ラブウィザード! 〜希望の柱〜   作:しょくんだよ

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ひゃー明日は早起きですなー
休日なのにめんどくさいぜよ。

晴希「まぁ、早起きは三文の徳っていうじゃない?
俺もたまに神田明神に顔だしてやらないと
御成さんが寂しがるし‥な、拓人。」


拓人「え、あ‥えと、はい。
御成はああ見えて寂しがり屋ですから‥。」

おっと、まさかこのコーナーに拓人さんが
来てくれるとは、、、( ゚д゚)
あ、好評価を付けてくれた
鳴神@紅と蒼さん!四季宮涼さん!
どうもありがとうございます!(^^)
これからも読んでいただければ嬉しい限りです(^^)


第26話 終わらないパーティー

合宿へとやって来たμ'sと操真晴希と

二藤攻大こと、指輪の魔法使い。

合宿らしい合宿を送り、1日目を終えたかと

思った直後、突然西木野真姫がファントムに

襲われ原因不明の眠りについてしまった。

そして驚くのもつかの間、俺たちは光に包まれ

気が付けば合宿先の別荘とは違う所に。

そこで俺たちが目にしたのは‥‥‥。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「初めましてっ!」

 

 

 

「は、初めまして‥‥‥。」

 

 

「ち、小さいにゃあ‥‥‥。」

 

 

笑顔で挨拶してくる少女に高坂穂乃果は

驚きながらも挨拶し、星空凛も驚きながら

他のμ'sメンバーと共に少女に近寄っている。

 

 

「は、晴希‥‥これはどうなってるの‥?」

 

「あそこで寝ていた真姫ちゃんが消えたかと思えば

今度は小さくなって帰ってきたぞ‥?」

 

 

「俺だって分からないし‥っ。」

 

 

目の前にいるのは顔付きといい

つり目といい、髪型といい‥

間違いなく真姫だった。だが、

身体は小さくまるで時間でも戻ってしまったのか

幼い西木野真姫だった。

絢瀬絵里と攻大は聞いてくるが俺も全く状況が

分からずにいた。

すると幼い真姫はクスクスと笑いだす。

 

 

「貴方達おもしろーいっ!

いつも仲良さそうっ。」

 

 

「えっ!?あ、そんなことないですっ。」

 

 

「そんなことなくないっ!☆」

 

 

「あ、そんなつもりでは‥‥っ。」

 

 

幼い真姫の言葉に園田海未は否定するが

南ことりは嫌そうに海未を見てそう言い、

海未はそのつもりで言った訳ではなく戸惑っていた。

 

 

 

「く‥‥‥悔しいけど、私より可愛いっ!!」

 

 

「そ、そこぉ!?で、でもこれって‥‥

時間が戻っちゃったのぉ‥‥?」

 

 

その隣で矢澤にこが珍しく褒めると

小泉花陽がつっこんで幼い真姫を見ては

そう言っていた。

確かに可愛い‥‥ロリコンじゃないぞ?

すると穂乃果は俺の隣にしゃがみ込み

幼い真姫に問いかけた。

 

 

「ねぇ、貴方は真姫ちゃん‥だよね?

どうして小さくなったの?」

 

 

「うん!私は真姫だよっ!

小さい理由?うふふ、私はずっと子供だよ?」

 

 

「子供のまま‥‥‥?」

 

 

穂乃果の質問に笑顔で答える幼い真姫に

東條希は絵里と顔を見合わせるなり首を傾げる。

ずっと子供のまま‥‥?それも聞きたいが

それよりも先に俺は別の事をこの子に聞いてみた。

 

 

「ねぇ真姫、ここがどこだか分かるかい?」

 

 

 

俺の言葉に幼い真姫に夢中になってた

穂乃果達も思い出して辺りを見渡す。

今いる場所は外灯があるだけで

不気味と言っていいほど真っ暗な所だった。

すると幼い真姫は数歩後方に駆け出すと

くるりとその場で回って俺たちと向き合った。

 

 

 

 

 

 

 

「うふふっ、ここは夢の中だよ!

終わらない、パーティーのっ!」

 

 

 

「終わらないパーティー‥‥?」

 

 

 

 

幼い真姫が言い終わり、俺が首を傾げると

幼い真姫はニコッと笑って右手を掲げて

パチンッ! と、指を鳴らした。

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

パァァーーーーーンッ‥‥

 

 

 

 

 

 

 

 

幼い真姫の後ろの建物のその後ろから

花火が何発も上がり、真っ暗な世界を

はじける音共に照らし、辺りは

それに便乗する様に徐々に灯りがついていく。

 

 

「ふわぁぁっ‥‥‥‥!!」

 

 

「綺麗‥‥‥!」

 

 

「そうですね‥‥‥っ。」

 

 

 

 

「‥‥!‥‥てか、ここって‥‥!」

 

 

穂乃果、ことり、海未、そして

μ'sメンバーが驚く中、攻大と俺は

すぐに今いる場所に驚いた。

 

 

そこはなんと音ノ木坂学院だったのだ。

そして俺たちはいつの間にか

校門の前に立っていた。

 

 

 

「え‥ぇえ!?ここ、音ノ木坂学院じゃない!」

 

 

「ど、どうなってるの!?私達

真姫の別荘にいたはずよ!?」

 

 

花火に見惚れてたにこや絵里がそう言って

辺りを見渡し、他のメンバーも驚いていた。

俺もいきなり学校が目の前にあり、

かなり驚いていたが先ほど幼い真姫が

言ったことが本当なら。

 

 

「落ち着けみんな、さっきこの子が

言ったことが本当なら、‥‥ここはきっと

真姫の夢の中じゃないか?」

 

 

 

「「「「「「「夢の中っ!?」」」」」」」

 

「‥‥?」

 

 

俺の言葉に皆は声を揃えて驚く。

攻大だけははてなマークを頭に浮かばせながら

首を傾げていた。

 

 

 

「‥‥もしかしてやけど、眠ってた真姫ちゃんの

身体が光り出して、うちらはそれに吸い込まれて

夢の中へ入った‥‥‥ってこと?」

 

 

「多分、そうだろうね‥。」

 

 

「ま、まさかー!そんな話あるわけないでしょ〜?

に、にこは騙されないわよ〜!

