ラブウィザード! 〜希望の柱〜   作:しょくんだよ

31 / 54
いやーコナンの映画面白かった!

え、どうでもいいって?
す、すいません(>_<)


今日は珍しく前書きなんてありませんぜ!
それではどぞ!


第27話 オトノキ七不思議

夏休みも無事に終え、新学期が始まった

音ノ木坂学院。日々の頑張りのお陰で

高坂穂乃果達ことμ'sは、、、

ついにランキング19位まで浮上した!

そして今、μ'sにとっての大きなイベントが

目の前に立ちはだかろうとしている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

音ノ木坂学院、部室にて。

 

 

 

 

「7日間連続ライブっ!?」

 

「そんなにっ!?」

 

 

「7日間もライブって‥‥ファンの奴ら

絶対寝れないだろ?大丈夫なのか?」

 

「‥いや、オールでしてたらファンどころか

アイドルのみんなもぶっ倒れるから。」

 

 

持ち前のノートパソコンに映ってるサイトを見て

穂乃果、星空凛は驚き、二藤攻大の思考に

操真晴希はジト目でつっこむ。

映ってるサイトは現在トップアイドル、

【A-RISE】を使った宣伝で、7日間連続ライブを

スクールアイドル上位20組はラブライブ!の

ステージで踊るらしい。これは完璧に

精神面と体力の勝負になりそうなほどだった。

 

 

「ラブライブ出場のチームは、2週間後の時点で

20位以内に入ったグループだけ。

どのスクールアイドルも最後の追い込みに

必死なん。」

 

 

「20位以下に落ちた所だって、

まだ諦めてないだろうし今から追い上げて

何とか出場を勝ち取ろうとしている

スクールアイドルも沢山いる。」

 

 

東條希、絢瀬絵里もそう言ってノートパソコンの

サイトのランキング表一覧を見ていた。

確かに他の20位以下のメンバーは

追い上げる為に新曲や宣伝などを動画サイトに

アップしている。それだけ今回のラブライブ!の

ステージへのぼりたいのだろう。

 

 

「つまり、これからが本番ってわけね?」

 

 

「ストレートに言えばそうゆうことになるわね。

喜んでる暇はないわ。」

 

 

椅子に座ってる西木野真姫はいつも以上に

真剣な目付きで皆にそう言うと、絵里は答えて

立ち上がる。まぁ、上位20組以内に入れたんだ。

そりゃみんな意気込みが違うよな。

 

 

「よぉし!もっともっと頑張らない‥‥と‥

ふぁああ〜〜‥‥‥‥。」

 

 

気合いを入れる穂乃果だったが、

彼女の欠伸にそれはかき消される。

 

「穂乃果?また寝不足ですか?」

 

 

「え、えへへ‥‥ラブライブ!もそうだけど、

明日の文化祭を考えてると何だか眠れなくて‥‥。」

 

 

園田海未はまたですかと言う様な顔で

穂乃果は愛想笑いでそう言った。

彼女の言う通り、明日は音ノ木坂学院での

文化祭が行われるイベントだ。

今日は授業を早めに終わらせ、

学校内は文化祭の準備で大忙し。

もちろん、我らアイドル研究部も

()()でライブを

披露することになっている!

 

‥‥‥え?何で屋上かだって‥‥?

それは、数週間前のある出来事が原因だった‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

1週間前、音ノ木坂学院

会議室にて。

 

 

 

 

 

「っ!やったやったぁ!」

 

「部長ぉ〜〜!!」

 

 

「おめでとうございます!

書道部、午後3時からの1時間、

講堂の使用を許可します!」

 

 

書道部である生徒は生徒会の人に言われて

大喜びをしている。その背後では

俺、矢澤にこ、穂乃果、絵里を先頭に

μ'sメンバーが集まっていた。

 

 

「‥‥‥何で講堂使うのにくじ引きなわけ‥?」

 

「昔からの伝統らしくて‥‥。」

 

「‥‥‥シュールだな。」

 

「にこちゃん!」

 

 

にこ、絵里、俺、穂乃果の順番でそう言う。

文化祭で講堂の使用を認めてもらうには

この学園の伝統的なんであろう、

抽選器‥ガラガラで決めているらしい。

もう大半は決まってしまってるから後がない。

 

「‥‥!」

 

穂乃果の言葉でにこは大きく息を吸い、

ズシズシと前へ踏み出した。

 

 

 

「では、続いてアイドル研究部‥‥

‥‥ひっ!?」

 

 

「‥‥‥見てなさい。」

 

 

「が、頑張ってください‥‥。」

 

背後からなので分からないが

おそらく物凄い目つきで生徒会の人たちを

睨んでいるのだろう。

 

 

「にこちゃん!頼んだよっ!」

 

 

「ほんと頼むぞにこ!

お前に全てがかかってるんだ!」

 

「講堂が使えるかどうかでライブのアピールは

大きく変わるわ!」

 

 

穂乃果、俺、絵里の言葉、さらに

その背後に控えてる他のメンバーのマジな目線で

にこへのプレッシャーがさらに増していく。

それだけ今回の講堂使用がでかいと言うことだ。

そして、矢澤にこはガラガラの取っ手を

ガシッと握り、緊張とともにゆっくりと回した。

 

 

にこ、穂乃果は口を開けて、

絵里、希は拳を作り、‥‥希はなにやら

数珠を持って何か唱えていた。

海未、南ことりも前に踏み出して

結果を待っており、

真姫、凛、小泉花陽の1年組は身を寄せ合って

その瞬間を見届け、俺と攻大も目を

大きく見開いて、、

ガラガラの結果を見届けていた。

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「‥‥っ!!」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして。

 

 

 

 

 

 

 

 

光り輝く‥‥‥

 

 

 

 

 

 

 

白い球(ハズレ)がポロリと出てきた。

 

 

 

 

 

「がぁあ〜〜〜〜‥‥‥‥。」

 

 

 

「残念!アイドル研究部!

学園祭での講堂は使用できません!」

 

 

 

ハズレを引いてしまい、にこはその球を持って

言葉にならない声で落ち込み、

生徒会の人にそう言われて皆はその場へと

這いつくばった。‥‥

‥今日からにこは疫病神と名付けよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

‥‥‥ってなわけがあったのだが、

そのあと穂乃果の案により、

なんといつも練習で使っている

屋上で、野外ライブをすることになった。

穂乃果らしい案だったので皆はあっさりと

賛同、もちろん俺や攻大も。

 

 

「ふ、ふぁああ〜‥‥‥。」

 

 

再び、穂乃果は大きな欠伸をする。

よほど寝不足なのだろう。

あれだけ授業中も寝ていた癖にな。

 

 

 

「‥‥‥あ、そういえば‥‥

また警備員さんが倒れたんだよね‥。」

 

 

「そうそうっ!先生から聞いたにゃ!」

 

突然の花陽の言葉に凛も頷き、

俺たちはまたかと不安をよぎらせていた。

ここ数週間、夜中に見張りをしていた

警備員達が気絶してるという不可解な

現象が起きていた。何があったのか

警備員達に聞いてもその時の記憶がないらしく、

それと言って怪我もしていないし、

学園側も被害が出ていないので、

大きな騒ぎにはなっていないが学園内では

不安の噂が広まっていた。

 

