ラブウィザード! 〜希望の柱〜   作:しょくんだよ

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転生者2人目紹介

藍崎 秀夜(あいざき しゅうや)

年齢17歳
O型
身長178㎝
好きなもの 食べること コーヒー
嫌いなもの 思い通りにいかないこと

晴希と続き2人目の転生者。
人と接することが苦手で口の悪さも人一倍。
前の世界でもその性格は変わらず
皆から距離をとっていた。
ある日、海外の修学旅行で
テロに襲われクラスの全員と共に死亡。
それをたまに思い出すため
こちらの世界の怪物、ファントムで
そのストレスをぶつけている。
ラブライブの世界で人間はどーでもいいとか
言っているがちゃっかり助けている
普通に優しいところもある。

因みにコーヒーと食べることが好きで
実は料理も得意な一面も‥‥。

仮面ライダーダークウィザードに変身でき
戦闘力もかなり高い。
戦う時は性格が変わるように
気が高揚して荒々しい攻撃をするが
意外にも冷静に戦闘状況を判断してる。

彼も仮面ライダーの知識を持っているが
もしかして晴希と一緒でオタク‥?

秀夜「ちげーよぶっ殺すぞ、てか死ね。」

おーこわこわ( ゚д゚)


第15話 センターは誰??

オッス、オラ操真‥‥‥

こんにちは、操真晴希です。

μ'sのメンバーが7人になり

穂乃果達はよりダンスのキレが増していく。

俺も自身の中のドラゴンが力を貸してくれ

パワーアップする事ができた。

 

日々成長していく俺たちは今日も

元気な学校生活を送っていた。

 

 

 

「あ、あの〜‥?」

 

「はい、笑ってっ。」

 

「えっ?‥‥‥えへっ」

 

「じゃあ決めポーズ〜。」

 

「ええぇえ!?‥えーとえーと‥‥!

さぁっ、ショータイムだよ!」

 

 

「これが、音ノ木坂学院に誕生した

スクールアイドル、μ'sのリーダー、

高坂穂乃果、その人だ。」

 

「はいオッケー!」

 

「いやいや、‥何やってんのこれ?」

 

プレーンシュガーを買いに購買から戻ってきたと

思いきや穂乃果はビデオカメラで撮影してる

星空凛に言われるがままにポーズなどをとっていた。

その合間に生徒会副会長の東條希が彼女に

ついて自家製のマイクを持って説明をしている。

 

「あー、晴希君。実は生徒会で部活動を紹介する

DVDを製作することになって、

各部の取材をしているところなんよ。」

 

マイクを持った希の説明に俺は

なるほどと頷き隣にカメラを持つ凛を見る。

 

「で、生徒会じゃない凛は

何でカメラ持ってんの?」

 

「お菓子くれたから手伝ってるにゃ!」

 

あーエサで釣られたのね。

野良猫か貴様。

 

「でもこれ面白そうだし!

じゃあ〜次は〜海未先輩っ!」

 

「えっ‥な、何なんですか!?」

 

いきなり凛にカメラを向けられた

園田海未はベンチに座りながら

両手を前に出し止めようとする。

 

「失礼ですよ!いきなりっ!」

 

「おぉ、その恥らう姿もいい感じ〜っ。

いっひひひひ〜‥‥おぉーいいねいいね〜。」

 

 

「ことり、ことりのお父さん呼んだ方が

いい気がする。」

 

「えぇ!?だ、大丈夫だよっ‥‥‥多分。」

 

カメラを持ちながら

エロカメラマンの様な発言をする

凛の行動に俺は南ことりにそう言った。

因みにことりのお父さんは

警察をしているのだ。

 

「最近スクールアイドルが流行っているんやし

μ'sとして悪い話やないと思うんやけど?」

 

「わ、私は嫌です!そんなカメラに写るなんて‥」

 

希が後押しするが撮影が嫌いなのか海未は

そう言ってそっぽを向く。

 

「‥‥取材‥‥。

なんて、アイドル的な響き‥‥。」

 

すると穂乃果はその言葉にうっとりし始め

隣のことりと俺は苦笑いしてしまう。

いやこれ部活動の説明だぞ?

 

「ほ、穂乃果っ」

 

「オッケーだよね?海未ちゃんっ。

それ見た人はμ'sのこと覚えててくれるしっ。」

 

海未は止めようとするがスイッチが入る

穂乃果は目を輝かせながら取材に賛成している。

 

「そうね、断る理由はないかも☆」

 

「ことりっ。」

 

珍しくことりも取材に賛成していて

海未は困っていた。

 

「取材させてくれたら、お礼にカメラ

貸してくれるらしいにゃっ。」

 

「そしたらPVとかもとれるやろ?」

 

「え?PV?」

 

希の言葉に穂乃果は首を傾げる。

 

「‥それは助かるんじゃないか?

μ'sの動画って3人の時のやつしか

撮ってなかっただろ?」

 

「あぁっ、あの動画、撮ってくれた人

誰か分からないままだし‥。」

 

そう、講堂で歌ったμ'sのファースト曲

「START:DASH‼︎」は誰かが撮ってくれて

サイトに投稿してくれていた。

 

おかげで再生回数もそれなりに上がり

人気も増えつつある。かなりありがたい話だが

アレを撮ってくれた人が今だに分からないままである。

あの講堂にいた誰かなのだろうか、

それとも別の人が撮ってくれたのか‥‥

何れにしてもお礼が言えないのでちょいと

気になっている。

 

「海未ちゃん晴希君、

そろそろ新しい曲やった方がいいって

言ってたよね?」

 

ことりは俺と海未に向かってそう言ってくる。

それはもちろんだ。現在μ'sのメンバーは7人。

今練習しているダンスを構成して

そろそろ新しい曲を考えようと前から

海未と話を進めていたのだから。

 

「俺はもちろん賛成だ。

カメラに写るのはちょっとアレだけど。」

 

「は、晴希までっ。」

 

「諦めろ海未。

せっかくカメラを貸してくれるんだ。

買う手間が省けたし、それに‥

もうこいつら止まらないだろうから。」

 

俺はそう言って指を指すと

目の前で穂乃果、そして

ことりまでもが目を輝かせ、

海未をジッと見ていた。

 

「‥っ‥‥。」

 

「決まりだねっ?」

 

「‥〜〜っ、もぉっ!」

 

ズイズイ狭まれる2人に

海未は観念してしまったみたいだ。

 

 

「よぉし!じゃあ他の皆に言ってくる〜!」

 

「あ、待ってぇ〜☆」

 

「ちょっと穂乃果っ!」

 

穂乃果は学校の中へ入りそれを

ことりと海未も追いかけ姿を消してしまう。

 

「‥‥やれやれ。」

 

「じゃあ今の内に、晴希君取材しよっか。」

 

「そうですね‥‥‥‥え?」

 

俺が穂乃果達を見送っていると希が

そう言って俺は振り向く。

すると既にビデオカメラを構え

準備万端の凛と希がいた。

 

「はーいっ笑って笑って〜っ。」

 

「ちょちょっ!?俺

スクールアイドルじゃないっすよ希さん!」

 

「でも、μ'sの一員やん?

