西住みほの恋物語   作:葦束良日

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西住みほの恋物語・短

 

 

「わかった。わたし、もし試合に勝ったら……婚約してみせる!」

「……どういう理屈なんだ、それ」

 

 ぐっと握り拳を作って力強い宣言を放った武部沙織に、その幼馴染である冷泉麻子はどこか冷めた表情のまま呆れたように突っ込みを入れた。

 

 ――ここは大洗女子学園の生徒が暮らす学生寮の一室。年頃の女子高生らしくパステルな色合いと多くのぬいぐるみで彩られた可愛らしい内装は、沙織の向かいに座るこの部屋の主、西住みほの趣味であった。

 そんな家主である彼女は今、目の前の友人が誓った気の抜けるような目標に、何と言ったものかと逡巡するように微苦笑を浮かべていた。

 

 みほから見て左右両側に座り食卓を囲む二人の友人、五十鈴華と秋山優花里もまた恋愛マスターを自称しつつも恋愛経験皆無である沙織が言い出した言葉に、彼女らしいとばかりに笑みを向ける。

 沙織が恋愛に憧れを抱き、魅力的な男性との出会いとお付き合いを夢見ていることは彼女と親しい者であれば誰もが知るところである。しかし肝心の彼女の恋愛経験値がゼロであるため、彼女が掲げる恋愛理論はどうにも独自路線を走っており今のところ実る気配がないのもまた周知の事実であった。

 それゆえの温かい視線であったのだが、そうとは気づかない沙織は、友人たちの視線の先で宣誓の勢いそのままにぐいっと身を乗り出してみほの顔を覗き込んだ。

 

「――みぽりんこそ、彼氏の一人でも作ってみなさいよ!」

「えっ?」

 

 突然話を振られて、みほは思わずきょとんとして間の抜けた声を返してしまう。

 じっと自分を見る沙織。その後ろで勉強机の椅子の上から見ている麻子。左右から視線を向けている華と優花里。

 親友四人に見つめられたみほは、注目されることで僅かに視線を泳がせながら、何と答えたものかと思案する。

 そうだね、と返すのが一番無難だろうか。わたしは皆のことが大好きだから、と心の中にある友人たちへの気持ちを伝えてもいいかもしれない。

 そんなことを考えながら、けれど実際にみほの口から出た言葉は、そのどれでもなかった。

 

「えーっと、わたしは……」

 

 お茶を濁す答えはいくつも浮かんだ。しかし、さすがにこの質問に嘘を吐くのは彼女の良心と相手への罪悪感が許さなかったこともあり、彼女にとっての事実が言葉となって紡がれる。

 

「その……い、一応お付き合いしている人が、いるので……」

 

 気恥ずかしそうに頬を染め、しかしはっきりと告げたその言葉は狭い一室に余すところなく響き渡った。

 そしてみほが周囲を見渡すと、そこには目と口を限界まで開ききって驚愕の極致といった表情で自分を見つめる仲間たちの姿があった。

 

「――……ぇ、ぇええぇぇえええっ!?」

 

 一拍どころか三拍は遅れて絶叫に近い驚きの声を上げた沙織と、負けず劣らず声を上げて驚きを露わにした後に震えだした優花里。そして絶句したまま見つめてくる麻子と華という四人の親友たち。

 それを見てみほは、やっぱりわたしなんかに恋人がいるなんて驚くよね……、などと自嘲気味に笑いながら、それでも確かなその事実を誇るように少しだけ背を伸ばす。

 

 ――今、なにしてるのかなぁ。

 

 この場にはいない大事な人。その姿を脳裏に描きながら、「みぽりん、ちょっとどういうことなのー!」と鬼気迫る表情で詰め寄ってくる沙織を手で制しつつ、みほは少しだけその意識を過去に飛ばすのだった。

 

 

 

 

 

 

 戦車道。

 それは伝統的な文化であり、世界中で女子の嗜みとして親しまれている武道の一種である。

 礼節を学び、協調性を磨き、淑やかで慎ましく、それでいて凛々しく力強い。そんな理想の女性像へと己を昇華させる武芸であり、正しく女子としての道を極めるものとして、華道や茶道と並んで広く認知されている。

 世界中と表現したように、日本においても例外ではない。それどころか戦車道の源流は鎌倉時代の馬上薙刀道であるとされているため、戦車道は元を辿れば日本発祥となる。

 そのためとりわけ日本ではその認知度と人気は格別なものがあり、戦車道を学校教育に取り入れている学校も少なくない。

 競技としての一面を押し出した大会活動も活発であり、全国大会にはじまり世界大会までもが定期的に開催されているほどで、まさに国民的スポーツと呼べる武道なのであった。

 

