BLEACHの世界に最強になって転生   作:アニメ大好き

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お久しぶりです。アニメ大好きです。

遂にこの作品も今回で最終回になってしまいました。ここまでやってこれたのも皆様のお陰です。感謝の気持ちで一杯です!

前置きはこれくらいにして最終回をどうぞ。


48話 一つの歴史の終わり そして新たな歴史の始まり

チルッチさんは私の発した言葉に呆気に取られ戸惑いを隠せないでいた。

 

「ちょ、ちょっと。意味分かんないだけど…別れ?変な冗談は辞めてなさいよ」

 

チッルチさんはいつも通りの強がりな口調だがその声は若干震えている。今の言葉が心に響いたみたいですね。

 

「…遂にこの話をする時がきましたね。私の秘密を」

 

「アンタの…秘密…?」

 

「そうです。私はーーーーーこの世界の住人ではないのです」

 

「…ハ?…何それ…この世界の住人じゃない?どう言うことよ!?」

 

気の抜けた声を出す。それはそうだ。いきなり「私は異世界から来た者です」なんて言って「ハイ、そうですか」って納得出来るわけがありません。

 

「私、いや私を含めた私の従属官達は皆この世界には本来存在しない者達です」

 

私は今日までの出来事を全て話した。元々はこの世界で言う現世にいた一人の社会人で、パソコンを開いたらあるサイトを見つけてこの世界に転生を果たした。

そしてその特典と言うプレゼントで破面化したら藍染さん以上の力と鍛えれば向上する体、そして自分が好きなキャラーーつまり現在の私の従属官達を部下に出来るようにした事。

 

「…これが今日までの私の全てです」

 

「成る程ね、でもこれで今までの行動全てに納得かいったわ」

 

先ずノイトラさんとチルッチさんの第5十一刃の階級争奪戦。更なる力を手に入れたノイトラさんが誰を指名するのか、まるで分かっていたみたいに慌てなかった。

次にドルドーニさんとウルキオラさんの第4十一刃の座の争奪戦。これも戦いの決着が分かっていたかのように見に行かなかった。

 

他にも幾つか思い当たる節があると思いますが、数えてたらキリがないでしょう。

 

「ところでアンタは未来(原作)の事を知ってる言ったわよね」

 

「そうですけど…」

 

「…ならアタシは本来(原作通り)だったら…どうなってたの…」

 

「…貴方は本来侵入者の一人である【石田雨竜】に倒された後、葬討部隊(エクセキアス)によって回収されザエルアポロさんの研究材料になってしまうのです」

 

原作漫画の方は読んでいなかったのでそれ以降の事はどうなったのかは分かりませんが。

 

「そう…まぁアンタが異世界から来たって事は分かったわ。でもなんでそれが…アタシと別れるなんて事になるのよ!?」

 

「……先程も言ったように私達は貴方と違ってこの世界の住人ではありません。そしてこの世界での私の役目は終わりました」

 

この世界での役目は終わった。だから私がこの世界に留まる理由はなくなった。そして本来存在しない者がこの世界の住人に、これ以上干渉する事は許されないでしょう。

 

「だからーーーーー別の世界に行こうと思っているのです」

 

バラガンさんがまだ虚圏の王だった頃ハリベルさんに与えた二つの選択肢の一つ【自分の目の届かない場所にへと消える事】と言うことになりますかね。

 

「でも貴方は私達とは違い元々この世界の住人。だから連れていけないのです」

 

「…何よそれ…巫山戯んじゃないわよ…」

 

チルッチさんは両手の握り拳を思いっきり握りしめてプルプルと身体が震えていた。

 

「アンタが別の世界から来たからって何!?そんなの関係ないわよ!!アタシはアンタの従属官よ!何処までもアンタについて行くわ!!」

 

本当に強情な人ですね。仕方がない、最後の手段を使いますか。

 

「…では貴方の主人として命令します。貴方を私の従属官から外します」

 

「な!?そんなの…」

 

「勘違いしないでください。これはお願いじゃありません、命令です」

 

従属官は忠実なる部下。主人の命令には逆らう事は許されない。チッルチさんは自ら私の従属官と言った。だから私の命令に逆らう事は出来ない。

 

「これで貴方は私の従属官ではなくなりました。だから私に付いて来る意味もありません。話は終わりです、それでは私はまだやる事があるので失礼します」

 

チルッチさんは未だに納得かいかないって顔をしていますが、私は敢えてそれを無視して扉にへと足を進める。扉が開くと振り返らず…

 

「ーーさようならーー」

 