き、きっとこれはにこの夢の中よ!

‥‥‥‥っ!‥‥‥‥痛いにこ‥‥。」

 

 

「ふふふっ。」

 

勘のいい希の言葉に俺は頷くが

状況整理で頭が混乱してるのかにこは

そう言って自分の頬を抓るが、

痛かったのか我に帰ったみたいだ。

その様子を幼い真姫は見て笑っている。

 

 

「あの襲ってきた

ファントムの仕業なのでしょうか‥‥?」

 

 

「何!?だったら早くやっつけねぇと!」

 

 

「で、でもどうやって‥?私達、今真姫ちゃんの

夢の中だよ‥?」

 

 

海未の言葉にやっと理解した攻大はそう言うが

花陽がそれを止める。

俺たちがいるのは真姫の夢の中。

だったら今現実世界は砂浜で

真姫が1人寝てることになるのか‥‥。

なすすべがなく焦る攻大に俺は

肩に手を置いて口を動かした。

 

 

「いや、恐らくファントムは真姫を

襲ってはこないはずだ。あのファントム、

真姫のゲートに興味がないと言っていたから‥。」

 

 

「はぁ?ゲートに興味がないって

どうゆうことだ?ゲートを襲うのが

ファントムだろ?」

 

「晴希、本当にファントムはそう言ってたの?」

 

 

攻大に続いて絵里はそう聞いてきたので

俺は真顔で頷く。

すると、幼い真姫が俺の服の裾をくいくい

と引っ張ってきた。

 

 

「お兄さん、難しい話終わった?

だったら私と一緒に学校を見て回らないっ?

あっちには屋台もあるからっ。」

 

 

 

「え、屋台!?パンとかもあるの!?」

 

「ラーメンあるにゃ!?」

 

「ご、ご飯は‥!?」

 

 

「あるよ!いーっぱい!」

 

 

幼い真姫の言葉に穂乃果、凛、花陽は

食いつき、あると分かった瞬間、目を光らせ

屋台のあるグラウンドへと走って行った。

‥寝起きだよな?よく寝起きで食べようと思うな‥

 

 

「あ!待ってください穂乃果!」

 

「穂乃果ちゃーんっ!」

 

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

 

「あ!ちょっと!離れたらあぶないわよ!」

 

「と、とにかく追いかけな!」

 

 

3人の後に続いて海未、ことり、にこ

絵里、希は後を追い、希は俺に

「晴希達も早くー!」と言って再び追いかけて行った。

 

 

 

「‥‥晴希、そのファントム‥

ひょっとして晴希を騙してんじゃねーのか?」

 

 

μ'sメンバーが去った後、追いかけるかと思えば

攻大はこちらを振り向き珍しく詮索する攻大。

確かに攻大の言う通り、あのファントムは

ああは言っていたが必ず裏がある。

そういうファントムと幾度と戦ってきたから

攻大も勘付いていたのだろう。

 

 

「‥‥‥‥どうだろう‥。」

 

 

「‥‥‥まさかお前、千鶴さんの彼氏の件、

まだ引きずってんのか?」

 

 

攻大のその言葉に俺は眉をピクリと動かし

攻大から目を逸らした。

それを見た攻大はため息を吐いて口を動かした。

 

 

「晴希、アレは仕方ないっつーか‥

どうしようもできなかったことだと思うぞ‥。

いつまでも引きずって迷ってたら

なんつーか、拉致があかねぇだろ。」

 

 

 

「‥‥‥うん、分かってる‥。

‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥なぁ攻大。」

 

 

「ん?」

 

 

攻大の言葉に俺は俯く。

その様子を難しい話なのだろうか幼い真姫は

首を傾げながら俺と攻大を見る。

俺はある質問を、攻大に聞いてみた。

 

 

 

 

 

 

 

「お前って、何のために戦うんだ‥?」

 

 

 

 

 

俺が問いかけた瞬間、校舎の奥で

再び花火が上がり、星満点の夜空へと

散っていく。

俺は真剣な目で攻大を見ると

ん〜 と腕組みをして攻大は答えた。

 

 

 

「そりゃまぁ、μ'sのみんなを守る為と、

お前の受け入だがゲートを守る為‥‥。」

 

 

 

 

攻大は一旦区切ると指で鼻を擦り

少し笑って口を動かした。

 

 

 

 

「あと、自分の命の為だな!」

 

 

 

 

 

 

「‥‥。はっ‥‥そういえばお前

そんな設定だったっけ。」

 

 

 

「ちょ、設定って何だよ!?こちとら毎日

キマイラに睨まれてんだから大変なんだっつーの!」

 

 

 

最後はあまりにも攻大らしい返答なので

俺は思わず笑ってしまい、攻大は怒ってくるが

半分は笑っていた。それを幼い真姫も見て

クスクスと笑いだす。

 

 

「うふふ、お兄さん達も面白いね!

特にマヨネーズのお兄さん!」

 

 

「お?‥お、おーよっ。

なんか照れるなあ‥‥‥って、

‥‥‥‥何でマヨネーズつけてんのかな?」

 

 

「だってっ!マヨネーズ大好きなんでしょ?

私ぜーんぶ知ってるよ!マヨネーズお兄さん☆」

 

 

 

「んがあああっ!!?ついに幼女からも

マヨネーズ扱いかよぉおおおっ!!

ちくしょぉおおおっっ!」

 

 

 

攻大は頭を抱えてそう叫んで、

「こうなったらやけに食ってやるー!」と

穂乃果達の向かった方角へと走って行った。

 

 

 

 

「‥‥あいつも大変だな。」

 

 

 

「すっごく面白いねっ!ねぇねぇ、

私達も行こう!屋上から見る

花火は凄く綺麗なの!」

 

 

「うおっ!?ちょ、引っ張らなくても行くって!」

 

 

 

俺は幼い真姫に引っ張られながら

音ノ木坂学院の校舎の中へと入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

音ノ木坂学院、グラウンドにて。

 

 

 

 

 

「うわっ!凄いよ海未ちゃん!

普通に美味しいよ!」

 

 

「ちょっ!?穂乃果!