 そして、その戦車道の日本全国大会では今、一つの伝説が築かれようとしていた。

 戦車道の名門校、熊本県立黒森峰女学園の全国大会十連覇という前人未到の偉業である。

 九連覇という時点で既に並ぶ者のいない記録なのだが、それを更に自身で更新しようとしているのだ。

 怒涛の勢いで突き進む王者の進撃を止められる者は誰もおらず、立ち塞がる者すべてを粉砕して進む様はまさに圧巻の一言。会場中の誰もが今年の優勝も黒森峰で決まりだと確信していた。

 

 たった一つの、アクシデントが起きるまでは……。

 

 

「――……っ!」

 

 みほはぱっと目を開けると、布団を跳ね除けるようにして上半身を起こした。

 その息は荒く乱れ、寝ている間にかいたのであろう汗が前髪を額に貼り付かせている。不快な感触に、しかしそれを直すこともせず、みほはひたすらベッドの上で呼吸を整えた。

 

「……また、あの時の夢……」

 

 黒森峰の十連覇がかかった決勝戦。その最終局面。突然の悪天候の中、相手の放った砲弾が自身が乗るフラッグ車の前を進む車体の足元を削り、バランスを崩したその車両は崖の下を流れる川の中へと――。

 

「――っ……」

 

 ぶんぶんと頭を振って蘇ったその時の光景を脳内から追い出す。

 両手でギュッと布団を握り、内から込み上げて狂いそうなほどの不安を押し殺す。

 しばらくそうしてどうにか気持ちを落ち着けたみほは、ふらりとベッドから降りると学校へ向かう準備を始めるのだった。

 

 

 

 

 

 ひそひそと周囲の声が耳に届く。

 内緒話のつもりなのだろうそれは、自然とみほの耳に入ってきていた。いや、あるいはわざと聞かせようとしているのかもしれない。耳を塞ぎたくなる衝動をこらえながら、みほは唇をきゅっと結んで黒森峰の校舎の中を歩いた。

 俯いて教室へ向かう最中、聞こえてくるのは自分を責める声だった。

 

 ――あの子のせいなんでしょ、ウチが連覇を逃したのって。

 ――フラッグ車を捨てるなんて、考えられない。

 ――戦車道の友達、すごく怒ってたわ。裏切られたって。

 ――副隊長だったのに、逃げるなんて信じられないわ。

 

 みほは、聞こえてくるその声全てに何も反応しなかった。ただ俯いて、目の奥を熱くさせながら早足で歩くことだけが、今の彼女に出来ることだった。

 

 反論することは簡単だ。

 

 人の命以上に大切なものは無い。自分は勝利よりも仲間が大切だったんだ。

 そう言えば、表だってその言葉に反発する者は減るだろう。何故ならみほの言い分に反対するという事は、仲間の命など捨て置けばよかったと言っているようなものだからだ。

 戦車道はあくまでスポーツだ。命の危険がないよう配慮がされているし、そのような事態があれば真っ先に人命を優先するのがスポーツマンシップである。

 これを公然と批判するような人間はいない。だから、反論すればこの状況が僅かなりとも改善することはみほにもわかっていた。

 けれど、それは表面上の解決でしかない。皆の内心では、学校が得るはずだった大快挙を台無しにしたみほへの敵愾心は決してなくならないだろう。もしかしたら、より陰湿な方法へとシフトするだけかもしれない。

 

 あるいは――これこそがみほが最も懸念する可能性だが――自分ではなく川に落ちた戦車を担当していた子たちに矛先が向くかもしれなかった。そもそもお前たちがきちんと対処できていれば、崖から落ちたりなんかしなければ、と。

 それはみほにとって耐えられないものだった。自分だけならまだしも、彼女たちにまで累が及ぶなど、到底受け入れられなかったのだ。

 

 それなら、このままでいい。

 それが、みほの出した結論だった。

 

 教室のドアを開け、中に入る。クラスメイトの視線が一斉にみほに向けられた。それらの中に込められた感情は苛立ちや侮蔑。

 中には同情的なものもあったが、大半が批判的な姿勢でいる中では、みほに優しくすることも難しい。それに元々みほは引っ込み思案であり、社交的ではない。入学から姉について戦車道一筋だったこともあって、親しい友人がいなかった。

 そのため彼女を庇うような人間はクラスの中には存在せず。

 みほは今日も、誰とも目を合わせることなく下だけを見て授業を受けるのだった。

 

 

 

 授業が終わり、放課後。

 みほは教科書と筆記具を手早く鞄に詰めると、すぐに教室を後にした。

 いつもならこのまま戦車道の訓練に参加するのだが、みほは真っ直ぐ昇降口に向かうとそのまま校門を出て帰路についた。

 みほにとって、もはや戦車道は苦痛でしかなかった。

 

 あの試合の後。

 多くの仲間から責められ、罵倒された。あなたのせいで優勝を逃した。敗北という屈辱を味わった。絶対に許さない。

 それら全てにみほは耐えた。自分の中では正しいと思った行動だったが、それでチームが負けたことは事実だったからだ。だからこそ、これは自分が受けるべき罰なのだとひたすらに受け止めた。