…それだけ言い部屋を去った。本当は私だって別れたくない。でも彼女は私達とは歩むべき世界が違う。だから仕方がない事なのだ。

しかし私は自身の目から光るものが流れ出ていた事に気付かないでいた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

チルッチさんとの話が終わって治療室に戻ると、治療を終えたスタークさんが同じく治療を終え身体が元に戻ったリリネットさんに蹴られて罵られていた。それをハリベルさんと2人と同じく治療を終えた彼女の従属官達は「またか」と呆れた顔して見ていた。胡蝶さんの治療も無事に終了したみたいでいつもの服を着て椅子に座っていた。

「どうやら皆さん元気になったようですね」

 

私の声に反応し全員が一斉に私の方を見て来た。その瞬間に胡蝶が抱きついてきた。

 

「デストロイヤー様!申し訳ありません」

 

「おっと。どうしたんですか胡蝶さん?」

 

「貴方様がご不在の間私が彼ら(従属官達)の安否を任されたにも関わらず、ミストルティンを脱獄させ多くのロボット兵を破壊され剰え深傷を負いました。私は貴方の側近失格です」

 

「…そんな事はありませんよ。今回の件は私にも責任がありますから」

 

感情が不安定な事もあってその言葉が理解出来ない胡蝶さんは私の顔を見上げる。

 

「しかしミストルティンさんの脱獄は私の『大丈夫、絶対にありえない』という油断が招いた事です。その事により多くのロボット兵が大破、ヤミーさんの死、そして貴方まで危険な目に合わせてしまった。だがら貴方が責任を感じる事はありませんよ」

 

「デストロイヤー様…」

 

その言葉に気持ちが抑えられなくなったみたいで涙目になり抱きつく力が強くなった。私はそんな彼女を慰めようと抱きしめ子供あやす様に背中をさすった。

 

「…おい、いつまでイチャついてんでだよ…」

 

その突然の声に我に返り声のした方を見る。そこには呆れた顔で見ているスタークさんとハリベルさん、イラついているアパッチさんとミラ・ローズさん、赤面して顔を背けるスンスンさんが眺めていた。リリネットさんは友子さんが見せないように抱きしめられ、聞こえないように耳を塞いでいた。…抱きしめられているリリネットさんは苦しいみたいでバタバタしている。

 

「アタシ達がいる前でいつまでイチャイチャしてんだよ!」

 

「アタシ達はアンタらのイチャつきを見にきたわけじゃねェんだよ!」

 

この2人は相変わらず突っかかってきますね。何処ぞの馬鹿だったら「この2人の行動…ヤキモチか」と勘違いすると思いますがそれはない。2人は話を折って私達がイチャついていたのが気に食わないだけでしょう。

 

「止せアパッチ、ミラ・ローズ」

 

「しかしハリベル様、コイツ…」

 

「止しなさいなお2人とも。彼女は私達がご不在の間の事に責任を感じていましたがそれを許されて感情が抑えられなくなってしまったから、あの様な事になったのでしょう。そんな事も分からないなんて…お2人にはデリカシーと言うものがありませんの?」

 

『スンスン、テメェ喧嘩売ってのか!』

 

スンスンさんがまた口を挟んで喧嘩が始まってしまいました。でもこの3人も問題ないみたいで少しホッとしました。

 

 

3人の喧嘩が一通り落ち着いたところでスタークさんやハリベルさん達にも私の事を話した。そしてこれからどうするのかも。

 

「お前が異世界から来た者か…俄かに信じ難いがお前は嘘をつくような奴ではない。信じよう」

 

「でなんだ。話を纏めるとお前はここで俺達と別れるって事か?」

 

「そう言う事になります。だからこの虚圏を統治するのは貴方達のどちらかになります」

 

第0十一刃がこの世界からいなくなるので虚圏を統治するのは十一刃の生き残りであるこの2人のどちらかになる。

原作ではスタークさんはバラガンさんと同じくあの大戦で死亡しているのでハリベルさんが統治者になっていたが、彼が生存した今スタークさんが統治者になる可能性もある。

 

「よせよせ、俺はそんな面倒なの柄じゃねェよ」

 

「私もだ。そんなものに興味はない」

 

やはり2人とも断りますか。元々スタークさんはやる気ないから…失礼ですが始めっから当てにしていませんでしたし、片やハリベルさんは本来(原作)でも従属官の3人から王の座についてほしいと頼まれるも断ったみたいですから。

 

「しかしこの役目を補えるのは貴方達2人しかいないのです。お願い出来ないでしょうか?」

 

「…分かった。なら私がやろう」

 

「!?本当ですか、ハリベルさん」

 