 

「夜中に突然警備の人らが倒れてる‥

もしかして幽霊とか!?」

 

「きゃあぁぁっ!!」

 

「おいっ、花陽をビビらせんなよ。」

 

「攻大君最低にゃ!」

 

面白半分で攻大は1年組にそう言って

両手を大きく広げで怖がらせると

花陽は思い切り悲鳴を上げて尻もちついた。

俺と凛は頭にチョップを入れて

真姫は花陽を立ち上がらせる。

 

 

「‥‥こうっちの言ってること、

半分はあってるかもしれへんで。」

 

 

 

「‥‥え?」

 

 

 

希の一言で騒いでた俺たちの言葉が

一瞬で収まり、皆は希を見ていた。

 

 

「どうゆうことよ希?」

 

 

「占いで出たんやけど、この音ノ木坂学院には

『オトノキ七不思議』っていう怪奇現象があんねん。」

 

 

 

 

「「「「「オトノキ七不思議?」」」」」

 

 

「うん、最近起きてる事件に

もしかしたら関わってるんやと思うんや。」

 

 

 

絵里の言葉に希がそう返すと

皆は声を揃えて聞き返す。

オトノキ七不思議って言ったら

ちょっと前に流行った怪談話だ。

七不思議って定番っちゃ定番だが、

やはり怖い。‥‥誰だかな、こんなん考えた奴。

 

 

 

「あ、あれって作り話じゃなかったのぉ‥‥?」

 

 

「う〜ん‥作り話かもしれへんけど、

占いでそう出てたんや。」

 

 

「オトノキ七不思議って‥何があったっけ?」

 

 

「ん〜、穂乃果は少しだけしか分からないかな〜

ことりちゃんは覚えてる?」

 

 

「う、ううん‥ことりもあまり‥。」

 

 

怖がる花陽に希は苦笑してると

攻大がそう言って腕組みをすると、

穂乃果とことりが互いの顔を見てそう言う。

すると希が口を動かす。

 

 

 

「ほな、お浚いするな〜。

花陽ちゃんも怖いかもしれへんけど‥、

嫌だったら聞かなくてええんやで?」

 

 

「だ、大丈夫です‥‥。」

 

 

若干涙目な花陽は凛に肩を支えてもらいながら

そう言って希を見る。

そして希は1から7の七不思議を言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オトノキ七不思議

 

 

 

 

その1

真夜中、学校の裏山の古井戸に水が張る時刻あり

そこに顔を映すと水面に焼けただれた自分の顔が。

 

その2

夜の職員室、職員室の前に立って

「先生、プリント持ってきました」と

言うと、誰もいないはずの職員室から‥。

 

 

その3

夜の音楽室に現れるピアノを弾く女の子のお化け

その音色に引き寄せられ目が合うと

一週間以内に呪われてしまう。

 

 

その4

美術室に飾られてる絵、

夜になると時々喋り声が聞こえる。

その時に美術室へ入ると、額縁の中に

吸い込まれ、2度と戻れなくなる。

 

 

その5

誰もいない体育館、

夜中にボールが跳ねる音が聞こえる。

 

 

その6

図書室に寄贈元の不明な本が何冊かある。

その1冊1冊に入っている手紙を読み続けると‥

 

 

 

その7

廊下を歩いていると奥から理科室に置かれてる

人体模型が人間の体を欲しがり

捕まえようと追いかけてくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥ってな感じなん。」

 

 

 

 

「「「きゃああああっ!!」」」

 

「うぉおおおっ!こえぇよっ!!」

 

 

希が話し終わるとことり、花陽、にこ、

そして攻大が悲鳴を上げて物凄い勢いで

部室の隅っこへと後ずさる。

 

 

「馬鹿馬鹿しい、そんなのあるわけないでしょ。」

 

 

「よく出来てる話だよな‥、

絵里もそう思うだろ?」

 

 

「‥‥‥えっ?‥‥え、えぇそうね‥。」

 

 

真姫がデタラメだと決めつけ

ビビってる花陽達を見ながら俺は答えて

絵里にそう言うと、希の話を聞いて

ゾッとしたのか身震いしながら絵里はそう言った。

 

 

 

「‥で、その七不思議が原因で、

警備員達が突然気絶してる‥‥ってなわけか。」

 

 

「おぉ、晴希君さすがやね。

そこで、何やけど。」

 

 

 

「夜の学校を調査だねっ!!」

 

 

希が口を動かそうとした瞬間、

まぁ予想はしてたけど穂乃果が立ち上がり

そう言ってくる。

 

 

「にゃっ!?調査って夜の音ノ木坂をにゃ!?」

 

 

「はぁっ!?アンタ達本気なのっ!?」

 

 

「調査っ!?何それ面白そう!

‥‥いや、でも怖い‥‥!でも面白そう‥!」

 

 

「何言ってるの攻大っ、それに穂乃果。

明日は文化祭なのよ?」

 

 

 

少し乗り気で凛が立ち上がり、

怖がってたにこ、攻大がそう言うと

絵里が穂乃果の肩に手を置いてそう言っている。

 

 

「そうだぜ穂乃果、希さんも、

明日文化祭ですよ?流石にそれを控えて

夜を調査するのはまずいんじゃ‥。」

 

 

「でも、気になるやろ〜?

このままだと音ノ木坂にお化けが出るって

噂が流れたら皆近寄らなくなると思うんや‥。」

 

 

‥‥‥ぐっ‥‥確かに、、、

もしまた今日の夜もその現象が起きたら

明日の文化祭に影響が出るかもしれない。

そうなると、入学希望者が減るってことも‥。

 

 

 

「‥‥そうっすね、分かりました。

じゃあ俺と攻大が今日の夜調査します。」

 

 

「‥‥‥‥ん、‥‥‥え!?お前と2人だけ!?」

 

 

「ちょっと晴希君!穂乃果達は!?」

 

 

俺が決めると攻大と穂乃果は納得いかないようで

俺に詰め寄るが、他のメンバーも

不安な顔をしていた。

 

 

「みんなは明日の文化祭に備えて

今日は大人しくしといてくれ。

俺と攻大は明日は準備するだけだし、

何より俺たちは戦える魔法使いだからな。

何かあっても大丈夫だ。」

 

 

「えぇー!私も行きたいよっ。」

 

 

「は、晴希‥‥へっ。そうだな!

俺とお前が入ればどうってことなi」

 

 

「穂乃果、お前は寝不足だろ?