 しかし、そんなみほにも、唯一聞き逃せない言葉があった。

 

 ――西住流の面汚し。

 

 その言葉だけには、どうしても顔を上げざるを得なかった。

 自らの母が家督を持つ戦車道の名門中の名門。西住流。その直系であるみほにとって、その言葉は他のどんな言葉よりも深く心を抉った。

 思わず姉に顔を向ける。この黒森峰を率いる隊長であり、実姉でもある西住まほを。

母に似て、西住流の掲げる『撃てば必中、守りは固く、進む姿は乱れなし』を誰よりも体現する、みほにとっては憧れであると同時に決して自分ではなれないと思う姉を。

 そんなまほは厳しい表情のまま、みほの縋るような視線を受ける。お互いの瞳が交差したのは、僅かの間だけ。

 まほは、すっと目を閉じてその視線を外した。

 

「……――ぁ……」

 

 その瞬間、みほの中で何かが崩れた。

 姉が自分を庇わないことはわかっていた。決して逃げず前に進む西住流において、戦いの場で他事に目を向けた自分は異端である。

 誰よりも西住の後継者であろうとしている姉が自分を認めては、西住流門下である黒森峰の多くの隊員に示しがつかない。だからこそ、まほの行動は隊長として当然のものだった。

 けれど、そうだとわかっていても、まほには否定してほしかった。みほは間違っていないと言ってほしかった。西住の名に恥じることなどしていないと認めてほしかった。

 けれど、まほはそうしなかった。西住をいずれ継ぐ者としてそれは正しい。わかっていた。

 でも、それでは一体。

 

 ――戦車道って、なんなの?

 

 果たしてそれは、仲間の命の危機を見過ごしてまでこだわるものなのだろうか?

 みほにとって、己の全てであった西住流戦車道が音を立てて崩れ落ちた瞬間だった。

 

 

 

「おーい、そこのキミ!」

「…………ぁ、え?」

 

 ぼうっと全国大会の出来事を思い起こしていたみほは、突然掛けられた声に慌てて意識を覚醒させて振り返る。

 すると、後ろから歩いて来ている男性が手を上げて自分を見ていることに気がついた。恐らく今の声は彼のものだろう。そう思ったみほは、小さく会釈をした。

 

「あ……すみません、その、何かご用でしょうか?」

 

 みほがそう問いかけると、目の前の男性は驚いたように目を丸くした。

 

「いや、ご用っていうか……やっぱり気づいてなかったのか」

「え?」

 

 何の事だろうとみほがきょとんとすると、彼は指でみほの後ろを示す。

 その動きに合わせてみほが自分が進もうとしていた道を振り返ると……。

 

「あ……」

 

 そこには工事中の大きな立て看板が立てられていて、道を完全に塞いでしまっていた。

 あのまま歩いていたら、みほは間違いなく看板にぶつかってしまっていたことだろう。目の前の男の人は、声をかけることでそれを未然に防いでくれたのだ。

 そのことに気がついたみほは、顔を赤くしてがばっと深く頭を下げた。

 

「す、すみません! わたし、ちょっとぼーっとしていて……た、助かりました!」

「いやいや、気にしないで。怪我をしなくてよかったよ」

 

 朗らかに笑いながら、男性は謙遜するように手を振った。

 みほは男性を改めてよく見てみる。自然で短めな黒髪、柔和な顔つき、みほより頭一つ分は高い身長、中肉中背、服装にも際立った特徴はなく、目立つ感じではなかった。

 けれど少しだけ笑ってこちらの無事を喜んでいる姿は、なんとなく優しそうな人だなという印象をみほに抱かせていた。

 

「……って、ん? キミ、どこかで……」

「……っ」

 

 そこでふと、男性が何かに気付いたようにみほの顔を見る。

 思わずみほの体が固くなる。黒森峰の学園艦に住む一般人が、いち生徒である自分の顔を知る機会はそう多くない。となれば、全国放送された戦車道の大会で知った可能性が高いのは自明の理だった。

 そしてみほのその予想は間違っていなかった。

 

「ああ、そうだ。黒森峰の戦車道部隊の副隊長の子だよね? いや、この前の大会は惜しかったね」

 

 世間話をするように、男性はみほに話を振る。しかし、みほにとってその話題は雑談として口にすることなどとてもできないものだった。

 思わず押し黙る。この人も自分を責めるのだろうか。もしくは、次は必ず勝ってくれと激励してくれるのだろうか。

 戦車道そのものに疑問を抱き、己の行いを否定され続けているみほにとってはどちらも苦痛であった。

 それでも、やはり掛けられる言葉はそれらなのだろう。諦観とともに身を縮めて待ち構えていたみほだったが、続いた言葉はそのどちらでもなかった。

 

