ら、ランキングに載ってたぁあああ!!
しかも15位かと思ったら10位なったし……
受験が明後日だから終わってから投稿しようと思ってたけどこれは投稿するしかないなと思い、急いで書きました。
ともかくありがとうございます!!
それではごゆるり
6時間目 中間テストの時間
入学してから早くも数ヶ月が経ち、明日はいよいよ中学校生活初の中間テストだ。 授業ではサボりがちな問題児の赤羽業以外は授業を真面目に受けていてそこには差がないと思われようが、そこは悲しきかなやはり才能と言うものがあり、幾ら努力したところで差は生まれてしまう。
その中楓はその才能を遺憾無く発揮していて周りの生徒や先生からの信頼は厚い。
今回の中間テストでも理事長の息子である浅野学秀と1位争いが期待されている。 だが1位争いをしているのは2人だけでは無い。 実は先程述べた問題児の赤羽業も入試試験で第3席に付いているが故に期待されている。
授業を見ていると誰が1位を取っても可笑しくはない状況の中、1人とても不安に思っている者がいた。
◇
中間テストも無事に終わり、結果が帰ってきた。 順位が上位の物は50位まで廊下に張り出される。 そして結果はこうだ。
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1位 浅野 学秀 499点
2位 烏間 楓 497点
3位 赤羽 業 496点
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この様な結果となった。
各教科ごとでは数学、国語、英語は3人共満点で、学秀は社会で1点落とし、 楓は理科で2点、社会で1点を落した。 そしてカルマは理社で2点ずつ落としてしまった。 余りにレベルの高い争いで4位とは10点以上の差がついている。
楓はお疲れ様という意味を込めて渚と共にファーストフード店へと寄り道をする事になった。
惟臣に心配されてからはどうにか誤解を解き、なんとか友達として付き合う事を許されている。 友達まで制限するなんてどんだけ束縛したいんだ惟臣は。
ファーストフード店に到着し、適当にメニューから選び注文をして席に着く。 暫く世間話を続けた後渚が口を開く。
「それにしても楓は学年2位でしょ? 本当に凄いよね」
「今回はたまたまヤマが当たっただけだよ。 そういう渚はどうだったの?」
会話はごく自然な流れだった。 だが渚にとってはそれは地雷であり、2人の間に気まずい空気が流れる。 腹を括った様な顔をして渚は言う。
「やっぱりA組に入れたのはたまたまで僕には無理だったよ。 順位は126位で期末テストで50位以内に入らないとA組から追い出すって担任には言われちゃったよ」
自虐気味に、そして自嘲しながら、「まぁ、才能の差だよね」 と付け加えて言ったその瞬間。
バン!
「そんな事はないよ!!」
思い切り机を叩き、怒鳴りつける。 周りから変な目で見られるがそんな事は知ったもんじゃないと言う様な様子だ。
「出来ないなら一緒に勉強しよ? 才能の差なんてないんだよ。 勉強は努力すれば誰でも出来るんだよ!」
楓が言っていることは人によっては吐き気が模様す様なただの綺麗事だ。 だがそんな綺麗事でも悪い点数を取って母親にこっぴどく叱られる事を恐れていた渚にとっては充分だった。
「期末テストはしっかり勉強して50位以内に入って挽回しようよ! 私も一緒に頑張るからさ!」
「う、うん。 分かったよ。 もう一度頑張ってみるね」
若干楓の気迫に押されながらも諦めない旨を伝えた渚。 そんな中ファーストフード店の扉が開きこちらに近づいてくる影があったのだった。