だったら今日は早く帰って早く寝ること。

いいな?」

 

 

駄々をこねる穂乃果、そして攻大は

俺の肩に腕を置こうとするが俺はひらりと

避けて穂乃果を宥めると、穂乃果は

納得いかない顔でしぶしぶ頷いた。

 

 

「んじゃ攻大、今日の夜10時前に

音ノ木坂の校門前に集合だ。

みんなもそれでいいな?」

 

 

「男と2人でってのはあんま乗り気じゃねぇけど、

分かったよっ。」

 

 

「にゃーっ、凛も行きたかったにゃ〜‥。」

 

 

「‥分かったわ、晴希、攻大。

くれぐれも無茶はしないように。」

 

 

攻大、凛、絵里が答えμ'sのメンバーも

納得はしていたのだが、どうしてか

彼女らの顔は何か企んでるようにしか見えない。

(特に希と凛。)

そして絵里が手を叩いて皆の注目を集める。

 

 

「それじゃあ、不可解な事件の調査は

気が進まないけど2人に任せて、

私達はいつも通りにしましょ。

さ、屋上へ行ってミーティングをやるわよ。

みんな、準備してっ。」

 

 

 

「「「「「「「はーい!」」」」」」

 

 

 

絵里の指示に従い、μ'sの皆は準備をして

屋上へと向かった。

明日の文化祭で披露する新曲、

成功すればもっとランキングが上がるかもしれない。

その期待を胸に乗せて、皆は屋上へと駆け上がった。

 

 

「‥‥。」

 

 

ただ1人、暗い顔をしてることりを除いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

練習が終わり、校門付近にて。

 

 

 

「あ〜!ライブ楽しみだなぁ!

ね、ことりちゃんっ‥‥‥?」

 

 

「‥‥‥。」

 

 

文化祭の準備も大詰めに入り、

校内は色鮮やかな飾りで満開だった。

もうすぐ完成と言えるだろう。

 

その校門付近で、練習を終えた

穂乃果とことりが帰宅している最中、

穂乃果はことりに振り返るが

ここ数日、ずっと浮かない顔をしていることり、

さすがの穂乃果も気になるのか、呼ぼうとすると

先にことりの口が動き出す。

 

 

 

「あのね‥穂乃果ちゃん‥‥‥。」

 

 

「‥‥‥?」

 

 

「‥‥あのね、‥ライブ、頑張ろうねっ。」

 

「うんっ!もちろんっ、

帰ってランニングするぞぉ!」

 

 

「ほ、ほどほどにね‥‥‥‥‥。」

 

 

話したかった言葉は喉元で抑え、

ライブを頑張ろうという別の言葉を言ったことり。

穂乃果はそれに元気よく頷き、余計に気合いが

入ってしまう。

 

 

 

「‥‥‥‥海未ちゃんなら‥‥‥。」

 

 

穂乃果が先を歩き、独り言が聞こえない距離まで

離れた所でことりは小さくつぶやき、

鞄から1通のエアメールを取り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

夜10時前、音ノ木坂学院の

校門前にて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥‥で、何でお前らがいるわけ?」

 

 

 

「一応うちが言い出したんやしなっ。」

 

 

「せ、生徒会長として‥こ、今回の件は

私もど、同行するわよ。」

 

 

「部長のこの矢澤にこも一緒に行くわよ!

‥‥って絵里、何でそんなに怖がってるの?」

 

 

俺の質問に希、絵里、にこがそう答えて

校門前へと集まっていた。

まぁまだ3人なら仕方ないかで済むかもしれない。

一応3年生グループなんだし、

 

だけどな。

 

 

 

「にゃーっ。夜の学校って何だか

ドキドキするね、かよちん!」

 

 

「り、凛ちゃんっ。あまり大きな声出さないでっ。

うぅっ‥何でこんな事に‥‥‥。」

 

 

「まぁいいんじゃない?この事件の事が分かれば

変な噂が流れなくて済むと思うから。」

 

 

俺の背後、凛、花陽、真姫がそう言って

夜の音ノ木坂学院を見ていた。

そして俺は頭を片手で押さえて大きく

ため息を吐いた。

まさか1年グループが来るとは思いもしなかった。

(特に花陽‥無理矢理連れてこさされたのだろう。)

まぁまだ1番行きたがってた穂乃果は

大人しくしてることには感謝するが、

今ここに集まってるのは合計8人、

かなりの大人数だ。

 

 

「おぉ!随分賑やかになりそうだな!」

 

 

七不思議怖がってた癖に攻大は

かなりウキウキな気分でそう言った。

 

 

「声の音量もう少し下げろっ。

‥てかお前ら‥‥肝試しとかじゃないんだぞ?

希さん達はともかく、凛に花陽に真姫に

にこまで‥‥‥。」

 

 

「凛達だって気になるもん!」

 

「わ、私は止めたんだよ‥‥。」

 

 

「でも正直、気になるんでしょ?

‥わ、私は心配なだけで‥あ、なんでもないわ!」

 

 

「‥‥‥ちょっと、何でにこの名前がでるわけ?」

 

 

完璧に遊びに来たとしか思えない凛、

そして1番歳下の1年グループに俺は注意しようと

そう言うと凛、花陽、真姫、にこの順で答えた。

‥‥あ、にこは3年生だった。

 

 

「まぁええやんっ。ここまで来たんだから

調査頑張ろっ、晴希君!」

 

 

「ちょー乗り気っすね‥。

絵里はいいのかよ?」

 

 

「えっ!?え、えぇ!問題ないわっ。」

 

 

希の言葉に俺は呆れながらそう返して

絵里に聞いてみると絵里は身体をビクッとさせて

音ノ木坂を見てた顔を俺らの方へ振り返る。

 

 

「絵里ちゃん、どうかしたの?」

 

 

「あ、え、えと‥‥これからこの中へ

入るのよね‥‥?」

 

 

「‥?そうだけど?」

 

 

「〜‥‥‥。」

 

 

花陽が絵里に聞くといつもと違う雰囲気な

絵里は周りをキョロキョロしながら聞き返す。

真姫も絵里の態度がおかしいと思ったのか

首を傾げながら答えると絵里は悲しい表情になり、

また周りをキョロキョロし始める。

 

 

「実はえりち、暗いとこ苦手なんよ。」

 

 

「えっ?そうなのかっ?絵里ちゃんの

可愛いらしい一面はっけーん。」

 

 

「ちょっ!希っ!攻大もからかわないでっ!」

 

 

ウシシと笑う希がそう言うと攻大も

希と並んでウシシと笑う。

そして絵里は顔を真っ赤にして2人を怒るが

それは一瞬で再び周りをキョロキョロと見る。

‥なるほど、さっきから怖がってたのは

周りが暗いからなのか。

 

 

「とにかく中へ入らない?

ここにいたら誰かに見つかるわ。」

 

 

「で、でもどうやって‥?」

 

 

髪をくるくると指でいじる真姫の言葉に

花陽は閉ざされた校門を見る。

よじ登って入るのが一番つもりだったが

女の子達がいるんじゃそれは出来なさそうだな。

‥まぁ、ここで魔法使いの出番だ。

 

 

「ちと待っててくれ。」

 

 

俺はそう言って予め付けてたコネクトリングを

ベルトにかざした。

 

 

《コネクト・プリーズ》

 

 

音声が鳴ると俺の右隣に魔法陣が現れ

そこへ右手を通した。

 

 

「あ、なるほど!それで職員室

から鍵を取るわけだな?」

 

 

「おぉ、バカでも分かるとはな。」

 

 

「へへっ、だろぉ!‥‥‥おい。」

 

 

手探りで探してる俺はそう言うと

鼻を擦りながらドヤ顔する攻大、

だがバカにされた事に気付き

手の甲を俺に当ててつっこむ。

 

 

「アンタって本当なんでもできるわね。」

 

 

「‥と言ってもこれは自分の分かる範囲でしか

使えないし‥、これでも魔力は消費してるからな。」

 

にこの発言に俺はそう返事しながら

魔法陣を通して鍵を探していた。

 

コネクトリング。

空間と空間を繋げて遠い所から物を取り出せる

便利な魔法だが、俺が覚えてる場所が

的確じゃないと発動できない。

それにこれを使うのは範囲もある。

(さすがに外国とかには繋げられない。)

 

 

 

「ん〜‥?確か‥一番端っこらへんだったような‥

‥‥お、これか?」

 

 

 

職員室に掛けてある鍵の数は沢山あるのは

ここにいる皆も知ってるだろう?