「あの子たちは無事だった?」

「――え?」

 

 耳に届いたのは、誰かの無事を確認する言葉だった。それが、あの時崖から落下してしまった戦車に乗っていた仲間たちを指しているのだと気付くのに、僅かな時間を要した。

 みほにとって、全く予想外の言葉だったのだ。思わず口をついた疑問の声と一緒に恐る恐る顔を上げると、そこにはきょとんとした男性の顔があった。

 

「え? いや、あの川に落ちちゃった子たちだけど……」

 

 なんでみほが驚いているのかわからないのだろう、男性は可笑しなことを言っただろうか、と首を傾げながらもう一度問いかけてきた。

 みほは今度こそその内容を把握して、慌てて返事をする。

 

「は、はい。みんな大きな怪我もなく、無事で……」

「それはよかった」

 

 うんうん、と笑顔で頷く。

 そして、そこで一度言葉が途切れる。

 黒森峰の敗北や自分に対する感想は一つとして出てこなかった。

 そのことにみほは不安を抱いた。今まで責められてきたからこそ、なぜ何も言わないのかがわからなかったからだ。わからないから不安になる。

 だからだろう、みほは、この人が自分やあの決勝戦のことをどう思っているのか、知りたくなった。

 

「あ、あの……」

「うん?」

「すみません、負けてしまって……」

 

 みほが自分からこうしてあの時のことを話題にするのは初めてであった。

 あの決勝戦の後、自分を襲った誹謗中傷の数々は大きなトラウマとなってみほの中に根付こうとしていた。であるから、この問いかけには少なからずの勇気が込められていた。

 そして、みほにとってはかなりの覚悟を持って発せられたその質問に、彼は答える以前に首をかしげるだけだった。

 

「え? なんで謝るんだい?」

 

 本当にわからないといった様子だった。みほは言いにくそうに言葉を重ねる。

 

「だ、だって……応援してくれていたんですよね?」

「そうだけど、まぁ負ける時は負けるさ。それに、負けは負けでも仲間を助けて負けたんだ」

 

 それなら仕方がないさ、と笑う男性の顔をみほは呆然と見つめる。

 

「皆が無事だったんなら、それでいいじゃないか。いい試合だったよ」

 

 あの試合の後、みほのことを誰もが責めた。特に戦車道の隊員たち、それを支援し推してきた学園、その生徒やOG。みほを庇う者は誰もいなかった。

 口をそろえて「最低な試合」「屈辱の試合」「西住と黒森峰の名を貶めた恥」と称し、あの決勝戦そのものを評価に値しないと侮蔑した。

 みほの行動も、その考え方も、試合そのものも。その全てを否定されたのだ。

 誰も認めてくれない、自分の信じる戦車道。西住流に身を置きながらも、静かに己の中に存在していた自分だけの戦車道。それを真正面から屈服させられ、貶められてきたみほにとって、男性の言葉は予想外のものだった。

 あの時、勝利よりも仲間を優先した行動は、みほ自身もまだ自覚していない自分だけの戦車道の発露だった。その結果は敗北だった。そしてそれは間違っているのだと誰もが責めた。

 けれど、認めてくれる人も確かにいるのだ。自分の信じた道を進んだあの試合を、いい試合だったと言ってくれる人が。

 

 自分の戦車道は、間違ってはいないのかもしれない。

 あの敗北の決勝戦を、いい試合だった、と誰かが言ってくれるのなら。

 

 そう思えた瞬間、みほの胸にこみ上げるものがあり、視界が瞬時に歪んでいった。

 

「……っ、ぅ……ぅぇえ……っ」

「って、ぇえ!? ちょ、な、なんで急に泣くの? これじゃ僕が泣かせたみたい……ああっ、おばさん違うんです! 悪さなんてしてないですってば!」

 

 あれからずっと、何もかもを否定されてきたみほは常に精神を張り詰めさせて過ごしてきた。何気ない男性の一言は、そんな緊張の糸を断ち切るに十分なものだったのだ。

 こみ上げる涙をそのまま頬に伝わらせるみほ。そしてわけもわからず目の前で女の子に泣かれた男性が慌てふためく。近くを通りがかった近所のおばさんが眉をひそめて見ていることに気がついた男性が必死に言い訳をしている中、みほは久しぶりに思い切り感情を表に出して胸の内の淀みを洗い流すのだった。

 

 

 

 

 

「……す、すみませんでした……」

「あー……いいよ、いいよ。まぁ、ちょっと、誤解が生まれたかもしれないけど……」

 

 街中の小さな喫茶店。その一角で間にテーブルを挟んで、これ以上ないほどに顔を赤くして小さくなっているみほと、ひきつった笑みを浮かべている男性。

 男性がコーヒーカップを傾け、もう片方の手でみほを促す。彼女の前にもカップが置かれているが、それを一度も手に取っていなかったからだ。

 促されて、みほは未だ顔に赤みを残したままお礼を言ってカップに口を付ける。口の中に広がる苦味が心地よく、思わずほうっと吐息が漏れた。

 

