急ぎの投稿だったため、あまり確認していません。
誤りがあれば、すぐに言ってください。
やっとプッチを倒す方法が思い付いたが、納得はしていない。果たして、ジョジョの話の中で一二を争う最強のスタンド使いがこれでいいのか・・・
そんなことを思っても、あまりプッチのことは叩かないでください。
一週間前に戻る。
私は森のなかをさまよっていた。
確か私はあの、エンポリオ・アルニーニョとかいう少年に殺された。
しかも、私の殺したウェザーのスタンドによって。彼が死に際に私のスタンド『ホワイトスネイク』の能力で取ったDISCをあの少年は使ったようだ。
私は敗北した。
もしかして・・・ここが天国なのだろうか?
「お前、見ない顔だな」
白黒金髪の魔女の服装をした少女。
彼女が天使だとは思えない。
「ここはどこなんだ?」
「ここは幻想郷だぜ。・・・お前もジャイロと同じ外の世界から来た人間か?」
ジャイロ?そいつは知らないが、私にはそれを知る必要があった。
とりあえず、ここが幻想郷だということはわかった。
「そのジャイロというのは誰なんだ?」
「お前よりもずっと前に、この世界に来た人間だぜ。彼の鉄球はとにかく回るんだぜ」
「他には?」
「あとは・・・私の知る限りだと、ある吸血鬼を倒したぜ。確か名前は・・・DIOだっけな?」
今の言葉に、私は彼女の胸ぐらを掴んだ。無意識に、反射的に行動してしまったようだ。
「そのジャイロというやつが、DIOを倒しただと?」
「そうだぜ」
女は表情一つ変えない。肝が座っているのか?
私は今の衝撃で腕に乗った十字架のペンダントを見て、心を落ち着かせると、彼女の胸ぐらから手を離す。
「すまなかった。DIOは私の親友で、彼を倒したと言ったから、」
次の瞬間、目の前の魔女は私との間合いを開ける。
今の行動からして、彼女は私を敵と認識したのだろう。
・・・彼女にはすまないが、私のスタンドで気絶でもしてもらおう。
私はそう思い、スタンド『メイドイン・ヘブン』を出したつもりだった。
だが、そこにいたのはあの戦闘以来、全くもって見たことのない『ホワイトスネイク』だった。
しかし、前に見たホワイトスネイクとは少し違う、左腕は緑色に変色し、『C-MOON』の顔を思わせるような不気味な顔が左手の甲に描かれていた。
私はそれを見て、試しに左拳で横に生える大木をおもいっきり殴った。すると、樹皮は裏返ったではないか。
「なるほど、この世界に来て私はさらに天国に近づいたということか」
「その木に何をしたッ!」
彼女はどこからか取り出した、八角形くらいの小さな箱をこちらに見せる。見せるというよりも、向けると言った方が正しいか。
「くらえッ!マスター」
次の瞬間、私のホワイトスネイクは私の命令なしに、彼女の頭部を殴っていた。
そして、彼女の頭からDISCを抜き取ったのだ。
『DISCヲカイシュウシマシタ。』
DISC。これはまさしく、ホワイトスネイクの能力だ。
予想はしていたが、これで確信した。
こいつは二つの力を持っている、と。
☆
「君は天国に行きたいと思うかね?」
やつは、いきなりそんなことを聞いてきた。
男の名はプッチ。こんなオッサンがプッチなのだ。きっと、名字がプッチなんだろうが・・・
そんなことはどうでもいい。今はあのスタンドが問題だ。
畳一枚を衝撃で裏返した。そんな威力のスタンドを俺は見たことがない。
ここまで、色々なものを見てきたが、あそこまでの衝撃はおかしい。
そして何よりも、俺の回転している鉄球をあのスタンドは触ったんだ。
触れるだけで、指が千切れるくらいの回転が残った鉄球を拾って投げ捨てた。その前に鉄球を手の甲で止めたとは・・・。
こいつはこれまでのやつらとは違う・・・。俺はそう思い、すぐに鉄球を手のひらに置いた。
回転はやつの能力で、加速している。手のひらがヒリヒリするくらいに。
だが、それ以上に彼のスタンドの力がある。
「君はこれから負けるというのに、何を考えているんだ?」
「負ける?戦ってねぇんだ。まだ」
「いや、今の私に敵はない」