何勝手にたべてるんですか!?」

 

 

 

校門からぐるりと周ってグラウンドでは

なんと屋台が開かれており、

提灯などが吊るされていた。

その中に穂乃果は綿菓子屋を見つけて

綿菓子を口一杯に頬張っているのを

海未とことりに見られて海未は怒っていた。

 

 

「大丈夫だよ!ほら、

お好きにどーぞって熊さんがっ。」

 

 

「えぇっ!?お好きにって‥‥本当ですね‥。

タダで頂いてしまってすみませ‥‥‥。」

 

 

 

穂乃果が指差す屋台の店主、

可愛らしい熊のぬいぐるみを見ると板に

お好きにどーぞと書かれてそれを

海未達に見せていた。海未はそれを見て

お辞儀をしようとするが、

海未はそのぬいぐるみを2度見する。

 

 

「きゃあああっ!?ぬ、ぬいぐるみが

動いてる!?」

 

 

「ふあー☆可愛い〜☆もふもふ〜っ☆」

 

 

 

海未が驚くのも無理はない。

可愛らしいぬいぐるみがモコモコと

生きてるみたいにうごいているのだ。

喋りはしないが身体を動かして何とも

可愛らしい感じの所をことりは

思わず屋台裏に行ってぬいぐるみにハグしていた。

 

 

「ど、どうなってるんですか‥‥!?」

 

 

「きっと真姫ちゃんの夢の中じゃないかな?

あ、海未ちゃんも食べなよ、えいっ。」

 

 

「むぐっ‥‥‥‥‥甘い‥ですね。」

 

 

熊のぬいぐるみにビビりながらも

穂乃果に綿菓子を口の中に入れられ

普通に美味しいと思ってしまう海未だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「にゃー!!このラーメン絶品にゃ!」

 

 

「‥‥っ!‥‥‥っ!」

 

 

「‥喜んでるのかしら?

け、結構可愛いじゃない‥‥。」

 

 

一方別の屋台ではラーメンを食べてる

凛はスープを飲んで感想を言ってると

その店主と思われるひよこのぬいぐるみが

ぴょんぴょんと跳ねて喜んでいた。

それをにこが頬を赤く染めながら

その仕草を見ている。

 

 

「にこちゃんは食べないの〜?」

 

 

「‥アンタ、この状況でよく食べれるわね。

しかもにこたち寝起きなのよ?

朝からラーメン食べてるようなものじゃない‥。」

 

 

真姫の中の夢の世界。

そこでご飯が食べれているのが不思議だった。

そして今彼女達はパジャマ。

パジャマ姿で屋台を周るのは恥ずかしいのか

にこは先ほどからラーメン店から離れない。

 

 

「ひよこさーん!おかわりにゃー!」

 

 

「‥アンタのその性格わけてほしいくらい

たまに羨ましく感じるわ‥‥。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぁ〜っとても美味しいです!」

 

「ほんまやね‥‥お祭りなのにご飯単体が

売ってあるんやな‥‥。」

 

「ハラショー‥正確には無料だけど‥‥、

本当にいいのですか‥‥?」

 

 

別の屋台、ご飯屋では花陽、希、絵里が

テーブルに座ってご飯と漬け物を食べていた。

絵里は店主らしきぬいぐるみ、

鳥のぬいぐるみに聞いてみるとそのぬいぐるみは

大きく頷いていた。

 

 

「ほんまにスピリチュアルやね、

真姫ちゃんの夢の中のはずなのにご飯が

食べられるなんて‥。」

 

 

「しかも普通に美味しく食べれるわ‥‥

ねぇ花陽、」

 

 

「はい?」

 

 

希、絵里が喋り、絵里が花陽に何か喋ろうとして

花陽を見るといつのまにか茶碗が

かなりでかくなっておりご飯もかなりの量が

盛られていた。

 

 

「は、花陽ちゃん、それ全部食べるん?」

 

 

「はいっ!お米は日本人の主食ですから!」

 

 

「そ、そうなの‥あまりたべすぎないようにね。」

 

 

希が聞くと花陽は笑顔で答え、

絵里は若干引き気味で言ったのだった。

因みに攻大はその隣のフランクフルト店で

指の間にフランクフルトを両手で何本も挟んで

持って豪快に食べていた。

‥お約束のマヨネーズたっぷりとつけて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

音ノ木坂学院校内にて。

 

 

 

 

「晴希お兄さんって将来の夢とかあるの?」

 

 

「ん?将来の夢か‥今の所ないかな。」

 

 

「えー!?将来の夢がないなんておかしいよ!」

 

 

「はは、お兄さんぐらいの歳になったら

中々難しいんだよ。」

 

 

俺は幼い真姫と一緒に屋上を目指していた。

校内の中は暗いのかと思ってたが

飾り付けのライトなどで結構明るく、

むしろ綺麗で見惚れながら俺は歩いていた。

その間で幼い真姫が色々質問してくる。

本当元気ではしゃぐよな‥。

今の真姫と大違いだわ‥、成長の間に一体何が‥。

 

 

「えー‥じゃあ!私と同じぐらいの頃は?

その時も夢とかなかったの?」

 

 

「え?‥‥ん〜‥、あるにはあったような‥

ごめん、忘れちゃったかな。」

 

 

「えー!?意味分からなーい!」

 

 

小さい頃の俺は何か夢を持ってた気がする。

だけど全く思い出せなくて、幼い真姫は

頬を膨らませてそっぽを向く。

あ、この当時からその口癖なのね。

 

 

「ごめんごめん、じゃあ真姫は今夢とかあるの?」

 

 

「うんっ!かっこいい王子様に会うこと!」

 

 

幼い真姫は俺の質問に笑顔で答えた。

てっきりお医者さんになる!とか言うのかと

思っていたけど何とも女の子らしい願いで

今の真姫からは想像できなく俺は少し笑ってしまう。

 

 

「あとね、その王子様に綺麗な指輪を

はめてもらうのが私の夢なのっ。

晴希お兄さんもいつも指輪付けてるよね?

