今回は前回と比べると長いです。
それよりお気に入りが100件を超えました。応援してくださる皆様に心から感謝します。
それではどうぞ。
バラガンさんの宮を後にした私は次の目的地である第3十一刃の宮に着いた。3は誰だろう?原作ではハリベルさんだけど、ネリエルさんかもしれない。
第3十一刃の宮の扉の前に立ちノックする。
コン、コン
「…誰だ?」
中から聞こえてきたのは凛と声。この声はもしかして、
ガチャ
そう考えていると扉が開いた。出てきたのは金髪で顔の半分から胸までをファスナーで隠している褐色の肌をした女性、ハリベルさんだった。その凛々しい姿に私は目を奪われて声が出なかった。
「なんだお前は?私に何か用か?」
「…あ、これは失礼しました。私はこの度第0十一刃になったデストロイヤー・レイという者です」
「そうかお前が、藍染様の言っていた新しい11人目の十一刃か。私は第3十一刃《トレス・エスパーダ》、ティア・ハリベルだ」
「初めまして、ハリベルさん」
「それで何か私に用でもあるのか」
「いえ、せっかくですから他の十一刃の方々にご挨拶をと思いまして」
「そうか。まぁ立ち話もなんだ、入れ」
「ありがとうございます」
私は3の宮の中に入っていった。
やっぱり女性なだけあって部屋の中も綺麗ですね。従属官達が綺麗にしているのかな、それともハリベルさん本人がやっているのかな?そんな事を考えていると、ハリベルさんが紅茶を持ってきてくれた。
「砂糖はいるか?」
「ありがとうございます。頂きます」
私は前に出された紅茶に砂糖を入れる。私は砂糖を入れないと飲めないのだ。ただしコーヒーはミルクや砂糖を入れても飲めない、と言うよりカフェインが無理です。
「ん〜、美味しいですね」
「そうか、それは良かった」
彼女はスタークさんと同じくらい仲間想いが強い破面だ。アニメで彼女の過去の話を見た。虚だった頃今の自分達の従属官が破面したバラガンさんの部下の一人に殺られてしまった、自分の「誰かの犠牲で得た力で強くなろうと思わない」という考えで死なせてしまった。
そして、仲間の仇を討つ為に一時は苦戦されるが、それでも倒すまでには至らなかった。トドメをさせられそうになった時に藍染様の手によって助けられた。そして自分の理想とする世界「犠牲無き世界」へ導くといって藍染様の配下に加わった。だが、その藍染様の手によって斬れらるとは夢にも思っていないでしょう。
「ハリベルさん一つの言わせてください」
「何だ?」
「犠牲無き世界なんて何処を探してもありません」
「ッ⁉︎」
「でも、貴方の望む世界は私も賛成です。だから出来る範囲で手伝いますよ」
ハリベルさんは嫌いじゃないし、第一私も自分の従者官を犠牲にしたくない、誰一人失いたくないですから。(仲間を殺す奴以外)
「ッ‼︎…ありがとう」
ハリベルさんは微笑んでお礼を言った。
「それにしても、お前は解放したヤミーを倒すとは凄いな。しかも噂では帰刃してすぐに決着がついたらしいじゃないか」
「帰刃?…あ〜、あれか。あれは帰刃じゃなくて変身ですよ。しかも私は後数回の変身が出来るから、あれでも全く全力じゃないんですよ」
ハリベルさんは驚いていていた。それはそうだ。変身して帰刃したヤミーさんを圧倒的な力の差をみせて倒したのに、それでもまだ全力ではないとは思わなかったでしょう。
その後も二人で楽しく談笑すると扉が開いて3人の破面が入って来た。
「あ〜、疲れた」
「何だよ、あれくらいで疲れたのか。ダラシねェなアパッチ」
「何だとミラローズ、テメェお前だって結構疲れてるんじゃねェか。すげェ汗掻いてよ」