「どう? 落ち着いた?」

「え……あ、はい」

 

 問われて反射的に返すと、それは良かったと男性は微笑んだ。

 みほは目の前に座る彼と会ってからの経緯を思い返す。看板にぶつかるところを注意され、少しだけ話して、突然泣き出した自分。おろおろとしていた男性だったが、泣いている少女をそのままにしておくこともできなかったのか、近くの喫茶店に誘いこうしてコーヒーを注文してくれたのだ。

 思い返せば思い返すほど、なんて失態だろうとみほは恥ずかしさの余りに地面を転がり回りたくなる。実際にすればもっと迷惑をかけることになるので絶対にしないが。

 少なくとも、このコーヒー代はきちんと後でお返ししよう。そう心に決めたところで、目の前の彼がカップをソーサーの上に置いた。

 

「えーっと、西住みほさん、で合ってる?」

「あ、はい。西住みほです。その、よろしくお願いします」

「うん、よろしく。僕は久東俊作。この学園艦に研修で来てる、まぁしがない大学生だよ」

 

 おどけたように言って肩を竦める姿に、みほはくすりと笑みを浮かべる。思えば、こうして笑うのも久しぶりな気がした。

 そんなみほの姿を見て、俊作もどうやら緊張がほぐれたみたいだと胸を撫で下ろす。彼とて面倒事を自ら背負い込む気は甚だなかったが、それでも目の前で女の子に泣かれてしまっては、そのまま立ち去るなど寝覚めが悪すぎる。

 話を聞くぐらいならば自分にもできるし、もし解決可能ならば手を貸してもいい。それぐらいなら、という程度の気持ちでみほと向かい合っていた。

 俊作は自分を決していい人だとは思っていない。実際、もし泣かれるようなことがなければ、暗い表情をした彼女のことが気にはかかってもそのまま別れていただろう。

 だからこれはただのお節介であり、その範囲内のことしかしない。深入りは禁物。そう自分に言い聞かせ、俊作はみほに話しかける。

 

「それで、何かあったの? 随分、参っていたみたいだったけど……」

 

 今日は暇だし話を聞くぐらいなら出来るよ、とも付け加えて俊作はそう促す。

 その言葉を受けてみほはどうしたものかと迷っているようだったが、やがて意を決したように真っ直ぐに俊作を見て、口を開いた。

 

「……あの、わたし……――」

 

 ――そこからみほが語った彼女の悩みは、ただの大学生である俊作にはとんと縁がない類のものだった。

 戦車道の家元、名門中の名門、西住家に生まれて、生まれた時から西住の戦車道を身につけ、体現し、顕示することを課せられた人生。

 戦車道自体に思うところはなく、西住流についても家族が誇るものということで疑問を抱くことなく、家の敷いたレールの上で努力してきたみほ。

 しかし、先の黒森峰の十連覇が懸かった決勝戦。みほは西住の戦車道から外れ、仲間を助けるために勝利を放棄してしまう。

 十連覇という偉業を阻み、西住の名も汚し、戦車道の仲間からすら責められる日々。やがて、みほは戦車道そのものに疑問を抱き、このまま戦車道を続けてもいいのかと思うようになった。

 自分が戦車道をやっても、もう意味なんてない。皆の期待を裏切ったこと、バッシングを受け続けたことで、みほにとって戦車道そのものがトラウマになりつつあったのだ。

 黒森峰にいること自体がもはや苦痛である。そう言わんばかりに思いつめた表情でうつむきながら語るみほは、そこまで話し終えたところで俊作を見た。

 

「……えっと、長々と、すみません……」

「ああ、うん……」

 

 胡乱気に返事をする俊作。

 それも仕方がないだろう。軽い悩み相談のつもりで話を聞いたのに、返ってきた話の内容は一人の少女の人生にすら影響しかねない重いものだったのだから。

 みほより年上であるとはいっても、所詮は大学生。人生経験に大きな差などなく、一般家庭で一般的な育ち方をした俊作にとって、家の重責など背負ったこともないものである。むしろみほのほうが濃い経験をしているとすらいえた。

 であるから、俊作としては「これもう僕の手に余る問題だわ……」と内心で白旗を上げざるを得なかった。

 とてもではないが、自分が手を貸して解決できる悩みとかいう範疇を超えていたのだ。

 だから、俊作に言えることはそれこそ一般的なことに終始したのである。

 

「えーっと、それじゃあ西住さんとしては、黒森峰にいることはもう辛い?」

 

 尋ねると、みほは暗い顔で「正直……はい……」と頷いた。

 さもありなん、そのような目に遭っていればそう思っても仕方がないだろう。頷いた俊作は、「じゃあ、転校するのも手かもね」と提案した。

 