それって王子様から貰ったの?」

 

 

「ん、あぁこれは違うよ。

これは、人を守るための指輪‥かな?」

 

 

幼い真姫は夢を言い終わると

俺が付けてるドライバーオンリングに

興味を持つ。俺は自信なさ気にそう言うと

幼い真姫が裾をくいくいと引っ張る。

 

 

「もっと自信を持ってっ。

晴希お兄さんはちゃんとみんな守ってるよ。

私はずっと見てるから‥。」

 

 

「え、ずっと‥?」

 

 

「うふふふっ。」

 

 

 

俺が首を傾げると真姫は笑って

屋上への階段を先に駆け上って行く。

 

 

「早く早く!

屋上で見る花火は最高だよっ!」

 

 

幼い真姫はそう言って

屋上のドアを勢いよく開けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はーいっ、待ってたよ〜。」

 

 

 

 

「っ‥‥?」

 

「っ!!お前‥!?」

 

 

 

だが、先に先客がいた。

それはファントムのナイトメアだった。

 

 

「どう?凄いでしょ?

夢の中に入れるの、しかもここまで

凄い夢は中々いないんだよね、

 

‥‥‥だから欲しいの、その夢。」

 

 

 

 

その瞬間、ナイトメアは怪物態となり、

杖を振り上げた。

 

 

 

 

「きゃあっ!?」

 

 

「っ!真姫っ!!ぐわっ!?」

 

 

 

振り上げたと同時に隣にいた幼い真姫の周りに

鉄格子が刺さり檻の様な形になる。

俺は外そうと檻を掴むが電気が流れて

思わず手を離してしまう。

 

 

 

 

「晴希お兄さん!!」

 

 

「真姫っ!!お前!

ゲートに興味ないんじゃないのか!?」

 

 

 

「ないよー?だからメデューサ様達に

怒られるんだよね〜、ワイズマンに逆らうなって、

だからここまで逃げてひっそりと暮らしてたの。

‥‥私の大好きな夢を持ってる人を襲ってね。」

 

 

「なに‥‥っ!!?」

 

 

幼い真姫が入った檻は浮かび上がり

ナイトメアの横へと持ってかれる。

ナイトメアの話を聞いていると

屋上の下、グラウンドの方から爆発音が聞こえる。

 

 

「あぁ、今下ではグールが暴れてるかな?

あんなキラキラした屋台目障りだし。

それに、この子さえいれば他は用済みだし‥。」

 

 

「‥‥‥っ、真姫をどうする気だ?」

 

 

怯えてる幼い真姫に俺は大丈夫だと

目を見て小さく頷き、

檻に手をかけてるナイトメアに問いかけた。

 

 

「何って食べるのよ。」

 

 

「‥っひ!?」

 

 

「っ!!」

 

 

さらっと恐ろしい事を言うナイトメアに

幼い真姫は更に怯えるが、ナイトメアは

口の動かした。

 

 

「食べると言っても私の力を高めるだけだけど、

でかい夢を持つ人間は凄いよねー。

そんなの叶うわけないのにブクブクと期待とかで

膨らませてさ、‥‥あ、そうそう。

この子の夢が壊れたら、あんた達は一生

夢の世界から出られないし、この子も

一生目を覚まさないから。」

 

 

「‥‥っ!」

 

 

 

その言葉を聞いて俺は幼い真姫を助けようと

コネクトリングを取り出そうとすると

ナイトメアは杖をこちらに向けてそれを制す。

 

 

「下手に動いたら下の子達が

どうなっても知らないよ?‥まぁ所詮人間が

私達ファントムに勝てるわけないけどね〜。」

 

 

ナイトメアはそう言うと、

不気味に、静かに笑い出した。

 

 

「だから大人しくさぁ‥‥アハ。

大人しくしててよ‥‥この子の夢がボロボロに

なっていくところを見ながらさ‥

あっはははは!!

そしたらアンタ達は一生出れないわ!」

 

 

 

するとナイトメアはそう言いながら

大声で笑いだす。‥これが本性の方なのだろう。

 

 

 

 

だから、俺も少し笑うことにした。

 

 

 

 

 

 

「はぁ‥?何笑ってんの?

頭おかしくなったのかな?」

 

 

 

「‥いや、別に。

分かった、俺は動かないでいてやる。」

 

 

 

「っ?‥‥は、晴希お兄さん‥‥?」

 

 

 

俺は両手を上げて降参したかのような

素振りをナイトメアに見せつけ

幼い真姫はその行動に焦りを感じる。

 

 

 

 

「ありゃ、随分あっさりね。

まぁ抵抗しても無駄だからかな。」

 

 

 

 

「‥‥いや、今抵抗するのは、

俺じゃないからだ。」

 

 

 

「‥?何言ってんの?」

 

 

 

 

俺の言葉にナイトメアは首を傾げる

その時だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

《スリー!ファルコ!

 

セイバーストライク!!》

 

 

 

「どおりゃっ!!」

 

 

 

 

「っ!?きゃあっ!!」

 

 

 

 

突如、屋上の柵、グラウンドの方から

ファルコマントを装着した

仮面ライダービーストが飛んできて

ダイスサーベルを勢いよく振りかざすと

ビーストの前に魔法陣が現れ

そこから隼の形をしたエネルギー体が

3体、ナイトメアへと飛んでいき

ナイトメアは不意の攻撃に全てくらって吹き飛ぶ。

 

 

 

「ナイスタイミングだな、攻大。」

 

 

「ん?そっか?」

 

 

 

ビーストの登場に俺は肩に手を置いて褒めると

褒められたのか一応喜ぶビースト。

 

 

 

「っ!?指輪の魔法使い!?

何でここに‥‥!?下のグールは‥‥!?」

 

 

 

魔法使いがいることにナイトメアは驚き、

先ほど送り込んだグールをビーストに聞くと

ビーストは呆れたように手を軽く振る。

 

 

「あ〜あ〜、あんなん前菜にしかならねぇよ。

どうせならもっと出してほしかったっつーの。

てかてめぇ、せっかくの屋台を台無しにしやがって、

お詫びに俺に食われろ。」

 

 

下に送り込んだグールは全て食べたみたいだ。

おそらく攻大はグールを倒して俺らがいる屋上へ

飛んでくるだろうと思っていたのだが、

読みは見事に当たった。

ビーストがそう言ってる間に俺は

幼い真姫が入ってる檻に近付いて調べる。

強い衝撃を与えれば壊れそうだな。

 

 

 

「晴希お兄さん‥‥っ。」

 

 

「‥‥大丈夫だ、今助ける。」

 

 

 

 

《ドライバーオン・プリーズ》

 

 

俺は立ち上がるナイトメアと向き合いながら

ドライバーオンリングをベルトにかざすと、

ベルトはウィザードライバーへと形を変える。

 

 

「‥戦えんのか晴希?別にアレは俺1人で

食っとくから、お前は待ってたほうがいいだろ?」

 

 

 

横へと並ぶビーストはそう言ってくるが

俺は鼻で笑ってシフトレバーを上下に動かした。

 

 

《シャバドゥビタッチヘンシーン!