俺は鍵探しに苦戦し、端っこにある少し大きめな

鍵を手に取って魔法陣から取り出そうとした

 

 

瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

「っ!!?」

 

 

 

 

 

俺はその職員室に、魔法陣からだから

よく分からなかったが‥誰かに

見られてる気がし、右手に寒気が感じて

俺は勢いよく魔法陣から

右手を鍵と一緒に取り出す。

 

 

「‥晴希?どうかしたの?」

 

 

「‥‥あ、いや‥何でもない。

それより攻大、これで開けてくれ。」

 

 

「おっ、鍵見つけたかっ、任せろっ。」

 

 

 

冷や汗を掻く俺に真姫が聞いてくるが

俺は気の所為だと思い、攻大に校門の

鍵を渡した。

受け取った攻大は校門をよじ登って

内側から鍵を開けた。

 

 

「よいしょっ、開いたぜっ。」

 

 

「バレたら別室行きやね。」

 

「こ、これは調査のためよ!

きっと先生達も許してくれるはず、

さぁみんな、行くわよ!」

 

 

「絵里が変なテンションになってるわよ‥。」

 

 

攻大は校門の門開けると希が悪戯顔でそう言うと

目がおかしくなってる絵里が先陣切って歩き出す。

その様子をにこは呟き、

凛は涙目の花陽を無理矢理元気付けながら

行ってその後を真姫もついていった。

 

 

「‥‥。」

 

 

オトノキ七不思議のその2

夜の職員室、職員室の前に立って

「先生、プリント持ってきました」と

言うと、誰もいないはずの職員室から‥

 

俺はそれを思い出したが

まさかなと思いながら、

俺たちしかいない‥、

誰もいない校内へと

入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を、赤い服を着た髪の長い女の子が

屋上の上から見て、

スゥっとその場から姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

音ノ木坂学院、校舎1階にて。

 

 

 

「「「「「「「‥‥‥っ!」」」」」」」

 

 

鍵を開けて侵入する事に成功した俺たち。

だが音ノ木坂学院と言えど

学校は学校。怪談話なんかした後の学校は

怖いもの好き以外の人はめちゃくちゃこわい‥。

希以外のメンバーは身を寄せて

夜の不気味な校内をスマホのライトを付けて辺りを確認しながらビビっていた。

 

 

「‥‥ちょっと!何で2人もビビってるのよ!

男でしょっ!?」

 

 

「あ、わ、悪い‥‥怪談とか俺も苦手なんだよ‥。」

 

 

「な、情けねーな!こんなんで

怖気付いてんじゃねーよ!」

 

 

にこに言われて俺と攻大は震えながらも

皆より一歩前へと出るが、

俺は戦うのは大丈夫だがこうゆうのは正直怖い‥。

あの時は軽い気持ちだったがいざここに来ると

全然違うッスよ‥‥‥‥。

 

 

 

 

「‥‥バァ♪」

 

 

 

「ぎゃあああああっ!!?」

 

 

「うぉおおっ!?」

 

 

 

「「「「「「きゃああああっ!」」」」」」

 

 

突然希が攻大の背後で小さくそう言うと

攻大は思い切り叫び、1人校舎の奥へと

走り去って行った。その叫びに俺と

他のメンバーも便乗して叫んでしまう。

 

 

「あ、攻大っ!?ちょ、希さん何してんすか!?」

 

 

「え、いやぁ‥少し脅かそうと‥テヘッ。」

 

 

「テヘじゃないですよっ!

あー攻大どっか行っちゃったぞ‥‥。」

 

 

やり過ぎちゃった、って感じで

舌を出す希に俺は結構本気に怒る。

 

 

「か、かよちん大丈夫!?」

 

 

「う、う〜ん‥‥‥。」

 

 

背後にいる花陽もさっきので参ったのか

目をぐるぐる回して半分気絶していた。

 

 

 

「と、とりあえず攻大を追いかけないと‥‥。」

 

 

「あー俺が行くっ。みんなはここ動くなよ!」

 

 

「あ!晴希っ!」

 

 

絵里が立ち上がり前へ出ようとするが俺は止めて

俺は走って行った攻大を追いかけて行った。

真姫が呼び止めようと立ち上がり数歩歩いて

叫んだがもう晴希の姿は見えなかった。

 

 

 

「晴希っ!‥‥あー晴希まで

どこか行ってしまったわ‥。」

 

 

「‥どうするの希?」

 

絵里が見えなくなった晴希の後を見つめて

ため息を吐き、真姫は希に聞いてみた。

 

 

「‥そやな、とりあえずここで待っとこうや、

花陽ちゃん、凛ちゃん、にこっちも分かった?」

 

 

少し反省気味の希がそう言って後ろに振り返り、

参ってる凛と花陽とにこへ呼びかけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥え‥‥?」

 

 

「?どうしたのよ希‥‥‥‥えっ‥‥?」

 

 

「ちょ、何よ2人して‥‥‥‥‥えっ‥?」

 

 

希の驚く顔を見て真姫も振り返るが

真姫も希同様口を開けて驚く。

絵里もつられて背後振り返った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

何故なら、彼女達の背後に

花陽、凛、にこの3人はいなかったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

音ノ木坂学院、別校舎2階にて。

 

 

 

 

「‥‥‥‥う‥‥ん‥‥?」

 

 

 

花陽は目を覚ますと何故か1人だけだった。

辺りを見渡すが、晴希達の姿はなく、

1人だけ別校舎の廊下で倒れていた。

 

 

 

「凛‥ちゃん‥‥?