自信ありげにそんなことを断言すると、やつは屋敷の中から、外へと歩いてくる。
スタンドは妖夢への攻撃を完全に止め、こちらを見た。
左手の甲はまだ治っていないのか、装備が砕けたままだが・・・。
「もう一度訊く。君は天国に行きたいか?」
「あぁ、そうだ。だが、まだ行くには早ぇよ」
俺は手のひらで回る鉄球を止めると、それを上に投げる。
「まずはお前を倒してからだ」
鉄球は空中で何回転かすると、俺の手のひらに戻ってくる。すごい回転量だ。
「いくぞッ!」
男はそれを見ると、スタンドを俺の方へ差し向けた。
スタンドの攻撃に俺は避けることしかできない。
近接型。とても厄介なスタンドだ。あの力で殴られたら、骨の一本や二本では済まないだろう。
「話は聞いている。君はDIOを倒したらしいな」
「!?」
俺は思わず、その場に止まってしまう。
スタンドもその場に止まり、攻撃をやめた。
「DIO。彼は私の親友だ」
プッチはスタンドの前に出ると、俺の目をじっくりと見る。
「お前は、なぜこの世界に来たんだ?」
「わからない。だが、一つわかるのは『私は死んだ』ということだ。そして、ここが私の目的とする、『天国』に近いということだ。天国の通過点にすぎない」
プッチは俺の真ん前に立つと、持っていた鉄球を手渡した。
なぜ、敵である俺に鉄球を手渡すのか、俺には理解できなかった。どんな理由であろうと、敵に武器を渡すのはまずありえないだろう。
「私の目的を思い出した。私は天国に行かなければならない。こんなところで遊んでいる場合ではない」
そう言うと、プッチはスタンドをしまい、屋敷の方へ歩っていく。そしてポケットからDISCを取り出すと、表に倒れている桜色の髪をした着物の女にそのDISCを差し込んだ。
「ホワイトスネイクの能力で、君の記憶を読んでいた。君の能力は『死を操る程度の能力』だ。今の私の望む能力だろう」
桜色の髪をした女は目を覚ました。そして、すぐにその男の顔を見る。
「・・・今の話、聞いてたわ。でも、そう簡単に死にたいとか言うのは」
「かまわない・・・。私は彼を追うためにここに来たのだろう。ここは"通過点"にすぎないのだからな」
「そう・・・。なら、仕方ない・・・。あなたにはここで、妖夢と働いて貰うかな?そうね・・・。その力で私の護衛とか頼めるかしら?」
「!・・・それはいったい」
女は立ち上がると、プッチを抱き締めた。
「あなたはこれまで、たくさんの悪事をしてきたと聞いています。ここは幻想郷。何でも受け入れる、そんな世界」
「・・・」
プッチは彼女の腕の中で、一人涙を流していた。
彼には彼女が聖母マリアにでも見えていたのだろう。彼はさっきまでの強ばった顔とは逆に、穏やかで優しい顔をしていた。
「あなた様の言う通りです、わかりました・・・。DIO。私は、新たな天国にたどり着いたみたいだ」
☆
数時間後、
「・・・りさ・・・まりさ・・・魔理沙ってば!」
アリスの家で、魔理沙はアリスの声によって目を覚ました。
アリスに運ばれた魔理沙は数日間、ずっと寝ていたらしい。記憶のDISCは霊夢によって戻されたみたいだ。
「ここは・・・どこだぜ?」
「私の家よ。森の中で倒れてたから、あわてて上海連れてきて助けたのよ」
(この世界のアリスは、MMDやゆっくり実況などでまれに見る変態ではないため、魔理沙が一人、倒れていたからといって、あんなことやこんなことをしたりはしません)
「そうか、ありがとう。アリス」
「別にいいわ。ただ、お礼はここ最近有名なあのジャイロとかいう異世界人に言って。彼が倒したみたいだし」
「そうか。でも、もしもここにアリスが運んでくれなかったら、今ごろ・・・」
「・・・で、今日パチェに呼ばれてるから一緒に行かない?パチェもあなたのこと心配してたし」
「そうか。じゃあ行こうぜ!」
魔理沙は壁にかけられた箒を持つ。
「待って、箒で行くなら私も乗せてよ!」
二人はすぐに用意をすると、紅魔館へ向かった。
ベッドの側のテーブルの上には『ジャイロ、復活!』と書かれた新聞が置かれていた。