晴希君イケメンやしこれなら

ファンとかできてもおかしくないと

思うんやけど?」

 

「いやいやでも無理があるっすよっ。」

 

カメラを向けられて慌てて顔を隠す晴希。

あんましカメラ写りは得意な方ではないんだよ‥

困った希はポンっと手を叩く。

 

「なら、顔はうつさなければええんとちゃう?」

 

「え?」

 

「どういう意味ですかにゃ?」

 

俺と凛は同時に希の発言に首を傾げる。

 

 

 

 

ーーーーー

 

5分後。

 

 

 

「え〜と、何してるの?」

 

 

穂乃果、ことり、海未の3人の目先には

カメラの前で華麗に決めポーズを取る

仮面ライダーウィザードがいた。

 

 

「さぁ、ショータイムだ。」(キリッ)

 

 

「これが、今音ノ木坂学院を守る

正義の魔法使い、仮面ライダーウィザードである。

多彩な魔法を使うその戦い方は誰もが

魅了してしまうほど美しいものだった。

その正体は唯一共学化で編入してきた男子生徒、

2年の操真晴希、そしてμ'sのサポートをしている。

素顔は‥超絶イケメン!‥‥」

 

「何してるんですか!?」

 

説明する希に割り入り海未が叫ぶ。

 

「「「え?取材(にゃ)。」」」

 

「ハモらないでください!なんで

晴希は変身してるんですか!」

 

「だってこうしたら顔見せなくて済むかなーって‥

あ、はいごめんなさい変身解きます。」

 

言い訳しようとしたらとてつもなく

怖い顔になってる海未にビビり

ウィザードは変身を解く。

んー、中々面白かったけどな。

 

「希先輩、晴希君が魔法使いってこと

知ってたんですか?」

 

「うん、前に一度見たことあるんや。

あの時は大変だったんやでー、

な、晴希君っ。」

 

穂乃果の質問に希はそう答える。

あー、岩に追っかけられた時ね‥。

 

「あはは‥‥てか、花陽と真姫は?」

 

「2人とも、先生の手伝いしてるらしくて

来るの遅れるって。」

 

俺は呼びに行ったはずの

小泉花陽と西木野真姫がいないことに気付き

聞いてみるとことりがそう言って返してくる。

 

「ありゃ、なら2人が来るまでどうしようか‥。」

 

「とりあえず部室で待てばいいんじゃないかな?」

 

「そうやね、皆揃ってからの方が紹介になるし、

後穂乃果ちゃんには見せたいものがあるんやった。」

 

「へ?私にですか?」

 

ことりの提案に希が賛成すると

何やら穂乃果に見せたい物があるらしい。

穂乃果は気になりながら皆は部室に向かうことにした。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

部室にて。

 

 

希から映し出された映像には授業中の

穂乃果がうつっていた。

そして希がナレーションを入れてくる。

 

 

「スクールアイドルとはいえ学生である。

プロの様に時間外で授業を受けたり、

早退が許されるようなことはない。

よって、‥‥」

 

映像が切り替えられ

うたた寝していた穂乃果が

バッチリ机に突っ伏して

熟睡していた。

 

「こうなってしまう事もある。

食事をしっかりとってから

再び熟睡。」

 

今度はいつも穂乃果が食べてる

ランチパックを頬張る穂乃果、

そしてまた爆睡。すると

カメラが傾き穂乃果の姿が見えなくなる。

その後に先生の姿が見え

寝ている穂乃果を起こしている。

 

「そして、先生に発見されるのであった。」

 

起こされた穂乃果は勢いよく

椅子ごと転げ落ちていた。

 

 

 

「これがスクールアイドルとはいえ

若干16歳の高坂穂乃果の

ありのままの姿である。」

 

「ありのまますぎるよ!?」

 

そこで映像は途絶え穂乃果が

不満を持ったのか椅子から立ち上がり

恥ずかしそうに言う。

 

「穂乃果のダラけた日常が見て取れるな‥」

 

「全くその通りですね‥‥。」

 

「うっ‥。てゆうかいつの間に撮ったの!?」

 

俺と海未がそう言ってると

穂乃果は撮られた人を聞いてくる。

 

「上手く撮れてたよ〜ことり先輩っ。」

 

「ありがとう〜っ☆

こっそり撮るのドキドキしちゃった☆」

 

凛が褒めるとことりは頬を赤く染めて

照れていた。

うはー、ここにカメラを

持たせていけない人物はっけーん。

だから取材の件に賛成していたのか。

コトリチャン‥恐ろしい子。

 

「えぇえ!!コトリチャンガ!?

ひどいよぉっ!」

 

「普段ダラけているから

こうゆう事になるんです。これからは‥」

 

 

「さっすが海未ちゃん!」

 

海未が説教をすると思いきや

穂乃果達は次の動画を再生していた。

そこには弓道部が映っており

中に入ると海未が弓道の練習をしていた。

 

「真面目に弓道の練習を‥」

 

「カッコいいにゃ〜っ。」

 

穂乃果と凛は弓を射抜く海未の姿に

見惚れていた。俺もちゃっかり見惚れてる。

さすが大和撫子。

すると一息入れた弓道部の海未は

ふと、背後にある鏡を見る。

 

「これは?」

 

「‥‥笑顔の練習か?」

 

鏡を見るなり海未は普段見せない

笑顔を鏡の前でしている。

そこでいきなり画面が真っ暗になった。

 

「プライバシーの心外です!!」

 

見ると顔を真っ赤にしてカメラの電源を

きっている海未が叫んでいた。

 

「よぉし!こうなったら〜。」

 

突然穂乃果が立ち上がると

くるくる回ってことりの鞄の前へと

動き、立ち止まる。

 

「ことりちゃんのプライバシーを‥‥ん?

