一人の女性へ愛を捧げる男の物語 作:( ∴)〈名前を入れてください
助けて…助けてクレメンス……財布が…財布がエボリューションバーストォ!ゴレンダァッされちゃうのぉ!!
その日の夜4騎のサーヴァントとマスターがある一軒家に集まった
一組はライダーで現界したサーヴァントである征服王イスカンダルとウェイバー
のライダー陣営。
「皆、余の言葉に集まってくれて先ずは感謝をここにお前達を呼んだ理由は他でもない!ここらでお前らの聖杯に臨む望みを聞いておきたいと思い集まってもらった!!」
「お前達と王道というものを語り合おうではないか!!」
「というか何で僕までこんな所に呼ばれてるんだよ!!」
「坊主は余のマスターなのだから余の晴れ舞台を見るのは当然であろう?」
「はぁ…何でこんなことに。」
ライダーにウェイバーが文句を言いながらも諦めたように溜息をつく。なんやかんやでこの陣営は上手くいっているのだろう、二人からはギスギスした様子は見えない。
その姿を見ながらセイバーのマスターは微笑みながらみており、セイバーは凛とした表情で座っている。
「あらあら…仲が宜しいみたいね」
「そのようですね。」
セイバー陣営、騎士王アルトリアとそのマスターであるアイリスフィールのセイバー陣営この陣営からも上手くいっているのだろう、この二人の仲は非常に良いと言える。
「ふん……下らん」
「まぁまぁそう言うなアーチャーよ」
「分かっておる、早く始めろ」
そしてその姿を見てつまらなそうに鼻を鳴らすアーチャー、彼は一人で来たのかマスターの姿は見られない。
それをライダーが笑いながら諌める
アーチャー英雄王ギルガメッシュ彼は一言で言うならば唯我独尊、それがしっくり来る男である
「……4陣営揃ったみたいだな…正直集まるとは思わなかった」
「そうだなぁ……普通こんな事は聖杯戦争では起きないんじゃないのか?」
最後にランサー陣営であるシモンとケイネスの二人、この二人は言うまでもなくかなりの信頼関係が確立されており、ある一人の陣営を除いた……いやこれ以上は孤高である御方の事を考えて言うのを止めよう。
「さてお主達に集まってもらったからな、さて先ずは先駆け一杯」
ライダーはそう言いながら皆に杯を渡していく、それを飲み干したアーチャーがしかめっ面をして言葉を発す
「なんだこれは…こんな安酒で王の器が図れるとでも言うつもりか?」
「そうか?これでも市場の中では上等品なのだがなぁ…」
「そう思うのは、お前が本当の酒と言うものを知らんからだ。雑種め」
そんなライダーの言葉を聞いてアーチャーは空中から黄金の瓶と器を取り出すそれを皆に渡し、いかにも不機嫌そうに酒を飲む。
「これは……上手いッ!!」
「ほう…これは中々に美味ですね」
「確かに美味しいなこの酒は」
アーチャーはその言葉を聞いて当然と言ったばかりの顔で頷く、そしてそのまま言葉を発す。
「これで王の器は決まったようなものだろう」
「いやいやそれはないだろう、ここは皆の王道を語り合い誰が聖杯に相応しいのかを決める場なのだ。大望こそが最も重要だぞ?」
「それが間違いだと言うのだ。この世の全ては我のもの、それを弁えよ雑種」
「ふむぅ…ならお主は聖杯を持っておった事があると?良ければどんな物か教えてくれんかの?」
ライダーのその言葉に呆れ果てた声を出しながら返事をする。何をいってるのだお前はそんな事も分からないのかと。
「戯け元よりこの世界は我の庭だ、ならば聖杯とやらも我の物に決まっておろうが我が宝物を勝手に奪おうなど盗人猛々しいにも程がある。」
「いやアーチャーそれは可笑しくないか?」
アーチャーのその言葉にシモンが待ったをかける。それは可笑しいのではないかと
「どうしたランサー、何が可笑しいのだ言ってみよその発言を許してやる。」
「あぁ、アーチャーは聖杯がどんなのかは知らないけどそれが自分の物だって言っているそれは可笑しい。持ち主ならば知っているのが当たり前じゃないか」