「転校……?」

「そう。ここじゃなければ、そんな批判にも遭わないだろうし、仮に戦車道が科目にない学校ならキミが戦車道をする事もなくなる」

 

 解決策としてはごくありふれたもので、オーソドックスだろう。臭い物には蓋、ではないが、嫌なことからは逃げればいいのだ。

 俊作がそう言うと、みほは呆気にとられた顔をした。

 

「嫌なことからは、逃げればいいって……」

「しょうがないだろ、嫌なんだから。そりゃ、逃げちゃいけない場面もあるかもしれないけど、逆を言えば逃げていい場面もあるってことだろ。逃げる権利があるなら、逃げちゃえばいいんだよ」

 

 と、そこまで言ったところで、さすがに逃げろ逃げろと言いいまくっていては教育に悪いかと思い直して、俊作は言葉を付け足す。

 

「でもまぁ、逃げ続けるのは良くないと思うけどね。けど、先のために逃げる事は悪い事じゃないと思うよ。戦術的撤退とか言うでしょ、もしくは後ろに向かって全速前進とか」

「ぷっ……あはは……」

 

 俊作のポジティブなのかネガティブなのかわからない言い回しに、みほはつい噴き出してしまう。

 

「まぁなんにせよ、キミの人生なんだ。キミが納得できるやり方をすればいいと思うよ。僕が提案できるのは、それぐらいかな。もし立ち向かって状況を変えるっていうのなら、それも有りだしね。相当大変だと思うけど……」

 

 聞く限りの状況を考えれば、後者はかなりの茨の道だと思われた。個人的にはお勧めしたくないとまだ出会ったばかりの俊作でさえ思うほどには。

 

「ありがとうございます、久東さん。会ったばかりのわたしに、こんなに親身に付き合ってくれて……」

「いや、行きがかり上だよ。それに、大したことはしてないし」

 

 それは俊作の本心だった。言ったことだって、せいぜい一般的な範囲内での提案だったし、確実な改善策ではない。彼女が抱えるトラウマが治るわけでもないし、逃げ道を提示しただけなのだから。

 しかし、みほはふるふると首を振ってそれは違うと否定した。

 

「いいえ……わたしに味方はいませんでした。友達もいたんですけど、あれから疎遠でしたし、誰にも相談できなかった……。だから、こうしてお話を聞いてもらえただけでも凄く楽になりました。ありがとうございます」

「えーっと、どういたしまして……」

 

 真っ直ぐに笑顔を向けられて、つい照れが出る。まして、みほは十分に整った容姿をしていたので、その笑みを直視するのに躊躇してしまう。

 俊作は誤魔化すようにコーヒーカップを持ち上げて口元に運ぶ。

 

「わたし、他の学校のことを調べてみます。黒森峰はもう……」

 

 みほはそう言って視線を落とすと、どことなく苦しそうにテーブルを見た。

 その後に続く言葉が何だったのか。それを知る術は俊作にはないが、少なくとも気落ちしたままでいては良くないとは分かる。だから再びカップを置くと、今度はしっかりとみほを見据えた。

 

「キミが決めたのなら、それがキミにとって一番いいことだよ。無理をする必要はないし、やりたければやればよくて、やりたくないならやらなくていい」

「後ろに向かって全速前進! ……ですね?」

 

 先ほど自分が言った言葉を真似して、みほはにこりと微笑む。

 少しだけ呆気にとられるが、すぐに俊作もまた相好を崩して「ま、そういうことだね」と笑う。

 みほは久しぶりの笑顔を浮かべながら、ずっと放置したままになっていたカップに口を付ける。

 中のコーヒーは当たり前だが、既にぬるくなってしまっていた。それでも、何となく体が温まったような気がするみほだった。

 

 

 

 

 その後、僅かな雑談の後に二人は喫茶店を出て別れた。みほはコーヒー代を払おうとしたが、俊作は頑としてお金を受け取らなかった。

 曰く、高校生の女の子と割り勘なんてカッコ悪いじゃないか。

 その言い分にくすりと笑って、みほは「ありがとうございます」と頭を下げた。そして互いに背を向けて歩きだし、二人の邂逅はこの時だけで終わる――はずだった。

 

 しかし、翌日。学校からの帰りにパソコンから印刷した他校の資料を読みながら歩いていたみほに、再び「そこのキミ!」と声が掛けられたのだ。振り返れば、昨日別れた俊作が立っており、みほを指さしている。まさかと思ってみほが歩く先を見直すと、昨日にも見た看板が。

 そう、みほは注意されたにもかかわらず、同じ場所で同じ看板にぶつかろうとしていたのだ。

 これにはさすがのみほも恥ずかしくなり、手元の資料で真っ赤になった顔を隠したのだった。

 