なんだろこれ‥」

 

「っ!!」

 

穂乃果がことりの鞄を開けると

何かを見つけたらしく動きが止まるが

咄嗟にことりが鞄を閉めて取り上げる。

 

「ど、どうしたことり?」

 

「ナンデモナイヨ。」

 

「こ、ことりちゃん?」

 

「ナンデモナイノヨ。」

 

「え、でも」

「ナンデモナイノヨナンデモ。」

 

えらい早口と片言の日本語で

俺と穂乃果の問いを拒否する。

え、何が入ってたの?‥‥気になる‥‥。

 

「DVDが完成したら、各部にチェックを

してもらうようにするから、

問題あったらその時に言ったらええやん。」

 

「そうですね。」

 

「でも!その前に生徒会長が見たら‥‥。」

 

希がそう言って俺は頷いていると

穂乃果がかなり困った顔で言ってくる。

まぁ、さっきみたいな動画を

あの生徒会長さんが見たら‥‥。

 

 

『困ります。貴方のせいで音ノ木坂が

怠け者の集団に見られてるのよ。』

 

 

‥的な感じになりそうだな‥‥。

 

「まぁ、そこは頑張ってもらうとして‥」

 

「えぇーっ!希先輩、

なんとかしてくれないんですか!?」

 

「こら穂乃果。手伝ってくれてるんだから

わがまま言っちゃ希さん困るだろう。」

 

俺は穂乃果の襟を掴んで近寄ってたのを

引き剥がすとジト目で俺を睨んでくる。

「全く穂乃果は‥」などと海未もそう呟き

ため息を吐く。

 

「すみません希さん。」

 

「ええよ晴希君、本当はそうしたいんやけど

残念ながらうちができるのは、誰かを

支えてあげることだけ。」

 

「「支える‥?」」

 

「まぁ、うちの事はええやん。」

 

同じ事を思ったのか穂乃果と俺は

一緒に首を傾げたがあっさり流される。

 

「次は誰にするかにゃ?

ことり先輩っ?」

 

凛がビデオカメラを持って

ことりに向けていると

廊下から走る音が聞こえ部室のドアが開く。

 

「はぁ‥はぁ‥はぁ‥はぁ‥」

 

「あ、にこ先輩。」

 

現れたのは物凄い息を切らした

矢澤にこだった。

 

「だ、大丈夫かよ?」

 

「取材が来るって本当っ?」

 

あ、俺の心配無視っすか。

息を切らしながらにこは顔を上げると

 

「もう来てますよ、ほら☆」

 

ことりが希と凛に手のひらを向けて

そう言った。すると、にこは息を整えて

軽く腰をふりふりさせながら近づいてくる。

 

 

「にっこにっこにー❤︎

皆んなの元気のにこにこにーの、

矢澤にこでーす❤︎

え〜と〜、好きな食べ物は〜❤︎」

 

「あ、ごめん。そうゆうのいらないわ。」

 

言っちゃ悪いがかわい子ぶるにこに

希が間入れず否定すると俺以外

皆んなその否定に頷く。

 

「えぇっ?」

 

「部活動の素顔に迫るって

感じにしたいんだってー。」

 

凛がカメラを頭上に掲げてそう言うと

にこはかなりビックリしていた。

こいつ何期待してたんだ?

 

「素顔‥?あー、オッケーオッケー!

そっちのパターンね、ちょーっと待ってね〜」

 

などと言って部室の隅の方へ行って

しゃがみ出す。

すると、凛からなのか突然

メールの着信音が聞こえはじめる。

 

「あ、かよちんからにゃ。」

 

 

 

にこは髪の結んでたリボンを取り

立ち上がると同時に髪を靡かせる。

 

「いつも‥いつもはこんな感じにしています。

アイドルの時はもう1人の私。

髪をキュっと とめた時に

スイッチが入る感じで‥‥

‥‥ん?あぁ、そうです。

普段は自分の事を‥にこと呼ばないんです☆

 

‥‥‥‥っていないし!?」

 

お嬢様的な口調で淡々とにこは喋り

全員の方へ顔を向くが既に誰も居なかった。

 

すまないにこ。花陽と真姫が

用事終わったみたいだから中庭行ってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

中庭にて。

 

 

「た、助けて‥。」

 

「緊張しなくても平気だよかよちん。

もっとリラックスしてっ。」

 

 

にこは部室に置いて花陽と真姫と合流した

俺たちはさっそくインタビューすることになった。

凛にビデオカメラを向けられた花陽は

顔を引き攣りながらいつもの助けを呼んでいた。

突然カメラ向けられたらそうなるわな。

 

「練習する時間もあるし

どんなに時間かかっても大丈夫やし。」

 

「で、でも‥」

 

「凛もいるから、頑張ろ?」

 

希と凛の助言に花陽はなんとか了承した。

残るは‥。

 

「真姫ちゃんもこっちくるにゃー。」

 

「私はやらない。」

 

1人、第1校舎と第2校舎が繋がる廊下付近に

髪をクルクルいじる真姫は参加していなかった。

 

「もぉー。」

 

「にことは正反対だな。」

 

何となく予想はしてたが真姫は

カメラにうつるのが苦手らしい。

 

「ええんよ。どうしても嫌なら

無理にインタビューしなくても。」

 

唸る凛に希がウインクしながらそう言うと

察したのか凛はそのまま真姫へと

ビデオカメラを向ける。

 

「真姫だけは、インタビューに

応じてくれなかった。

スクールアイドルから離れれば

ただの果敢な15歳。

これもまた自然の‥」

 

「何勝手にナレーション被せてるの!?」

 

途中でビデオカメラを向けられた事に

気付いた真姫は手でカメラのレンズを

抑えて撮影を止めた。

 

「参加しよーぜ真姫。じゃないと

この人らいつ撮ってくるか分からないぞ?」

 

「うっ‥わ、分かったわよ!」

 

「やったにゃー!