「確かに…その通りですランサー。この世の全てが己の庭であったとしても民の物を己の物だと言うのは可笑しいのではないのですか?」
「ふむ…確かにそう言われればそうだのう。アーチャーよ何か言うことはあるか?」
他の三人からの怒濤の意見をアーチャーは鼻で笑う。心底つまらなそうに
「この世の全ては我の庭だと先に言ったばかりであろうが、故に全てが我の物という事だ分かったか?」
そう言いながら優雅に酒を飲む姿に三人は溜息を吐きながら話を続ける
「中々に豪胆な奴よのう……ランサー」
「ライダーといい勝負してるじゃないか……なぁセイバー」
「何故私にいきなり振ってくるのですランサー…」
空気が少し沈黙する。その空気を断ち切るようにライダーが言葉を続ける。
「まぁここらで1つ皆の聖杯にかける望みとその王道を聞いてみようではないか!!」
「てな訳で言い出しっぺの余から聖杯にかける望みを言おうではないか!!」
ライダーが立ち上がりあの時聞いた言葉を大声で声高らかに放つ。
「余の望みはこの世界に再び1つの命として根付き再びこの世界を征服する事である!!」
「余の王道とは鮮烈に苛烈に皆と突き進む事、それこそが我が道である!!」
「なっ……」
「ほう…?」
ライダーの言葉にセイバーとアーチャーが正反対の反応をする。一人は心底驚いた様に、もう一人は面白い物を見た様に
その反応を見たライダーは面白そうに笑いながら言葉を続ける。
「では次は……ってアーチャーの望みはあれだしのぅ…ランサー!お前の王道をここで語ってやれ!!」
「俺か?……俺は王様なんかじゃないって言ってるんだがな」
「そう言うな!お前の在り方もまた王道よ!!」
「分かったよ…ライダー」
そう言いいながらも言葉を続ける。ライダーがあんな豪胆に言ってくれたんだ…俺も言ってやらなきゃな。
「先ず始めに言っておくが俺には聖杯にかける望み何てない」
「はぁ!?どういう事だよそれ!?」
「なっ…そんな事が……」
「ほう?面白い申してみよ。」
ウェイバーにセイバー、そしてアーチャーが此方を見ながら声を出す。ライダーとケイネス以外が心底驚いているのが分かる…それもそうか。
「俺はマスターの願いが気に入ったからそれに答えただけに過ぎない。マスターの願いは言えないがな。」
「その願いとは何だ?」
「それは教えられない。だけど俺が来るほどには共感出来る願いだったと言っておくよ」
アーチャーはそう聞くとシモンは苦笑いをして返事を返し言葉を続ける。
「後は俺の在り方か……そうだな、人の生涯では出来る事の限界がある。出来なかった事は後を託せる者に託して身を引くそれが俺の生涯の答えだ」
「先に行った者と今に生きている者その二つは再び重なりあっちゃ駄目なんだ」
「例えそれが大切な者と生涯の別れだろうとそれを曲げちゃならないんだ。」
その言葉にセイバーが立ち上がり言葉を発す。
「ランサー…貴方はそれでも良いのですか?もしも……もしもですが貴方にとって大切な物を失ったとしたら…貴方はどうするのですか?」
決まってる…それは
「当たり前だ、それは悲しむべきだがそれをやり直そうとか取り戻すなんて俺には出来ない。」
「なっ……」
セイバーが俺の言葉に驚愕しているがイマイチ理解が出来ない、そんな姿を見てライダーがセイバーに話すように促す。
「さて後はお前だけだぞセイバー。お主の願いも言ってみよ」
「私は…私の願いは……」
「どうしたのだセイバー?さっさと言わんか」
ライダーの言葉にセイバーが声を振り上げいい放つ。これこそが私が願いだと凛と胸を張りながら
「私の願いは…故国ブリテンの救済であり選定の剣のやり直しである!!」
実はこの裏側で色々と進んでいたりしていなかったり(白目)
Qケイネス先生の拠点で聖杯問答をしてるとか何か策練ってるよね?
A当たり前だよなぁ……