 

シャバドゥビタッチヘンシーン!

 

シャバドゥビタッチヘンシーン!》

 

 

 

「正直、人が化け物になったり

襲われたりするのは怖い‥‥、

俺だって人だ‥でも、誰かが襲われて

それに手が届くのなら、俺はその手を掴んで

助ける!もう迷わない!

そのために、仮面ライダーになったんだ!

変身!」

 

 

 

 

 

人々を守るために。

自分を信じるために。

 

 

 

 

俺はそう決意して、フレイムリングの

バイザーを下げて魔法の言葉を叫び、

ドライバーへとソレをかざした。

 

 

 

 

《フレイム!・プリーズ

 

ヒーヒー・ヒーヒーヒー!!》

 

 

 

 

音声が鳴り響き、俺は左腕を掲げると

頭上に魔法陣が現れ下へと体を通り抜ける。

そして俺は仮面ライダーウィザードへと

姿を変えた。

 

 

 

「っ!あんたも魔法使い‥‥!!?」

 

 

 

「そうらしいぜ、真姫。

ちょっとかがんでくれるか?」

 

 

「う、うん‥‥。」

 

 

変身したウィザードにナイトメアは驚いてると

ウィザードは軽く受け流して

真姫はしゃがみこむ。そして

ウィザードは右足に力を溜めると

右足は赤く光り出す。

 

 

 

「ハァッ!」

 

 

「っ!きゃっ!!」

 

 

 

そして右足を檻へと蹴り上げると

檻の上部分はバラバラに壊れる。

ウィザードはそこから

幼い真姫をお姫様抱っこで抱き上げる。

 

 

「ふわわ‥‥‥。」

 

 

「よっと、悪い攻大。

少しあいつ任せるわ。」

 

 

 

「へっ!少しと言わずに全部任せとけ!」

 

 

 

幼い真姫は頬を赤くして声を漏らし、

ウィザードはビーストへそう言うと

ダイスサーベルを持ってナイトメアへと

ビーストは駆け出し、交戦が始まる。

 

 

 

 

 

「よし、真姫。しっかりしがみついてくれるか?」

 

「うんっ。」

 

 

ウィザードの言葉に幼い真姫はガッチリと

しがみつく。その間にウィザードは少し

やりづらそうにエクステンドリングを

右手の中指に取り付けてシフトレバーを動かし、

ソレをかざした。

 

 

 

《エクステンド・プリーズ》

 

 

音声が鳴るとウィザードの右手の前へ

小さな魔法陣が現れ、そこに右手を通すと

ウィザードの右手はうねうねと伸びる。

 

 

 

「うし、行くぜ!」

 

 

 

「っ!うわわわわっ‥‥!?」

 

 

ウィザードは右手を柵に絡ませると

幼い真姫を抱きながら柵の下へと飛び、

右手をロープの様にスピードを調整して

下へと落ちていく。

 

 

 

 

 

「よっとっ。大丈夫かい?」

 

 

「う、うん!大丈夫!」

 

 

 

 

 

「あ!晴希君!それと小さな真姫ちゃん!」

 

 

 

 

ウィザードは幼い真姫を下ろしてあげると

グラウンドにいた穂乃果達が

ウィザードの存在に気付いてこちらに近付いてくる。

ビーストとグールが暴れたのか

あちこちの屋台が壊れてるがそこまで

ひどいわけでもなかった。

 

 

 

「穂乃果、みんな、大丈夫か?」

 

 

「うん!攻大君がやっつけてくれたからなんとか!」

 

 

「やはりあのファントムの仕業ですか?」

 

 

「あぁ、今屋上で攻大が戦ってる。

‥‥って海未、なんだそのぬいぐるみ?」

 

 

穂乃果と海未が話しかけ、

ウィザードはそう返してると

海未が抱き上げてるくまのぬいぐるみに

ウィザードは気付いて聞いてみた。

 

 

「あ、えと‥な、なんなんでしょうかね。」

 

 

「あ、クマさん!その子可愛いでしょ!」

 

 

海未がぬいぐるみを見てそう言って戸惑ってると

幼い真姫が指差してそう言ってくる。

てか、ぬいぐるみ動いてるしっ!?

夢の中だからなのか‥?すごっ。

 

 

 

「っと‥、加勢に行かないと‥

その前に、真姫。」

 

 

「なーにお兄さん?」

 

 

ウィザードは屋上へ行こうとする前に

幼い真姫を呼んで近寄らせると

ウィザードはエンゲージリングを取り出す。

 

 

 

「かっこいい王子様じゃないけど、

んん、‥よろしければ

貰っていただけないでしょうか?

お姫様。」

 

 

「ふぁあ〜‥‥‥うん!ありがとうっ!

でも、いいのかな?」

 

 

 

エンゲージリングをつけた幼い真姫は

目を輝かせているが申し訳なさそうな目で

ウィザードを見てくる。

 

 

「あぁ、今の君の願いだからね。

それを付けて待ってくれないか?

必ず俺がこの世界を救う希望になってやる。」

 

 

 

「‥‥うん!お願いだよ?」

 

 

ウィザードの言葉に幼い真姫は笑顔で

頷き、それを見る穂乃果達もウィザードに

任せたよっというような目で見て頷く。

そしてウィザードは屋上へと顔を上げた瞬間だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぉあああああっ!!っっだ!?」

 

 

 

 

「うおっ!?攻大っ!?大丈夫かよ!?」

 

「きゃあっ!!」

 

「えっ!?攻大君!?」

 

 

突然屋上からビーストが落っこちてきて

背中を押さえながらこちらへ転がってくる。

 

 

 

「こ、腰がいってぇ‥‥!!

