理由としては題名がなかなか決まらなかったという理由です。
第0の宮。ここは普通の宮より一回りほど大きさが違う。その中には主人の自室は勿論の事、大浴場や複数のトレーニングルームなど施設のような物まで揃っている。
そして今1つトレーニングルームに複数の人がある。
「ハァ、ハァ」
「どうしたんですか?もうギブアップですか?」
まずこの宮の主であるデストロイヤー・レイ、そしてこの間彼の従属官になったチルッチ・サンダーウィッチ。今この2人はある特訓をしていた。
「ハァ〜。あのね、アタシのこの帰刃はかなりの霊圧を消費するの。だからあんた相手だと結構キツイの。その上この部屋じゃ尚更よ」
トレーニングルームは重力を自在に変化させることができ、自分にあったトレーニングが出来るが、全員が同じように強い訳ではないので、他の者が自分の設定した重力についてこれないと困るので複数の部屋が用意されている。因みに今は通常の4、5倍くらいにしてある。
「貴方の帰刃は霊圧の消失が激しいですからね。それに慣れて霊圧の消失量を少しでも、少なくしていくには解放状態でいるのが一番いいトレーニングになるんですよ」
彼女の帰刃は本人曰く、「霊圧の消費量が激しい」為長期戦になると不利になってしまう。そこで少しでも帰刃の消費を抑える為、解放状態でトレーニングすることが効果出来だと思う。
「それに、そんな情けないことばかり言っているとザエルアポロさんとかに馬鹿にされてしまいますよ」
「うぐ…」
あの決闘の後、ノイトラさんが第5十一刃の座についた事によって、空いてしまった第8十一刃の座をどうするかと藍染様がきりだしたら、十一刃落ちで初代第0十一刃であるザエルアポロ・グランツが「だったら第8十一刃の座を僕にください」と言ってきた。
「ザエルアポロの意見に反対の者はいるかな?」と藍染様が質問するが、誰一人反対する者はいなかった。よって難なくザエルアポロさんは第8十一刃の座を手に入れて、再び十一刃にへと返り咲いた。
「まぁ、まぁ。デストロイヤー様少し休ませてもいいんじゃないでしょうか?」
「そうですよ。流石に2時間ずっとトレーニングしていたんですから、キツイと思います」
友子さんと胡蝶さんは休ませたらと声を掛けてきた。最初2人は、チルッチさんが私の従属官になると言ったら大いに反対してきたが、私が「喧嘩をしてはいけない」と言ったら一様承諾した。
その後お互いに意見があったらしく仲が良くなっていた。(自分関係で)
「そうですね。それでは30分くらい休憩しましょう」
その言葉を聞いてチルッチさんは帰刃を解いて座った。その顔にはかなりの汗を掻いていた。頑張っている証拠ですね。
ーーーでも、今の彼女の実力は幹部クラスの上位レベルだろう。
私の従者官達には大虚と同じように三つのレベルに分かれている。幹部クラス、上級幹部、そして最上級幹部だ。
幹部クラスのレベルは、一般的な虚や破面の
上級幹部は、十一刃の下位、強い者は十一刃の中堅くらいの実力はある。
そして最上級幹部は、十一刃の中堅、強い者は十一刃の上位くらいの実力はある。
元々これ程までに強くは無かったが、自分達の努力でここまでの実力を付けた。上級幹部の上位の者は今のノイトラさんかグリムジョーさんくらいの実力があるのは確かな筈。
「デストロイヤー様」
後ろから声を掛けられた。その人は人と名ざる姿をしていた。猫の様な耳があり、エジプトのツタンカーメンの様な飾りを付け眼鏡をかけた女性。
「おや、スフィンクスさん。どうしました?」
現れたのは「冥府神スフィンクス」。彼女は私の最上級幹部の1人にして頭脳派達の中心的存在でもある。
「先程のチルッチ・サンダーウィッチの結果が出ました」
「どうでしたか?」
「はい。やはりまだ霊圧の消費量は多いですが、前回と比べると10分の1程消費量が減っています。流石十一刃だっただけの事はあって進歩が速いです」
「そうですか。それは良かったです」
チルッチさんもだいぶ進歩してきている。これなら上級幹部クラスになれる日も近いかもしれませんね。
「そう言えば、あの話をお聞きになりましたか」
「話?」
「はい、この後十一刃の入れ替えがあるそうです」
「…それは誰ですか?」
「第4十一刃のドルドーニ・アレッサンドロ・デル・ソカッチオだそうです」
第4十一刃という事は…もしかして
「その相手の名前は分かりますか?」
「確か…ウルキオラ・シファーという者です」
ーーーやっぱりウルキオラさんか。
ドルドーニさんの実力ではウルキオラさんに勝つ事は無理でしょう。彼は最上級のヴァストローデ、しかも原作でもその番号が分かるまでは一番ではないかと思われていた程の実力を持っているんですから。
という事は原作開始も近づいてきた訳ですね。
「見に行かれるのですか?」
「いや、この勝負の結果はもう分かっていますから行く必要はないでしょう」
「それは貴方の知っている未来だからですか?」
「…そうですよ」
私は側近の2人と、最上級幹部には私の秘密や自分達の存在、そしてこれから起きる事を簡単に教えてある。
でないと藍染様に目を付けられて、下手すれば大切な従属官達を殺られてしまうかもしれませんから。それだけは避けなくてはなりません。絶対に。
「…でも万が一結果が違うかもしれませんからスフィンクスさん、代わりにその決闘を見に行ってきてくれないですか?」
「分かりました」
「お願いします」
そして彼女は部屋を出て行った。
いよいよ、原作開始まで後少しくらいですかね。その為にもチルッチさんや他の従属官達、そして私自身も強くならなくては。
大切な
主人公が側近や最上級幹部達に秘密を喋ったのは彼らを最も信頼しているからです。