凛ちゃんっ、真姫ちゃん!みんな‥!?」

 

 

 

花陽は突然1人だけになって別校舎にいることに

戸惑い、必死に凛達の名前を呼ぶが

当然返事はない‥‥。

 

 

 

だが、花陽が倒れてる目の前の教室から。

数人が喋ってる笑い声が聞こえた。

 

 

 

 

「え‥‥‥?‥‥だ、だれかいる‥‥!?」

 

 

 

どうやらそこは美術室のようだった。

誰もいるはずのない教室から笑い声が聞こえ、

花陽は全身の毛が逆立ち、一気に恐怖心が

溢れ出し、その場から離れようとした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もぉ、真姫ちゃんってばー、アハハ!』

 

 

『何よ、ウフフ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

 

逃げようとした花陽だが、

美術室から聞こえる声に見覚えがあり、

花陽は立ち止まる。

それは紛れもなく、凛と真姫の声だった。

 

 

 

「り、凛ちゃん‥?真姫ちゃん!」

 

 

花陽は友の声を聞いて一息吐いて、

安心しながら美術室のドアを勢いよく開け

凛と真姫の名前を呼びながら中へ入って行った。

 

 

 

「凛ちゃん真姫ちゃん!‥‥‥‥あれ?」

 

 

 

喜びに満ちた花陽は笑顔で暗い美術室の中へと

入って行ったが、そこに凛と真姫の姿はなく、

夜で不気味に光る木で作られた人の模型や、

生徒が書いた昔の人物の絵が壁に

飾ってあるだけだった。

 

 

「え‥えっ‥‥‥!!」

 

 

誰もいない、さっきまで声が聞こえたのに

人すらいない。

再び花陽は恐怖に震え、急いで美術室から

出ようとし、振り返る。

 

 

 

 

 

だが、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カチャリ‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手を掛けた瞬間、外側から鍵を掛けた様な

音が聞こえ、その扉は開かなかった。

 

 

 

「っ!?あか‥ない!‥何で!‥えっ!?」

 

 

 

開かなくなった扉に花陽は余計に焦り、

鍵を開けようとロックを外すが、

カチャカチャと動くだけで扉は全く開かない。

 

 

「っ!っ!〜〜っ!!誰かっ!誰か!!」

 

 

言葉ににならない声で必死に開けようと

扉に手を置いて開けようとし、

扉を叩いて助けを呼ぶが当然反応もない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カタカタ‥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひっ!?‥‥‥‥‥何‥‥‥?」

 

 

 

 

すると、美術室の奥‥いや、壁の方から

何かが動く音が聞こえ、花陽は涙を流しながら

恐る恐る振り返る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『‥‥アハハ‥‥‥アハハ‥‥フフフフ‥‥』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!!?‥‥‥子供の‥‥声‥‥‥!?」

 

 

 

 

振り返る花陽だが、そこは先ほどと変わらない

美術室の部屋だった。だが、突然

幼い女の子であろう笑い声が

その美術室の中へ響き渡る。

花陽は立ってるのさえがやっとで

呼吸もだんだんと荒くなり、

花陽はスマホのライトを付けて

その美術室の中を照らした。

 

 

「っ‥‥だ、誰か‥誰かいるの‥‥‥?」

 

 

 

『アハハ‥‥‥アハハ‥‥フフフフ‥‥‥』

 

 

 

 

花陽は意を決してその美術室の中へ

呼びかけるが先ほどから笑い声しか聞こえず

花陽の頭は気が狂いそうになり

呼吸もだんだん荒くなっていく。

 

 

「うぅ‥‥!!凛ちゃん‥真姫ちゃん‥晴希君‥!」

 

 

 

精神的に参りそうな花陽は3人の名前を呼びながら

美術室の中をライトで照らしていた‥。

 

 

 

 

カタ‥

 

 

 

「ひっっ!!」

 

 

すると壁の方からまた先ほどの様な

動く音が聞こえ、花陽はすぐにその聞こえた

場所へスマホのライトを向けた。

向けた先は生徒が書いた絵の額縁だった。

モナリザを描いたのであろう、

中々上手くかけてる絵は

何ともリアルで今の状態ではとても直視

する事が出来ず、花陽は目をチラつかせながら

その絵を少しだけ見ていた。

 

 

 

だがその時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

モナリザの目は花陽へと向き

 

口元がニヤリと笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ーーーっっっ!!!」

 

 

 

花陽はそれを見た瞬間

声にならない叫びで後ずさり、

ライトを付けてたスマホを落としてしまう。

 

 

 

「ひっ!!ひぁあっ‥‥!!

ら、ライ‥‥ライト‥‥‥!!」

 

 

 

 

今にも逃げ出したい気持ちで一杯になり、

花陽の頭は困惑しながら

落としたスマホを手探りで探し始める。

 

 

 

「あ、あった‥‥!」

 

 

 

花陽はスマホを見つけて、

落とした衝撃で消えたライトを再び付けて

その場から逃げ出そうと

スマホのライトを正面へと照らした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

照らした瞬間

 

 

壁に飾っていたモナリザの絵が

 

 

いつのまにか

何も支えがないのに

花陽の前へと飾ってあった。

 

 

 

 

 

 

 

そこで花陽は一瞬思い出した。

希の言っていた七不思議の一つ、

その4

 

美術室に飾られてる絵、

夜になると時々喋り声が聞こえる。

その時に美術室へ入ると、額縁の中に

吸い込まれ、2度と戻れなくなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!きゃあああああああっっっ!!!」

 

 

 

 

 

 

その絵は

花陽を見て再びニヤリと口元が動き、

花陽は思い切り叫び、彼女の意識が飛んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

別校舎の3階、廊下の突き当たりにて。

 

 

 

 

「‥‥‥‥んん‥‥‥あれ‥‥?ここは‥?」

 

 

花陽の叫び声に

にこは目を覚ますと別校舎の3階、

夜で校舎の中は暗いが

文化祭の飾りなどでその廊下は彩られていたが、

それはそれで逆に不気味に感じた。

 

 

「ちょ‥‥何でにこ3階に‥!?

さっき入ったばかりよ‥‥っ!?」

 

 

戸惑うにこは立ち上がり、

スマホのライトを付けながら辺りを探索し始めた。

 

 

 

「にこちゃん?」

 

 

 

「ひぃやぁああああっ!!?‥‥

‥って真姫ちゃん!?よ、よかったぁー!!」

 

 

別校舎の階段を降りようとした瞬間、

下の階段付近に真姫が立っており

にこは呼ばれた瞬間叫んで

腰を抜かすが、真姫だと分かり

安心の息を吐く。

 

「真姫ちゃん、他のみんなはっ!?

何がどうなったのよ!?」

 

 

「私もよく分からないわ、

気が付いたら下の階にいたの。」

 

 

 

にこは聞いてみるが真姫はそう言って

かなり冷静だった。

にこはそ、そう‥と言って立ち上がると

少し恥ずかしそうに真姫に言った。

 

 

「ま、真姫ちゃん‥、トイレ行っていい?

ぜ、絶対待っててよ!?」

 

 

「えぇ、いいわよ。」

 

 

 

了承する真姫だが顔は真顔で

にこはちょっと不気味に思ったがこの状況だから

無理矢理冷静にしてるのだろうと思い、

別校舎3階の奥のトイレへとにこは入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

 

 

「お待たせぇ〜〜にっこにっこにー❤︎」

 

 

我慢してたのかスッキリとした顔で

にこは出てきていつものポーズを

真姫に見せようとした。

 

 

 

 

「‥‥‥あれ‥‥?真姫ちゃん‥‥?」

 

 

だが真姫の姿はどこにもなく、

暗い校内のひんやりとした空気が

にこの身体を通り抜けるだけだった。

 

 

「嘘でしょ‥!真姫ちゃんっー!?」

 

 

にこは突然消えた真姫と再び1人になったことで

この状況に耐え切れず、

トイレから駆け出そうとした。

 

 

 

 

「っ‥‥!?‥‥なっ‥何‥‥‥!!?」

 

 

 

すると突然、ここ3階の音楽室から

誰かが弾いてるのかピアノの音が聞こえ始める。

 