あ、凛もインタビューされてみたいにゃ!」

 

なんとか了承した真姫に喜ぶ凛は

先ほどからビデオカメラ持ってばかりで

退屈なのだろうかそう提案してくる。

 

「あ、じゃあ穂乃果がカメラ持つよ!」

 

穂乃果が手を上げて凛はビデオカメラを渡す。

普通にやってみたかったのか

ビデオカメラを受け取り

ことりと海未と俺に向けてくる。

 

「はい、じゃあ3人共、

そこへ並んでくれる?」

 

「はーい。」

「は、はいっ。」

「‥‥‥。」

 

希にそう言われて花壇の前へと1年組は

返事をして並ぶ。そして穂乃果はビデオカメラを

向けて希はナレーションを入れてくる。

 

「まず、アイドルの魅力について

聞いてみたいと思います。では最初に

花陽さんから。」

 

「えぇ!?えーっと‥えと‥」

 

「かよちんは昔からアイドル好きだったんだよね!」

 

「あ、はい!」

 

希にインタビューされ戸惑う花陽だが

隣の凛がしっかりフォローしてくれている。

 

「それで、花陽さんはスクールアイドルに?」

 

「あ、はい。幼稚園の頃から好きでずっと

テレビとかで見て‥‥‥ぶっ、プフッ!」

 

「ちょっと止めて!」

 

インタビューに答えようとすると突然花陽は

笑い出した。真姫が止めて見ると

穂乃果がかなり可笑しい変顔をしてたのだ。

 

「‥いやー、緊張してるみたいだったから

ほぐそーかなって思って。」

 

「‥‥‥ことり先輩と晴希先輩も!」

 

「ガンバッテイルカネ?」

 

「ブヒブヒ。」

 

穂乃果の後ろではことりはひょっとこらしき

お面と、俺は豚のお面をつけていた。

‥おー凛と花陽しっかり笑ってくれてる。

 

「全く、これじゃあ

μ'sがどんどん誤解されるわ!」

 

「おぉ!真姫ちゃんがμ'sの心配してくれた!?」

 

「べ、別に私は‥‥。」

 

俺はコネクトリングで元あった場所に

お面を置いていると真姫が多少呆れ気味で

心配してくれていた。んーツンデレめ。

真姫がモジモジしてると

シャッターチャンスの様にビデオカメラを持って

穂乃果が真姫の顔に近寄る。

 

「っ、撮らないでっ!」

 

 

 

ーー

 

撮り終えた俺たちは校舎を繋ぐ廊下で

録画した動画を一通り見ていたが。

 

「でも、確かにここまで撮った分だけ

見てると、ちょっとねー。」

 

凛と花陽と希と俺で見ていたが

まぁ、ふざけすぎただろう、本当に

バカっぽい感じになっていた。

 

「ふざけているというか

遊んでいるというか‥。」

 

「もっと面白いお面にすればよかったか‥」

 

「そこぉっ!?」

 

希と俺の会話に珍しく花陽がツッコム。

 

「まぁでも、スクールアイドルの

活動の本番は練習やろ?」

 

「そうねっ」

 

「うんっ☆あ、にこ先輩も呼ばなきゃ。」

 

「よぉし!じゃあ皆んな、

気合い入れていこーっ!」

 

真姫、ことりがそう言うと穂乃果は

腕を掲げて叫ぶ。そうだな、ここからが

スクールアイドルの見せ場だな。

穂乃果の掛け声にμ'sの皆んなは返事をし

俺たちは屋上へ向かった。

 

 

 

 

ーーーー

 

屋上にて。

 

 

 

「1、2、3、4、5、6、7、8!」

 

海未の手拍子と共にメンバーは

息を合わせダンスの練習を始めている。

俺は海未の隣で皆の踊りを見ていた。

 

 

「花陽はちょっと遅いです!」

 

「は、はい!」

 

「凛はちょっと早いですよ!」

 

「はいっ!」

 

さすが海未、皆より基本はマスターして

すっかりまとめ役となりズレてる所など

しっかり見抜いていた。

 

「ちゃんとやりなさいよぉーっ?」

 

「にこ!昨日言った所もう忘れたかっ?

まだ間違ってるぞ!」

 

「っ、分かってるわよっ。」

 

だが俺も負けてないぜ。

一応家に帰っても資料や自ら踊ったり

してアイドルの基本やダンスを練習してるんだ。

サポートに入った分、しっかりしないとな。

 

「真姫、もっと大きく動く!」

 

「はい!」

 

「穂乃果、疲れたか?」

 

「まだまだぁ!」

 

「ことり、今の動き忘れないでください!」

 

「うん☆」

 

「ラストー!」

 

俺と海未はそれぞれズレてる所やよかった所を

指摘しながら全員スマイルで

フィニッシュポーズを決める。

 

「うん、だいぶいい感じになってきたな。

後は曲に合わせていけば完成するんじゃないか?」

 

「ですがまだまだ汚点があります。

では10分休憩にします!」

 

「ふぁー!疲れた〜、

ことりちゃんそこのアクエリアスとって〜‥」

 

海未の休憩の合図に全員が息を切らし

その場に座り込む。特に穂乃果は寝転がった。

 

 

 

「かれこれ1時間。ぶっ通しでダンスを

続けて、やっと休憩。全員息が上がっているが

文句を言うものはいない。」

 

「‥どぉ?」

 

遠くでビデオカメラをスタンドで立たせ

ナレーションを入れる希にタオルで汗を

拭きながら真姫が感想を聞きに希に近づいて行く。

 

「さすが練習だと迫力が違うね、

やる事はやってるって感じやな。」

 

「ま、まぁねっ。」

 

希に褒められ少し自慢気に頷く真姫。

 

「でも練習って普通、

リーダーが指揮するもんやない?」

 

「‥‥それは‥‥」

 

希に言われ真姫は

穂乃果達の方を見る。

 

 

「じゃあ、休憩終わったら次は

パート毎のステップ確認します。

イメトレきちんとやっといてくださいっ。」

 

「「「「「はーい!」」」」」

 

「海未、さっきのラストパートに

入る前の所なんだけど、あそこは

もっと上に両手上げた方が

いいと思うんだが、どうかな?」

 

「確かにそうですね‥、後で確認して

それで決めましょう。」

 

「りょうかいっ。」

 

 

 

 

「‥‥リーダー‥。」

 

俺と海未の会話を真姫は

そう呟き、ずっと見ていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

 

穂むらにて。

 

 

「そういうことなら事前に先に言いなさいよ!

ちょっと待っててね!えーっとコレとコレと」

 

 

練習を終えて俺たちは解散したものの

希がリーダーの穂乃果の家に取材しに行きたいと

言い始め俺と凛と希で

穂乃果の家に行く事になった。

元音ノ木坂生徒の穂乃果のお母さんに

インタビューさせてと希が言ったら

なぜか慌てて店の奥へと入っていった。

 

「生徒会の人だよ〜、家族にちょっと

話しを聞きたいってだけだから

そんなに気合い入れなくても。」

 

「そおゆうわけにはいかないの!」

 

びっくりした‥、少しメイクした

お母さんが暖簾を上げて顔を出してくる。

 

「てゆうか、化粧してもしなくても同じ‥」

「フンッ!」

 

「ふごっ!?」

 

穂乃果が苦笑しながら言ってると

穂乃果の顔面めがけてティッシュ箱が

飛んでいき、直撃した。

化粧してなくても若いと思うのは俺だけか‥?