あいつつえぇぞ‥‥!!」

 

 

 

 

「あっはははは!

さっきの威勢はどうしたのかな?

魔法使いさんっ!」

 

 

 

ビーストがそう言ってると

上からゆっくりとナイトメアが

高笑いしながら降りてきてウィザードや

幼い真姫、μ'sメンバーを見渡していた。

 

 

 

「待ってなさい、こいつら始末したら

後で遊んでやるからねっ。」

 

 

 

「「「「「「「‥‥!!」」」」」」」

 

 

 

「その前に俺が相手してやる!ハァッ!」

 

 

 

ナイトメアの言葉に警戒するメンバーだが

その前にウィザードがウィザーソードガン

剣モードを取り出して立ちはだかり、

ナイトメアへと駆け出す。

 

 

 

「ハァッッ‥‥‥ってあれ?」

 

 

 

「どこねらってるの〜?ふんっ!!」

 

 

「あぐっ‥ちち!?」

 

 

ウィザーソードガンで斬りつけようと

ウィザードは振りかざしたがナイトメアの

身体を通り抜けるかのようにウィザーソードガンは

空振りして、手応えがなくておかしいと

思ってるウィザードにナイトメアの杖から

炎が出てウィザードはもろに受ける。

 

 

 

「あいつに何やってもきかねぇんだよ!」

 

 

「ちょっ!?早く言えよっ!」

 

 

 

後方にいたビーストの所までウィザードは吹き飛ぶと

ビーストはヨロヨロしながら立ち上がり

ダメージが通らないことを伝えると

ウィザードはつっこむ。

 

 

 

「さっきは油断しちゃったけど、

夢の世界の私はほぼ無敵なんだよね〜、

だからあんた達を誘ったわけなのよ。

閉じ込めたら今後邪魔もなくなるし

まさに一石二鳥?あっはは!」

 

 

 

 

「くっ、ならこれでどうだ!」

 

 

 

ウィザードはそう叫んで

フレイムドラゴンリングを右中指に取り付け、

シフトレバーを動かし、

ソレをドライバーへとかざした。

 

 

 

 

 

《フレイム!・ドラゴン

 

ボウー!ボウー!・ボウーボウーボォ!!》

 

 

 

 

荒々しい音声と共に背中に魔法陣が現れると

炎を纏ったウィザードラゴンが出てきて

ウィザードの周りを飛び交いながら身体に入り込む。

そしてウィザードはフレイムスタイルから

フレイムドラゴンスタイルへと姿を変えた。

 

 

 

 

「ったく、相変わらずかっこいいなそれっ。」

 

 

「攻大、休んでてもいいんだぞ?」

 

 

「バカ言え、あれは俺の獲物だっつーの!」

 

 

 

ビーストとウィザードはそう言いながら

お互いの武器、ダイスサーベルと

ウィザーソードガンを構えてナイトメアへと

駆け出した。

 

ウィザードとビーストは武器を振り回すが

全てナイトメアの身体をすり抜けるだけで

ダメージは通らず、ナイトメアの攻撃だけが

受けてウィザードとビーストは圧されていた。

 

 

「ぐわっ!?」

 

 

「どはぁっ!!」

 

 

 

 

 

「晴希君!攻大君っ!」

 

 

「どうしよう!ドラゴンの力でも

圧されてるなんて‥!」

 

 

 

前方でやられてる2人の魔法使いに

μ'sメンバーは不安になり、穂乃果とことりは

おどおどしていた。

その時、幼い真姫が右手の中指にはめてある

エンゲージリングを見て何か思ったのか

皆へと振り返る。

 

 

 

 

 

 

「お姉ちゃん達っ、歌おう!

歌ってお兄さん達を応援しよう!」

 

 

 

 

「え‥?う、歌?」

 

 

「いいやんっそれ!」

 

 

「にゃー!ラーメンも食べたから凛も

全力でいけるにゃー!」

 

 

「‥しょうがないわね、

にこの宇宙一の歌で応援してあげるわ!」

 

 

花陽、凛、希、にこがそう言って賛同し、

他のメンバーも流れで了承していく。

 

 

 

「で、でも何を歌えば‥‥?」

 

 

 

「うふふっ、もう決まってるからっ。

ずっとずっと前から、この歌を

歌うって決めてたから!」

 

 

 

 

「決まってる‥‥‥?‥‥っ!!?」

 

 

 

ことりが歌う曲に悩んでると

幼い真姫が自信気にそう言う。

そして絵里が首を傾げると、

μ'sメンバー、そして幼い真姫の身体が

突然光り出す。

 

 

 

 

「‥‥‥?‥‥え。」

 

 

「うわ、うわわっ!?服が変わってるにゃ!?」

 

 

「ど、どうなっちゃったのぉ!?」

 

 

「スピリチュアルや!?」

 

 

「ハラショー!?」

 

 

 

光が消えて穂乃果は目を覚ますと

凛、花陽、希、絵里の順で驚いており、

μ'sメンバーの皆の服はまるでライブの様な

可愛らしい衣装へと変わっていた。

 

 

 

 

 

「っ!ワオッ!スッゲェなっ。」

 

 

「うぉおおっ!可愛いぞみんなーー!」

 

 

「ちょっ!?あんた達戦ってる最中なのよ!?」

 

 

その姿にウィザードとビーストも驚いており

敵であるナイトメアはつっこんでいた。

 

 

 

 

「うわ〜‥この衣装可愛いね海未ちゃん!☆」

 

 

「お、お腹が出てますよ!?は、ハレンチです!」

 

 

「そんなことより、歌うわよみんな。」

 

 

 

ことりは衣装を見て喜んでると

海未はお腹が出てる衣装だったのか

顔を真っ赤にして隠そうとする。

するとそこへ、幼い真姫、、ではなく、

元の真姫がため息を吐きながら立っていた。

 

 

 

 

「え?‥えぇっ!?真姫ちゃんが戻ってる!」

 

 

「どうなってるのよ‥‥‥?」

 

「あー‥もったいない。」

 

 

「勿体無いってどうゆうことよ!?