 

「音楽室‥‥?真姫ちゃん‥なの‥‥っ?」

 

 

真姫はピアノを弾くのが好きでμ'sの歌作りの

作曲家でもある。

音楽室で流れるピアノの音はきっと真姫だ。

そう思い込んでにこは音楽室の中へと入ることにした。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

音楽室にて。

 

 

 

 

「‥‥‥真姫‥‥ちゃん‥‥?」

 

 

意を決して音楽室へと踏み込んだにこ。

真っ暗の部屋の中、ピアノの音は響き渡り

そのピアノの所にはやはり誰かが弾いているのか

人の影がぼんやりと見える。

 

 

「真姫ちゃん‥‥?」

 

 

「‥‥‥‥。」

 

 

再度にこは呼びかけるがピアノの音で

遮られてるのか全く反応がない。

いや、扉を開けて入ってきた時点で

気付くはずなのに気付いていないみたいだ。

 

 

 

 

すると、ピアノの音は

 

 

ぴたりと止まった。

 

 

 

 

 

「‥‥?真姫‥‥ちゃん‥‥‥?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アハハ‥‥‥アハハ‥‥‥フフフフ‥‥‥』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!?」

 

 

 

ぴたりと止まると共に今度は

幼い女の子の笑い声が聞こえ出し

にこは咄嗟に側にある棚へしがみつく。

 

 

 

 

「な、何!?も、もぉ!!」

 

 

 

 

涙目になるにこがそう言った瞬間だった。

突然カーテンが開かれ月の明かりが

音楽室を照らされ、その窓際には

真姫が背後を向いて立っていた。

 

 

 

 

「‥‥っ!!真姫ちゃん!もぉ‥

急にいなくならないでよ!すっごく怖かっ‥」

 

 

 

 

 

「ねぇ、にこちゃん。」

 

 

 

その姿に気付きあの強がるにこもさすがに

怖いのだろう、涙流しながら

にこが近付こうとした時だった。

真姫はそう言って近寄ろうとしてた

にこの足が止まる。

 

 

 

 

 

「貴方、聞いたのよね?」

 

 

 

 

「え‥?聞いたって何‥?

さっきの子供の笑い声?」

 

 

 

 

「ううん‥知ってる?

オトノキ七不思議のその3。」

 

 

 

 

ずっと窓の外を見てる真姫は

そうにこに言ってあげるとにこは

オトノキ七不思議その3のことを思い出す。

 

 

 

 

夜の音楽室に現れるピアノを弾く女の子のお化け

その音色に引き寄せられ目が合うと

一週間以内に呪われてしまう。

 

 

 

「‥‥‥え‥‥‥真姫ちゃん‥‥?」

 

 

 

「‥‥思い出した‥‥?

それはね‥実はね‥‥‥。」

 

 

 

 

にこが思い出して戸惑っていると、

真姫は、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

首がギギギとロボットの様な動きで

にこへと振り返る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それ わ た し な の」

 

 

 

 

「っっっつ!!?」

 

 

振り返った真姫の顔はマネキンの様に

目が真っ黒でそう言って

にこにゆっくりと近づいて行く。

 

 

 

 

 

 

 

「いや‥‥‥!

 

いやぁぁぁぁっっっっ!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

 

音ノ木坂学院図書室にて。

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥にゃ‥‥‥?」

 

 

 

こちらでは凛が目を覚まし、

気が付くと図書室の机に突っ伏していた。

 

 

 

「‥‥‥え‥‥何で凛1人‥‥‥?

えっ‥‥?」

 

 

先ほどまで皆と一緒だったはずなのに

突然視界が真っ暗になり、

気がつくと図書室にいた。

だんだんと意識が戻り、今の状況に

凛は焦り始め、慌てて持ってきてた

懐中電灯を取り出して図書室を照らす。

 

 

 

 

 

「‥っ!‥‥‥‥何だ‥本かぁ〜‥‥。」

 

 

 

 

 

照らした先に机の黒い物が見え

一瞬びっくりするが

それは一冊の黒い本だと気付き、

凛はほっと一息を吐く。

 

 

「‥‥‥‥。」

 

 

 

凛はその本をじっと眺める。

どうしてだろうか、今この状況が凄く怖い

早くかよちん達を探さなきゃ、

そう思ってるはずなのに目の前の本が

読みたくて仕方がない。

凛はそのわからない欲に負け

一冊の本を手に取り、開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『5月15日

 

 

今日はパパとママとおでかけ。

山の中を車で走りました。

お山が凄く綺麗で、景色も綺麗でした。』

 

 

 

 

 

「‥‥これ、日記?しかも

子供が書いてるみたいだにゃ‥‥。」

 

 

 

1ページ目にはそれだけしか書かれてなく

凛はそう言いながら次のページをめくる。

 

 

 

 

 

 

 

『5月23日

 

 

目を開けると病院で寝ていました。

何で?どうして私は包帯がグルグル巻かれてるの?

パパとママはどこ?

お医者さんに聞いたけどお医者さんは

首を横にふるだけでした。

お医者さんはパパとママは天国に行って

君の体はもう歩けないと私に言ってきました。

私は泣きました。

パパ‥ママ‥会いたいよ』

 

 

 

 

「‥‥‥っ。」

 

 

凛は息を飲みながら次のページをめくった。

 

 

 

 

 

 

 

 

『8月27日

 

 

体が痛い、動かせれない。

私は一生このままなの?

嫌だ 嫌だ もっと遊びたい

病院の外を歩きたい

窓外の景色とても綺麗。

私は看護師さん達に内緒で病院の

外を出ることにしました。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『8月30にち

 

 

私はびっくりしました。

だって嘘みたいに体が動くの

りはびりをしたおかげなのかな?

私は病院から離れて久しぶりに

外を歩くことにしました。

でもどうしてかな?

みんな私のこと無視しているの、

 

なんで?なんで?

 

なんでなの?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『9がつ1にち

 

 

病院にもとってもパパママいない

 

み な私のこと無視する。。

 

つまんない、

 

私はいけない子。

夜の街を歩いてたら

きれいな学校を見つけた。

お‥‥の‥木?なんて読むかわからない。

私はそこで遊ぶことにした』

 

 

 

 

 

 

 

『くがつ16にち

 

 

私は楽しかた。

 

夜だけど皆私の遊びに

びっくりしてくれていた。

でもみんなおじさんばかり。

おねいさんともあそびたいな。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『くがつ1ななにち

 

 

今日はとても嬉しいことがおきたの

 

 

おねいさんとおにいさんが

きてくれたの

8人、みんななかよさそう

わたし も はいってもいいよね?

 

いっしょにあそぼう?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥‥8人‥‥?‥‥‥っ!!」

 

 

 

 

凛はそこまで読み終わると

8人という人数とこの日付けを見て

咄嗟に後ずさる。

 

 

 

今日来たメンバーの数と

今日の日付けが9月17日だったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アハハ‥‥アハハ‥‥フフフフ‥‥‥』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!?えっ!?何!!なに!?」

 

 

 

 

 

 

急に幼い女の子の笑い声が聞こえ

凛の息が荒くなり、懐中電灯を落としてしまう。

 

 

 

「っつ!!あか‥ないっ!!