 

 

「う〜‥じ、じゃあ、

先に妹紹介するね。」

 

額を抑えながら穂乃果達は

二階に上がり妹の雪穂の

部屋の前へときた。

 

「雪穂ー、いるー?」

 

 

「も、もうちょい〜‥‥‥!

こんのぉ〜〜〜〜〜!!」

 

「‥‥。」

 

穂乃果は襖を開けるが

ベルトを締めようと必死な姿の雪穂を見て

即座に襖を閉めた。

うん、見てはいけないものを

見てしまったな。

 

そして穂乃果の部屋にて。

 

「すみません、2人ともあんな感じなんで‥」

 

「そういえばお父さんは?」

 

「あー、さっき厨房に行ったんだけど

断られちゃって‥。」

 

希が聞くと頬をかきながら穂乃果は答える。

まぁあのお父さん気難しいというか

無口というか‥‥。

 

「そうなんや‥ここは皆集まったりするの?」

 

「うん、ことり先輩と海未先輩は

いつも来てるみたいだよっ。

おやつもでるしー。」

 

「いやー、和菓子ばっかりだけど。」

 

希の質問に凛は答え穂乃果は

後ろ頭に手を置き苦笑する。

まぁ穂乃果の家が和菓子屋だけあって

そのおやつが美味しいんだよな。

 

「晴希君も来てるん?」

 

「ん?あぁ、呼ばれたらね。」

 

「呼ばれたらじゃなくて毎日きてよーっ。」

 

「呼ばれてほぼ毎日来てるんだが?」

 

そう言うと穂乃果はとぼけながら苦笑して

置いてあるお茶を飲む。

すると希は側に置いてある一冊の

ノートを手に取った。

 

「これで歌詞を考えたりするんやな。」

 

「うんっ、海未ちゃんが。」

 

「え?」

 

希が手に取った歌詞ノートと書かれてる

ノートを見てそう聞くと穂乃果が答える。

ことりから聞いたんだけど海未は昔

ポエムとか書いてたらしい。乙女だねぇ。

 

「歌詞はだいたい海未先輩が考えるんだにゃ〜」

 

「じゃあ、新しいステップを考えるのは‥」

 

「それは晴希君っ!で、衣装作りとかは

ことりちゃんがやってくれてるんだ!」

 

胸張って言う穂乃果に希はたじろぐ。

一応ステップは俺が中心的に考えるけど

殆ど海未とことりの3人で考えてる。

 

「‥じゃあ貴方は何をしてるの?」

 

「え?うーん‥‥、ご飯食べて〜、

テレビ見て〜、他のアイドル見て、

凄いな〜って思ったり、あ!

もちろん3人の応援もしてるよ!」

 

「それだけ‥‥?」

 

笑顔で言う穂乃果に希は汗を垂らし

凛は和菓子を美味しそうに食べてる。

希がこちらに顔を向けてくるので

俺は希に「これが穂乃果なんだ」と

思いながら首を振る。

 

「うち、前から思ってたんやけど‥」

 

希がいいかけたその時、

襖からノックの音が聞こえる。

 

「あれ?お母さんかな?はーいっ。」

 

 

「ハーイ!指輪届けに来たよー!

ハルキクーンぐはぁ!?」

 

穂乃果の返事にお母さんが入ってきたと

思いきやアロハシャツを着た変なじいさんだった。

だが俺は見覚えがある顔だったので

速攻で立ち上がり顔に蹴りを入れじいさんは

倒れ込む。

 

「にゃにゃあ!?」

 

「ちょっ、晴希君!?」

 

「うわっびっくりしたぁ!‥‥

晴希君知り合い‥‥?」

 

3人が驚いてる中、俺は倒れてるじいさんに

耳打ちで口を動かす。

 

「(なんで堂々と出てきてんだよあんた!?)」

 

「(いつつ、神になんちゅーことすんじゃ!

別によいではないか、堂々と出てきても!)」

 

「(よくねぇ!早く帰れ!

指輪だけ置いて帰れ!)」

 

廊下で倒れ込むじいさん(神様)に

俺はそう言って指輪を貰うと

神はぶつぶつ何か言いながら

一階に降りて行った。

つーかどうやって入ったんだよ‥。

 

「は、晴希君‥‥知り合い?」

 

追い払った神にため息を吐きながら

部屋に戻ると状況に追いつけない顔で

3人は俺を見ていた。

さすがに勝手に入ってきたのに

シラを切るのはまずいな‥‥。

 

「えー‥あー‥まぁ、簡単に言ったら

指輪を届けてくれる人。」

 

「え!?じゃあ晴希君を魔法使いにした人!?」

 

「まぁ、そんなとこかな。」

 

俺が適当に答えると3人は驚く。

そりゃそうだろう、いきなり知らない

じいさんが入ってきたと思いきや

実は俺に力を与えてくれた人だったーって。

はぁ‥めんどうな‥。

 

「そ、それより希さん。

さっき何か言い掛けませんでした?」

 

これ以上あの神の話するのは

俺が嫌なので話を変える。

 

「え、あぁ、前から思ってたんやけど

穂乃果ちゃんって、どうしてμ'sのリーダーなん?」

 

「‥‥‥。」

 

特にダンスの振り付けや歌詞などを

考えずただ応援だけしてる穂乃果に

希は思ったことを言った。

いや、下手したら1年生組やにこも

思っていることだろう。

 

「なぜ‥この天然がリーダーなのかを‥」

 

「晴希君、声に出てるよ‥?」

 

「あぁ、すまない、わざとだ。」

 

「ひどいよ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

翌日の部室にて。

 

 

 

「リーダーには、誰がふさわしいか‥

大体私が部長についた時点で、

一度考え直すべきだったのよ。」

 

深刻な顔をしていたにこの口が動き出す。

翌日、穂乃果がどうしてリーダーなのか。

それはやはりにこも疑問に思ってたらしく

急遽部室で会議を開くことになった俺たち。

 

「あーにこ、明日PV撮るんだから

練習した方が‥‥」

 

「アンタは黙ってなさい。」

 

「あ、はい。」

 

明日の休日は特別に許可を貰い、

完成した新曲を学校を使って

歌う予定なのだが‥‥‥この状況、そして

今日のにこは止められそうになかった。

 

「リーダーね。」

 

「私は穂乃果ちゃんで言いと思うけど‥」

 

「ダメよ。今回の取材でハッキリしたでしょ?