そ、そんなことより、ほら!みんないくわよ。」

 

 

元に戻ってる真姫に穂乃果、絵里が驚き

希はなぜか残念そうな顔をしていたので

真姫はつっこむと同時にグラウンドの

中央にある舞台らしきものに指差す。

 

 

 

「よぉし!何だか分からないけど、

歌うよみんな!!」

 

 

 

「「「「「「「おぉっ!!」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

「はぁ?歌って何になるってのよ?」

 

 

 

「おい馬野郎!お前の相手は俺らだろよ!」

 

「誰が馬よ!?」

 

 

舞台へと走っていくμ'sメンバーに攻撃しようとする

ナイトメアをビーストとウィザードは

スカ振りだが止めようとする。

 

 

 

 

 

 

ーーー

 

 

グラウンドの中央の舞台にて。

 

 

「中央にこんなところがあったなんて‥‥。」

 

「さすが夢の世界やね、真姫ちゃんっ。」

 

 

「べ、別に‥、早く始めるわよみんな。」

 

ことりがその舞台を見て驚いてると

希が真姫を見てそう言うと頬を赤くして

真姫はそう言って配置へと付く。

μ'sメンバーも互いに頷き、配置へと付くと

屋台の店主をしてたぬいぐるみ達が

観客のように集まりμ's達の後ろの壁が

3Dスクリーンとなって風景が映し出される。

 

 

 

 

 

 

(終わらないパーティー、始めるわよ。)

 

 

 

 

 

BGM 〜Music S.T.A.R.T!!〜

 

 

 

 

 

 

巨大な花火と共に曲が流れ出し、

周りのLEDは色鮮やかに光り出す。

 

 

 

 

 

「‥‥‥?結局何なのよ?

歌いたかっただけなのかしら?」

 

 

 

「っ、黙っとけ!ハァッ!」

 

 

 

ナイトメアはその光景を見てると

背後からウィザードは

ウィザーソードガンを振りかざした。

 

 

 

 

 

「っ!きゃあっ!!?」

 

 

 

「っ!?効いた!」

 

 

 

まさかすり抜けていた攻撃が当たったのだ。

ナイトメアも予想できなかった衝撃に

背中から火花を散らしてそのまま前方へ

転がっていく。

 

 

 

「ぐぅっ!?何で!?何でなのよ!

あの歌のせいなの!?何でっっっ!!?」

 

 

 

 

「歌の力ってやつ?」

 

 

 

「あぁ、そうだろな。

当たると分かればこっちのもんだ!

行くぜ、フィナーレだ!」

 

 

「うし、じゃあ俺もメインデッシュだな!」

 

 

ビーストとウィザードはそう言って

ビーストはダイスサーベルのダイスを

勢いよく回し、ファルコリングをダイスサーベルの

リングスロットにはめ込む。

ウィザードはウィザーソードガンの

ハンドスプリングを展開し、

フレイムドラゴンリングをウィザーソードガンの

ハンドオーサーへとかざした。

 

 

 

 

《ファイブ!ファルコ!

 

セイバーストライク!!》

 

 

 

《フレイム!スラッシュストライク!

 

ボォーボォーボォー・ボォーボォーボォー》

 

 

 

 

互いの武器から音声が鳴り響き、

エネルギーが武器へ収縮していく。

 

 

 

「ま、まずい‥!!」

 

 

 

ナイトメアはそれを見て慌てて

杖を使って防御壁らしき壁を作り出すが

2人の魔法使いの勢いは止まらない。

 

 

 

 

 

 

 

「でぇやぁあああっ!!」

 

 

 

「おぉおらぁあああっ!!」

 

 

 

 

 

 

「‥‥っ!!きゃあああああっ!!!」

 

 

 

 

ビーストの前に現れた魔法陣から

隼のエネルギー体が5体、ダイスサーベルを

振りかざすと同時に飛び出て、

ウィザーソードガンから

紅蓮の炎を纏った斬撃が放たれ、

ナイトメアを防御壁ごと破壊し、爆散した。

そして爆散した爆風の中から

ビーストの魔法陣が現れ、

ビーストのドライバーの中へと吸い込まれていった。

 

 

 

 

「‥‥‥ふぅ、ごっちゃん!」

 

 

 

「‥‥‥ふぃ〜。」

 

 

 

 

ビーストは手を合わせてそう言って

ウィザードは力を抜いて、

2人は今歌っているμ'sメンバーのもとへ行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

真姫の別荘にて。

 

 

 

 

 

「‥‥‥‥ん‥‥‥?あれ‥‥?」

 

 

 

俺は目を覚ますといつのまにか

真姫の別荘の砂浜で寝ていた。

どうやらもとの世界に戻れたらしい。

背中についてる砂を払いながら

立ち上がるとμ'sメンバーや攻大も

寝ており、俺は皆を起こすことにした。

 

 

 

 

「おい、穂乃果、みんな、真姫、起きろっ。」

 

 

 

「うっふぇへへ‥‥パン〜‥‥‥んにゃ?晴希君?」

 

 

「ん、んん‥‥‥ここは‥‥?」

 

 

俺が皆を起こすとまず穂乃果が寝言を言いながら

むくりと起き上がり、他の皆も起き上がり

周りを確認する。

 

 

 

「うぅ〜‥‥‥頭痛い‥‥‥。」

 

 

「あっ!真姫ちゃんっ!よかったにゃー!」

 

 

「ゔぇえっ!?凛っ!ちょ、何なのよ!?」

 

 

そして真姫も目を覚まし、それに気付いた

凛は真姫に抱きつく。

 

 

 

「は、晴希‥‥私達あの後どうなったのでしょう‥?」

 

 

真姫達を見てると海未がそう聞いてくる。

確かファントムを倒してライブを見終わったあと、

真姫の身体が光り出して‥

そして真姫が何か言ってたような‥‥‥?

 

 

 

 

「んん‥分かんない。でも真姫も目を覚ましたし、

無事に戻れてこれたから一件落着じゃないか?」

 

 

 

「よくないにゃー!ラーメン食べ途中だったのにぃ!」

 

 

「穂乃果もパン食べ途中だったよ!?」

 

 

俺がそう言ってると凛と穂乃果は

頬を膨らませてそう言ってくる。

い、いや‥俺に言われても‥。

 

 

 

「でも、真姫が小さくなって出てきたのは

驚いたな〜。」

 

 

「そうね、可愛い姿だったわ。さすが真姫ね。」

 

 

 

「‥‥え、‥‥あの、小さくなったって

どうゆうこと‥‥‥‥?

