BLEACHの世界に最強になって転生   作:アニメ大好き

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お久しぶりです。
約一ヶ月前に突然風邪をこじらせてダウンしてしまった為こんなに遅くなってしまいました。申し訳ありません。

さて今回から最初の方以外、また主人公視点になります。そして今回デストロイヤーの【死の形】が明らかになります。
それが何なのか予想してみてください。

それではどうぞ。


42話 反逆のデストロイヤー

ハリベルを斬ろうとした藍染にデストロイヤーはブレードを向け敵対する事を宣言する。

 

「…それは私に反逆するという事だね」

 

「反逆も何も私は貴方を最初から信じていなかった。「我々を導く」と言っていながら、その目にはその意思が全く感じられませんでしたから。そして今ハリベルを斬ろうとした。私の仲間をね…」

 

デストロイヤーは表情と喋り方はいつも通りであるが内心では怒りを抱いており霊圧を上げる。

 

「…それだけの理由ではダメですかね?」

 

「構わないさ。それに君達はもう用済みだからね、好きにするといいよ」

 

その言葉にさらに怒りの感情が湧き上がってくる。今まで多くの手下を引き連れておきながら、いらなくなったらポイっと捨てるゴミのように捨てる。上司の風上にも置けない。

 

「友子さん、ズィーさん、ブルラテスさんーー貴方達はハリベルさんと彼女の従属官の3人、それにスタークさんを連れて虚圏に戻りなさい」

 

「そんな!?デストロイヤー様お一人を置いていくなんて出来ません!それにスタークはさっき…」

 

「俺はまだこの餓鬼(日番谷冬獅郎)と決着はついていません。ここで帰る訳には行きませんな」

 

「ワシもじゃ。況してや上級幹部であるワシ等が主人を置いて戻るなど出来ませぬ」

 

友子とブルラテスは主人を置いて帰れないと言うのに対して、ズィーはまだ日番谷との決着がついていないから帰りたくないという。

 

「その気持ちは受け取っておきましょう。しかし今回は相手が悪い。それにスタークさんは今ならまだ間に合う筈です。私の宮に行って治療してあげてください」

 

「しかし「いいから言う事を聞きなさい!」ッ!?」

 

デストロイヤーは今まで無いくらい大きな声を出して3人に向かって言った。普段から温厚なのでいきなり怒鳴り付けられたので3人は勿論の事ハリベルまで驚いていた。

 

「…分かりました。貴方達虚圏に戻るわよ。ハリベルもね」

 

「何!?友子、貴様本気で言っておるのか!主君を置いて帰るなど、それでもデストロイヤー様の側近か!」

 

「…確かに貴方の言う通りよブルラテス。だからデストロイヤー様のお気持ちを最優先に考えるの」

 

デストロイヤーは破面の中では数少ない部下を大事にする者。その彼が「戻れ」と言った、その言葉の意味は……

 

「…この後の戦闘で私達を死なせたくないのよ。分かるでしょ?私達何かが藍染に太刀打ち出来るかどうかなんて」

 

「じゃが「だったら貴方は藍染と戦って生き残る自信があるの?」グゥ…」

 

その言葉にブルラテスは詰まる。

 

「それに側近だったら主君の命令を聞く事も重要、貴方達だって上級幹部なんだから分かるでしょ?」

 

「…そこまで言われては仕方がないの。ここはデストロイヤー様の命令に従うとするかのォ」

 

「ズィー、貴方もいいわね?」

 

「チッ。あの餓鬼との決着を付けたいが、そうしたらその後の方が面倒そうだからな」

 

ブルラテスは友子の説得とデストロイヤーの気持ちを考え、ズィーは不本意ながらも今この場でデストロイヤーに逆らった後の事を考え承諾した。

 

ブルラテスはブルステッキを使い、先程の狼のようにスタークを紫色の煙のように変え回収し、ズィーは横たわっているハリベルの従属官達を肩にへと担ぎ上げる。

 

友子は黒腔を開きハリベルは帰刃を解除し、ズィー達と一緒に黒腔にへと入って行く。その目には「死ぬなよ」と語り掛けているようだった。最後に残った友子はデストロイヤーに顔を向けーーー

 

「…必ず帰ってきてください」

 

ーーーそれだけ言うと中に入り同時に黒腔は閉じた。

 

「…はい、分かりました。必ず生きて帰りますよ」

 

この言葉が届いているかは分からない、それでも心に届いている事を願うデストロイヤーであった。

 

 

デストロイヤーside

 

ーー「必ず生きて帰る」か。正直難しいですが、一度言った事は守らなくては。「約束を守る」のは私が自分自身に決めたルールですから。

 

