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その後、虚夜宮へ帰還した後色々あった。グリムジョーさんとシャウロンと一緒に帰還して藍染様の座る王の座前に、横一列に並んだ。
そしてグリムジョーさんの反省していない態度にキレた東仙さんは、藍染様にグリムジョーさんへの罰をお願いしますがグリムジョーさんが「組織のためか?」と揶揄った。東仙さんは「藍染様のためだ」と言うがさらに揶揄うグリムジョーさんにキレたのかは分からないが、グリムジョーさんの左腕を根元から斬りさらにで消滅させられた。
さらには「今回の件は部下も同罪だ」と言ってシャウロンさんも斬り捨てられた。
グリムジョーさんは怒り刀に手をかけ攻撃しようとしたが、藍染様に止められた。
私も何か東仙さんに何かしらの制裁を受けるかと思ったが「お前は藍染様に前もって許可を頂いて行ったから命令違反ではない」との事で何もなかった。
そしてその翌日、グリムジョーさんは十一刃落ちになりルピ・アンテルーノという破面が新たに第6十一刃になった。
しかし、グリムジョーさんとは全く正反対。お喋りで五月蝿い、その上敢えて相手をおちょくってイライラさせる喋り方をする。
でもグリムジョーさんの後釜となったから実力は確かだと思う。アニメで見ていたけど、あの日番谷冬獅郎を一時的とはいえ倒したからね。そして今、私はウルキオラさんと共にある部屋にへと向かっていた。
「おい、早くしろ!」
「…申し訳ございません」
「まぁまぁ、そんなに怒ってばかりだと血圧上がるわよ」
「五月せー!喧嘩売ってんのかこのアマ!殺すぞ!」
「やめた方がいいわよ。今の貴方の実力じゃ私には勝てない。ましてや私達に手を出したら、貴方死ぬわよ」
「…ちっ!」
ある一つの暗い部屋でヤミーが顔半分が仮面の名残がある破面、ロカと友子に斬られた右腕の治療をしていた。
因みに何故「私達」なのかもいうとロカもデストロイヤーの従属官だからである。ザエルアポロに捨てられたあげくに、ヤミーに治った腕の調子を調べるためだけに殺されたのでは可愛いだと思い、数日前従属官にし今では彼の家政婦のように身の回りのお世話をしている。
その上デストロイヤーは従属官を大切にしているから手を出して怒らせたら、下手をすれば殺されてしまうかもしれないのだ。頭の悪いヤミーでもその事は理解しているようだ。
もうすぐ治療が終わる時に部屋の扉が開いた。
「ウルキオラとデストロイヤーか。何の用だ?」
右腕の巻いてあった包帯が取り終わるとくっついた腕が現れた。
「…治ったじゃないか。念のため斬られた腕を持ち帰って良かったな」
「時間がかかり過ぎなんだよ。腕が腐っちまうぜ。俺らの体もテメェらように自動回復すれば楽なのによ」
「文句を言わないでください。まだマシな方ですよ…貴方は」
「…そうだぞ。グリムジョーのように腕が完全に消滅していたら、お前も十一刃から落とされていたぞ」
「…そうかもな」
その左肩には10の数字があった。
「…処置完了しました」
「おー」
ヤミーさんは治った腕を曲げだり手のひらを開いたりして確かめる。
「如何ですか?動き、反応速度…切断前とお変わりないですか?」
「おぉ…」
ヤミーさんが今考えていることは原作で知っている。私は響転でロカさんの前まで移動した。その直後ヤミーさんの右腕を受け止めた。
「⁉︎テメー、何しやがる!」
「…それはこっちのセリフですよ…今…何をしようとしていたのですか?」
殺気のこもった霊圧をヤミーさんに向けて放出する。
「あのまま腕が振り下ろされていれば、ロカさんは即死でしたよ。まだ本調子ではないにしても、それでも死んでいた事には変わりないぐらいの力はありましたよ」
霊圧の量を上げ、数字持ち程度なら気絶されるくらいの量まで出した。
「でもこの後藍染様からヤミーさんを連れて一緒に来るように言われてますから、今回は許しますが…次はないですよ」
さらに殺気のこもった霊圧をヤミーさんに向けた。これで私の従属官達には手を出さないと思うが、一様注意しておこう。
長い廊下をウルキオラさんとヤミーさんと歩いていると一つの扉の前にたどり着いた。
「ウルキオラ、入ります」
扉はゆっくりと開き、中には数人の人影があった。
「やぁ、きたね。ウルキオラ、ヤミー、デストロイヤー。今終わるところだよ」
透明な四角にボックスの中に包帯に巻かれたミイラみたいなのがいる。その前に藍染様、そしてその周りにいる十一刃達。