かよちん!みんなー!!」

 

 

 

 

 

 

凛は怖くなり急いで図書室から出ようとするが

外側から何かを掛けられてるのか全く

扉が開けられず、涙を流しながら皆の名前を呼ぶ。

 

 

 

「っ‥‥‥‥。」

 

 

 

叫んでた凛だが突然と静まる。

何故なら、背後に誰かがいるような

気がするからだった。

 

 

 

 

「うぅ‥‥っ。」

 

 

 

振り向きたくない凛は声を抑えて

涙を流しながらその場をやりすごそうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「‥‥凛ちゃん?どうしたの?」

 

 

 

 

 

「っ!‥‥かよちん‥‥?」

 

 

 

すると凛の後ろからまさかの花陽の声が聞こえ

凛はそれに気付き、ゆっくりと振り向いた。

 

 

 

 

 

否、振り向いてしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おねいさん あそぼう?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこにいたのは花陽ではなく、

赤い服を着た幼い女の子だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ひいっっっっ!!‥‥‥‥‥!‥‥‥。」

 

 

 

 

 

 

その姿を見て凛は悲鳴をあげる前に

気を失い、その場へと倒れこんだ。

 

 

 

 

「‥アハハ‥アハハ‥‥‥」

 

 

 

赤い服を着た女の子はそう笑って

凛へ近寄ろうとしたその時。

 

 

凛の後ろの扉の鍵が外され

勢いよく扉が開かれた。

 

 

 

 

「っ!凛ちゃんっ!!」

 

 

 

「っ!!」

 

 

 

そこへ現れたのは希だった。

赤い服を着た女の子はびっくりして

スゥと姿を消そうとした。

 

 

 

 

「あ!待って!‥少しだけお話せぇへん?」

 

 

 

 

「‥‥オハ‥‥ナシ‥‥?」

 

 

 

「うん、ほら‥ええ子やから。」

 

 

 

希の言葉に姿を消そうとした女の子は

姿を見せて希と向き合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーー

 

 

体育館にて。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ‥!はぁ‥‥!

も、もう追ってこねえな‥!?」

 

 

「ゼェ‥ゼェ‥‥あ、あぁ‥そうみたいだな‥!」

 

 

 

息を切らした晴希こと俺と攻大は

体育館のカーテンを使って隠れて

出口付近を見ていた。

 

 

 

それは先ほどのこと、

 

俺は逃げた攻大を見つけて

希達と合流しようとしてたが

その際、廊下の奥から

誰かがこちらに走ってくる様な音が聞こえたんだ。

俺と攻大はその奥を見てると

走ってきたのは理科室に置かれてる

人体模型が全力疾走で走ってきたんだ!

これマジで!俺と攻大は叫びながら

逃げまくって体育館へと逃げ込み、

今の状況ってわけ。

 

 

 

 

 

「晴希ぃ‥‥!幽霊ってほんとにいるんだな‥!

呪われたらどうしよぉおお‥‥!

あ、皆まで言わなくていい。

その時はお前も一緒だよな?」

 

 

「その時はお前を置いて逃げる。」

 

 

 

「幽霊以上にこいつも最悪だった‥‥。」

 

 

 

「んなことより、早く希さん達と合流しないと‥

あんなのがいたらマジでヤバいって‥‥‥。」

 

 

 

こんな状況でもバカっぷりを見せる攻大を

俺は受け流して希達を探そうとカーテンから

出ようとした瞬間だった。

 

突然体育館の上の階の窓から

誰かが侵入して体育館中央へと飛び降りた。

 

 

 

 

「‥‥っ?誰か入ってきた‥?」

 

 

「‥‥‥みたいだな‥まさかさっきの模型‥?」

 

 

 

攻大と俺は気付き、その人影を見るが

窓から月が照らす明かりだけで見えづらい。

するとその人影は辺りを見てるのか

キョロキョロと見回す。

 

 

 

「‥‥あ〜‥、だるいなぁ‥‥。

せっかく休んでたのに‥

まぁ、仕方ないか‥‥」

 

 

 

 

男性らしき人物がそう言って

一旦区切り、その男性の身体が

まるでファントムみたいに身体つきが変わる。

 

 

 

「メデューサ様達には逆らえねぇし、

ちゃっちゃと終わらそう。」

 

 

 

「「っ!」」

 

 

 

その言葉を聞いた瞬間、

俺と攻大は勢いよくカーテンから飛び出し、

 

 

 

 

 

「「死ねぇえええっ!!」」

 

 

 

「え‥?どわぁあっ!!」

 

 

 

「っ!ガルーダ!ここのカーテン全部開けてくれ!」

 

 

その人影を思い切りジャンプキックで

蹴っ飛ばした。それと同時に俺は

使い魔のレッドガルーダを呼び、

ガルーダは体育館のカーテンを全て開けた。

そのお陰で体育館の中は月明かりに照らされ

ハッキリではないが肉眼で見えるぐらいの

視野になった。

 

 

 

 

「いってぇなぁ!誰だよっ!?

びっくりするじゃねぇか!」

 

 

 

 

そして蹴られて起き上がったのは

白いボロボロの布で覆われてるファントム

〝レイス〟がそう言って俺たちを見ていた。

 

 

 

「うるせぇ!てめぇだな!?

模型とか使って脅かしやがったの!」

 

 

「上手く俺たちとメンバーを引き離して

襲おうとしてたのか?脅かす様な真似しやがって。」

 

 

 

「は、はぁ!?何言ってやがる!?

俺はさっき来たばかりだぞ!」

 

 

 

 

「「問答無用っっ!」」

 

 

 

 

 

 

 

 

《ドライバーオン・プリーズ》

 

《ドライバー オン!》

 

 

 

勘違いの晴希と攻大の言葉にレイスは戸惑うが

それすら言い訳だと決めつけ2人は

ドライバーオンリングをベルトにかざし、

ウィザードライバー、ビーストドライバーを出し、

晴希はシフトレバーを上下に動かして

待機音声が流れ始める。

攻大はビーストリングを左中指に付け

左手を大きく頭上へと掲げた。

 

 

 

 

 

 

「変身。」

 

 

「変〜〜身!!」

 

 

 

 

 

 

《フレイム!・プリーズ

 

ヒーヒー・ヒーヒーヒー!!》

 

 

 

 

《SET!Open!!

 

L!・I!・O!・N! ライオーン!!》

 

 

 

 

「でやぁっ!」

 

 

 

晴希はバイザーを下げたフレイムリングを

ドライバーへとかざし、

攻大は両腕を大きく回し、勢いよくCの文字を

表すようなポーズで右に身体を傾け

左のリングスロットにビーストリングをはめ込み、

軽く捻るとリベレイションズドアが展開され

キマイラオーサーが現れる。

 

互いの魔法陣が2人の身体を通り抜けると

2人は指輪の魔法使い、

仮面ライダーウィザードと

仮面ライダービーストへと姿を変えた。

 

 

 

「っ!魔法使いだと‥!?」

 

 

 

「さぁ、ショータイムだ。」

 

 

「ランチタイムだっ!‥って晴希、

あれは俺の食事だからな!