この子はまるでリーダーに全く向いていないの。」

 

真姫、ことりがそう言うと

真剣なにこはそれを拒否する。

にこの意見には一理あるのか真姫も頷く。

 

「そうとなったら早く決めた方が

いいわね、晴希の言った通り、明日は

PVだってあるし。」

 

「あぁ、そこは大丈夫、ちゃんと‥」

 

「アンタは黙ってなさい。」

 

「えぇー‥。」

 

何で喋らせてくれないんすか。

いいよ、しばらく黙っとくし。

 

「次のセンターは真リーダーがセンターよ。」

 

「‥そうね。」

 

「でも、誰が‥?」

 

にこの言葉にくるくると髪をいじる真姫、

そして花陽がそう言うとにこは立ち上がり、

ホワイトボードに手を置く。

そして語り出す。

 

「リーダーとは!まず第1に、

誰よりも熱い情熱を持って皆んなを

引っ張って行けること!次に!

精神的になれる支柱の懐を

大きさに持った人間がなれること!

そして何より!メンバーから尊敬される

存在であること!この条件を全て揃えた

メンバーとなると!」

 

「海未先輩かにゃ?」

 

「なんでやねぇーんっ!?」

 

部長らしく語るにこにサラッと凛が言うと

芸人のようなツッコミを入れるにこ。

 

「わ、私が?」

 

「そうだよ海未ちゃん、向いてるかも

リーダー!」

 

「それでいいのですか?リーダーの座を

奪われようとしてるのですよ?」

 

海未の言う通りだな、せっかく結成した

アイドルのリーダーをやってるのに

それをみすみす手放そうとしてる‥

まぁそんなこと考えないのが穂乃果だな。

 

「え、それが?皆んなでμ'sやってくのは

一緒でしょ?」

 

「でも、センターじゃなくなるかもですよ?」

 

珍しく花陽から意見を言って

穂乃果はそれに気付き考え込む。

 

「まぁ、いっか!」

 

「「「「「「えぇえっ!?」」」」」」

 

案の定、穂乃果は気にしていなかった。

俺は分かっていたが俺以外のメンバーは

その返答に驚く。

 

「じゃあリーダーは海未ちゃんで!」

 

「ま、待ってください!む、無理です‥。」

 

ライブの時もそうだが海未は

かなりの恥ずかしがり屋。

センターなど難しい話だろう。

 

「めんどうな人。」

 

「じ、じゃあことり先輩?」

 

真姫がサラッと馬鹿にして

花陽がことりを見て言う。

 

「ん?私?」

 

「副リーダーって感じだにゃ。」

 

皆んなもことりを見る。

凛の言う通りことりは副リーダーって

感じであり1年生組もそれで認識していた。

 

「なら、晴希先輩はどうかにゃ?」

 

「確かに、あの人なら

上手くまとめれそうね。」

 

「じゃあ晴希君!‥‥あれ?晴希君?」

 

凛、真姫の意見に賛同して穂乃果は

晴希に聞いてみるがいつの間にか

晴希の姿はなく、置き手紙だけが残っていた。

 

 

『にこにいじめられたので

購買でドーナツ買ってきます。

何かあったら呼んでください。』

 

 

「なぁんでよ!!?」

 

その置き手紙を見てにこは叫ぶ。

 

「てゆうか、晴希君は踊らないから

リーダーやってても意味ないんじゃ‥。」

 

「そうですね、あの人は

全体のサポートをする人って

自分で言ってましたし‥‥。」

 

ことり、海未がそう言って再び考え込むμ's。

 

「でも、1年生でリーダーを

やるわけにはいかないし‥‥」

 

「仕方ないわね〜。」

 

花陽がそう言うとやりたげなにこが

独り言のように言い張る。

 

「やっぱり、穂乃果ちゃんが

言いと思うけど。」

 

「‥仕方ないわね〜。」

 

「私は海未先輩を説得した方がいいと思うけど?」

 

「‥仕方ないわね〜!」

 

「晴希君にも話をしてみた方が

いいんじゃないかな‥‥?」

 

『仕・方・な・い・わ・ねー!』

 

ことり、真姫、花陽が意見を述べて

さっきから主張するにこは完全にスルーされ

終いにはメガホンを取り出し大声を上げる。

 

「‥‥で、どうするにゃ?」

 

「どうしよう‥。」

 

「‥‥‥‥。」

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

駅前のカラオケ店にて。

 

 

「分かったわよ!じゃあ、

歌とダンスで決着を付けようじゃない!」

 

カラオケの個室にて。

にこがマイクを持ち掛け声を上げる。

あの後結局決まらず、にこの案で

カラオケ、ダンスで点数を競い、

その総合点で一番高い人がリーダーになる

と言うことになったらしい。俺も

中庭でドーナツ食べてる途中に使い魔の

レッドガルーダに捕まり強制参加された。

やる必要なくないか俺は‥?

 

「歌ねぇ‥」

 

「でも、私カラオケは‥」

 

「私も特に歌う気はないわ。」

 

俺、海未、真姫が困ったように言う。

正直、俺はあまり歌が得意ではない。

 

「なら歌わなくて結構、

リーダーの権利が消失するだけだから。」

 

にこがそう言うと突然後ろを向き

しゃがみこむ。

 

 

にこ視点

「(くっくっくっく。

こんな事もあろうかと、高得点の出やすい

曲をピックアップは既に完了してあるのよ、

これでリーダーの座は確実に‥)」

 

メモ帳にびっしりと書かれてる

曲を見ながら不気味に笑うにこ。

 

「さぁ、始めるわ!」

 

 

 

「カラオケ久しぶりだね〜。」

 

「俺は初めてかな‥(女の子と来るの)」

 

「そうなんだ!晴希君の歌、楽しみだよ!」

 

「かよちん!これ一緒に歌お!」

 

「‥‥。(スマホをいじる真姫)」

 

 

 

「アンタら緊張感なさすぎ!!」

 

 

 

 

ーーーー

 

 

「‥‥ふぅ、緊張した‥‥。」

 

最後に俺が歌い終わり

皆から拍手が贈られる。

そして採点画面へと切り替わり‥。

 

『91点!』

 

点数が出ると同時に皆は

おぉー!と再び拍手をする。

いや自分でもビックリ。

こんなに綺麗に歌えるとは‥神様あざす!

好きなボカロの曲、ど定番の

千◯桜で挑んでみたが、

カラオケ‥楽しいじゃん!