「あぁ。お前の部下にはアパッチ達を助けてもらった、それに私自身も藍染様いや藍染に斬られそうになった所を助けてくれた。その借りを返さなくてはならないからな」

 

なんと情がたい人でしょう。しかしこんなに早く決まるとは思わなかったので少し呆気に取られてしまいました。

 

「スターク、お前にはアパッチ達とは別に私の補佐となってもらいたい」

 

「ハッ!?なんで俺が…」

 

「お前はコイツ(デストロイヤー)には命を救われだろう。私以上に借りがある筈だと思うんだが」

 

「グッ!それを言われちまうと…」

 

スタークさんはハリベルさんとは違って瀕死に近い状態し、彼の半身であるリリネットさんはそれ以上に危ない状態でしたから。彼女よりも私には壮大な貸しがある。

 

「ダァー分かった、分かった。やりゃあ良いんだろやりゃあ」

 

「ありがとうございますお二人共。そしてもう一つお願いがあるのですが…」

 

私はチルッチさんをこの世界に置いていくことにした事を話す。その事にハリベルさん達だけでなく友子さんと胡蝶さんも驚いていた。

 

「だから彼女の事をお願いしたいのです」

 

「…お前はそれで良いのか?」

 

「そうだぜ。アンタはハリベルと同じように自分の従属官を大切にしてたじゃねェか。それなのにアイツ(チルッチ)を置いていくのかよ!?」

 

「…彼女は私達とは違うだからこの世界にいる事が一番なのです。それに彼女はもう私の従属官ではありませんから」

 

その言葉に皆驚いた。特に友子さんと胡蝶さんは信じられないって顔をしていた。

彼女は私と共に歩むべきではないのです。それを私の我儘で色々関わらせてしまった。だからこの世界に置いていくことは彼女にとっての幸せになるはずです。

 

「…デストロイヤー様、申し訳ありませんが私はここで退席してもよろしいでしょうか?」

 

いきなり胡蝶さんが退席の許可を申し出てきた。

 

「?構いませんよ」

 

「ありがとうございます」

 

胡蝶さんは立ち上がるとそのまま扉にへと向かって出て行ってしまった。どうしたのだろうか?

 

「デストロイヤー様、私も退席してもよろしいでしょうか?」

 

えっ、友子さんも!?

 

「いいですよ…」

 

「ありがとうございます。それでは失礼します」

 

友子さんもお礼を言って立ち上がり部屋を後にした。なんだかまるで胡蝶さんを追いかけるように出て行ったようにも見えましたが…。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

部屋を出た胡蝶が通路を歩いていると…

 

「ちょっと待ちなさい」

 

…その後ろから友子が追いかけて来た。

 

「なんでお前も付いてきた?」

 

「いいじゃない別に。それに貴方が考えている事くらい分かるわ。…貴方あの子の事が心配なんでしょ?」

 

「…それを知ってどうする?ここで私を止める気か?」

 

「いいえ、私もあの子の事が心配だから」

 

「…ふん」

 

2人は雑談をしながら歩きある部屋の前にへと辿り着いた。

 

 

 

 

 

その頃チルッチはデストロイヤーと話していた部屋に顔を伏せ座っていた。先程の話が余程彼女には応えたのだろう。そこに胡蝶と友子が入って来た。

 

「なんだそんなに落ち込んで。いつものお前らしくないな俗物」

 

入って来て早々胡蝶が挑発する。しかしそれは馬鹿にしているのではなく落ち込んでいるチルッチを少しでも元気付けようとしている。つまりこれは彼女なりの励ましなのだ……多分。

しかしいつもだったら即反応して言い返すのだが今回は顔を伏せたままだった。

 

「どうした?言い返す元気もないのか?飛んだ腑抜けに成り下がったものだな俗物」

 

しかしこれだけ馬鹿にした発言を連発しても言い返す素振りもなく相変わらず伏せたままだった。弱々した態度にイライラした胡蝶はチルッチの胸ぐらを掴む。

 

「いい加減にしろ!あれだけ「ギャーギャー」と騒いでいたお前は何処に行った!」

 

「今此処で言うが私はお前に感謝しているんだぞ!【絶望の蕾】に閉じ込めら絶望しそうになった時お前の声が聞こえたのだ!あれは幻覚かと思ったがその後スフィンクスから聞いたがお前が励ましの言葉を送っていたことを知った!それで感心したのだ!あれは幻覚ではなく本当の事なのだと!私はお前のお陰で助かった、お前が私を救ってくれた事に変わりわない。だからお前には感謝しているんだ!しかしなんだ、今のウジウジしたお前を見ているとイライラしてしょうがない!何時迄もそんなショゲてるな!!」