友子さん達が黒腔に入ったのを見届けた私は藍染様、いや藍染さんに向き直る。

 

「…さて、始めてもよろしいでしょうか?藍染さん」

 

「そうだね…では始めようか」

 

その言葉と共に響転を使って一瞬にして藍染さんの目の前まで移動してブレードで斬りかかる。藍染さんはそれを剣を使って防ぐ。一切の焦りがない澄ました顔で防いでいるのが正直腹が立ってしまいますね。

 

さらに連続で響転を使い周りを高速で移動し翻弄しようとする。しかし藍染さんは、まるで見えているかのように視線を動かす。

 

連続響転を使い死角である後ろに回り込みブレードを叩き込もうとするが、藍染とブレードの間にまるで◯◯フィールドのようなバリアが展開され防がれる。

 

「迂闊だよ」

 

藍染さんは素早い太刀筋で剣を振るい吹き飛ばされてしまった。

 

「首の後ろは生物共通の最大の死角だ。そんな場所に何の防御も施さないとでも思っていたのかい?」

 

「なら、これならどうです」

 

私は右側のブレードを藍染さんに向ける。その先端部分に水が纏われる。

 

「【戦雫(ラ・ゴータ)】!」

 

纏った水を高速で放つ。それは解放したハリベルさんが使っていた技【戦雫(ラ・ゴータ)】であった。

日番谷さんは私がハリベルさんの技を使った事に驚いていた。それはその筈。殆どの破面の共通の技は【虚閃】や【虚弾】それ以外は個々の技、況してや解放した破面の技を他の破面が使ったのですから無理はないでしょう。

しかし何故私がハリベルさんの技を使えたのかにはある理由があります。

 

「さっきバラガンさんが言ってましたのよ。十一刃にはそれぞれが司る【死の形】があると」

 

十一刃それぞれが司る死の形があるーーーーそれは人間が死に至る十一の要因。そしてそれは十一刃それぞれの思想であり、存在理由であり、そして能力にも繋がる。

 

1から順に【孤独(スターク)】、【老い(バラガン)】、【犠牲(ハリベル)】、【虚無(ウルキオラ)】、【絶望(ノイトラ)】、【破壊(グリムジョー)】、【陶酔(ゾマリ)】、【狂気(ザエルアポロ)】、【強欲(アーロニーロ)】、【憤怒(ヤミー)】である。

 

 

「私の司る死の形。それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……【裏切り】です」

 

 

 

【裏切り】と言うのはこの世で最も心に傷を付け、絶望に堕とす死の形。

自分の好きだった者、信じていた者に騙される残虐な行い(目の前にいい例がいる)。

 

「私は一度見た攻撃をそのまま自分の物にする事が出来るのです。威力までは再現出来ませんがね」

 

私の死の形に繋がる能力は、威力までは再現不可能だが一度見た技をコピーする事が出来る。

但しコピーできるのは発動系の攻撃だけで、姿を変えたり召喚させたりする技は使えない、故に狛村さんの卍解【黒縄天譴明王(こくじょうてんげんみょうおう)】やスタークさんの使っていた狼達は使うことは出来ないのです。

 

「自分達が最も信頼している技、能力に痛めつけられるのです。これ程の屈辱はないでしょ?」

 

私は再びブレードを藍染に向けると、複数の光が背後に現れ…

 

無限装弾虚閃(セロ・メトラジェッター)

 

…放たれた。

 

それは解放したスタークさんが使った技。複数の虚閃を同時に発射させ相手を追い詰める強力な技。使わない理由がどこにありますかね?

流石の藍染さんもこれを食らえば倒すのは無理でも擦り傷程度くらいは食らうでしょう……しかしその考えが甘かった。

 

 

「何処を狙っているんだい?」

 

 

後ろから聞こえてきた声に動揺し攻撃を中断してしまう。その声の主が誰だか分かっているので、顔は動かさず目だけゆっくりと後ろへ向けつつ左腕のブレードで斬りかかるも…

 

 

 

カン

 

 

 

…なんと藍染は素手でブレードを受け止められーーー

 

 

 

 

 

バキィン

 

 

 

 

ーーーーーへし折れてしまった。

 

その隙に藍染は私の脇腹に手を当てる。

 

「破道の六十三:雷吼炮(らいほうこう)

 

詠唱を唱えた瞬間雷のエネルギー弾がゼロ距離で命中し煙が上がる。その煙から脱出するが、今の攻撃で服はボロボロになってしまった上に、ほぼ無防備且つゼロ距離での痛いです。

 