ここ最近喰ってないんだから俺に譲r」

 

 

「ハァッ!!」

 

 

「おぉい!人の話聞けよぉ!」

 

 

ビーストが横でそう言うが

ウィザードはウィザーソードガン剣モードを

取り出してレイスへと駆け出した。

 

 

 

「ちぃっ!めんどくせぇなぁ!」

 

 

「それはこっちもだ!!」

 

 

 

レイスはそう言って鎌のような武器を取り出し

ウィザードはそう返しながらウィザーソードガンを

振りかざすが鎌で受け止められる。

 

 

 

「どりゃあっ!!」

 

 

「っ!!」

 

 

ウィザードの後ろからビーストもダイスサーベルを

取り出してレイスに突き攻撃を入れて

レイスは懐から火花を散らしながら後方へさがる。

 

 

 

「俺の食事だって言ってんだろ!!」

 

 

「くっ!訳が分からないこと言ってんじゃねぇ!」

 

 

ビーストはそう叫びながらダイスサーベルで

猛攻撃をし、レイスはその勢いで鎌で

受け止めながら後方へと下がっていく。

 

 

 

「今日は虫の居所が悪い、

悪いが早めに片付けさせてもらうっ。」

 

 

 

ビーストがおしてる間にウィザードは

そう言ってランドドラゴンリングを取り付け

シフトレバーを動かし、ドライバーへとかざした。

 

 

 

 

 

 

 

《ランド!・ドラゴン

 

ダン・デン・ドン・ズ・ド・ゴーン!

ダン・デン・ド・ゴーン!! 》

 

 

 

 

 

 

荒々しく、こぎみよい音声がなると

月に照らされるウィザードの真正面に大地の

魔法陣が現れ、ウィザードを通り抜ける。

無数の岩がウィザードの周りを回転し、

それと同時に岩を纏ったドラゴンが

ウィザードの周りを咆哮を上げながら

飛び交いウィザードの中へ入り込み

ウィザードはランドスタイルから

ランドドラゴンスタイルへと姿を変えた。

 

 

 

ウィザードはそのまま

スペシャルリングを右中指に取り付け

シフトレバーを上下に動かし、

ソレをかざした。

 

 

 

《チョーイイネ!

 

スペシャル!

 

サイコーッ!!》

 

 

 

音声が流れるとウィザードの背中に

魔法陣が現れウィザードは両手を大きく広げると魔法陣から大地を纏った

ドラゴンがウィザードの周りを飛翔し、

ウィザードの両腕に岩の塊がくっつく。

そして咆哮を上げて両腕の岩が弾けると

ドラゴヘルクローが装着される。

 

 

 

「攻大!離れてろ!」

 

 

 

「おらっ!‥はぁ!?おまっ、いつの間に‥

あぁ!俺もやる!」

 

 

 

ドラゴヘルクローを構えて

ウィザードはビーストに叫ぶと

ビーストはレイスを蹴飛ばし

ダイスサーベルのダイスを回し、

取り付けたバッファリングをリングスロットへ

はめ込んだ。

 

 

 

 

 

《ツー!バッファ!

 

セイバーストライク!!》

 

 

 

「2かよ!?くそぉっ!いったれ!!」

 

 

 

「ぐっ‥!?まずい‥!!」

 

 

 

2の数字が当たり、悔しがるビースト。

2人の構えてるポーズを見てレイスは

鎌を前に出して防御をはかろうとする。

 

 

 

 

 

「でぇやぁあああっ!!!」

 

 

「おっらぁああ!!!」

 

 

 

 

「ぐっ‥おおおおおお!!!」

 

 

 

 

ウィザードはドラゴヘルクローを

大きく振り上げ、大地の斬撃

ドラゴリッパーが放たれ、

ビーストの前に現れた魔法陣から

ダイスサーベルを振りかざすと

猛牛のエネルギー体が2体飛び出て、

レイスへと直撃し、

レイスは叫びと共に爆散した。

 

 

 

 

 

「よっしゃあっ!‥‥ってあれ!?

飯がでねぇ!?」

 

 

倒したことにガッツポーズを決める

ビーストだが、肝心の魔法陣が出ないことに

焦り、爆散した所まで駆け寄るが

ビーストの魔法陣は見当たらない。

 

 

「‥‥逃げられたか‥‥。」

 

 

「んがぁっ!!まぢかよ!

せっかく出たのにそりゃねーぜ!」

 

 

ウィザードの言葉にビーストは振り返って

そうため息を吐いた。

 

 

 

 

 

その瞬間。

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥死ねっ。」

 

 

 

 

「っ!!攻大!あぶねぇっ!!!!」

 

 

「えっ‥‥‥!?」

 

 

ビーストの背後に黒い霧みたいなのが集まり

それが混じり合うとレイスが現れ、

ビーストの背後を鎌で斬りつけようとする。

ウィザードはそれに気付き、

急いでビーストをどかした。

 

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

「ぐぁああああっっ!!!」

 

 

 

 

「っ!!晴希っっ!!」

 

 

 

 

 

 

振りかざした鎌の先がウィザードの背中に

リアルな音と共に突き刺さりウィザードは

苦痛の声を上げ、

体育館の中に響いたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

園田家にて。

 

 

 

 

「‥‥‥おや‥‥?ことり‥?」

 

 

 

夜、まだ晴希たちが学校に着いてない時間。

自宅へ待機していた海未は

雲行きが怪しい空を眺めていると

携帯が鳴りことりからの着信があった。

 

 

「もしもし?どうしたのですか?」

 

 

『‥海未ちゃん‥‥あのね‥‥あのね‥。』

 

 

「‥‥‥?」

 

 

いつもの雰囲気とは違う

どこか深刻な声でことりは

海未の名前を呼び、

 

 

海未は、

 

 

ことりの留学の話を聞かされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、仮面ライダーウィザード

 

 

 

 

 

「頼む‥‥‥!倒れるわけには

いかないんだ‥‥!」

 

 

今にも倒れそうな晴希は攻大に何を言ったのか!

 

 

 

「て、てことは本物の幽霊もいたのか‥!?」

 

 

「うん、ウチが除霊しといたで。」

 

 

気絶してるメンバーを抱えて

攻大は希の言われた事実に驚愕する。

マジかよ‥!

 

 

 

「っ!!フェニックス‥‥!!」

 

 

「よぉ、指輪の魔法使い。

悪いが邪魔させてもらうぜ。」

 

 

文化祭当日。晴希の前にフェニックスが現れ

最大のピンチ‥!?

 

 

 

「くたばるくらいならお前らが守ってる奴らを

道ずれにしてやる!!」

 

 

 

「させるかぁああああっ!!!」

 

 

「晴希君ーーーーっっ!!!」

 

 

μ'sの前にレイスが現れ‥‥‥

ウィザードは屋上へと散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

第28話 雨天のライブ

 




はい、しょーくんです!

さて、‥‥わかってます。
実は私怖いの苦手なんですよ(>_<)
階段話聞くだけで鳥肌たつぐらいですからw

最初に言っておきます!
1期終わりまで残り3話!
次回はどうなってしまうのか!

評価、感想があれば是非お願いします(^^)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。