てゆか、何でみんなここで寝転がってたの?」

 

 

 

「「「「「「「「‥え?」」」」」」」」」

 

 

 

俺と絵里が真姫の顔を見ながらそう言ってると

真姫は本当に知らなさそうな顔でキョトンとして

首を傾げる。

 

 

 

「えっ、いやいやいや!真姫ちゃん

夢の中出たじゃん!あんな可愛らしい姿でよ!」

 

 

「そ、そうよ!悔しいけどにこより可愛かったわよ!」

 

 

「それに途中で元に戻ったやん!」

 

 

「え、ええっ!?し、知らないわよ!」

 

 

攻大とにこ、希が詰め寄るも本当に知らない様だ。

その光景を見てると海未が俺の肩をトントンと

叩く。

 

 

「夢の中を覚えていないのでしょうか‥?」

 

 

「ん〜、かもな。ならそっとしといてやろうぜ?

変に詰め寄ったら困惑するだろうし。」

 

 

俺の言葉に海未はそうですねと頷いたと

同時に突然穂乃果があー!と叫ぶ。

 

 

 

「どうした穂乃果っ?」

 

 

「見て!朝日だよっ!」

 

 

 

俺が聞くと海の方をことりと一緒に見て

指を指す、その方角には朝日が昇り始め

その光が海を照らしてとても綺麗な光景が

目の前にひろがっており、μ'sメンバーや

俺や攻大は思わず声を漏らしてしまうほどだった。

 

 

 

 

「‥‥‥‥ねぇねぇみんな、手を繋ごうよ!」

 

 

「ん?」

 

「どうしたの急に。」

 

「いいからいいから!」

 

 

朝日を見てると穂乃果が皆にそう言って

手を差し出す。それを俺たちはまぁいっか

という感じで1人ずつ手を繋いでいき

11人が並んで朝日を浴びる。

 

 

 

「いやー、朝日もいいもんだな!」

 

 

「‥そうだな。」

 

 

「うんっ!‥‥ってあれ?真姫ちゃん、

右手の中指の指輪って‥‥。」

 

 

「え‥‥?あ、これって‥‥‥。」

 

 

攻大と俺が話してると花陽が

真姫の付けてるエンゲージリングに気づく。

‥おろ?それって夢の中で小さい真姫に

付けたはずなのに‥?

 

「‥‥‥‥。」

 

 

花陽に言われて真姫はそれを

まじまじと見つめていた。

 

「あー、真姫。いらなかったら預かるぞ?

話せば長いが夢の中のお前に付けたもんだから‥‥‥」

 

 

「っ、べ、別にいいわよ!

‥‥‥‥晴希がくれたものだったら‥。」

 

 

「え、何て?」

 

 

「な、何でもないわ!」

 

 

途中で真姫の声が小さくなり、

俺は聞き返すと真姫はそう言ってそっぽを向いた。

その様子を希と絵里が微笑ましく見て

凛、ことり、海未はなぜか羨ましそうに

俺を見ていた。

 

 

「にゃー!真姫ちゃんも指輪とかズルいにゃ!」

 

「そ、そうだよ!ことりも付けてほしいっ!」

 

 

「‥‥わ、私も少し興味が‥‥‥。」

 

 

「ちょ、何だよお前らっ!?」

 

指輪を付けてない1、2年グループは

俺に向かってにそう言って凛とことりは

頬を膨らませ、海未は羨ましそうに

こちらを見てくる。

 

 

「‥っへ!モテモテだな晴希。」

 

 

「は?黙ってろマヨネーズ。」

 

 

「あぁっ?んだとテメェ?」

 

 

「はいはいはい!ここで喧嘩すんじゃないわよっ。」

 

「もぉ、いつも喧嘩するんだからっ。」

 

 

また喧嘩腰になる2人をにこと穂乃果が

止めに入る。

その様子を左端にいる絵里、真姫、希は

楽しそうに見ていた。

 

 

 

「ね、ねぇ、絵里。」

 

 

「ん?」

 

 

突然名前を呼ばれて絵里が振り返ると

真姫は頬を真っ赤にしながらこう言った。

 

 

「その‥ありがとう‥‥‥。」

 

 

 

「っ!‥‥ハラショーっ。」

 

 

真姫が素直にお礼を言ったことに

絵里は笑みをこぼしてそう言った。

彼女にとって一歩前進したってことだろう。

それは、晴希も同じかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉし!みんな!ラブライブ!出場を

目指して!頑張るぞぉ!!」

 

 

 

 

「「「「「「「おぉー!」」」」」」」

 

 

 

 

そして穂乃果は叫び、

その決意を胸に、

全員は手を掲げて誓ったのだった。

 

 

 

朝日が昇る海に向かって。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、仮面ライダーウィザード

 

 

 

「頼むぞにこ!お前に全てがかかってるんだ!」

 

「講堂が使えるかどうかでライブのアピールは

大きく変わるわ!」

 

「‥‥‥!!」

 

部長として、ライブに向けて!

矢澤にこ、いざ行かん!!

 

 

 

「「「「オトノキ七不思議?」」」」

 

「うん、最近起きてる事件に

もしかしたら関わってるんやと思うんや。」

 

 

部室で突然知らされた事件。

希から伝えられた七不思議とは‥?

 

 

 

 

「‥‥あれ?‥‥‥真姫‥‥?」

 

調査の為、夜の学校へ侵入する

μ's一部のメンバーと俺と攻大。

だが、次々とメンバーが消えていく。

 

 

 

 

『あのね‥‥あのね、海未ちゃん‥実は‥』

 

「‥‥?」

 

 

自宅にいた海未は突然ことりに

‥とあることを知らされていた。

 

 

 

 

第27話 オトノキ七不思議

 




はいしょーくんです!

いやはや、幼い真姫‥可愛いよね!
でもあのお話ほんと謎ですよね‥
ラブライブの世界ってずっと
無限ループしてるのかな‥‥?
おぉ、ちょっと鳥肌が‥‥


さて次回は‥‥少し、
怖いお話と行きましょうかねぇ。
と言っても素人作品ですから
怖い話なんて書けない書けない笑


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