しかしこの世界に来てダメージは受けたりしたものの、ここまで本格的なのを受けたのは初めて。テレビで見ていたから分かりませんでしたが実際は想像していたよりもメチャクチャ痛いです。

 

「確かに君の能力は素晴らしい物だと思うよ。相手の如何なる技も全て自分の物にしてしまうだからね。……しかし私に一度見た攻撃が通用すると思っているのかい?」

 

確かにこの人なら一度見た技を隙を突かなければ通用しないでしょう。いや隙を突いても通用するのか怪しいところですね。でも対処が無いわけじゃない。

 

「確かに貴方相手に同じ手は通用しなさそうですね。なら…リンギ【臨気鎧装(りんきがいそう)】!」

 

前に日番谷先遣隊と戦った時に使った臨気の鎧を出現させ体に纏う。

 

「同じ技が通用しないなら、貴方の見た事ない技で対処すればいい事です」

 

この人に一度見た技は確実と言ってもいい程通用しないだろう。だったら藍染さんも見た事ない知らない技なら通用するはずです。

 

「…そう思うのならやってみるといい」

 

「えぇ、やってあげますよ」

 

体に力を入れ臨気を集中させていき、黄色いオーラが放出されると段々と黒いライオンの姿になっていく。

 

「【剛勇吼派(ごうゆうこうは)】!」

 

ライオン型のエネルギーは飛び出すとそのまま藍染さん目掛けて一直線に向かって行きそのまま飛びかかるーーー

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーと思ったから藍染さんを飛び越え後ろにある建物にへと攻撃した。攻撃を受けた建物は破壊され煙が上がる。その事に護廷十三隊の隊長や仮面軍団達が戸惑っていると煙の中から藍染さんが姿を現した。

 

隊長さん達はその事に驚き、藍染さんは目を細める。

 

「どうしたんですか、まるで「解せない」みたいな顔して?ーーそう言えば言ってませんでしたね。私に催眠や洗脳系の攻撃は効きませんよ。それは【鏡花水月(きょうかすいげつ)】だけに留まず全ての催眠系の攻撃は効きません」

 

私がこの世界に来る際藍染さん、いや【鏡花水月(きょうかすいげつ)】対策の為に手に入れた特典の一つ。洗脳や催眠系の攻撃や技が効かないと言うね。

 

「だから貴方の【鏡花水月(きょうかすいげつ)】は怖くないですよ。リンギ【雷剛弾(らいごうだん)】!」

 

右手に紫色のエネルギーを貯め連続発射。藍染さんは剣を振るい弾く。その隙に一気に間合いを詰め先程技を食らったのと同じようにゼロ距離で一撃を食らせた。

 

煙が上がり中から服が少しボロボロになった藍染さんが飛び出す。私は響転で目の前に移動し更に重い一撃を!

 

「リンギ【剛勇吼弾(ごうゆうこうだん)】!」

 

先程の【剛勇吼派(ごうゆうこうは)】を両手にへと縮小し弾丸状にしゼロ距離でお見舞いした。先程ゼロ距離で食らったのでそのお返しも兼ねて。

 

爆煙が晴れてくると先程より服がボロボロになって肌にも傷が付いている藍染さんの姿が見えた。

 

「どうですか藍染さん。私の力は」

 

「…あぁ、素晴らしいよ。流石だよデストロイヤー。破面になる前から私に匹敵するだけの力を持っていただけの事はある。本気を出した君には多分私が本気出しても勝てないだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー()()としての私はね」

 

「?死神としての?それはどう言う…」

 

私が疑問に思っていると服にへと手を掛けボタンを外して行く。そして上半身をパッと開いて見せるとその身体には崩玉が埋め込まれていた。

 

「崩玉を…取り込んだのですか…」

 

「違うよ。取り込んのではない。従えたのさ」

 

崩玉が不気味な光を発すると、崩玉から白い物が飛び出し藍染さんの身体を包み込もうとしている。確かあれは進化の兆し。これ以上強くなられたらマズイ。

 

「【剛勇吼弾(ごうゆうこうだん)】!」

 

先程の【剛勇吼弾(ごうゆうこうだん)】を連続発射させる。今至近距離で攻めたら確実に殺されるでしょう。これで少しはダメージを受けただろうと思っていると…

 

 

『無駄だよ』

 

 

爆煙の中から機械音が混じったような声が響く。煙が晴れると中から、目と崩玉以外白い膜のようなもので包まれた藍染さんが姿を現した。

 




デストロイヤーの【死の形】は「裏切り」でした。

後約一ヶ月で「BLEACH」の実写映画が公開されますね。でも織姫と茶渡はいないんですよ。何故原作ヒロインがいないのかな?

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