「崩玉の覚醒状態は?」
「五割だ。予定通りだよ。
「当然だ、崩玉を直接手にした者でなければ分かる筈もない。そして恐らく崩玉を開発してすぐに封印し、そのまま一度として封を解かなかった浦原喜助すらも知るまい」
突然崩玉が黒くなり数本の触手みたいなものが出てきて、藍染様の指にくっついた。
「封印から解かれて睡眠状態にある崩玉は、隊長格に倍する霊圧を持つ者と一時的に融合する事でほんの一瞬、完全覚醒状態と同等の能力を発揮するという事をね」
ガラスボックスの中のミイラみたいなのが光りだし、そしてガラスが割れるのと同時に包帯も取れて1人の破面が出てきた。
「名を聞かせてくれるかい。新たなる同胞よ」
「…ワンダーワイス、ワンダーワイス・マルジェラ」
「……一ヶ月前に話した指令を覚えているね、ウルキオラ」
「…はい」
「実行に移ってくれ。決定権を与えよう。好きな者を連れ行くといい」
「…了解しました」
「…あぁ、そうだ。君も一緒に行くかい?グリムジョー」
その後ウルキオラさんによって、十一刃落ちとなったグリムジョーさん、第10十一刃のヤミーさん、新たに第6十一刃となったルピさん、さっき生まれたばかりのワンダーワイスさん、そして私の5人がが選ばれた。
今回の任務はウルキオラさんが織姫さんを連れ出すまでの時間稼ぎ、だからウルキオラさんとは別行動だ。以外と地味な任務ですが、藍染様からの命令じゃ仕方ないですからね。
そして黒腔が開き現世にへと着いた。
「ほぉ〜、いい場所に出られたじゃねぇか。中々霊圧が高い奴がチョロついてやがる。手始めにあの辺からやっとくか」
「何言っての、あれ死神だよ。あれが6番さんの言ってた尸魂界からの援軍じゃないの?ね〜」
「……」
「あ、ごめ〜ん。"元"6番さんだっけ」
ルピさんは敢えて元の部分を強調して言った。
「あの中には居ねーよ。俺の殺りてぇやろうはな」
グリムジョーさんは何処かへ飛んで行ってしまった。多分黒崎さんを探しに行ったのでしょう。
「あッ!待て、グリムジョー!あの野郎」
「ほっときなよ。所詮十一刃落ちさ。何も出来やしないよ」
本来6の数字が書いてあった場所は皮膚が削れていた。十一刃落ちになった時に彼は数字を鋼皮ごと削られたのだ。
「ちッ、俺の殺りてぇのもあの中には居ねーだがよ」
「君が戦いたいのって腕斬られた奴?ボコボコにされた奴?それとも虚閃弾き返した奴?」
「…全部だよ」
全員とは随分と欲張りですね。それ程前回負けたのが悔しかったのでしょう。
「おい!行くぜ新入り。いつまでボヤっとしてんだ」
「あ〜。あ〜」
「ちッ、また変なのが入りやがったもんだ」
ヤミーさんは1人で颯爽と突っ込んでいった。
それと同時に死神達もそれぞれの相手に向かって行った。
「十番隊隊長、日番谷冬獅郎だ」
「奇遇じゃねぇか。俺も10だぜ。
「ディエス!No. 10。十一刃って奴か」
「よく知ってるじゃねぇか。随分口の軽い野郎戦ったらしいな」
確かにシャウロンさんは相手に情報を教え過ぎましたね。自分の事だけならまだしも、十一刃の事まで話してしまうのですから。
「君も十一刃かい?」
「そうだよ、名前はルピ」
左腰の部分の服に手を掛けて下にずらした。
「階級は
そして私の前には松本乱菊さんが来た。本来ならワンダーワイスさんに行ったはずだけど……まぁ彼があんなんだから私の所に来たのでしょう。
「おや、貴方は…この間のお姉さんですね」
「アンタはこの間の!アンタも十一刃なの?」
「そうです。そう言えばまだ自己紹介していなかったですね。デストロイヤー・レイです。以後お見知り置きを。階級は…内緒です」
ここで階級を教えてもいいけどそれじゃあ面白くない。だから敢えて階級は言わず、その上今は霊圧も低くしておく。その方が本気を出した時の驚く顔を見る方が楽しいですからね。
「他の2人は数字を言ったのにアンタは教えてくれてくれないのね?」
「別に教えてもいいですけど、でも見掛け倒しとか思われたくないですからね。因みに私は何番目だと思いますか?」
「そうね…アンタの霊圧からしても下の方なのは確かな筈よ。今うちの隊長と戦っているのが10番だから、8か9辺りじゃないかしら」
霊圧を抑えて低くしているとはいえ、そんな下の方だと傷つきますね。
「そうですか。でも私は以前、貴方達が倒した者達よりも強いですよ。ところで貴方…名前は?」
「十番隊副隊長、松本乱菊よ」
「そうですか。では…始めましょう」
お互いに戦闘態勢をとる。