 それからなんとなく昨日と同じ喫茶店に入った二人は、コーヒーを片手に雑談に興じる。その中で、みほが転校先の候補としてどの学校がいいのかについて悩んでいることがわかると、俊作もまた色々な意見を出して協力をした。

 二日続いたことも何かの縁として、みほは明日も相談に乗ってもらいたいと提案。この学園艦で気を許せる存在が少ないみほにとって、隔てなく話せる俊作は貴重な存在だった。それに自分より年上でアドバイスがもらえる存在としても頼りになったのだ。

引っ込み思案なみほにとって、これは決死の提案であった。事実、これを切り出す時のみほの手は緊張で少し震えていたのだから。

 そして研修とはいってもそこまで時間が縛られていない俊作は、これを快諾。かくして毎日放課後に二人はみほの進路についてあれこれと相談をするようになったのである。

 

 時に喫茶店で、時にファミレスで。時には少し街を歩きながら。

 みほを見つけた学園の生徒があからさまに絡んできたこともあったが、俊作はみほを背に回して叩きつけられる批判からみほを守った。

 

 そして二人が会うようになって一か月が過ぎた頃。

 みほはついに転校先を大洗女子学園に決め、黒森峰学園側にもそれを伝えて了承されたのだった。

 

 

 

 

 

「そっかぁ。これでみほちゃん、来年度からは大洗学園に行くわけだ」

「うん」

 

 学園艦の艦上側部、海に沿うように作られた公園の中を散策しながら、俊作がみほからの報告にそう応えると、隣を歩くみほはどこか憑き物が落ちたような顔で頷いた。

 黒森峰からの転校が決まった事は、現在でも周囲から彼女に向けられる視線を考えれば朗報であった。

 黒森峰側も先の決勝戦における敗北の原因となった彼女の扱いに困っていた面もあったのだろう。申請はすんなりと通ったそうだ。

 みほにとっては批判に晒され続けた場所から離れられるのだ。それに、これから自分自身の戦車道そのものに向き合わねばならない彼女にとって、この場所では色々と余計な茶々が入りすぎる。

 みほがこの先戦車道に関わるのか、それとも別の道へ進むのかはわからないが、いずれにしても新天地で気持ちを入れ替えるのは必要なことだと俊作には思えた。

 だから、並んで歩く彼女の頭に手を置き、俊作は不器用に撫でた。

 

「向こうでも、頑張ってね」

「うん!」

 

 撫でられたみほは嬉しそうに笑い、しかしすぐにその表情を悲しげなものに変えていく。

 

「どうしたの?」

「あのっ、俊作さん……もうすぐここを離れるって、本当?」

 

 立ち止まって向き合ったみほの顔は真剣そのものだった。少しだけ悲しげに揺れる瞳に目を合わせ、俊作はバツが悪そうに頭を掻いた。

 

「参ったな……どうして知ってるの?」

「研修生の人たちが、もうすぐ終わりかって話してるのを聞いて、それで……」

 

 不安そうに見つめるみほに、俊作は溜め息を一つ吐いて正面から向き直った。

 

「うん。僕も研修で来た身だからね、今度の寄港で降りることになってるよ」

「そんな……!」

「ただ、誤解しないでほしいのは、別に意地悪をしたくて伝えなかったんじゃないんだ。ただその、言い辛かったというか……」

「え?」

 

 みほの視線の先で、俊作はもごもごと口元を動かしながら、言い淀んだ。

 

「あ、いや、まぁ。でも、まだ時間はあるから、それまではまた一緒に過ごせるから」

 

 すぐにいなくなるわけではないということを強調して、俊作は諭すように言う。そして再び公園内を歩こうと一歩踏み出したところで、袖が引かれる感覚に足を止めた。

 

「………………」

「みほちゃん?」

 

 そこには、無言で手を伸ばして俊作の上着の袖をつかんで離さないみほの姿があった。

 俯いていてその顔は見えないが、伸ばされた指の先が震えているのがわかる。

 一体どうしたのか。大丈夫なのか。心配になった俊作が口を開きかけた、その時。

 

「……わたし、いやです」

「え?」

 

 ぽつりと呟かれた声。それを確認する前に、俯いていた顔ががばっと上げられた。

 顔全体が真っ赤になり、目も潤んで、肩は揺れ、明らかに一杯一杯ですといわんばかりのみほがそこにいた。

 

「しゅ、俊作さん!」

「は、はいっ」

 

 勢い込んだ声に、俊作もつられて返事が上擦る。思わず背筋を伸ばした俊作の前で、みほはいっそ気の毒なほどに緊張しきりなまま、懸命に言葉を紡ごうと唇を震わせた。

 

「そ、その……あの、わたしは、えっと……つまり、しゅ……、俊作さんのことが……ですね。その……す、すっ……! ……その、っわ、わたしとお付き合いしてくれませんかっ!」