 

「…アンタなんかに…アンタなんかに何が分かるのよ!!」

 

胡蝶に喝を言われたチルッチは突如怒鳴り声を上げ睨みつける。その顔は怒りに満ち涙が流れていた。

 

「アンタ達はアイツと一緒に行けるけど私はそうじゃないのよ!命令で従属官から外された。自分から志願しても行けない。つまりどんな事をしようが付いて行く事は無理なのよ!」

 

チルッチは今までずっと抑えていたものが外れ大声で泣き喚く。その光景は例えるなら突然付き合っていた彼が「別れよう」と言われて落ち込んでいる女性の姿のようだった。

 

チルッチが泣き喚く中友子が口を開く。

 

「…チルッチ、貴方さっきデストロイヤー様の従属官から外されたわね。て事はもうデストロイヤー様の従属官じゃないんでしょ?」

 

「そうよ。…それがなんだってのよ」

 

「成る程ね……フフ、だった」

 

友子はニコニコと笑顔で語り始める。その顔には悪戯心が感じられた。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

それから数時間が過ぎた。

 

あれからチルッチさんの事で話しを付け2人は承諾してくれた。そして今私はこの世界から旅立つ為の最終チェックをしている。

私は前もってこの世界から離れる為の準備をしていた。前世では藍染を封印してからの話は知らないからこの後どうなるのか詳しくは知らない故に、元々色んな世界に行きたいと思っていたのでこの世界を離れる事は考えていた。だからチルッチさんには内緒でその準備を一部の従属官達と一緒に進めていた。

 

そして今私がいる場所は様々なコンピュータがあり沢山の操縦席がある部屋…そうまるで巨大宇宙船の操縦室のような部屋にいた。

 

「準備の方はどうですか?」

 

「問題ありません。全て順調に進んでおります」

 

質問にスフィンクスさんが答える。その隣にはメフィラスさんがいた。彼は上司もあるスフィンクスさんに頭脳を買われ彼女の副官 を務めている。本当にこう言う大きな作業に2人は大いに役立ちますね。

 

「コレ!また飲んどるのか【シチジューロー】!」

 

いきなりブルラテスさんがお酒を飲んでいる鎧武者にへと怒鳴り声を上げた。怒鳴られた鎧武者の者は上級幹部の一人してブルラテスさんと同じ冥獣人四底王の一人【サムライ・シチジューロー】である。

しかし彼は毎日酒ばかり飲んでいるので真面目者であるブルラテスさんとは仲が良ろしくないのだ。

 

「煩セェ。これは俺達の新たな門出の前祝いだ。それに酒は俺の力の源でもあるんだよ」

 

「全く、同じ立場の者として恥ずかしく思うわい」

 

「それは同感ね」

 

ブルラテスさんの意見に賛同した女性は彼等と同じく上級幹部の一人して四底王の一人【セイレーンのネリエス】である。彼女もブルラテスさん程ではないがシチジューローさんの酒癖をなんとかしたいと思っているのだ。

 

「いいぞ、もっとやれやれ」

 

「ふん、くだらんな」

 

ブルラテスさん達の揉め事を見て楽しんでいるのが、上級幹部の一人【グローザム】さん、見下している態度を取っているのが同じく上級幹部の一人【ヤプール】さんである。

グローザムさんは戦いが好きで騒ごとを見ると自身もそれに混ざりたくなってしまう程、ヤプールさんも相手を見下す事が大いにあるので困ったものです。

 

「お前達静かにしろ。偉大なる我らが王、デストロイヤー様の前だぞ」

 

騒ぎ出してしまった上級幹部の方々に左手が巨大な団扇ようになっている筋肉が骨に覆われている者が止めに入る。彼は上級幹部の一人【デスレム】さんである。

 

「ありがとうございます、デスレムさん」

 

「いえ、全ては偉大なる貴方様のためです」

 

デスレムさんは卑劣な行いで相手を苦しれるのが好きだが、私に対しては人一倍負けない忠誠心を持っている。言ってはなんですが…なんかゾマリさんに似ている感じがするなぁ。

 

「デストロイヤー様、準備整いました」

 

「そうですか、ご苦労様です。それではーーーーー発進!」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

デストロイヤーの宮のある場所が揺れ始め、それが次第に大きくなっていくと宮が盛り上げるように砂地から何が飛び出す。それは全身が黄色に塗られており、その周りにいくつもの砲台が武装されている巨大な戦艦であった。

 

その戦艦の頭部にある宮は戦艦の中にへと沈んで行くかのように収納される。

 

