色々残念な高校一年生が幻想郷入りしているが大丈夫なのか?   作:優楽

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俺の運命の選択は間違ってるのだろうか

俺、松浦  優陽は"ボッチ"である。

だが別に、ボッチであることが、嫌な訳ではない。他人に気を使わなくて済むし、何より人間関係で問題になることがない。

LINEや金の貸し借りでの問題は、どこでも同じ事だろうが、俺には全く持って関係ない。

だが、俺がボッチになったのは、自分からなった訳ではなく、勝手にボッチにさせられたのだ。そのボッチさせられた理由が

『見た目がキモいから』である。

『これは酷い』なんて思う奴や、『な訳ねぇだろw』なんて思う奴もいるだろうがこれが現実だ。

とある小説に書いてあった。『青春とは嘘であり、悪である』正にその通りだと思った。

そしてボッチになっていった俺はそれでも高校という名の監獄に通い続けた。学費がもったいないから。高校を卒業したという、学歴が欲しいから。行っているだけで、Mとかそんなんじゃない。

しかし、俺は超が付く程のバカだったから、勉強についていけず成績はもはや目を当てられない状態だった。

だが、友達のいない俺には、勉強を教えてくれる奴もいないので、どうする事もできなかった。

  進級も諦め初めていた5月の土曜日に、俺はある女性に話かけられた。

「ねぇ、そこの坊や、少しいいかしら?」

(道にでも迷ったから、道を聞きたいのか?なら俺じゃなくて、スマホで調べろよ...)

「まぁいいッスよ」

女性は名を『八雲  紫』と名乗った。

紫はセミロングの金髪に、薄い紫色フリルのワンピースを着ていて、正に美しい女性だった。

だが別に俺は紫を美しいとは思ったが、恋愛感情は持たなかった。

紫は俺に興味があるといい、なかば強制的にカフェへと連れていかれた。

カフェで二人用の席に、向かい合って座り、俺はミルクティーを紫はコーヒーを頼んだ。

両方の飲み物が届いてから、俺から先に切り出した。

「んで、なんか俺に用があったんじゃ、ないんッスか?」

俺はめんどくさそうに質問した。

「最初に言ったはずよ?興味があるって」

紫は楽しそうに答えた。

なにこの人、俺ガ●ルの姉のんみたいな、感じがするよ。腹の底が全く見えん…

「なら参考までに俺のどこに興味を持ったんですかね?正直、俺にはあなたが、興味を持つようなところは、ないと思うんですけどねぇ...」

すると紫は、あたかもこの質問が来るのを、待っていたかの様に微笑んだ。

その時俺は、背筋が凍る程に、恐怖した。なぜなら紫の微笑みが、言うなれば"黒い微笑み"だったからだ。

本当になに考えてんだこの人...

「貴方、私がなにを考えてるか、わからないって、そう思ってるんでしょ?」クスクス

「!?いや、そんなは事ないッスよ...」

どうしてだ?なぜバレたんだ?顔には出ないようにしたはずなのに...

「貴方の考えてる事が、どうして分かったか、説明するために、ある面白い世界についてお話しましょうか」ニコッ

なに?なんで?凄く聞きたくないんだけど...嫌な予感しかしないよ?麻薬の手口か何かにそっくりだよ?

「まぁまぁ、そんなに嫌がらないで頂戴、話をまずは、聞いてくれないかしら?それと麻薬とかは、関係ないからね」

また心読まれちゃったよ...

「んで、その面白い世界ってのは何ですか?」ムスッ

心を読まれた事に、少しムッと来たので、今回は隠さずに、表に出した。

「じゃあ話すわね、質問があったら話を止めてくれて構わないから」

「わかりました、じゃあ早速質問ですが、その世界は、この世にあるんですか?」

なんとなく本当になんとなくだが聞いてみた。

「う~ん言うなれば、あると言えば、ある、が、ないと言えば、ないそんな感じよ」

チョットナニイッテルカワカラナイデスネーなにその心理学的なセリフ

「じゃあまずその世界と成り立ちについて話すわね」

「世界の名は"幻想郷"こちらの世界の、常識が通用しない世界」

「幻想...狂、なんだか危なそうとこッスね」

「優陽、頭の中の漢字変換が、おかしくなってるわよ。まぁ危ないのは否定しないけれどね」

危ないのは否定しないのかよ...