 

「晴希君も高得点!」

 

「これで皆んな90点以上よ☆」

 

穂乃果は褒め、ことりはノートに

皆んなの点数を書き込みながらそう言う。

 

「みんな毎日レッスンしているものね☆」

 

「ま、真姫ちゃんが苦手な所、

ちゃんとアドバイスしてくれるし‥。」

 

「気づいていなかったけど、

皆んな上手くなってるんだね〜!」

 

ことり、花陽、凛が喜ぶ中、

1人にこは曲本を持って皆んなを見る。

 

「こいつら‥化け物か‥‥。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー

 

ゲームセンターにて。

 

 

「次はダンス!今度は歌の時みたいに

甘くないわよ!使用するのはこのマシン、

アポカリプスモードエキストラ!」

 

説明しているにこの反対側の

クレーンゲームでは、

 

「ことりちゃん!もう少し右!」

 

「行けるにゃあ!」

 

「えぇーい☆」

 

「「とれたぁー!!」」

 

 

「だから緊張感持てって言ってるでしょ!?」

 

穂乃果、凛、ことりが普通に遊んでいた。

しかもことり、上手いな。

 

「凛は運動は得意だけど‥ダンスは

苦手だからなぁ〜‥。」

 

凛がそう言うとにこの顔はにやける。

 

「これ、どうやるんだろう?」

 

「テキトーに足踏みすればいいやつだろ?」

 

花陽、俺の会話にますますにこはにやける。

 

 

にこ視点

「(くっくっくっく。ダンスゲーム経験0の

素人が挑んで、まともな点数が出るわけないわ。

くっく、カラオケの時は焦ったけどこれなら‥)」

 

「「すごーいっ!」」

 

「へ?」

 

にこが振り返ると既にゲーム機に立っていた

凛がクリアして高得点をとっていた。

 

「なんかできちゃったー!」

 

 

 

「‥‥‥え?」

 

 

一通り皆はクリアし

驚くことに皆高得点だった。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

秋葉原の駅前にて。

 

 

 

「歌と踊りで決着つけなかった以上!

最後はオーラで決めるわ!」

 

「‥オーラ?」

 

「そう!アイドルとして一番過言ではないものよ!

歌も下手、ダンスもイマイチ、でも何故か

人を引き付けるアイドルがいる!

それは即ちオーラ!人を引き付けて止まない

何かを持っているのよ!」

 

確かににこの言うことに一理あるな。

ダメな芸人やアイドルがいても何故か

放って置けない感じのする人がいる。

流石アイドルオタクだな。

 

「だけど、にこ。そんなものどうやって

競い合うんだ?」

 

「ふっふっふ。これよ。」

 

そう言って取り出したのは

大量のチラシ、内容はμ'sの活動宣伝

みたいなものだった。絵が手書き‥。

 

「オーラがあれば、黙って人は寄ってくるもの

1時間で一番多くチラシを配ることができた

者がいれば1番オーラがあるってことよ!」

 

「今回はちょっと強引なような‥。」

 

「これやる意味あるのかしら?」

 

「でも、面白そうだからやってみようよ!」

 

今回の目標は流石のことりも嫌々で

真姫も面倒くさそうに髪をいじる。

だが穂乃果はやる気満々だった。

 

 

にこ視点

「(くっくっくっく。今度こそ‥‥

チラシ配りは前から得意中の得意、

このにこスマイルで‥‥‥!)」

 

 

 

ーー

 

 

「ありがとうございましたー☆‥ふぅ。」

 

「お、ことりも終わったか?」

 

「あ、うん☆晴希君も?」

 

手元のチラシを配り終えた俺は

同じ頃に配り終えたことりに近付き声をかける。

 

「ことりちゃん晴希君すごい!

全部配りおえちゃったの?」

 

配り途中の穂乃果達も近づいて来て

ほぼ1番に終わった俺とことりに驚く。

 

「う、うん。気づいたらなくなってたよ。」

 

「μ's結成した頃メンバー集めのために

チラシ配りしてたからその影響かもな。」

 

配る最中に女性からラインとか

聞かれたけど‥気にしないでおこう。

 

 

そして、遠くにいるにこは、

 

「おかしい!なんで!?

時代がかわったの!?」

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

帰り道にて。

 

 

 

一通りやることはやって

時間も時間なので帰ることになった

μ'sメンバー。

 

 

「ふぅ、結局皆んな同じだぁ。」

 

「‥‥‥。」

 

結果の総合点。

皆んな90点以上でほぼ同じ点数だった。

俺も同じ点数だったのでかなりビックリ。

穂乃果も驚いている中にこだけは

暗い表情で固まっていた。

 

「そうですね、

ダンスが苦手な花陽は歌が良くて

カラオケの点数とダンスの点数が悪かった

ことりと晴希はチラシ配りの点数が良くて。」

 

「結局、皆んな同じってことだよね☆」

 

評価をつける海未に頷きながら

ことりはそう言った。

 

「にこ先輩も流石です。皆より全然

練習していないのに同じ点数だにゃ。」

 

「あっははは‥‥あたりまえでしょう‥‥」

 

暗い表情のまま自慢気に答えるにこ。

なんかやつれてないか?

 

「でもどうするの?これじゃあ決まらないわよ?」

 

真姫がため息を吐きながら言う。

再びリーダーが誰になるか皆は悩み始め

立ち直るにこは「仕方ないわねー」と言うが

見事にスルーされる。

すると突然穂乃果が皆より数歩前に出て

振り返りながら歩く。

 

「じゃあいいんじゃないかな?なくても。」

 

 

「「「「「「えぇ?」」」」」」

 

突然の穂乃果の提案は予想外で

皆は声を合わせる。

 

「なくてもいいってリーダーをか?」

 

「うん、リーダーがいなくても

全然平気だと思うよ?皆それで練習してきて

歌も歌ってきたんだし。」

 

「し、しかし。」

 

「そうよ!リーダーなしのグループなんて

聞いたことないわよ!」

 

「だいたい、センターはどうするの?」

 

戸惑う海未ににこと真姫が意見を出す。

 

「‥皆で歌えばいいんじゃないか?」

 

「皆?」

 

俺の意見に穂乃果以外は首を傾げる。

 

「晴希君の言う通りだよっ。

私思ったんだ、皆で順番に歌えたら

素敵だな〜って。そんな曲、作れないかな〜

って‥、無理かな?」

 

穂乃果はメンバー全体を見回して

そう言った。俺はふっと笑い

海未に聞いてみた。

 

「いいや、無理じゃないさ。

明日の新曲、それぞれ歌う部分を

振り分けしていこう。今からでも遅くないだろ。

海未、帰る前に穂乃果の家で考えようぜ。」

 

「晴希が言うなら‥分かりました。」

 

「うし、ことり。衣装は出来てる?」

 

「うんっ☆これから取りに行くつもりだよ☆」

 

「オッケー、振り分けパートが完成したら

皆にラインで伝えるよ。

そして宿題、今日中に新曲の歌詞を覚えること。

1年生の皆もにこも構わないな?」

 

俺が残りのメンバーに聞くと

1年生組は顔を見合わせる。

 

「問題ないわ。」

 

「仕方ないわねー、ただし、

私のパートはかっこよくしなさいよ?」

 

「わ、私も大丈夫です!」

 

「凛もソロにゃー!」

 

真姫、にこ、花陽、凛の順番で

了承してくれた。皆が了承し、

俺は前方を歩く穂乃果を微笑みながら見る。

 

「みんな‥ありがとう!

