◇1 HUNTER×HUNTERにお気楽転生者が転生《完結》   作:こいし

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念×解説

 それからしばらく、通路を進んだ先には参加者がちらほらといて、どうやら珱嗄とヒソカは三次試験をクリアしたようだった。そこで、珱嗄はヒソカと一旦別れて習得した『念』と呼ばれるオーラを使う戦闘術について考えていた。

 まず、珱嗄が此処まで早く念を習得出来た理由として、珱嗄が神様から貰った特典が関わってくる。

 

『人間が習得し得る全ての技術』

 

 この特典は、その世界の人間が習得している技術ならば、全て使えるようになるという特典であり、所謂人間が持ち得る全ての才能と言い換えても良いかもしれない。勿論技術と言っても、使った事の無い技術を完璧完全に使いこなせる、という訳ではないが、使って行けば確実にそれをモノにする事が出来るというものだ。つまり、念であっても同じこと。

 つまり、珱嗄が念を此処まで早く習得出来たのは、それも一つの『技術』だったからだ。そして、今まで使えなかったのは念を使う為の条件が揃って無かったから。

 

 念を使うには、まずオーラを出せるようにならないといけない。そして、そのオーラの噴出孔の事を『精孔』と呼び、これは念を使える者に開いて貰わなければならない。珱嗄の場合は、ヒソカのオーラによる攻撃がそれだ。『精孔』を開くには、その身体にオーラを流し込んで貰わなければならない。これは直接オーラを流し込むか、オーラを纏った攻撃をその身に喰らうかなのだ。

 そして、この念と呼ばれる技術には様々なオーラの使い方がある。

 

 まず、オーラを身体に纏わせる基本技――――『(テン)

 精孔を開いた所で、駄々漏れだと直ぐにオーラが尽きてしまう。そうなると、大変危険な状態になるのだ。故に、珱嗄がやった様に必要量以外は身体の中に収め、必要量を身体に纏わせる必要があるのだ。ちなみにこれを行なうだけでも防御力が上がる。

 

 次に、纏とは逆に精孔を閉じてオーラを絶ち、気配を完全に絶つ技術――――『(ゼツ)

 これを行なう事で気配を限りなく希薄にし、疲労回復にも使える。

 

 次に、体内でオーラを練り精孔を一気に開き、通常以上にオーラを生み出す技術――――『(レン)

 これは絶とは逆に精孔を開いてオーラを全開放することで、圧倒的な攻撃力を得たり、圧倒的な防御力を得たり出来るのだ。また、念能力者の中では修行の成果を見せる事を『練を見せる』と読んだりする。

 

 次に、自分のオーラを自在に操る技術――――『(ハツ)

 念能力の集大成であり、所謂必殺技ともいわれる。これはオーラの性質にもよるが、自在にオーラを操る事で、ただの拳でも必殺の領域に至る必殺技に昇華させる事が出来るのだ。

 

 『纏』『絶』『練』『発』、この四つの技術がオーラ、ひいては念の基本技術であり、『四大行』と呼ばれる基本修行法である。また他にも、オーラを広げて気配察知をする『(エン)』や一部分に集中してオーラを集めて爆発的に攻防力や能力を上昇させる『(ギョウ)』など、四大行の組み合わせで出来る様々な使い方がある。

 

 珱嗄が現段階で出来るのは、『纏』や応用技の『凝』『円』だ。正式に念を習った訳ではないから、四大行など知らないし、出来ないのだ。

 

「――――………ま、こんなところか」

 

 珱嗄はそう言って、とりあえず今出来る事の整理を終わらせた。恐らく、念を使えるようになる事がハンターになる事の条件の一つなのだろうと予測する。ヒソカやネテロが共通して念を使えていた、というのは偶然ではないだろう。

 

「……とりあえず、この念に対して理解を深めて行くのがとりあえずの目的かな」

 

 取り扱い説明書が無い所が少しばかりハードモードかと思われるが、まぁ珱嗄としてはゲームは説明書を読まずにやって理解するタイプなので、別に良いのだが。

 珱嗄が呟いていると、ゴンやキルア達がやってくるのが分かった。丁度『円』を広げていたから分かったが、結構便利だ。

 

 そして、それと同時に三次試験が終わった。ネテロが出て来て、再度飛行機に乗る事になった。

 

 


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