帝国華撃団の敗北前編
「意味ならあるぞ直哉君」
「「「「「「「大神さん」」」」」」」
突然の大神の登場に驚く直哉達だった。
「直哉君よく聞くんだ。君はこんな所では死んではならない」
「でも・・・」
「いいか直哉君君は紫藤直哉さんとの出会いを無駄にするのか?」
!!
「どういう事ですか?大神さん」
「ああ、俺は、彼らと、直哉君達と別れた後俺と出会ったんだ」
回想・・・
「「貴方は?大神さん」」
「ああ、君達のお陰で、直哉君が一つ成長できたからね」
「そうですかね?」
「ああ、直哉君は今まで、米田司令の意志を聞いていたが、君達との出会いで、米田司令の意志に背いて、自分の意見を貫けたんだから」
「そう言ってくれると、嬉しいですけど」
「どの道僕たちは、ここでは、異邦人ですし、僕たちとの出会いで、佐谷直哉君の運命が変わらなければ良いですけどね」
「直哉君・・・」
「俺にとっては、難しいなあだけど、そんなに難しく考えなくていいと思うよ」
「君達にとっても、直哉君達花組の皆にとってもこの出会いは必然だと俺は思うよ」
「「大神さん」」
「それともう一つ注意して下さい」
「何をだい?」
「何れ僕と直哉君は、共に世界を守る時が来るでしょう。その過程で、想定外の敵がこの世界にもしくは、直哉君自身を狙いに来るでしょうから気をつけて下さい」
回想終了・・・
「だから君は、世界の為に生きていなくちゃいけないんだ」
「そんなーー」
「さくら君マリア、直哉君いや、俺達の希望を頼むぞ」
そう言って、大神は蒼角と、銀角に突撃し、大爆発が起こった。
その事件から1週間後・・・事態は急変した。
その事態とは、賢人機関の華撃団構想を、支持していた者達が、何者かに次々と殺される事件が続発し、帝国華撃団は、黒乃巣会が出現していても、出撃出来なくなり、帝都はついに、天海の理想とする。魔の都と化しつつあった。
そして、帝国華撃団隊員達は・・・
すみれは、実家の神埼重工に戻り財政会を動かそうとするもうまく行かずにいた。
マリアとカンナは、秘密裏にこの事態になった犯人を捜すべく、各地を転々としていた。
アイリスと紅蘭は、アイリスの故郷である。巴里を目指していた。
そして直哉とさくらは、ひとまずさくらの実家のある仙台に向かうこととなった。
それから三週間後・・・
黒乃巣会首領天海から、一つの要求があった。それは・・・
「哀れな帝都市民に告ぐ、今から3日の内に、元帝国華撃団隊長の佐谷直哉と、元帝国華撃団隊員の真宮寺さくらの身柄をよこせ」
という内容だった。