「幻想郷には、種族があるの」

種族?なにそのRPG的なものは...

「それって、サラマンダーとかシルフとか?」

「それをすべてまとめると?」

まとめると...妖精だよな...いや妖精とは限らない気も...

「そう、妖精よ」

ま~た心を読まれちゃったよ。なんでさ?俺そんなに分かりやすいの?

「後は私達妖怪と、あなた達人間の三種族あるわ」

ふぁ!?今なんつった?私達妖怪?YOUKAI?

「!?なに、俺喰われるの?」

まぁ、この先真っ暗な俺には関係ないけどな。妖怪に喰われて死ぬか?飢え死にするか?の2択と変わらんしな。

「別に私は、あなたを食べるつもりはないわよ」

これじゃあ、話が見えないままだ...やるか気が乗らないけど...

「ならいいんだが...はぁ、もういいや」

「何がもういいのかしら?」

「率直に聞く。俺にこの話をして、紫さんはどうしたいんですか?」

この八雲  紫と名乗る、妖怪の考えを知る事は、かなり重要な事だと思う。

「なるほど、妖怪とわかったら、信頼出来なくなったわけね。」

「いやそんな幼稚な事思ってないよ。ただ...」

「ただ?」

紫はまるで、どこぞの指揮官の様に、両手を組んでその上に顎をのせて、話を聞く体制をとっている。エ●ァの碇(父)を思い出した。グラサンないけど...そして、キャラを作る事を、やめる事にした。

「あんたは俺に、幻想郷の話をして、さらに自分が、妖怪である事も明かした。それは自分にも利益があるから話したんじゃないのか?」

そうでなければ、『自分が妖怪だ』なんて、明かすはずがない。当たり前な予想だが...

「そう考えると、まぁ単なる予想だが、あんたは俺を、幻想郷に連れていって、何かを、するつもりでいる。当たりか?」

すると紫は

「アハハハハハハハハハハハwwwwwww」

笑った。そりゃあもう盛大に。

「アハハハはぁ~お腹いたい。しかしさすがね、良くわかったじゃないの。自分で、バカなんて言ってるわりには、多少のヒントで良く解けたじゃない」

「!?」ドキッ

あの紫さん?そんな可愛らしい微笑み、向けないで。ドキッとしちゃったじゃん。そして、なんで俺がバカだと、知ってるんだよ

「こんな能力、学校じゃ評価されないしな」

「フフッ私そういう勘の良い子好きよ」

待て、まて、マテ、MATE、好きとか勘違いしちゃうよ?今まで、勘違いして、色々な事で自爆してきただろ。

単なる冗談だよな、ジョークだよジョークうん。そうだあれは単なるジョークだよ。ならやり返してみるか

「俺も紫さんみたいに相手に心を読ませないその性格好きですよ」キリッ

ちょっと、キメ顔で言ってみた。まぁキメ顔しても、見た目はお気の毒だけどね...

さてさて紫さんの反応は...

「なっ////」ボンッ

あっ顔が真っ赤になったこういうジョークに耐性ないみたいだな

「なっなにいっ言ってるのよ!いっいきなり////」カアアァァ

なんかスッゴいあたふたしてるw人がキョドってる見るのって面白いなw

「そっそれで話を戻すわよ」

あぁ~もう落ち着いちゃったよ。もうちょっと見てたかったな...