「お止しなさいな二人とも。鍛錬の後でただでさえ暑いのに、二人が争ったら暑苦しくてよ」
『テメェ、スンスン喧嘩売ってんのか‼︎』
ハリベルさんの従者官の3人だ。まず、一番最初に声を上げた額に角があるオッドアイの破面、破面
「あん、誰だテメェ」
私の存在に気付いたアパッチさんが質問してくる。
「お前達、こいつは第0十一刃になった」
「デストロイヤー・レイと言います。以後お見知りおきを」
ハリベルさんの言葉の後に自分の自己紹介をする。
「そんな事よりアンタは何をしてるんだよ」
ミラローズさんがやや怒り気味で質問をしてくる。
「何をってただハリベルさんと一緒に話をしながらお茶をしていただけですけど、それが何か?」
私はさっきまでの事を嘘、偽り無く話した。すると…
「ハ、ハリベル様と話をしながらお茶だと⁉︎テメェ新入りの癖にハリベル様と一緒に話をしながらお茶だと‼︎」
「しかもそのお茶はハリベル様が入れてくれた物だな。それを一緒に飲んでいただと‼︎」
アパッチさんとミラローズさんが突っ掛かってきた。この二人は気が短いというか何というか、もう少しお淑やかなに出来ないのですかねェ。スンスンさんの様に。
「止めなさい、女性がそう言う乱暴な言葉を使うものじゃありません」
「何だとテメェ‼︎」
「巫山戯んなよー‼︎」
「止めなさいな、2人共」
私達の会話の間にスンスンさんが入り込んできた。
「確かのその方の言う通り、女性ならもう少し言葉を選んだ方が宜しくてよ」
『テメェ、スンスンどっちの味方だ』
でもそのスンスンさんも顔には出さないが殺気が出ているのが分かります。彼女が入ってきた事により3人は口喧嘩を始めた。アニメでも見たけど本当に賑やかで面白い人達ですね。
「随分個性的な人達ですね、貴方の従属官は」
「あぁ、だがすまないな。私の従属官がいきなり突っ掛かてしまって」
「別にいいですよ。賑やかなのは好きな方ですし。それに「喧嘩するほど仲がいい」って言いますから」
ハリベルさんはその言葉聞いて「ありがとう」とお礼を言ってきた。やっぱりハリベルさんとは仲良くやれそうですね。
「テメェ、アタシらが揉めてる時に何ハリベル様と仲良く話してるんだ」
「いいじゃないですか。私と彼女は同じ十一刃で立場も同じ様なものです。それに貴方達の許可を貰う必要があるんですか?」
「五月蝿えェ、もう我慢できねェ。覚悟しろよォ」
3人は今の私の発言が気に入らなかったみたいで剣を出して攻撃しようとしたが、
「止めろ!お前達‼︎」
『ッ‼︎』
ハリベルさんの言葉で動こうとしていた3人が体を止め、彼女の方に向けた。
「し、しかしハリベル様」
「止めろと言っている。こいつは十一刃で
「ッ⁉︎」
その言葉に驚いて3人とも私を見る。しかも信じられないという顔で。本当の事なに傷つくなァ。でも普通なら当然の反応ですかね?
「分かったら止めろ」
『は、はい』
3人は少し沈んで
「すまなかったな、私の部下達がいきなり」
「別にいいですよ。さて、次の方にも挨拶をしなければいけないので、これで失礼しますね」
「そうか、分かった。暇があればまた来てくれ」
「ありがとうございます。それでは」
そう言って私は宮の外に出た。
「私は3人に嫌われてしまったかなァ?」
正直、あの3人とは仲良くしたいと思っています。特にスンスンさんとは。あの子は他の2人とは違ってお淑やかな子だから。
「くよくよしてばかりもいられませんね。気持ちを切り替えて次の宮へ行きましょう」
私は次の目的にへと向かった。次は誰かな?