すると近くに虹色に輝くゲートが出現する。「ゴォー」とエンジン音が鳴ると戦艦が右90度回転する。そしてエンジン音が次第に大きくなっていくと戦艦は吸い込まれるように一気にゲートを潜る。その後すぐにゲートは消えてしまい、その場には戦艦が出てきた巨大な穴だけが残された。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

戦艦はゲートを潜り虹色に光るトンネルを真っ直ぐに進んで行く。私はその光景を従属官全員と見ている…いや1人いませんでしたね。

 

…でもこれで良かったのです。チルッチさんをあの世界に置いてきたのは彼女の為なのですから。しかしこのモヤモヤした気分は何でしょうか?随分前に味わった心に穴が空いたような感じの気分は…。その正体は言わずとも分かっています。でもそれば自分で決めた事。悔いなどありません……ない筈なのに…目に冷たいものが…。

 

「ヘェ〜、結構凄いじゃない。まさか船に乗って移動するなんて思わなかったわ」

 

えっ!?今の声は!…いやそんな筈がない。彼女がこの船に乗っているなんてあり得ない。そう思いながら後ろを振り向く。そこに居たのは……

 

「てかこんな凄い船の事、私に隠していたなんてちょっとムカつく」

 

「チ、チルッチさん!?どうして此処に!?」

 

「あ?あぁ、それはあの2人から『こっそり付いていけばいい』て言われたからよ」

 

チルッチさんは私の後方に指を指す。あの2人?もしかしてっと思いながら後方へ顔を向けると、友可愛く舌を出して「テヘ」って顔をしている友子さんと、そっぽを向いて口笛を吹いている胡蝶さんがいた。と言うか胡蝶さん…貴方隠し事するの苦手でしょう?

 

「それにアタシがいつ何処にいるかなんてアタシの勝手でしょ」

 

「し、しかし貴方はもう私の従属官ではありません。付いて来る事はないんですよ」

 

「そうね。アタシはもうアンタの従属官じゃないわ。アンタの命令には従わないわ。だから今此処にいるのはーー私の意思よ!」

 

チルッチさんの…意思…。

 

「アンタが別の世界から来たとかなんて関係ない。アンタはアンタよ!それに…何より……私がアンタと……ッ一緒に行きたいのよ!!」

 

顔を真っ赤にしていますが、その瞳はなんの迷いもない真っ直ぐな目をしている。…全く一度言ったら聞かないところは誰に似てしまったんですかね?

 

「チルッチさん…もう一度私の従属官になってくれますか?」

 

「…いいわよ。なってやろうじゃない」

 

「なら従属官である貴方に命令を下します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーずっと私の元にいなさい。これは命令です」

 

「分かったわ。アタシはアンタの元にいる。絶対にアンタから離れないからね」

 

そう答えると左目でウィンクする。正式な私の従属官…いや家族となった彼女をその場にいた者達は盛大に祝福した。

 

「私達はこれより色んな世界を渡り歩き様々な世界を侵略しようと思います。中には嫌だと思う人もいるかもしれませんが、それでも私について来てくれるかァ?」

 

『ハッ!!』

 

その場にいた者は皆いい返事で答えてくれた。中には頭を下げて跪いている者もいる。えっ?人々を守るんじゃないのかって?何勘違いしているといると思いますのでお答えしましょう。

 

 

私が守ると決めたのは我が従属官達(家族達)だけ。それ以外がどうなろうと知った事ありません。私は決してーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー正義の味方のような良い人ではありませんから。(でもこれから行く様々な世界の中には救世主みたいなこともするかもしれなせんけどね。)

 

「ありがとう皆さん。これよりあらゆる世界を私達のものにする。我々の時代はこれから始まるのだ!!」

 

『オォォォー!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうして私ーーデストロイヤー・レイのBLEACHの世界での物語は終わった。しかしそれは新たな始まりにすぎない。

 

 

私の…いや私達のーーーーーーーーーー新たな歴史のーーー

 

 




なんか最後グダクダになってしまったかもしれませんが、何はともあれこれにて「BLEACHの世界に最強になって転生」は完結です。

元々この作品は自分がこのキャラが出てきてほしいなぁと思っていた時に「じゃあ自分で書こう」と気紛れで始めた作品でした。
それがここまで人気が出るとは思ってもいませんでした。
それもこれも応援してくださった皆様のお陰です。ありがとうございます。

この作品は終わりますが番外編という形で続編がまだ続きます。(別の作品として投稿するつもりです)

アンケートの件は今から約2週間後の12月9日0時まで実地しようと思います。まだアンケートに回答していない方はお早めに。

それではまた番外編でお会いしましょう。

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