「コホンッそれで、さっき優陽の言った事は、正しいわ」

俺が言った事ってなんだっけ?...あぁ俺を幻想郷に連れていってなんかするってやつか

「なら質問だが、俺は幻想郷に、どのくらいの期間居る事になるんだ?ちなみに、こっちの世界の時間で?」

つか幻想郷とこっちの世界の時間の流れって違ってるのかそれとも同じなのか?

「なに言ってるの?」

「はぁ!?いやだから幻想郷に、何時間、又は何日、居るのか質問してるんだが...」

なんだろこの嫌な感じめんどくさいことになりそう...

「答えはとても簡単だけれどそれなりに覚悟が必要になるけどそれでも聞く?」

ビンゴ、やっぱりそうなるのね...予想は『死ぬまで』とか『永遠に』とかそんな感じなんだろうな...

「どうせ『死ぬまで』とか『永遠に』とかそんな感じだろ」

「あら、以外と察しが良いのねその通りあなたが死ぬまで幻想郷で生活して...死んでもらうわ...」

言い終えた紫は少し悲しそうな目をした。

「まぁこの先真っ暗な俺には、安定した生活ができるのであれば、むしろこっちよりも、生きやすいかもな」

自虐のつもりで答えたのだが

「ほんと!?」

身を乗り出して俺の手を掴んだ。

待って!そんなに嬉しそうにしないで、可愛すぎて、告白してフラレちゃうよ?フラレるのは、当たり前、当たり前。

「そ・の・か・わ・り、安定した生活が出来るのであれば、だかな。」

「それなら私がなんとかするわ」

「そんな事できんのか?」

「これでも幻想郷を作ったのは私よ?それなりに顔が聞くわ」

マジで?MJD?紫が幻想郷を作った!?

「なに、ここまできて作り話でしたってオチか!?」

「違うわよ、本当に私が作ったの。信じてないでしょ」

いやぁ~妖怪ってスゲェのな。つか紫って歳いくつだよ...もしかして紫が俺の心を読めるのって長生きしてるからか?

「なぁ紫」

「何かしら、ちなみに歳は聞かれても答えないわよ」まぁさすがに読まれてたか...でも

「妖怪って何歳になったら死ぬんだ?」

「さぁ?わからないわ、でも最高で...」

紫はそこで一端言葉を区切る

「不老不死の人間が数人いるわ」

ん?人間?しかも数人?...ダダダダダダニィ!?

「人間!?妖怪じゃなくて!?」

「そう人間、吸血鬼の眷属になった者や不老不死の薬を口にした者色々いるわ」

「マジ...かよ...」

おいおい本当に何でもアリだな

「じゃあ何で俺の考えてる事がわかったんだ?」

「それは私の能力よ」

能力?なんだよそれ、またしてもRPGみたいな単語が出てきたぞ?

「幻想郷には程度の能力というモノがあるの」

「程度の能力...」

「ある者は魔法を使う程度の能力又ある者はありとあらゆる物を破壊する程度の能力」

おい待て一つ洒落にならんのがあるぞ

「ちなみに私は境界を操る程度の能力」

「おい待て、もはや程度じゃすまないだろ。その能力」

「大丈夫よあなたもいずれ手に入れるんだから。後は能力が開花するのが遅いか早いかの問題ね」

「なに?そうなの?」

「ちなみにネタばらしをすると私があなたの考えを読めたのも能力おかげよ原理は難しいからまたいつか話してあげるわ」

「成る程...了解」

「幻想郷に行くときは私の能力を利用して行くからね」

幻想郷なんか楽しそうだな...

「では問うわ。松浦  優陽あなたは"幻想郷"に来てくれるのかしら?グダグダになって、『やっぱり行かない』なんて事は嫌なのよ」

成る程...まぁ心は決まってるんだがな...

「わかった、行くよ幻想郷に」

 

 

この選択が俺の運命を大きく変え数多くの友人ができる事を今の俺は知るよしもない

 

 




初めまして、優楽と申すものです。
初めて小説投稿させていただきます。よろしくお願いします。

不定期投稿に、させていただくので暇な時に読む程度でよろしくお願いいたします

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