?」

もう一人の俺がそう言ってくる

「まだだ!龍星の騎士ォォォォォッ!」

『Chang Star Sonic!!!!』

俺は鎧をパージし、神速で相手の前までたどり着く

「龍剛の戦車ゥゥゥゥゥゥッ!」

『Chang Solid Impact!!!!』

「うおおおおおおおおッ!」

ドゴォォォォォォォオオン!!

俺はもう一人の俺を思いっきり殴り飛ばす

「龍牙の僧侶ゥゥゥッ!」

『Chang Fang Blast!!!!』

「あたれぇぇぇぇぇぇぇ!!」

俺は肩の砲身から砲撃を放つ

カッ! ドゴォォォォォオオンッ!

これならどうだ!!

「やっぱりトリアイナはスタミナの消費が激しいな」

俺は肩で息をしながらそう言う。でもこれで……

「ふむ、そこそこ威力はあるがこの程度か」

空から声が響き渡る

「あれで無傷かよ!?」

サイラオーグさんだってありえないぞ!?

「それで?もう終わりか?」

そう俺を見下しながら言ってくる

「ック!これならどうだ!」

「――我、目覚めるは王の真理を天に掲げし、赤龍帝なり!無限の希望と不滅の夢を抱いて、王道を往く!我、紅き龍の帝王と成りて――」

誓ったじゃないか!もう二度とリアスを悲しませないって!俺は俺を助けてくれた先輩たちの為にも『王』であるリアスの為にも無様に負けられないんだ!俺は、俺は最強の『兵士』になるんだ!!!

「「「「「汝を真紅に光り輝く天道へ導こう―――ッ!」」」」」

『Cardinal Crimson Full Drive!!!!』

「いくぞ!!」

『BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!!!!!!!』

俺は『真・女王』になり相手に突っ込む

ガシィッ!

「ゼロ距離ならどうだ!!」

ブゥゥゥゥゥゥゥン

『Fang Blast Booster!!!!!』

「くらえ!クリムゾンブラスタァァァァァァァ!!」

俺の砲撃をまともにうけるもう一人の俺

俺は地面に降り立ちクーデターの中心地を見る。こんどこそ!!

「なるほど。お前の『覇龍』がこれか」

中心地から何事もなかったように歩いてくるもう一人の俺。無傷!?これでも駄目なのか!!?

もう一人の俺は籠手を出現させながら言う

「中々に面白いものを見せてくれたからな。礼だ―――禁手化」

『Welsh Dragon Balance Breaker!!!!!!!!!!!!』

もう一人の俺の体を赤い鎧が纏われていく

「久々だな。禁手化するのも」

『普段は籠手すらまともに使わないからな』

もう一人の俺と同じく並行世界のドライグの会話が聞こえてくる

「それじゃ、今度はこっちから行こうか」

ザッ!相手が一歩踏み出す。それだけでありえない重圧が俺を襲う

『Solid Impact Booster!!!!』

俺は反射的に『戦車』に変える

「この程度は耐えろよ?」

一瞬で目の前に現れたもう一人の俺はそう言いながら俺を殴り飛ばす

「――――――ッ!!!!!!!?」

想像を絶するような激痛が俺を襲う

「お、この程度なら耐えるか」

もう一人の俺が少し嬉しそうに言う

「今度はこれだ」

もう一人の俺は右手を前にだし拳大の魔力をだす。だが、その魔力の質は異常だ。たったあの程度の大きさで、俺のクリムゾンブラスター以上の魔力を感じる

『BoostBoostBoost!!!!!!!!』

その魔力は倍化していき人一人ぐらいの大きさにまでなる。その魔力に当てられてか周囲の地面が吹き飛ばされていく

俺はこんなとこで死ぬのか?嫌だ!!まだ部長とHもしていないのに………

「こんなところで死んでたまるかぁぁぁァァァァ!!!!」

俺がそう叫んだ瞬間、俺を紅いオーラが包み込む。これは! 見ればリアスがおっぱいをさらして俺に向けてくれている。

「おいおい、リアスは胸をさらけ出してなにをお前に与えているんだ?」

もう一人の俺が呆れながらそう言う

「お前!!俺のクセにリアスのおっぱいを見て何とも思わねえのかよ!!!」

俺は思わず叫んでいた

「………はぁ、この世界の俺は随分と残念らしい」

もう一人の俺が左手で顔を覆う仕草をしながらそう言う。残念ですいませんね!!

ぶぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅううん

先ほどの砲撃とは比べ物にならない程のオーラが砲身に集まる

「―――へぇ、パワー比べか。いいねぇ」

そう言って魔力をさらに一回り大きくさせるもう一人の俺。まだ大きくなるのか!?俺たちの魔力とオーラの余波を受け訓練用のフィールドが崩壊していく

「くらえぇぇぇ!!クリムゾンブラスタァァァァァァァァァァアッ!!」

「少しはあらがってくれよ?ソニックブラスター!」

カッ! 一瞬の閃光、そして俺はその場で倒れた

 

 

あれから数日後

あの模擬戦は俺の負けだった。俺は砲撃のぶつけ合いに負けてその場で気絶したのだ。どうやら丸三日俺は眠っていたらしい。その間に機械の修理は終わり、もう一人の俺は元の世界に戻ったようだ。水臭い奴め!でも、ありがとうな。おかげで俺はまだまだ強くなれそうだよ。また会えたら今度こそ俺が勝つ!

俺は決意を新たに今日も悪魔稼業ににせいをだす




前から書いて見たいと思っていたのを今回書いてみました。ツッコミどころが多いです(笑)

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