 

 最後は目をぎゅっと瞑って一気に言い切ったみほは、そのまま勢いよく頭を下げて、下げたまま頭を上げなかった。

 それは、返って来る言葉が恐ろしいからだった。基本的に自分に自信がないみほは、良い返事が返ってくる可能性は限りなく低いと思っていた。それでもこうして言葉にする決心がついたのは、もしこの艦を降りてしまえば、会う機会がなくなってしまうと思ったからだった。

 もう今を逃せばきっと自分は言えないだろう。そう思ったみほは、駄目で元々でも構わないから、気持ちだけでも伝えておきたいと考えたのだった。

 そのため、告白の後に返って来るだろうお返事のことが、すっかり頭から抜け落ちていたのだ。今更気づいても後の祭りだが、気付いてしまったものは仕方がない。

 せめてどんなお断りを入れられても泣かないようにしよう、と口元をきゅっと引き結んだところで。

 

「……先に言われるとか、カッコ悪すぎでしょこれ……」

 

 頭上から降ってきた言葉に、思わず目を開けた。

 ばっと顔を上げる。信じられないという気持ちがありありと浮かんだ表情のまま、みほは顔を赤くして落ち込んでいる俊作を潤んだ瞳でまじまじと見つめた。

 

「……ぁ、え? えっと、それじゃあ……」

 

 言葉にならない思いに胸を詰まらせるみほ。その前に俊作は立ち、せめてものカッコつけとしてぐいっと胸を張った。

 

「――喜んで。こちらこそ、どうか僕とお付き合いしてください、みほちゃん」

「……あ――! は、はいっ!」

 

 この時の気持ちを、みほは生涯忘れることはないと思った。

 心からの幸福感に包まれて、みほは満面の笑顔で差し出された俊作の手に己の手を重ねたのだった。

 

 

 

 

 

 

 それから、俊作は当初の予定通りに黒森峰の学園艦を降り、そしてみほもまた大洗女子学園へと向かうために黒森峰から去った。

 それまでの間に二人で作った思い出の数々は、みほにとって黒森峰で唯一と言ってもいい宝物だった。短いながらも満たされた時間。戦車道のことすら忘れて、ただの女の子として過ごした時間だった。

 今ではお互いに離れてしまっているが、メールや電話でのやり取りは今もきちんと続けている。今は研修なども終わって資格試験の勉強中ということだった。

 みほが戦車道を再び始めた時、俊作はまずみほのことを心配し、みほが無理をしていないとわかるや、「おめでとう。頑張れ」と応援してくれた。

 戦車道に向き合う決心がついたこと、自分の戦車道を見つけようとしていること、得難い仲間が出来たこと、叶えたい目標が出来たこと。それら全てを含めた「おめでとう」だった。

 みほは遠く離れていても自分のことを思ってくれているその存在に、心から感謝していた。今もどこかで、俊作さんも頑張っている。そう思うだけで、勇気が湧いてくるような気さえした。

 

「みーぽーりーんー!」

「西住殿! い、いったいどこのどなたなのですか!? ああ、西住殿がお嫁にいってしまうぅ!」

「……気が早すぎるだろう。それで、隊長。わたしも気になる」

「私もです。いったいどのような方なのですか?」

 

 みほが物思いに耽っている間に、友人たちはみほの彼氏が気になって仕方がないらしく、ぐいぐいと詰め寄ってきていた。

 特に沙織はその顔に「わたしを差し置いて!」とか「恋愛話プリーズ!」と書かれている。そして優花里は何故だかショックを受けたように涙を流していた。麻子も素っ気ないながらどこかワクワクしたようにみほを見て、華は隠す気もなくワクワクしていた。

 そんな四人に、あはは、と苦笑を浮かべながら、みほは最後に問われた華の言葉にだけこう返す。

 

「わたしとわたしの戦車道の恩人だよ!」

 

 彼に出会わなければ、この学園に来ることも、戦車道と向き合うこともなかったかもしれない。だからこそ、みほはそう言う。

 そして、心の中でだけ口にしづらい言葉を続けて紡いだ。

 

 ――それから、わたしの大好きな人。

 

 声に出さない想いは胸の内で溶けて、みほは胸元でそっと手を組んだ。

 

 

 

 

 




ガルパンはいいぞ(挨拶)

第10話を見た時の妄想を形にしようとしたこのお話ですが、ひとまず完成して良かった良かったです。

ちなみにみほのお相手は機械関係の職業としか決めておらず、特に詳細な設定はありません。名前の由来はガルパン……ではなく艦これを知る方ならわかる方もいると思います。

告白シーンは当初男性側からだったのですが、みほから告白ってしそうにないよなぁと思って、みほからにしました。
凄くテンパって真っ赤になってたりしたら可愛いですよね。

とりあえずそんな感じで初ガルパンでした。
ありがとうございました。

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