みんなが歌ってみんながセンター!」

 

「よし、そうと決まったら

早速歌詞の構築しないとなっ。

皆、先に駅に行っとくぞっ。」

 

「あぁ!待ってよ晴希君〜!」

 

珍しく火がついた晴希を追いかけた穂乃果、

2人の背中を見ながらことりは口を動かした。

 

「でも、本当にリーダーなしでいいのかな?」

 

「いいえ、もう決まってますよ。」

 

「‥不本意だけど。」

 

海未と真姫はお互いに苦笑しながら

海未は言葉をはなつ。

 

「何事にもとらわれないで、

1番やりたいこと、1番面白そうな物に

怯まず真っ直ぐに行く。それは、

穂乃果にしかないものかもしれません。

そして‥‥」

 

「影で努力して、私達を支え、

‥希望になって私達を守ってくれる。

μ'sの欠かせない存在、それが晴希先輩。」

 

海未の後に続き真姫も晴希の背中を

見ながらそう言った。

穂乃果はμ'sのリーダー、

晴希はμ'sのサポーター。

海未達の中ではもうそれが決まっていたのだ。

穂乃果の抜けてる部分は晴希が支え、

晴希ができない所はメンバーで支える。

既に役者が揃っている事に気付き

残りのメンバーは思わず笑い

再度夕日に照らされる穂乃果と晴希を見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

翌日の音ノ木坂学院にて。

 

 

 

「おぉ!これ全部皆んなが

やってくれたのか!?」

 

「うん!クラス全員でね!」

 

学校を使ってPVを撮ることになり

撮影現場の教室や廊下を見に行くと

まるで文化祭のように壁や天井など

可愛くコーティングされていた。

 

「一応、私達も全力で手伝うって

言ったしね!」

 

この提案の代表であろう、

ヒデコ、フミコ、ミカがガッツポーズをして

俺にそう言ってくる。

いやもう泣きそうですよ‥。

 

「‥あぁ、みんな、ありがとう!」

 

俺が笑顔でお礼を言うと全力で

キャーッ!と叫ばれた。え、何で?

 

「終わったらお疲れ会でもしよう!

じゃあ俺は穂乃果達の所へ行ってくる!」

 

俺はテンションがかなり上がり

準備している部室へと向かった。

そして勢いよくドアを開けた。

 

 

 

 

「おい皆!ヒデコ達が凄いことして‥くれ‥。」

 

 

 

「「「「「「「‥‥‥!!!」」」」」」」

 

 

 

 

 

一瞬、俺の脳内がほんの一瞬止まった。

目の前にメンバーはいるのだが、

みんな服を持って身体を隠している。

 

 

これはー、つまりあれだ。

覗いてしまったという‥やつだ。

皆んな初々しい発育して‥

いかんいかんいかん!

何考えてるんだ俺は!?

 

 

 

「‥‥‥‥見ましたね?」

 

物凄い怖い笑顔で服で前を隠しながら俺に

近づいて来る海未がいた。

 

「‥マッタクミテナイデス。」

 

「フンッ!!」

 

 

その時、俺は首に強い衝撃が走り

その場に倒れ込んだ。

 

 

 

 

「ことり、撮影が終わったら

おやつにして構いません。」

 

「ラジャー☆」

 

「このバカ何で着替え中に

入ってくるのよ!?」

 

「ふ、ふぁああ‥見られましたぁ‥‥」

 

「あぁ、かよちん!しっかりするにゃー!」

 

「い、イミワカンナイ!」

 

「‥‥晴希君のエッチ‥。」

 

 

 

 

 

そんな声が聞こえながら

俺の意識は途絶えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーー

 

 

 

【これからのSomeday】

 

 

「‥‥‥‥。」

 

 

μ'sの新しい新曲が出て

綾瀬絵里は自宅で、

パソコンでそれを視覚していた。

そして見終わると携帯を手に取り

希に電話をする。

 

『もしもし、どうしたん?』

 

「もしもし希?‥彼女達に何を言ったの?」

 

『‥あぁ、うちは思った事を

素直に言っただけや。

誰かさんとちごーて。』

 

「‥‥‥‥。」

 

誰かさん、という言葉に絵里は軽く俯く。

 

『もう認めるしかないんやない?

えりちが力を貸してあげれば、

あの子らはもっと‥』

 

「なら希が力を貸してあげれば?」

 

『うちやない。カードも言ってるんよ、

あの子達に必要なのは‥えりちや。』

 

恐らく、電話越しに

カードを引いているだろう。

 

「ダメよ‥‥私は‥‥。

ごめんなさい、急に電話して‥

それじゃあね。」

 

絵里はそう言って通話を切り

再びパソコンに目を通した。

 

そして、別のサイトに切り替えると

1つの広告に目が止まる。

 

そして呟いた。

 

 

 

「‥‥ラブライブ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回、仮面ライダーウィザード

 

 

 

「ラブライブが開催されることになりました!」

 

「ラブライブ‥ってなに?」

 

突然知らされるラブライブ!ってなんですか?

 

 

「今度の期末試験で赤点を取れば

ラブライブのエントリーは認めれませんよ?」

 

「お、終わった‥。」

 

「いやまだ何もしてないから。」

 

理事長に与えられた試練(笑)

それに苦戦する穂乃果達。

 

 

「お前がウィザードとか言う

魔法使いッスか!?」

 

「ウィザード!?ハラショー!」

 

「ほぉ、俺も有名人?

‥ところでハラショーってなに?」

 

ファントムに襲われるゲートを

助けるウィザード。

 

「生徒会長に、

ダンスを教わりたいと思うのですが‥」

 

「まぁあの過去見ればそう思うよな。」

 

海未の発言に晴希は賛同する、

過去とは一体‥?

 

 

第16話 エリーチカ

 




完全回復のしょーくんです!(^^)
やっとエリチカまで来ましたー!
そろそろ奴も出すかの‥うぇっへっへ。

感想、評価などがあれば是非お願い致します!(^^)

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